地震で飛行機が欠航するのはなぜ?理由・仕組み・判断基準・払い戻し方法を徹底解説
「地震が起きたのに、なぜ飛行機まで欠航になるの?」「震源地から遠い空港なのに、なぜ欠航になったの?」「地震で欠航になったとき、払い戻しはどうなるの?」
こうした疑問を持ったことがある方は多いでしょう。日本は世界有数の地震大国です。
大きな地震が発生するたびに、震源地周辺の空港だけでなく「離れた空港の便」までも欠航になることがあります。
「なぜそこまで広範囲に影響が出るのか」「何を根拠に欠航の判断をしているのか」は、航空・防災の知識がなければわかりにくいテーマです。
この記事では「地震で飛行機が欠航になる理由」を国土交通省航空局・国土交通省「空港の安全管理に関するガイドライン」・航空法・各航空会社の運航規程・航空安全の専門知識をもとに、わかりやすく徹底解説します。
「欠航時の対応(払い戻し・振替・代替交通手段)」についても実践的に解説します。
【情報の出典について】
本記事は国土交通省航空局「空港の安全管理に関するガイドライン」・国土交通省「航空法」・国土交通省「空港の維持管理に関する技術基準」・国土交通省「地震時の空港の安全確保に関するマニュアル」・日本航空(JAL)「運送約款」・全日本空輸(ANA)「運送約款」・航空安全に関する学術資料等をもとに作成しています。防災ベース編集部が内容をわかりやすく解説しました。
地震で飛行機が欠航になる主な理由:全体像
地震が発生して飛行機が欠航になる理由は「ひとつだけではない」という点をまず理解してください。
複数の異なる要因が「単独または複合的に」欠航の判断につながります。主な理由を大きく分類すると以下の通りです。
- 滑走路・誘導路の安全点検のための一時閉鎖
- 空港ターミナル・施設の損傷・安全確認
- 航空管制システム・通信設備への影響
- 航空機自体の点検・整備の必要性
- 燃料供給システムの停止・点検
- 乗務員(パイロット・客室乗務員)の安全確認・参集困難
- 津波警報発令による空港の浸水リスク・閉鎖
- 航空会社の自主的な安全判断(運航判断)
これらの理由を一つずつ詳しく解説します。
理由①:滑走路・誘導路の安全点検のための閉鎖
地震後に飛行機が欠航になる「最も直接的な理由」のひとつが「滑走路・誘導路の安全点検」です。
滑走路の損傷が飛行機に与える影響
飛行機の離着陸時、滑走路には「機体重量の何倍もの荷重」がかかります。
たとえばボーイング777(最大離陸重量約347トン)が着陸する際、脚(ランディングギア)には非常に大きな衝撃荷重がかかります。
滑走路にわずかなひび割れ・段差・陥没があるだけで「タイヤの破裂・車輪の破損・機体の損傷」につながる重大事故が発生するリスクがあります。
また滑走路上の「破損したコンクリート片・アスファルト片・金属片」がエンジンに吸い込まれると「エンジンの破損(FOD:Foreign Object Damage)」という致命的な事故につながります。
地震後の滑走路点検の義務と手順
国土交通省航空局の「空港の安全管理に関するガイドライン」では「一定規模以上の地震が発生した場合、空港管理者は滑走路・誘導路・エプロン(駐機場)の緊急点検を実施すること」が義務付けられています。
点検の手順は以下の通りです。
- 地震発生を確認次第、滑走路を閉鎖して航空機の離着陸を停止する
- 空港保安職員・滑走路管理担当者が車両で滑走路全面を走行して目視点検を行う
- ひび割れ・段差・陥没・排水溝の損傷・照明設備の損傷などを確認する
- 問題がなければ「滑走路安全確認済み」として運用を再開する
- 損傷が確認された場合は「修復が完了するまで閉鎖を継続する」
この点検には「空港の規模・滑走路の本数・点検する担当者の数」によって、早ければ30分程度、長ければ数時間かかることがあります。
点検中は「すべての離着陸が停止される」ため、この間に出発・到着する予定だった便は欠航・遅延になります。
震度によって異なる点検の義務範囲
国土交通省の基準では「どの震度以上で点検を実施するか」の目安が定められています。
一般的には「空港で震度4以上を観測した場合に緊急点検を実施する」という基準が多くの空港で採用されています。
