📋 この記事の要約
2026年台風6号チャンミーは、5月27日にカロリン諸島付近で発生した。6月1日に沖縄・奄美へ直撃し、最大瞬間風速50m/s・中心気圧965hPaという強い勢力を記録した。その後、北東へ進路を変えて3日頃には西日本から東日本の太平洋側へ接近する見込みとなっている。
沖縄では那覇空港の全便欠航・約8万7000人への避難指示・広範囲の停電が発生した。本州でも東海道新幹線の運転見合わせや大雨による土砂災害リスクが高まっている。
今すぐできる備えとして、モバイルバッテリーの充電・浴槽への貯水・ベランダの片付けの3点が特に重要だ。この記事では発生経緯・進路・各地域への影響・交通情報・避難のタイミング・備えのポイントを詳しく解説する。
台風6号チャンミーとは何か
北海道ではあまり馴染みのない台風ですが、日本では毎年5月~9月にかけて台風が近づいてきます。
今回発生した台風6号チャンミーは、2026年5月27日午前9時にカロリン諸島付近で発生した台風です。
発生時の中心気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は18m/sでしたが、その後に急速に発達しながら北上を続けて日本列島に向かっています。
名前の由来は韓国語の「チャンミー(Jangmi)」で、日本語に訳すと「ばら(薔薇)」を意味します。
台風の名前は、日本を含む14カ国が加盟する「台風委員会」があらかじめ140個の名称リストを作成しており、発生順に割り当てられる仕組みです。今回のチャンミーはリストの67番目になります。
詳しくは台風の名前の決め方とダサいと言われる理由をわかりやすく説明しますをご覧ください。
発生から接近までの経緯
台風6号は、5月27日の発生直後から発達の兆候を見せていたようです。
気象庁は5月29日18時45分の発表で「フィリピンの東を西北西に20キロの速さで進んでいる」と伝え、この時点ですでに最大瞬間風速55m/sへの発達を予想していました。
5月31日には勢力がさらに強まり、最大瞬間風速50m/s・中心気圧965hPaという「強い」勢力に達しました。同日18時45分の気象庁発表では、沖縄の南を北北西に時速15キロで進んでいることが確認されています。
つまり、5月31日18時45分には日本国内に入ってきたということです。
6月1日午前3時時点では、宮古島の南東約260キロの地点を北北西に進み、中心気圧975hPa・最大風速30m/s・最大瞬間風速45m/sで暴風域を伴っていました。
さらに那覇市の南南西約90キロを北へ時速20キロで進んでいることが、同日15時50分の気象庁発表で明らかになっています。
この台風が特に注目を集めた理由の一つは、発生時期にあります。
6月上旬に本州へ直接影響を与える台風は比較的まれで、梅雨前線が南方に活発に存在している時期と重なったことで、台風本体と前線の相乗効果による大雨のリスクが高まっているのです。
最新の気象データ(6月1日時点)
気象庁が6月1日午後1時50分に発表した情報によると、台風6号の主な気象データは次のとおりです。
- 中心気圧:975hPa
- 中心付近の最大風速:30m/s
- 最大瞬間風速:45m/s
- 進行方向・速さ:北へ時速20キロ
- 位置:那覇市の南南西約120キロ
沖縄地方での予想最大風速(最大瞬間風速)は6月1日時点で35m/s(50m/s)と発表されていました。奄美地方では30m/s(45m/s)、九州南部でも30m/s(45m/s)に達すると予想されています。
波の高さも記録的な水準に達しました。沖縄地方では6月1日に10メートル(うねりを伴う)、奄美地方で9メートル、九州南部で5メートルの予想波高が出されています。
雨量については、南部平野部の多い地点で1時間70ミリ、24時間で300ミリに達する予想が出ました。これは河川の氾濫や低地の浸水が現実的なリスクとなる数値です。
沖縄県や九州地方にお住まいの方は今すぐ台風に備えてください。詳しくは台風対策の完全ガイド|事前準備と当日の行動と避難について解説しますをご覧ください。
進路予想と影響が出る地域・日程
台風6号の進路については、気象庁とウェザーニュースが継続的に更新を行っています。
