防災の資格一覧【2026年版】国家資格・民間資格8選の取得方法・費用・難易度・活かし方を徹底解説
「防災に関する資格を取りたいけど、どれを選べばいいのかわからない」と、そう思っている方は多いはずです。
防災に関連する資格は国家資格から民間資格まで多岐にわたります。「防災士」「防火管理者」「防災管理者」「消防設備士」など、名前が似ていて違いが分かりにくいものも少なくありません。
また、目的・職種・取得のしやすさによって選ぶべき資格はまったく異なります。間違った資格を選ぶと、時間とお金をかけたのに仕事や活動に活かせないという事態になります。
この記事では、防災に関連する資格8選を国家資格・法定資格・民間資格に分けて徹底解説します。各資格の概要・取得方法・費用・難易度・活かし方を一気に把握できるので、一瞥しておいてください。
「自分にどの防災資格が合うのか」を判断するための完全ガイドとして、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
防災の資格を取るべき理由
まず、防災資格を取得することで得られるメリットを整理します。
① 「知識」が「行動」に変わる
防災に関する知識は、資格の学習を通じて体系的に身につきます。
「なんとなく備蓄している」「なんとなく避難経路を知っている」というレベルから、「なぜその対策が必要なのか」「どの順番で何をするべきか」という実践的な判断力が身につくのです。
東日本大震災・熊本地震・能登半島地震などの大規模災害では、防災の知識を持つ人が地域・職場の被害軽減に大きく貢献したことが報告されています。
資格の学習は単なる知識習得ではなく、「いざというとき確実に動ける人間になるためのトレーニング」になるのです。
② キャリア・就職・昇進に活かせる
防災管理者・防火管理者・消防設備士などの法定資格・国家資格は、職場によっては法律で選任が義務付けられています。
企業・学校・病院・商業施設などでこれらの資格保持者は常に需要があります。
また、防災士・防災危機管理者などの民間資格は、企業の防災担当者・コンサルタント・自治体職員としてのキャリアに直結します。
近年は企業のBCP(事業継続計画)への関心が高まっており、防災・危機管理の専門知識を持つ人材の需要が急速に拡大しているため、転職にも有利となっています。
③ 地域・家族の命を守る力が身につく
防災資格の学習内容は、職場だけでなく自分の家族・地域での防災活動にも直接活かせます。
「防災士」資格の学習を通じて、家庭内の備蓄・避難計画・応急救護・地域の避難誘導などの知識を体系的に身に着けることができます。
「自分が家族や地域を守れる人間になりたい」という動機で防災資格を取得する方が近年急増していると私も聞いています。
防災の資格は「国家資格・法定資格・民間資格」の3種類に分類される
防災に関連する資格は、大きく3つの種類に分類できます。
資格の種類によって「法的な権限」「取得の難易度」「活かせる場面」が大きく異なりますので注意しましょう。
国家資格
法律に基づき国が認定する資格です。
「救急救命士」「消防設備士」が代表的な防災関連の国家資格です。
難易度は高めですが、法的な専門業務を担う権限が与えられます。プロフェッショナルとして防災業務を職業にしたい方が主な取得対象です。
法定資格(法律で選任が義務付けられる資格)
消防法などの法律で、特定の建物・施設に対して選任が義務付けられている資格です。
「防火管理者」「防災管理者」が代表的な法定資格です。
所定の講習を受講し効果測定に合格することで取得できるため、比較的取得しやすいです。企業・学校・商業施設などの防災担当者として選任される際に必須の資格です。
民間資格
民間の機関が認定する資格です。
「防災士」「防災危機管理者」「危機管理士」「BCPアドバイザー」が代表的です。
法的な権限はありませんが、体系的な防災知識の証明として就職・昇進・地域活動で評価される場合があります。
受験のハードルが低く、一般の方でも取得を目指しやすいのが特徴です。
【国家資格①】救急救命士
救急救命士は、重篤な傷病者が病院に搬送されるまでの間に救急救命処置を行うことができる国家資格です。
消防機関の救急隊員として働く際に必要となる、防災・救急の最前線を担うプロフェッショナル資格になります。