ただし空港によって「独自の安全基準・点検基準」を設けているケースもあります。
また「遠方の大規模地震(M8以上・M9クラス)」が発生した場合は、空港での観測震度が低くても「地盤の液状化・長周期地震動(ゆっくりした長い揺れ)の影響」を考慮して点検を実施するケースがあります。
理由②:空港ターミナル・施設の損傷と安全確認
滑走路だけでなく「空港ターミナルビル・その他の空港施設」の安全確認も欠航の原因になります。
空港ターミナルの安全確認
大きな地震が発生すると「空港ターミナルビルの構造的な損傷・天井材の落下・ガラスの飛散・エスカレーターの停止・エレベーターの停止」などが発生することがあります。
ターミナルビルの安全が確認されるまでは「旅客を建物内に入れることができない」ため、搭乗手続き・保安検査が実施できず、便の運航が不可能になります。
2011年の東日本大震災では「仙台空港が津波による浸水被害を受け、数週間にわたって民間航空機の運航が停止」しました。
成田空港・羽田空港でも天井材の落下・設備の損傷により、一時的な運航停止・遅延が発生しました。
空港の地盤液状化リスク
日本の空港の多くは「海岸埋め立て地・臨海部」に建設されています。
代表的な例として「羽田空港(東京国際空港)・関西国際空港・中部国際空港(セントレア)・那覇空港」などが挙げられます。
埋め立て地の地盤は「地震時に液状化しやすい」という特性があります。液状化とは「砂を多く含む緩い地盤が地震動によって液体のような状態になる現象」です。
液状化が発生すると「地盤の沈下・傾斜・マンホールの浮き上がり」が起きて、滑走路・誘導路の安全な運用が不可能になります。
2011年の東日本大震災では「成田空港の一部誘導路・駐機スポットで液状化が発生した」ことが国土交通省の調査で確認されています。
理由③:航空管制システム・通信設備への影響
航空機の安全な運航には「航空管制(Air Traffic Control:ATC)」が不可欠です。地震が航空管制システムに影響を与えると、飛行機の運航そのものが不可能になります。
航空管制とは何か
航空管制とは「空港・航空路において、航空機の安全かつ効率的な運航を確保するために、パイロットに指示・情報を提供する業務」のことです。
航空管制官は「離着陸の許可・航空路の指定・他の航空機との安全間隔の維持・気象情報の提供」などを行います。
航空管制がなければ「複数の航空機が同時に空港を使用したときの衝突事故」が発生するリスクがあります。
そのため「航空管制が機能しない状態では、原則として航空機は離着陸できない」という航空法上の原則があります。
地震が航空管制システムに与える影響
地震が航空管制システムに与える影響は主に以下の通りです。
- 管制塔・管制施設の損傷:管制塔のガラスの破損・建物の損傷・内部機器の転倒・損傷が発生すると、管制業務が継続できなくなる
- 通信機器・レーダーシステムの停止:地震による停電・機器の損傷によって「航空機との無線通信・レーダーによる航空機の位置把握」ができなくなる
- 計器着陸システム(ILS)への影響:計器着陸システム(Instrument Landing System)は「悪天候・視界不良時に航空機を滑走路に正確に誘導するシステム」。地震による地盤変形・アンテナの損傷でキャリブレーション(精度の調整)が必要になる場合がある
- 停電による電源喪失:空港の電力供給が停止すると「管制システム・通信設備・滑走路照明・各種計器」が機能しなくなる。非常用電源(自家発電)が起動するが、切り替えに時間がかかる場合がある
航空管制官自身の安全確保
見落とされがちな点として「航空管制官自身の安全確保・参集困難」という問題があります。
大規模地震が発生すると「管制官が家族の安否確認・自宅の被害対応のために参集できない」「交通インフラの寸断で管制官が空港に来られない」という事態が発生することがあります。
管制官が不足した状態では「通常のフライト本数をさばくことができない」ため、便数の削減・欠航が判断されます。
理由④:航空機自体の点検・整備の必要性