ウェザーニュースの情報によると「台風は那覇市の南南西にあって、北に進んでいる。台風の中心は今日6月1日(月)に沖縄や奄美へ最接近する見込み。その後台風は進路を北東に変え、2日(火)〜3日(水)には西日本から東日本に接近する」とまとめられています。
各地域への影響が出る日程は以下のとおりです。
- 6月1日:沖縄地方に最接近。暴風・高波・高潮・大雨に厳重警戒が必要
- 6月2日:奄美地方に最接近。九州南部・四国でも雨風が強まる←現在はココ
- 6月2日夜〜3日:東海道新幹線など交通機関への影響が予想される時間帯
- 6月3日頃:四国・近畿・東海・関東甲信地方への接近が見込まれる
- 6月3日以降:東日本太平洋側でも暴風・大雨のおそれ
注意が必要なのは「台風の中心がまだ遠いから大丈夫」という判断が危険だという点です。
台風本体よりも先に、台風と太平洋高気圧の間を吹く南風が大量の湿った空気を運んできます。
そのため、台風がまだ遠い6月2日の段階から「警報級の大雨」になるおそれがあります。西日本・東日本では、台風の中心が近づく前から備えを完了させておく必要があるのです。
また、前線が南西諸島付近から日本の南に延びており、台風とともに北上する見込みです。台風本体と前線の複合効果で、断続的に猛烈な雨や非常に激しい雨が降るとされています。
南西諸島だけでなく、西日本と東日本太平洋側の南から南東斜面を中心に総降水量が多くなる見込みです。
洪水や土砂崩れなど、ご自宅の災害状況をハザードマップを利用して確認してください。【2026年版】ハザードマップの見方・読み方を徹底解説|色の意味・使い方までに記載があります。
沖縄・奄美での実際の被害状況
6月1日の沖縄接近に伴い、現地では深刻な被害が相次いでいます。
沖縄県と鹿児島県で合わせて約8万7000人以上に警戒レベル4の避難指示が発令されており、内訳は沖縄県で8万2921人、鹿児島県で4882人となっています(総務省消防庁、6月1日午後2時時点)。
那覇市では最大瞬間風速35.2m/sを観測し、うるま市では40m/s超の暴風が記録されました。沖縄本島では広範囲で停電が発生し、停電エリアが拡大していく状況が続いています。
本州でも停電が予想されることから停電長期化への備え【2026年完全版】数日〜数週間を乗り切るグッズ・行動マニュアルを確認しておきましょう。
けが人も報告されています。那覇市で風にあおられて1人が転倒してけが、宮古島市と北中城村でもそれぞれ1人が軽傷を負い、合計3人がけがが発表されています。
交通面では、沖縄都市モノレール(ゆいレール)が終日運休し、那覇空港発着便はANA・JAL合わせて全便欠航が決定し、ANAで104便、JALで67便が欠航しました。影響人数は2万人を超えています。
飛行機については飛行機が欠航したときの補償は?払い戻し・振替・旅行保険の活用法を徹底解説【2026年最新】を確認ください。
2023年台風6号との比較
今回のチャンミーに関する報道を見て「また2023年のような被害が起きるのでは」と不安になった人は少なくないでしょう。
2023年の台風6号(カーヌン)は、沖縄周辺を長期にわたって迷走した台風でした。最大で約21万5800戸、沖縄全戸数の約30%に相当する大規模停電が発生しました。
倒木や飛来物による電線の断線が相次ぎ、通信施設の機能も停止しました。
さらに深刻だったのが物資不足です。
フェリーが長期にわたって欠航し、生鮮食品の入荷が途絶えてスーパーから食料品が消えるという事態が起きました。離島や沖縄・奄美では、食料や日用品の多くが船便で運ばれているため、フェリーの欠航は暮らしに直結する問題なのです。
2026年のチャンミーと2023年のカーヌンを比較すると、迷走ルートという点では異なります。
今回のチャンミーは北東方向への進路変更が比較的明確で、同じ場所に長期間とどまる予想は出ていません。ただし、本州まで広く影響が及ぶ縦断コースという点では、より広範囲への警戒が必要となっています。
| 項目 | 2023年 カーヌン | 2026年 チャンミー |
|---|---|---|
| 発生場所 | フィリピン東方 | カロリン諸島 |