救急救命士の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 国家資格 |
| 主管省庁 | 厚生労働省 |
| 受験資格 | 救急救命士養成校(専門学校・大学)を卒業、または消防機関での実務経験5年以上+所定の研修修了 |
| 試験内容 | 筆記試験(一般問題・必修問題・状況設定問題)・実技試験 |
| 合格率 | 約80〜90%(養成課程修了者の場合) |
| 主な活躍の場 | 消防機関・救急隊・病院・自衛隊・海上保安庁など |
救急救命士は「防災資格の頂点」ともいえる難易度の高い国家資格です。
専門学校・大学での2〜4年間の養成課程修了が原則として必要なため、一般社会人が短期間で取得できる資格ではありません。
「消防士・救急隊員・医療従事者としてプロのキャリアを歩みたい方」が主な取得対象です。
【国家資格②】消防設備士
消防設備士は、消火器・スプリンクラー・自動火災報知設備・避難設備などの消防設備の設置・整備・点検を行うことができる国家資格です。
消防法によって消防設備の整備・点検は消防設備士のみが行うことができると定められています。
消防設備士の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 国家資格 |
| 主管省庁 | 総務省消防庁 |
| 区分 | 甲種(設置・整備・点検)・乙種(整備・点検のみ)の2区分。設備の種類によりさらに1〜7類に細分化 |
| 受験資格 | 乙種:誰でも受験可能。甲種:学歴・実務経験・他資格など受験資格あり |
| 試験内容 | 筆記試験(法令・基礎知識・構造機能等)+実技試験(甲種のみ製図含む) |
| 合格率 | 甲種:約30〜40%・乙種:約40〜60%(類による) |
| 主な活躍の場 | 消防設備会社・ビル管理会社・建設会社・設備メンテナンス会社など |
消防設備士は、防災設備の保守・維持管理の専門家として就職・転職に直結する実用性の高い国家資格です。
乙種6類(消火器の整備・点検)は受験資格の制限がなく、比較的取得しやすいため、防災関連の国家資格の入門として取得する方が多いです。
ビル管理・設備管理・消防設備会社への就職・転職を目指す方に特に推奨する資格です。
【法定資格①】防火管理者(甲種・乙種)
防火管理者は、消防法によって一定規模以上の建物・施設に選任が義務付けられている法定資格です。
火災予防のための消防計画の作成・消火・避難・通報訓練の実施・消防設備の点検など、建物の防火管理業務全般を担います。
飲食店・事務所・学校・病院・商業施設・マンション管理組合など、幅広い場面で選任が求められます。
甲種と乙種の違い
| 区分 | 対応できる建物の規模 | 講習日数 |
|---|---|---|
| 甲種防火管理者 | 規模・用途に関わらずすべての防火対象物で選任可能 | 2日間(約10時間) |
| 乙種防火管理者 | 比較的小規模な防火対象物(特定用途300㎡未満・非特定用途500㎡未満)のみ | 1日間(約5時間) |
甲種は乙種の選任が必要な建物でも防火管理者になれます。
将来的により大きな施設を担当する可能性がある方・汎用性を求める方は、最初から甲種の取得を選ぶことをおすすめします。
防火管理者の取得方法・費用
防火管理者資格は、講習(甲種2日間・乙種1日間)を受講し、最後の効果測定(〇×形式)に合格することで取得できます。
難しい筆記試験はなく、講習をしっかり受講すれば基本的に合格できます。
講習は全国の消防署・消防本部・一般財団法人日本防火・防災協会が実施しています。
費用は地域によって異なりますが、甲種で8,000〜10,000円程度が目安です。
「企業の防災担当に配属された」「テナントの防火管理者になってほしいと言われた」という方が職場の指示を受けて取得するケースが最も多い資格です。
【法定資格②】防災管理者
防災管理者は、消防法によって一定規模・高層の建物に選任が義務付けられている法定資格です。
火災以外の大地震・津波・暴風雨などの自然災害も含めた建物全体の防災管理業務を担う点が、防火管理者との大きな違いです。
防災管理者の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 法定資格(消防法に基づく) |