「地震が発生した空港に駐機していた航空機」は、地震後に必ず安全点検を受ける必要があります。
駐機中の航空機への地震の影響
駐機中の航空機に対して地震が与える影響として以下が挙げられます。
- 機体への振動・衝撃:強い地震動によって「機体の構造部材・外板・ファスナー(ボルト・リベット)」に応力が加わり、微細なひび割れ・緩みが生じる可能性がある
- 整備機器・支持器具の転倒・接触による損傷:整備ドック・地上支援機材(GSE)が地震で転倒して機体に接触した場合、機体に損傷が生じている可能性がある
- 燃料配管・油圧配管への影響:地震動によって機体に接続していた給油・油圧系統の配管に「異常な負荷がかかった可能性」がある
- エンジン・フラップなどの可動部への影響:地震の振動で可動部に想定外の負荷が加わった場合、作動試験・点検が必要になる
航空機の点検義務と規程
国土交通省航空局の規程では「一定規模以上の地震が発生した場合、駐機中の航空機に対して『地震後点検(Post-Earthquake Inspection)』を実施することが義務付けられている」とされています。
JAL・ANAなどの航空会社の社内規程でも「震度5弱以上の地震が観測された空港では、駐機していたすべての航空機に対して整備士による安全点検を実施する」という基準が設けられています。
この点検には機種・機体状態によって「1〜数時間」かかることがあります。点検中の航空機は運航できないため、その航空機を使用する予定だった便が欠航になります。
「機材繰り」の問題
「機材繰り」とは「どの航空機をどの便に充当するか」というスケジュール管理のことです。
地震の影響で「特定の空港に駐機していた航空機が点検・修理のために使えなくなる」と、その航空機を使う予定だった別の便も欠航・遅延になります。
一機の航空機が「A空港→B空港→C空港→A空港」というように一日に複数の区間を飛ぶスケジュールになっている場合「A空港での地震の影響でその機材が使えなくなると、B→CやC→Aの便も欠航になる」という連鎖が起きます。
「震源地から遠い空港なのに欠航になった」という場面の多くは「この機材繰りの問題」が原因です。
理由⑤:燃料供給システムの停止・点検
航空機の運航には「航空燃料(ジェット燃料:Jet A-1)」の供給が不可欠です。地震が燃料供給システムに影響を与えると、燃料が補給できなくなって飛行機が飛べなくなります。
空港の燃料供給システムの仕組み
空港の燃料供給システムは「タンクローリーによる供給」または「地下埋設パイプラインによるハイドラント給油システム」で構成されています。
大型空港(羽田・成田・関空・中部など)の多くは「地下に燃料パイプラインを張り巡らせたハイドラント給油システム」を採用しています。
このシステムは「給油ピットから直接航空機に燃料を供給できる」ため効率的ですが「地震による地下配管の損傷・継手の破断・バルブ損傷」が起きると、広範囲の給油が停止します。
地震後の燃料供給への影響
地震後に燃料供給が停止・制限される主な原因は以下の通りです。
- 地下配管の損傷・漏洩:地震による地盤変動・液状化で地下配管が損傷して燃料漏洩が発生した場合、安全確認が完了するまでシステム全体を停止する
- 燃料タンク・貯蔵設備の点検:大型燃料タンクへの地震の影響を確認するために点検が実施される
- タンクローリーの通行障害:空港外からタンクローリーで燃料を運ぶ場合、道路の損傷・渋滞・通行止めで燃料が届かなくなる場合がある
- 石油精製所・輸送インフラの被害:大規模地震では「製油所・石油タンク・輸送パイプライン」が被害を受けて燃料供給全体が制限される場合がある
2011年の東日本大震災では「千葉県市原市の石油コンビナートが火災になり、首都圏の航空燃料供給に影響が出た」ことが報告されています。
理由⑥:乗務員の安全確認・参集困難
航空機を運航するには「パイロット・客室乗務員・整備士・運航管理者(ディスパッチャー)」などの乗務員・地上スタッフが必要です。
地震によってこれらの人員が「確保できない状態」になると、飛行機は飛べません。
乗務員が参集できない状況