| 発生時期 | 2023年7月下旬 | 2026年5月27日 |
| 最大瞬間風速 | 55m/s以上 | 50m/s |
| 進路の特徴 | 沖縄付近を迷走 | 沖縄→本州を縦断 |
| 停電規模 | 最大約21.5万戸(沖縄全戸の約30%) | 沖縄で広範囲停電(拡大中) |
| 本州への影響 | 九州上陸・東日本まで影響 | 3日頃に四国〜関東甲信へ接近 |
| 物資不足 | フェリー長期欠航で深刻化 | フェリー欠航開始、今後拡大の恐れ |
停電・物資不足・交通麻痺という3つのリスクは、2026年のチャンミーでも同様に発生する可能性があります。特に沖縄・奄美地方は過去の経験から学んだ備えが欠かせません。
本州の方は今のうちに非常食や停電など台風への備えを行っておきましょう。
交通機関への影響:飛行機・新幹線・高速道路
航空便の欠航状況
前述しましたが、6月1日、ANA・JALともに那覇空港発着便の全便欠航を決定しました。
ANAは那覇・石垣・宮古空港などを発着する104便、JALも那覇空港などを発着する67便が欠航し、影響人数は2万人を超えています。
ANA・JALともに、5月31日午後〜6月2日にかけての沖縄(那覇・宮古・石垣など)や奄美大島を発着する便に対して、手数料なしで変更や払い戻しができる特別対応をすでに開始しています。
電話は混雑してつながりにくくなるため、各社の公式サイトやアプリから手続きすることを推奨します。
台風の場合、天候が回復しても機材繰りや乗員調整の問題で翌日以降もダイヤが乱れることが多いです。空港に向かう前に必ず航空会社の公式アプリや公式サイトで運航状況を確認してください。
新幹線・在来線の状況
ウェザーニュースの6月1日付の交通影響予測によると「現時点では、新幹線における大規模な計画運休は発表されていないが、台風の進路や勢力次第では、東海道新幹線をはじめとする各新幹線で速度制限・運転見合わせ・一部区間の運休などが実施される可能性がある」とのことです。
6月2日夜から3日にかけて東海道新幹線で急な運転見合わせや行先変更、列車の運休などが発生する可能性があると、JR東海も注意を呼びかけています。
在来線については、沖縄都市モノレール(ゆいレール)がすでに終日運休している。その後、台風本体が北東に進む2〜3日頃には、九州・紀伊半島・東海など太平洋側を中心に広範囲でダイヤの乱れが生じるおそれがあります。
高速道路・一般道への影響
ウェザーニュースの予測では、東九州道・宮崎道・大鳴門橋・伊勢道・新東名・東名などで通行止めが実施される可能性があるとされています。
関西国際空港連絡橋では強風による通行規制の影響が出るおそれがある。関東でも、東京湾アクアラインなどで通行止めや速度規制が行われる可能性があります。
高速道路の通行止めは雨が弱まった後も規制解除まで時間を要する場合が想定してください。
その間、一般道へ車が集中して広い範囲で渋滞が発生する可能性もあるため、長距離移動を予定している場合は、迂回ルートの確認と時間に余裕を持った計画が必要になります。
新しくなった防災気象情報の見方
今回の台風6号は、新制度スタート直後に来た最初の大型台風接近事案になりました。
2026年5月28日から、気象庁の「新たな防災気象情報」の運用が始まっています。
防災気象情報が改定!見直しのポイント【2026年5月最新版】気象庁の大改正・全変更内容を一覧で徹底解説
これまで「土砂災害警戒情報」「洪水警報」などバラバラだった情報名が整理され、大雨・土砂災害・河川氾濫・高潮の4分野で「レベル〇」という数字がつく名前に統一されました。
中でも最も重要な変更点は、警戒レベル4が「危険警報」という名前に統一されたことです。たとえば「レベル4大雨危険警報」「レベル4土砂災害危険警報」という形で使われます。
防災アプリや気象庁の地図上では、レベル4の危険警報が発表されると「紫色」で表示されます。
これは「すでに危険な状況で、全員が避難すべき段階」を示しています。様子見をしている余裕はなく、「紫色が出たらすぐ動く」という判断ルールを今のうちに覚えておきましょう。
避難情報の5段階と行動の目安
