防災マップの作り方【2026年完全ガイド】家庭用・地域用・学校用の手順・ハザードマップ活用・記載項目を徹底解説

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防災マップの作り方【2026年完全ガイド】家庭用・地域用・学校用の手順・ハザードマップ活用・記載項目を徹底解説

「防災マップを作ろうと思っているけど、何をどこに書けばいいのかわからない」

そう思っている方は多いはずです。

防災マップは、災害が起きたときに「どこへ逃げるか」「どのルートが安全か」「どこが危険か」を事前に整理した命を守るための地図です。

自治体が配布しているハザードマップと混同されることがありますが、防災マップは「自分の家・自分の地域の実情に合わせて自分で作るもの」です。

市区町村のハザードマップはあくまで行政が作る広域の情報地図です。

一方、防災マップは「自分の家から最寄りの避難所まで実際に歩いたルート」「普段通っている道の危険な箇所」「近所の足の不自由なお年寄りが住む家」など、個人・家庭・地域の具体的な情報を書き込んだ生きた情報ツールです。

2024年の能登半島地震では、事前に避難ルートを把握していた住民とそうでない住民で、初動の避難行動に大きな差が生まれたことが報告されています。

防災マップは作るだけで終わりではありません。

家族で確認し、定期的に更新し、頭に叩き込んでこそ「使える防災ツール」になります。

この記事では、家庭用・地域(自主防災組織)用・学校・自由研究用の防災マップの作り方を、手順・記載項目・ツール・更新方法まで完全解説します。

目次

防災マップとハザードマップの違い

防災マップを作る前に、「防災マップ」と「ハザードマップ」の違いを正確に理解しておきましょう。

項目 ハザードマップ 防災マップ(自主防災マップ)
作成者 市区町村・都道府県・国土交通省などの行政機関 個人・家族・自主防災組織・学校
内容 洪水・土砂・地震・津波などの災害リスクの広域情報 自宅周辺の危険箇所・避難ルート・避難所・連絡先など個人化された情報
目的 地域の災害リスクを住民に知らせること いざというとき実際に使える行動指針を作ること
更新 行政が定期的に更新 自分で随時更新が必要
個別情報 個人の住所・ルート情報は含まない 自宅・職場・学校・知人宅など個人の生活圏を反映

防災マップを作る際には、行政のハザードマップを「素材・ベース情報」として活用し、そこに個人・家族・地域の固有情報を重ねていく作業が基本になります。

「ハザードマップを家に置いてある=防災マップがある」ではない点を最初に押さえておいてください。

防災マップを作る前に準備するもの

防災マップの作成を始める前に、以下のものを用意しましょう。

  • 自治体のハザードマップ(印刷または現物):市区町村のWebサイトからダウンロード・印刷できます。市役所・区役所の防災担当窓口でも無料配布されています
  • 自宅周辺の地図(白地図または道路地図):国土地理院のWebサイト(地理院地図)から自宅周辺の地図を無料で印刷できます。A3サイズで印刷するとマス目が大きく書き込みやすくなります
  • 色鉛筆またはカラーペン(最低4色):危険箇所・避難ルート・避難所・集合場所などを色分けするために使います
  • メモ帳・筆記用具:現地調査時のメモ用に。スマートフォンのメモアプリでも代用可能です
  • スマートフォン(カメラ機能):現地調査で危険箇所を撮影するために使います
  • ひも(逃げ地図作成用・任意):後述する「逃げ地図」を作る際に歩行距離を測るために使います

デジタルで作成する場合は「Googleマイマップ」の利用が最もおすすめです。

デジタル作成については後述の「デジタルで作る防災マップ」のセクションで詳しく解説します。

ハザードマップの入手方法

防災マップ作成の第一歩は、自治体のハザードマップを手に入れることです。

① 自治体のWebサイトからダウンロードする

ほとんどの市区町村がWebサイト上でハザードマップをPDFで公開しています。

お住まいの市区町村名と「ハザードマップ」で検索してみましょう。

「○○市 ハザードマップ」で検索すると防災担当部署のページが表示されます。

PDFをダウンロードし、A3またはA4サイズで印刷して使用します。

② 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」を使う

国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト(disaportal.gsi.go.jp)」では、全国のハザードマップを一括で検索・閲覧できます。