- 交通インフラの寸断:大規模地震後は「電車・バス・道路」が使えなくなることがある。自宅から空港・乗務員宿舎に来られない乗務員が増えると必要な人員を確保できなくなる
- 乗務員宿舎・ホテルの損傷:空港近くの乗務員宿舎・待機ホテルが地震で損傷した場合、乗務員の安全確認・退避が必要になる
- 乗務員本人・家族の安否確認:乗務員が家族の安否確認・自宅の被害対応のために参集できない場合がある
- 乗務員自身の精神的影響:強い地震直後は「乗務員が強いストレス・不安状態にある場合」、航空会社として安全上の観点から乗務を見合わせる判断をする場合がある
乗務員の法定乗務時間・休息規程との関係
航空法および各航空会社の運航規程では「乗務員が安全に乗務できる最大乗務時間・必要な休息時間」が厳密に定められています。
地震の影響で「便の大幅な遅延が発生した結果、乗務員の法定乗務時間を超える」または「必要な休息時間が確保できなくなる」と判断された場合も、安全上の理由で欠航になります。
理由⑦:津波警報発令による空港閉鎖
海溝型地震が発生した場合、気象庁は「大津波警報・津波警報・津波注意報」を発令することがあります。
津波警報が発令されると、沿岸・臨海部に位置する空港は「津波浸水リスク」のため閉鎖されることがあります。
津波リスクが高い空港
日本の主要空港の多くは「沿岸・臨海部・埋め立て地」に立地しています。
国土交通省の「空港の津波対策ガイドライン」では「大津波警報が発令された場合、沿岸空港は直ちに航空機の運航を停止・空港職員・旅客を高台・上層階に避難させる」という手順が定められています。
津波浸水想定エリアに含まれる主な空港の例として以下が挙げられます。
- 仙台空港(宮城県):2011年東日本大震災で実際に津波浸水被害を受けた
- 高知龍馬空港(高知県):南海トラフ地震の津波浸水想定区域内に位置する
- 徳島阿波おどり空港(徳島県):同様に南海トラフ地震の影響が懸念される
- 松山空港(愛媛県):南海トラフ地震の津波浸水想定区域に含まれる
津波警報解除後も点検が必要
津波警報が解除されても「直ちに航空機の運航が再開されるわけではない」点に注意が必要です。
津波警報解除後は「滑走路・空港施設への浸水・土砂堆積・漂流物の有無を確認する点検」を実施してから運航再開が判断されます。
そのため「津波警報が解除されても数時間〜数日にわたって空港が閉鎖される」ケースがあります。
理由⑧:航空会社の自主的な安全判断
法的義務・施設上の問題がない場合でも「航空会社が自主的に欠航を判断する」ケースがあります。
「安全上の予防的措置」としての欠航
航空会社は「安全に疑義がある状況では、法的義務がなくても自主的に運航を見合わせる権限・責任がある」とされています。
航空法第73条の2では「航空機の運航に携わる者は、安全の確保のために必要な措置を講じなければならない」と定めています。
たとえば以下のような状況で航空会社が自主的に欠航を判断することがあります。
- 余震が頻発していて「いつ大きな揺れが来るかわからない不安定な状態」が続いている場合
- 地震後の空港周辺の道路状況・インフラ状況が不安定で「緊急時の救援・対応が困難」と判断した場合
- 旅客への安全な搭乗・降機のための手順が「地震後の混乱・施設損傷」で確保できない場合
- 着陸先の空港が「地震の影響を受けている可能性がある」として、出発地から判断して欠航にする場合
パイロット(機長)の最終権限
航空法では「機長は航空機の運航に関して最終的な決定権を持つ」と定められています。
航空法第73条では「機長は、航空機の安全を確保するために必要な措置を講ずる権限を有する」とされています。
地震発生後の状況が「安全に運航できる条件を満たしているか」の最終判断は機長に委ねられます。
機長が「現状では安全な運航ができない」と判断した場合、会社の運航指示とは別に欠航・引き返し・着陸地変更の決定をする権限があります。
「震源地から遠い空港なのになぜ欠航?」をより詳しく解説
「地震の震源地から離れた空港の便まで欠航になった」という経験・報道を見た方も多いでしょう。この「遠隔地での影響」が発生するメカニズムをより詳しく解説します。