- レベル1(早期注意情報):ハザードマップなどで自分の地域のリスクを再確認する段階
- レベル2(洪水注意報など):避難場所や経路を確認し、いつでも動ける準備を始める段階
- レベル3(高齢者等避難):65歳以上の高齢者・障害者など避難に時間がかかる人は移動開始
- レベル4(危険警報=紫色):危険な場所にいる全員が避難すべき段階。すぐに行動する
- レベル5(緊急安全確保):すでに災害が発生・切迫している。安全な場所で命を守る行動に切り替える
避難のタイミングは「風が強くなってから」では手遅れです。台風が接近する数時間前、まだ天気が荒れ始める前が最も安全に動ける最後の時間帯です。
レベル4の発令を待ってから動こうとすると、移動中に暴風・豪雨にさらされるリスクが高まります。
気象庁キキクルの活用方法
「キキクル(危険度分布)」は気象庁が提供しているリアルタイムの危険度マップだ。スマートフォンのブラウザで「気象庁 キキクル」と検索するだけでアクセスできます。
土砂災害・浸水・洪水の3種類について、現在の危険度を地図上に色で表示してくれます。自分の住む地域や、避難経路上のエリアがどの段階にあるかを一目で把握できます。
台風接近中は15〜30分おきにチェックする習慣をつけてください。色が黄色→オレンジ→赤→紫と変化するスピードを見ることで、危険の迫り方を肌で感じることができます。「色が変わり始めたら動く」という判断基準を持つと、判断のタイミングを逃しにくくなります。
詳しくはキキクルとは?防災・災害時の見方・使い方を徹底解説|土砂・浸水・洪水の危険度を色で確認をご覧ください。
台風接近前にやっておくべき備えチェックリスト
今日すぐできる5つの行動
- スマートフォンとモバイルバッテリーをフル充電にする(容量10,000mAh以上が望ましい)
- 浴槽に水を張る(飲料水ではなく生活用水として使える)
- ベランダの物干し竿・植木鉢・子どものおもちゃを室内に入れる
- 飲料水・食料の残量を確認し、3日分を目安に確保する
- ハザードマップで自宅周辺の浸水リスクと最寄りの避難場所を確認する
飲料水と食料の備え
飲料水は1人1日3リットルを目安に、最低3日分の備蓄が推奨されています。4人家族であれば36リットル(2リットルペットボトル18本)が目安です。
食料はすぐに食べられるものを中心に揃えるのが基本です。缶詰・カップ麺・レトルト食品・栄養補助食品などが適している。台風時は停電でコンロが使えなくなる場合もあるため、加熱不要で食べられる食品も混ぜておきたましょう。
防災食・非常食のおすすめ組み合わせ完全ガイド【栄養バランス・目的別・家族構成別】2026年最新版などを参考にしてみてください。
備蓄は「使ったら補充する」ローリングストック方式が無理なく続けられます。賞味期限が近いものから日常的に消費し、使った分を新しく買い足すことで、常に一定量の備蓄を維持できるのが特徴です。
詳しくはローリングストックとは?やり方を具体的に解説【防災士も推奨】食品リスト・収納・管理方法まで完全ガイド【2026年版】をご覧ください。
停電への備え
台風による停電は、数時間から数日に及ぶことがあります。2023年の台風6号では沖縄で最大約21.5万戸が停電し、その多くが復旧まで数日を要しました。
停電対策として最低限準備したいのは、モバイルバッテリー・懐中電灯(またはランタン)・乾電池の3点です。スマートフォンは情報収集や避難指示の受信に不可欠なため、モバイルバッテリーは複数台あると安心です。
冷蔵庫内の食品については、停電前にあらかじめ庫内温度を下げておくと、停電後も数時間は適温を維持しやすくなります。冷凍庫は満杯に近いほど保冷効果が長続きしますので容量を確認してみてください。
停電については停電長期化への備え【2026年完全版】数日〜数週間を乗り切るグッズ・行動マニュアルを確認しましょう。
窓・玄関・外構の安全確認
窓ガラスは飛来物によって割れるリスクがあります。そのため、養生テープをガラス面にクロス状に貼りましょう。そうすることで、割れた場合のガラスの飛散を防ぐ効果があります。