| 取得要件 | ①甲種防火管理者資格の取得 ②防災管理講習(1日間)の受講 ③効果測定合格 ④管理的・監督的地位にあること |
| 選任が必要な建物 | 延べ面積50,000㎡以上の建物・高さ31m以上のビルなど大規模・高層建築物 |
| 費用 | 防災管理新規講習:約5,000〜8,000円(地域により異なる) |
| 更新 | 5年ごとに再講習が必要 |
| 主な活躍の場 | 大規模オフィスビル・大型商業施設・高層マンション・病院・ホテルなど |
防災管理者は甲種防火管理者資格の取得が前提条件です。
大規模ビル・高層建築物の防災担当者・ビル管理会社の社員として働く方が主な取得対象です。
「防火管理者→防災管理者」という順番でステップアップ取得することで、大規模建築物の防災管理業務を一人でカバーできる人材になれます。
【民間資格①】防災士
防災士は、特定非営利活動法人(NPO法人)日本防災士機構が認定する民間資格です。
2003年に創設され、2026年時点で認証登録者数は27万人以上に達しています。
日本の防災民間資格の中で最も認知度・取得者数が多い資格です。
「自助・共助・協働」を原則として、地域・職場・家庭での防災活動のリーダーとして活動できると認められた人に与えられます。
防災士の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 民間資格(NPO法人 日本防災士機構認定) |
| 受験資格 | 年齢・職業等の制限なし(誰でも取得可能) |
| 取得方法 | ①防災士研修講座の受講(通信+会場2日間)②救急救命講習の修了証取得 ③防災士資格取得試験合格(50問・三択・30問合格が目安)④日本防災士機構へ認証登録申請 |
| 費用 | 研修講座受講料:約52,920円(研修機関による)+試験料:3,000円+認証登録申請料:5,000円=合計約63,800円程度 |
| 学習時間の目安 | 1日2時間×10日程度 |
| 合格率 | 約80〜90%(きちんと研修を受講すれば合格しやすい) |
| 更新 | なし(終身資格) |
| 主な活躍の場 | 地域自主防災組織・自治会・学校・企業の防災担当・行政・NPO・ボランティア活動など |
防災士の研修で学ぶ内容
防災士研修講座では、以下の内容を体系的に学びます。
- 地震・台風・豪雨・津波・土砂災害などの自然災害のメカニズム
- 家庭・地域での自助・共助の防災対策
- 避難所の設置・運営方法
- 応急手当・AED・心肺蘇生法(救急救命講習と連動)
- 防災に関する情報収集・伝達方法
- 耐震診断と補強
- 自主防災活動と地区防災計画の策定
- 大規模災害における復旧・復興支援
防災士の研修内容は非常に実践的で、「学んだその日から使える知識」が多いのが特徴です。
防災士取得の費用を下げる方法
防災士資格は自治体によって取得費用の助成・補助制度が設けられている場合があります。
詳しくは防災士の助成金・補助金一覧【2026年版】都道府県別の対象自治体・申請方法・費用を最大0円にする手順を徹底解説をご覧ください。
自治体によっては受講料の全額または一部を補助してもらえるケースがあります。
また、職場(企業・学校・自治体)が費用を負担して取得を推奨しているケースも増えています。まずは役所、もしくは人事に聞いてみましょう。
防災士はどんな人に向いているか
防災士は、以下のような方に特に向いている資格です。
- 地域の自主防災組織・自治会で防災活動をリードしたい方
- 家族・地域の防災知識を体系的に身につけたい方
- 学校・PTA・子ども会などで防災教育を推進したい方
- 企業の防災担当・安全衛生担当として専門知識を深めたい方
- 防災関連の仕事・ボランティア活動でキャリアを積みたい方
- 行政・自治体職員として地域防災力向上に取り組みたい方
年齢・職業・学歴の制限がなく、誰でも受験できる点が防災士資格の大きな魅力のひとつです。
【民間資格②】防災危機管理者
防災危機管理者は、一般社団法人 教育システム支援機構が認定する防災・危機管理の民間資格です。
地震・台風・津波などの自然災害から組織・地域を守るための、より高度な防災・減災の専門知識を持つ人材の育成を目的とした資格です。
防災士と並ぶ民間防災資格の代表格のひとつとして位置づけられています。