メカニズム①:機材繰りの連鎖
前述の「機材繰り」の問題が最も多くのケースで「遠隔地での欠航」を引き起こします。航空機は「一日に複数の区間を飛ぶ」のが通常です。
たとえば「札幌→東京→大阪→福岡→大阪→東京→札幌」というスケジュールで1機の航空機が飛んでいる場合を考えます。
「東京(羽田)で地震が発生して羽田空港が閉鎖された」とすると「東京以降のすべての便(大阪→福岡・福岡→大阪・大阪→東京・東京→札幌)」も欠航になります。
「福岡では地震は全く感じなかったのに、なぜ欠航?」というケースの多くはこのパターンです。
メカニズム②:乗務員の拠点空港での足止め
航空会社の乗務員(パイロット・客室乗務員)は「特定の空港を拠点(ベース)として勤務している」ケースが多くあります。
拠点空港が地震の影響を受けると「その空港を拠点とする乗務員が他の空港に行けなくなる・戻って来られなくなる」という問題が発生します。
乗務員が確保できなくなった便は、震源地から遠い空港の区間でも欠航になります。
メカニズム③:空港の「スロット(発着枠)」の混乱
大型空港では「一定時間内に離着陸できる便数(スロット)」に上限があります。
地震の影響で「一時的に空港が閉鎖→再開後に大量の便が集中する」という状況になると「スロットが混雑して多くの便が遅延・最終的に欠航になる」という連鎖が起きます。
この影響は「震源地から離れた空港へのアクセス便」にまで波及することがあります。
地震で欠航になったときの払い戻し・振替対応
「地震で飛行機が欠航になった場合にどのような対応があるか」を解説します。JAL・ANAの運送約款および国土交通省の基準をもとにした解説です。
払い戻しの権利
航空会社の都合による欠航(天災・地震・気象悪化を含む「不可抗力による欠航」も含む)の場合、旅客は「航空券の全額払い戻しを受ける権利」があります。
JAL・ANAともに「運航の中止・大幅な遅延が発生した場合、旅客の申し出があれば手数料なしで払い戻しを行う」という約款規定を設けています。
払い戻しの手続きは「購入した方法(公式サイト・電話・旅行代理店・空港窓口)」によって異なります。
払い戻し手続きの主な方法は以下の通りです。
- JALの場合:JAL公式サイトのMyJALページ・JAL国内線予約センター(0570-025-071)・空港カウンターで払い戻し手続きができる
- ANAの場合:ANA公式サイト・ANAテレフォンセンター(0570-029-222)・空港カウンターで手続きできる
- LCC(格安航空会社)の場合:LCCによって払い戻しポリシーが異なるため、各社の規約・連絡先を確認する必要がある
- 旅行代理店経由で購入した場合:旅行代理店を通じて払い戻し手続きを行う
振替輸送の権利
欠航した場合、旅客は「次の自社便または他社便への振替(変更手数料なし)」を求める権利があります。振替は「旅客の希望があれば実施する」という対応が基本です。
地震直後は「多数の便が欠航になり・多くの旅客が振替を求める」ため、窓口が非常に混雑します。
公式アプリ・ウェブサイトでの手続きが可能な場合は「窓口に並ぶ前にオンライン手続きを試みる」ことをお勧めします。
旅行保険・クレジットカード付帯保険の活用
地震による欠航で「ホテル・交通費などの追加費用が発生した場合」、加入している旅行保険・クレジットカード付帯の旅行保険が適用できる場合があります。
「航空便遅延保険・欠航保険」が付帯された保険・カードであれば「欠航による宿泊費・食事代・代替交通費」が補償されることがあります。
保険の適用条件・手続き方法は各保険会社・カード会社に確認してください。
地震で欠航になったときの代替交通手段
飛行機が欠航になったとき「目的地まで別の手段で移動できるか」を考えることが重要です。
新幹線・特急列車
飛行機の代替交通手段として最も現実的なのは「新幹線」です。ただし「地震の規模・震源地によっては新幹線も運転を見合わせている」ケースがあります。
JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州の新幹線は「地震計が一定以上の揺れを検知した場合、自動的に緊急停止する(地震時列車自動停止システム)」仕組みを採用しています。