物干し竿は「重いから飛ばない」と思われがちですが、最大瞬間風速40〜50m/sの暴風下では凶器になりえます。接近前日までに必ず取り外し、室内か物干し台の下に水平に降ろしておくようにしましょう。
台風接近中は絶対に窓や玄関を絶対に開けないようにしてください。強風時は室内外の気圧差が急激に変化し、ドアが一気に吹き飛ばされることがあるからです。
必要な外出は台風が通過してから行うのが原則です。
情報収集の方法と注意点
台風接近時の情報収集は、一次情報を重視することが重要です。SNSには真偽の入り混じった情報があります。翻弄されないよう、注意してください。
推奨する情報源は以下のとおりです。
- 気象庁公式サイト(jma.go.jp):最も信頼性の高い気象情報の一次情報源
- NHKニュース:公共放送として正確な情報を迅速に発信
- 自治体の防災情報ページ・防災アプリ:避難指示や避難場所の最新情報
- ウェザーニュース・tenki.jp:わかりやすい予報解説と進路情報
SNSは台風接近時に不安を煽る投稿や過去の被害映像が拡散されやすい環境にあります。
被害が「リアルタイムのもの」なのか「過去の映像の転用」なのかを判断しにくい場合が多いです。SNSはあくまでも補助的な参考として使い、必ず公式情報と照らし合わせる習慣をつけることを心がけてください。
気象庁の公式サイトでは「台風の暴風域に入る確率」のマップが確認できます。自分の地域の確率が10%を超えてきたら、本格的な備えを始める目安と捉えるとよいでしょう。
個人的なオススメはキキクルです。キキクルについてはキキクルとは?防災・災害時の見方・使い方を徹底解説|土砂・浸水・洪水の危険度を色で確認をご覧ください。
進路予想図の正しい読み方
台風情報でよく見る「進路予想円」について、誤解している人がいるかもしれません。
丸い円が大きくなっていくのは、台風が巨大化しているわけではありません。あれは「台風の中心が70%の確率で入るエリア」、つまり予報のブレ幅を示したものです。
先の予報になるほど不確実性が高まるため、どうしても円が広くなってしまうのです。
円の大きさで台風の危険度を判断するのも誤りです。大事なのは、予想円の端にいる地域でも台風の影響を受ける可能性があるという点です。「進路予想円から外れているから安全」とは言えません。
また、気象庁の風速表示と米軍(JTWC)の風速表示が異なることも知って覚えておきましょう。気象庁は10分間の平均風速、米軍は1分間の平均風速を使用しています。
一方、短い時間の平均は瞬間値に近くなるため、JTWCの数値は気象庁の数値より大きく見えます。単純に比較すると混乱するため、どちらのデータを見ているかを意識しましょう。
台風通過後に注意すべきこと
台風が通過したあとも、油断は禁物です。
台風通過直後は晴れ間が見えても、上流域ではまだ大雨が降り続けていることがあります。そのため、河川の増水や氾濫は、台風通過後に遅れてピークを迎えることが少なくありません。
「台風が抜けたから大丈夫」と思って川の近くに近づくのは危険ですので控えましょう。
停電が続いている場合は、倒木や切れた電線に近づかないよう注意が必要です。切れた電線は地面に触れていても通電していることがあり、感電事故につながるおそれがあります。
被害状況の確認のための外出は、道路状況や天候が回復してから行ってください。台風通過直後の道路は冠水・土砂流出・倒木などで危険な状態になっていることが多いからです。焦らず、自治体の安全確認情報を待ってから動くことを心がけるようにしましょう。
日本の台風シーズンと今後の備え
日本に上陸・接近する台風のピークは8〜9月です。今回のように6月上旬に強い台風が本州に影響を与えるのは統計的に見ても早い時期にあたります。
ただし、近年は台風の発生時期が早まる傾向も指摘されており、「台風シーズンだけ備える」という考え方は通用しにくくなっています。防災備蓄は年間を通じて維持しておくことが重要になることを覚えておきましょう。
今回のチャンミーを機に、家庭の備蓄を見直すタイミングとして捉えることをおすすめします。非常持出袋の中身が古くなっていないか、乾電池は残っているか、ハザードマップは最新版を確認しているか、これらを今一度、家族みんなで点検してください。