「重ねるハザードマップ」機能では、洪水・土砂・津波・高潮・内水などの複数の災害リスク情報を一枚の地図に重ねて確認できます。

「わがまちハザードマップ」機能では、自治体ごとの詳細なハザードマップページへのリンクが整理されています。

特に「重ねるハザードマップ」は、自宅周辺に「どの種類の災害リスクが重なっているか」を一目で把握できる非常に便利なツールです。

③ 市役所・区役所の窓口で受け取る

印刷したハザードマップではなく、行政が配布する製本版・折り畳み版を希望する場合は、市区町村の防災担当課(防災安全課・危機管理課など)の窓口で無料配布されています。

大判(A1〜A2サイズ)の詳細マップが配布されているケースもあり、書き込みスペースが大きくなります。

【家庭用】防災マップの作り方:ステップバイステップ

家族全員で共有する「家庭用防災マップ」の作り方を解説します。

所要時間の目安は、情報収集1〜2時間+現地調査1〜2時間+マップへの記入1〜2時間の合計3〜6時間です。

STEP 1:地図を用意して「自宅」を記入する

まず、自宅周辺の地図を用意します。

国土地理院の「地理院地図(maps.gsi.go.jp)」にアクセスし、自宅周辺を表示させて印刷します。

縮尺は「半径約500m〜1km」が見渡せるスケール(縮尺1/2500〜1/5000程度)が書き込みやすくおすすめです。

印刷した地図に「自宅の場所」を赤ペンで明確にマークします。

地図は「清書(保存)用」と「現地調査用の下書き」の2部印刷しておくと便利です。

STEP 2:ハザードマップで自宅周辺のリスクを確認する

ハザードマップポータルサイトまたは自治体のハザードマップで、自宅周辺の以下のリスクを確認します。

  • 洪水浸水想定区域:大雨・河川氾濫時の浸水深(0.5m未満・0.5〜1m・1〜3m・3〜5m・5〜10mなど段階があります)
  • 土砂災害警戒区域・特別警戒区域:急傾斜地崩壊・土石流・地すべりの危険エリア
  • 津波浸水想定区域:沿岸地域・低地部分が対象。最大津波高と浸水深を確認
  • 高潮浸水想定区域:台風・発達した低気圧による高潮のリスク
  • 液状化発生可能性:地震時に地盤が液状化しやすいエリア
  • 震度分布:想定地震発生時に自宅周辺が受ける震度の推定値

確認した内容を地図の該当エリアに書き込みます。

色分けの例

  • 黒:自宅が浸水する危険性がある区域・土砂災害警戒区域
  • 青:津波・洪水リスクのあるエリア全体
  • オレンジ:液状化発生可能性が高いエリア

STEP 3:避難所・避難場所を記入する

次に、自治体が指定する「指定緊急避難場所」と「指定避難所」を地図に書き込みます。

この2つは異なる施設であるため、違いを正確に把握しておきましょう。

種別 目的
指定緊急避難場所 災害発生の危険が迫ったとき、命を守るために一時的に避難する場所 広域公園・グラウンド・高台の公共施設など
指定避難所 自宅が被害を受け、数日〜数週間生活する場所 学校の体育館・公民館・市民センターなど
一時避難場所(集合場所) 自治会・マンションなどが独自に設定する近隣での集合場所 近くの公園・広場・空き地など

重要な注意点があります。

指定避難所の中には「洪水時には使用不可」「土砂災害時には使用不可」など、災害の種別によって使えない避難所があります。

自治体のハザードマップまたは市区町村のWebサイトで「各避難所の対応災害種別」を必ず確認してください。

地図には、各避難所の名称・対応している災害の種類・自宅からの距離を書き込みます。

緑色で記入すると視認性が高まります。

STEP 4:実際に歩いて避難ルートを確認する(現地調査)

地図上で確認した情報を、実際に足を使って現地調査します。

これがハザードマップの「閲覧」と防災マップの「作成」の最大の違いです。

自宅から第1避難所・第2避難所までのルートを実際に歩きながら、以下の項目をチェックしてください。

  • 道路の幅員:車が通れる道幅か。地震で倒壊した建物が道路を塞ぐ可能性はないか
  • ブロック塀・古い建物:地震時に倒壊してルートを塞ぐ可能性があるものを記録する
  • 橋・高架下・アンダーパス:洪水・大雨時に冠水・通行不能になる可能性があるか
  • 急斜面・がけ・土手:大雨・地震時に崩れる危険がないか
  • 電柱・電線:倒れた場合に道をふさぐ可能性があるか
  • 暗い道・見通しの悪い場所:夜間の避難で迷いやすい箇所はないか
  • 所要時間:徒歩で何分かかるかを実際に計測する