新幹線の運転再開には「路線全線の安全確認」が必要なため、地震後は数時間〜数日にわたって運休になることがあります。
高速バス・夜行バス
飛行機・新幹線の代替として「高速バス・夜行バス」という選択肢もあります。バスは「鉄道より道路の被害に依存する」ため、高速道路が通行可能であれば運行できる場合があります。
ただし大規模地震後は高速道路も「点検・通行止め」になる可能性があります。
フェリー
沿岸部・島嶼部への移動の場合は「フェリー」という選択肢があります。ただし「津波警報・注意報が発令されている場合はフェリーも運航停止」になるため、情報確認が必要です。
代替交通手段がない場合の対応
大規模地震直後は「飛行機・新幹線・高速バス・フェリーのすべてが止まる」状況が一時的に発生することがあります。
こうした場合は「無理に移動しようとせず、安全な場所で状況が落ち着くのを待つ」ことが最善です。空港・駅のターミナル内は「比較的安全な避難場所」として機能することがあります。
空港・駅には「飲料水の自販機・コンビニ・医務室・AED」などが設置されていることが多く、一時避難場所として活用できます。
地震による欠航を見越した「事前の備え」
「地震で欠航になるかもしれない」ことを想定した事前の備えについて解説します。
旅行保険への加入
国内旅行であっても「欠航・遅延保険が付帯された旅行保険」への加入を検討してください。
出発日の直前に大きな地震が発生した場合、宿泊キャンセル料・代替交通費・追加宿泊費などの出費が発生することがあります。
旅行保険はこうした予期せぬ出費をカバーする手段として有効です。
旅程に余裕を持たせる
「重要な会議・冠婚葬祭・試験・乗り継ぎ便」に間に合わせる必要がある旅程では「当日の飛行機だけに頼らない」ことが重要です。
前日入りする・代替の新幹線ルートを事前に調べておく・乗り継ぎ便は接続時間に十分な余裕を取るなどの対策が有効です。
連絡先・情報収集手段の確保
旅行中に大きな地震が発生したとき「航空会社の最新情報を速やかに入手できる手段」を確保しておきましょう。
- 利用する航空会社の公式アプリをスマートフォンにインストールしておく
- 予約番号・購入時のメールアドレスを控えておく
- モバイルバッテリーを携帯してスマートフォンの充電切れに備える
- 気象庁・NHKの防災アプリを入れておく
まとめ:地震で飛行機が欠航になる理由と適切な対応
地震で飛行機が欠航になるのは「単に地面が揺れただけ」ではなく「航空安全を確保するための複数の要因が複合的に重なった結果」です。
欠航の判断は「旅客の命・乗務員の命・地上の人々の安全を守るための、航空会社・空港・気象庁・国土交通省が連携した判断」です。
重要なポイントをまとめます。
- 欠航の主な理由は8つある:滑走路の安全点検・施設損傷・管制システムへの影響・機体点検・燃料供給停止・乗務員の確保困難・津波警報・航空会社の自主判断
- 「遠方の空港なのに欠航」の主な原因は機材繰りの連鎖:1機の航空機が1日に複数区間を飛ぶため、震源地から遠い区間も影響を受ける
- 欠航時は「手数料なし」の払い戻し・振替の権利がある:JAL・ANAともに不可抗力による欠航では全額払い戻しに対応している
- 代替交通手段を事前に調べておく:新幹線・高速バス・フェリーも地震の影響を受けることがあるため、複数の選択肢を持っておく
- 旅行保険・クレジットカード付帯保険を活用する:欠航による追加費用をカバーできる場合がある
「なぜ欠航になるのか」を理解しておくことで「欠航の連絡を受けたときに慌てず・冷静に次の行動を判断できる」ようになります。
日本は地震大国です。
旅行・出張の計画を立てるとき「地震による欠航リスク」を想定したプランを持っておくことが、現代の日本での賢い旅のスタイルといえます。
防災ベースでは今後も「防災・アウトドア・キャンプ・サバイバルに役立つ正確な最新情報」をお届けします。

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