台風6号が接近する中で新しくなった防災気象情報の制度が始まったことも、改めて「防災を見直すきっかけ」として活用することを願っています。
よくある質問
Q. 台風6号チャンミーはいつ関東に来る?
気象庁の6月1日時点の進路予想では、6月3〜4日にかけて東海・関東甲信地方に接近する見込みです。ただし台風の進路は随時変わるため、6月2日以降の気象庁最新情報を必ず確認してください。
Q. チャンミーという名前の意味は?
韓国語で「ばら(薔薇)」を意味します。台風の名前は日本を含む14カ国が加盟する台風委員会が提案した140個の名称リストから順番に割り当てられています。チャンミーはリストの67番目にあたります。
Q. 飛行機をキャンセルしたい。手数料はかかる?
ANA・JALともに沖縄・奄美地方の発着便について、手数料なしの払い戻しや変更の特別対応をすでに開始しています。対象路線・対象期間は各社の公式サイトで確認してから手続きを進めてください。電話は混雑するため、アプリや公式サイトからの手続きが確実です。
Q. 進路予想円が大きいのは台風が大きくなっているから?
違います。進路予想円は「台風の中心が70%の確率で入るエリア」を示したものであり、台風の大きさとは別の概念です。予報期間が長くなるほど不確実性が増して円が広くなる仕組みで、円の大きさで危険度を判断するのは誤りです。
Q. 気象庁と米軍の風速予報が違うのはなぜ?
気象庁は「10分間の平均風速」、米軍JTWC(合同台風警報センター)は「1分間の平均風速」を基準にしているからです。短い時間の平均は瞬間値に近くなるため、JTWCの数値の方が大きく見えます。どちらの数値かを確認した上で比較することが重要になります。
Q. 台風が来る前日、最低限何をすればいい?
①スマートフォンとモバイルバッテリーの充電、②浴槽に水を溜める、③ベランダの物干し竿・植木鉢を室内に入れる、④食料・飲料水の残量確認、⑤避難場所の確認。この5点ができていれば最低限の備えは完了しているといってよいでしょう。
Q. 大雨が降り始める前に避難すべき?
そのとおりです。台風が接近して風雨が強まってからでは、避難行動自体が危険になります。レベル4の危険警報(紫色)や避難指示が発令される前、まだ天気が荒れ始めていないタイミングで移動するのが最も安全です。
Q. 台風通過後、すぐ外に出て大丈夫?
すぐに外出するのは危険です。台風通過後も上流域では大雨が続いていることがあり、河川の増水がピークを迎えるのが遅れる場合があります。切れた電線・倒木・路面冠水などの危険も残っています。自治体の安全確認情報を待ってから外出する判断が重要です。
Q. フェリーが欠航すると食料不足になる?
沖縄や離島では食料・日用品の多くが海上輸送に依存しているため、フェリーの長期欠航は物資不足に直結します。2023年の台風6号でも長期欠航でスーパーから食品が消えました。台風接近前に最低3日分の食料を備蓄しておくことを強くおすすめします。
まとめ
台風6号チャンミーは、2026年5月27日に発生し、6月1日に強い勢力で沖縄に直撃した台風です。
6月1日午後時点で、沖縄・鹿児島の約8万7000人以上に避難指示が発令されています。那覇市では最大瞬間風速35.2m/sを記録し、那覇空港は全便欠航となりました。
その後チャンミーは北東方向に進路を変え、3日頃には西日本から東日本太平洋側にかけて接近する見込みです。台風本体が到達する前から前線の影響で警報級の大雨になる可能性があるため、本州の太平洋側の住民も早めの備えが不可欠です。
今すぐ取り組むべきことを最後に整理しましょう。
- スマートフォンとモバイルバッテリーをフル充電にする
- 浴槽に水を張り、3日分の飲料水・食料を確保する
- ベランダの物干し竿・植木鉢を室内に移動させる
- 気象庁キキクルや自治体の防災情報を15〜30分おきに確認する
- レベル4危険警報(紫色)が出る前に避難行動を開始する
- 交通機関の利用予定がある場合は、公式サイトで最新情報を確認する
台風接近時に大切なのは、過度に恐れることではなく、正確な情報に基づいて適切なタイミングで行動することです。気象庁の公式サイトや自治体の情報をこまめにチェックし、安全を最優先にした判断をしてください。
※本記事は2026年6月1〜2日時点の気象庁・ウェザーニュース・各報道機関の情報をもとに作成しています。台風の進路・勢力・交通機関への影響は短時間で変わるため、最新情報は気象庁公式サイトおよび各交通機関の公式発表を必ず確認してください。