防災危機管理者の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 民間資格(一般社団法人 教育システム支援機構認定) |
| 受験資格 | 制限なし(誰でも受講可能) |
| 取得方法 | 通信教育(在宅学習)+Eラーニング(総合講座)を受講し、資格登録申請を行う |
| 費用 | 総合講座:約66,800円(受講料+登録費含む) |
| 学習期間 | 約3〜6ヶ月(通信教育・自分のペースで学習) |
| 更新 | なし(終身資格) |
| 主な活躍の場 | 企業の防災・危機管理部門・自治体・防災コンサルティング・地域防災活動など |
防災危機管理者は通信教育で取得できるため、仕事・育児・介護で忙しい社会人が自分のペースで学習できる点が大きなメリットです。
会場に通う必要がなく、自宅や移動中など好きな場所・時間で学習を進められます。
防災士との大きな違いは「通信教育で取得できること」と「組織・企業の危機管理・BCP(事業継続計画)に関する内容がより深い点」です。
企業の防災・危機管理部門への異動・転職を目指す方や、防災コンサルタントとして独立を考えている方に向いている資格です。
【民間資格③】危機管理士
危機管理士は、一般財団法人 日本危機管理士機構が認定する民間資格です。
自然災害・感染症・テロ・重大事故などあらゆる危機事象への組織的な対応力を持つ人材の育成を目的としています。
「危機管理士(自然災害部門)」「危機管理士(社会リスク部門)」の2部門が設けられています。
危機管理士の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 民間資格(一般財団法人 日本危機管理士機構認定) |
| 受験資格 | 講座受講者(特別な制限なし) |
| 取得方法 | 認定機関の講座受講→資格取得試験受験→合格 |
| 費用 | 講座料:40,000円+試験料:10,000円=合計50,000円 |
| 試験形式 | 選択式・記述式(年3回実施) |
| 合格率 | 非公表 |
| 主な活躍の場 | 企業の危機管理部門・コンサルタント・自治体・防衛・警備・医療機関など |
危機管理士は「自然災害だけでなく、あらゆる危機事象への対応力を証明したい」という方に向いた資格です。
大企業の危機管理部門・コンサルティング会社・警備会社・自治体などで活躍する方が取得するケースが多いです。
防災士・防災危機管理者と組み合わせてダブル・トリプル取得することで、防災・危機管理のスペシャリストとしての専門性をより強くアピールできます。
【民間資格④】BCPアドバイザー
BCPアドバイザーは、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の策定・推進を支援する専門家としての民間資格です。
大規模災害・パンデミック・サイバー攻撃などの非常事態が発生しても、企業が事業を継続・早期復旧できる体制の構築を支援します。
複数の機関が認定する資格があり、代表的なものとしてRMCA(日本リスクマネジャー&コンサルタント協会)が認定するBCPアドバイザーが挙げられます。
BCPアドバイザー(RMCA)の資格概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格の種類 | 民間資格(RMCA認定) |
| 受験資格 | RMCAのBCPアドバイザー講座を受講した者(RMCA会員・非会員ともに受験可) |
| 取得方法 | 公式講座(Eラーニング)受講→WEB試験受験(4択・全20問)→合格(90点以上)→資格認定 |
| 試験形式 | WEB試験・4択問題・全20問 |
| 合格基準 | 100点満点中90点以上 |
| 主な活躍の場 | 企業のBCP担当者・コンサルタント・中小企業診断士・社会保険労務士・行政書士など士業との組み合わせ |
BCPアドバイザーは、近年の企業における事業継続計画(BCP)策定義務化の動きに伴い、需要が急速に高まっている資格です。
特に中小企業のBCP策定支援・コンサルティング業務で活躍したい方・企業の防災・リスク管理部門で専門家としてのキャリアを積みたい方に適しています。
WEB試験で取得できるため、地方在住の方・仕事が多忙な方でも取り組みやすい点が大きなメリットです。
防災資格の比較一覧表
紹介した8つの防災関連資格を、費用・難易度・取得期間・活躍の場で一覧比較します。
| 資格名 | 種類 | 費用(目安) | 難易度 | 取得期間 | 主な活躍の場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 救急救命士 | 国家資格 | 専門学校・大学の学費(数百万円) | ★★★★★ | 2〜4年 | 消防・救急・医療 |
| 消防設備士(乙種6類) | 国家資格 | 試験料:3,800円程度+テキスト代 | ★★★☆☆ | 1〜3ヶ月 | 消防設備会社・ビル管理 |
| 防火管理者(甲種) | 法定資格 | 約8,000〜10,000円 | ★☆☆☆☆ | 2日間 | 企業・施設・マンション管理 |
| 防災管理者 | 法定資格 | 約5,000〜8,000円(甲種防火管理者取得後) | ★★☆☆☆ | 1日間(甲種取得後) | 大規模ビル・高層建築物 |
| 防災士 | 民間資格 | 約63,800円 | ★★☆☆☆ | 1〜3ヶ月 | 地域・企業・学校・自治体 |
| 防災危機管理者 | 民間資格 | 約66,800円 | ★★★☆☆ | 3〜6ヶ月 | 企業防災部門・コンサルタント |
| 危機管理士 | 民間資格 | 約50,000円 | ★★★☆☆ | 2〜4ヶ月 | 企業危機管理・コンサルタント |
| BCPアドバイザー(RMCA) | 民間資格 | 講座費用+受験料(詳細はRMCA公式サイト参照) | ★★☆☆☆ | 1〜2ヶ月 | 企業BCP担当・コンサルタント |
目的別・おすすめ防災資格の選び方
どの防災資格を選ぶべきかは、「なぜ取りたいのか」「誰のために活かすのか」によって明確に変わります。
目的別のおすすめを以下に整理します。
「家族・地域を守りたい」一般の方
防災士が最もおすすめです。
年齢・職業の制限がなく、取得後は地域の自主防災組織・自治会での活動に即座に活かせます。
自治体の助成制度を活用することで費用を大幅に下げられる可能性があります。
「企業の防災・安全担当として活躍したい」会社員
甲種防火管理者→防災士(または防災危機管理者)→BCPアドバイザーの順番でステップアップ取得がおすすめです。
まず甲種防火管理者で法的な基礎を押さえ、防災士で総合的な知識を習得し、BCPアドバイザーで企業の事業継続まで網羅できる人材になれます。
「大規模建築物の防災管理者になりたい」ビル管理業務従事者
甲種防火管理者→防災管理者の順番での取得が必要です。
法律で選任が義務付けられている資格を着実にステップアップ取得することで、大型ビル・商業施設・高層マンションの防災管理責任者としてキャリアを積めます。
「消防設備の整備・点検の仕事をしたい」方
消防設備士(乙種6類から取得開始)が最優先です。
まず乙種6類(消火器)を入門資格として取得し、その後甲種や他の類の資格を順次取得することで、消防設備会社・ビル管理会社での専門家としてのキャリアを積めます。
「防災コンサルタントとして独立・起業したい」方
防災士+防災危機管理者(または危機管理士)+BCPアドバイザーのトリプル取得が強力な武器になります。
防災士で総合的な知識の基盤を作り、防災危機管理者・危機管理士で組織レベルの危機管理の専門性を深め、BCPアドバイザーで企業向けサービスの提供能力を身につける組み合わせが最も効果的です。
防災資格の取得に関するよくある疑問FAQ
Q. 防災士と防災危機管理者はどちらを先に取ればいいですか?
一般の方が防災に関する最初の民間資格として取得するなら、防災士を先に取ることをおすすめします。
防災士は認知度・取得者数が最も多く、自治体の助成制度が利用できる場合があります。
会場研修で他の受講者・防災専門家とネットワークを作れる点も、地域活動・仕事への活用において大きなメリットです。
防災士取得後、より企業・組織の危機管理に深く関わりたいと考えたタイミングで防災危機管理者を取得するという順番が最も無駄がありません。
Q. 防災資格は更新が必要ですか?
資格の種類によって異なります。
- 防火管理者:法改正等に対応するため5年ごとの再講習が推奨されています(法律上の義務ではない場合が多いですが、消防署から受講指導がある場合があります)
- 防災管理者:5年ごとに再講習(再講習修了証の取得)が必要です
- 消防設備士:免状の交付を受けた日以後の最初の4月1日から2年以内・その後5年ごとに講習受講が義務付けられています
- 防災士:更新不要(終身資格)です
- 防災危機管理者:更新不要(終身資格)です
- 危機管理士:更新不要です
ただし、防災・危機管理に関する法令・知識は常にアップデートされています。
終身資格であっても、最新の知識を継続的に学ぶ姿勢が防災のプロフェッショナルには欠かせません。
Q. 独学で防災の知識を深める方法はありますか?
防災資格の取得と並行して、以下の方法で独学・継続学習を進めることを推奨します。
- 消防庁Webサイト・地方防災計画:最新の防災対策・法令情報を無料で確認できる
- 内閣府 防災情報のページ:防災白書・被災後の調査報告・避難行動要支援者支援等の公式資料を無料で閲覧できる
- 総務省消防庁 防災e-カレッジ:防災に関するeラーニングコンテンツを無料で受講できる
- 日本防災士機構 公式テキスト(防災士教本):防災士資格取得に使われる体系的な教科書として単体購入も可能
- 自治体主催の防災訓練・防災講座への参加:実際の避難訓練・初期消火訓練・AED講習などで実技スキルを定期的に磨ける
「知識」は学べても「実践力」は訓練でしか磨けません。
防災資格の学習と並行して、地域の防災訓練・応急手当講習などに積極的に参加することが、本物の防災力を身につける最速の方法です。
Q. 子育て中・仕事が忙しくても防災資格は取れますか?
目的に応じた資格を選ぶことで、忙しい方でも十分に取得可能です。
以下の資格は特に取得しやすい設計になっています。
- 防火管理者(甲種):2日間の講習のみ。週末の2日間を使えば取得できます
- 防災士:通信学習(自宅学習)+会場研修2日間の組み合わせ。通信部分は隙間時間で学習可能
- 防災危機管理者:完全通信教育で取得可能。自分のペースで学習できます
- BCPアドバイザー(RMCA):Eラーニング+WEB試験で取得可能。場所・時間を選ばず受講・受験できます
「まず最も取得しやすい甲種防火管理者から始める」というアプローチが、忙しい方の防災資格取得の第一歩として最もおすすめです。
防災資格を取得した後にやるべきこと
防災資格を取得した後、その知識・資格を「死に資格」にしないためにやるべきことを紹介します。
① 地域の自主防災組織・自治会に参画する
防災士・防災危機管理者を取得したら、まず地域の自主防災組織・自治会の防災部会に参加しましょう。
地域の防災訓練の企画・実施・避難所運営訓練など、実践の機会が数多くあります。
学んだ知識を地域の人々に伝えることで、自分自身の理解もさらに深まります。
② 職場・企業の防災計画を見直す
防火管理者・防災管理者・防災士などを取得したら、自社の消防計画・防災マニュアル・避難訓練の内容を資格で得た知識を基に見直しましょう。
「資格を取得した担当者が主体的に会社の防災レベルを上げる」という姿勢が、組織の防災力向上に直結します。
BCP(事業継続計画)が未整備の企業であれば、BCPアドバイザーの知識を活かして策定を主導することが大きなキャリアアップのチャンスにもなります。
③ 定期的に最新情報をアップデートする
防災・危機管理に関する法令・技術・ガイドラインは常にアップデートされています。
消防庁・内閣府防災・国土交通省などの公式Webサイトを定期的に確認し、最新の防災対策情報を継続的に学びましょう。
大規模災害が発生した際は、その被害状況・対応の成功例・失敗例から多くの実践的な教訓を得られます。
「資格取得がゴールではなく、取得後の活動こそが本当の意味での防災への貢献」という意識が、真の防災人材の証です。
まとめ:自分に合った防災資格を選ぶ3つの基準
防災の資格は多種多様ですが、自分に合った資格を選ぶ基準は次の3つに集約されます。
- 目的:家族・地域を守りたいのか、職場・企業の防災力を高めたいのか、防災の仕事・副業に活かしたいのか
- 取得しやすさ:今の生活スタイルで無理なく時間・費用を投資できるか
- 活かせる場面:取得後の資格を実際に使う機会(地域活動・職場・仕事)があるか
まず一番取りやすい資格から始め、段階的に上位資格・関連資格へのステップアップを目指すことが最も現実的なアプローチだと思います。
「防災に関する資格を持っている」という事実が自信になり、いざというときに躊躇なく行動できる人間になれます。特に日本は世界有数の災害大国です。
防災の資格を持つ人間が地域・職場・家庭に一人でも多くいることが、日本の防災力向上に直結しますので、今日この記事を読んだことを、防災資格の取得に向けた最初の一歩にしてください。
ほかにも防災についての情報を発信しています。良かったら他の記事も読んでみてください。

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