確認した危険箇所は、スマートフォンで写真を撮り、地図上の該当箇所に番号を振って対応させます。

発見した危険箇所は黒色または赤色で地図に記入します。

STEP 5:「メインルート」と「代替ルート」を引く

現地調査の結果をもとに、自宅から各避難所へのルートを地図上に引きます。

1本だけでなく、必ずメインルート(第1ルート)代替ルート(第2ルート)の2本以上を設定してください。

地震・洪水・火災などの災害の種類によって、安全なルートは変わります。

  • 地震時のルート:倒壊建物・ブロック塀・電柱を避けるルート
  • 洪水・台風時のルート:浸水エリア・アンダーパスを避けた高い道を通るルート
  • 火災時のルート:風向き・密集市街地を考慮したルート

それぞれのルートを異なる色の線で地図に記入します。

用途
地震時の避難ルート(メイン)
洪水・浸水時の避難ルート(高台経由)
オレンジ 代替ルート・迂回路
危険箇所・通行禁止エリア
避難所・避難場所・集合場所

STEP 6:家族情報・連絡先・集合場所を記入する

防災マップには地図情報だけでなく、家族が離れた場所で被災した際の行動指針も書き込みます。

以下の情報を地図の余白または裏面に記入してください。

  • 家族の緊急連絡先(携帯・職場・学校)
  • 家族が日中いる場所(職場の住所・学校の住所)
  • 家族との集合場所(第1・第2):「まず○○公園で待ち合わせ、次に○○小学校」のように複数設定
  • 災害時の伝言サービス:NTT「171(声の災害用伝言ダイヤル)」の使い方メモ
  • 近所の要配慮者:高齢者・身体障害者・乳幼児がいる世帯の場所(プライバシーに配慮した範囲で)
  • 緊急時の役割分担:誰が子どもを迎えに行くか・誰が祖父母宅に向かうか

連絡先情報は個人情報であるため、家族のみが見る「家庭用」と地域で共有する「地域用」は内容を分けて作成することをおすすめします。

STEP 7:家族全員で確認・ロールプレイをする

完成した防災マップは「作って終わり」にしてはいけません。

家族全員が同席できる機会に、マップを見ながら以下を確認しましょう。

  • 家族全員が避難ルートを把握しているか
  • 子どもが一人でも第1避難所まで行けるか
  • 集合場所を全員が覚えているか
  • 171(声の災害用伝言ダイヤル)の使い方を全員が知っているか

9月1日(防災の日)・3月11日・家族の誕生日など「毎年必ず確認するタイミング」を決めておくことを推奨します。

【地域(自主防災組織)用】防災マップの作り方

自主防災組織・自治会・町内会で地域住民が協力して作る「地域版防災マップ(自主防災マップ)」の作り方を解説します。

地域版防災マップは個人の防災マップと異なり、地域全体の防災力を高める「共有資産」として機能します。

地域版防災マップ作成の流れ

地域版防災マップの作成は、以下の流れで進めます。

① 作成メンバーを集める(準備委員会の設立)

自治会・自主防災組織・PTAの代表者・防災士・民生委員・社会福祉協議会など、地域の多様なメンバーが参加することが重要です。

特に「長年その地域に住んでいる高齢者」の参加は、過去の災害情報・昔の地形情報などを把握しているため非常に価値があります。

「あの角は昔よく水が出た」「あそこは昔田んぼだった(=液状化リスクあり)」という地域の記憶が、ハザードマップには載っていない重要な防災情報になります。

② 情報収集・机上調査(第1回会合)

準備委員会の最初の会合では、以下の情報を収集・整理します。

  • 自治体のハザードマップ(洪水・土砂・地震・津波の各種)
  • 地域内の指定避難所・指定緊急避難場所の一覧と対応災害種別
  • 地域内の要配慮者(高齢者・障害者・外国籍住民)の情報(個人情報保護に配慮)
  • 地域内の医療機関・福祉施設・保育園・学校の場所
  • 消火栓・防火水槽・AEDの設置場所
  • 過去の災害履歴(水害・山崩れ・道路冠水など)

③ 現地調査(フィールドワーク)

班を複数作り、担当エリアに分かれて現地調査を行います。

チェックポイントは家庭用防災マップと同様ですが、地域版ではさらに以下を追加します。

  • 危険なため池・水路・暗渠(あんきょ)の場所
  • 大型の看板・自動販売機・古い石塀:地震で倒壊し道をふさぐリスクがあるもの
  • 石碑・記念碑:過去の水害・津波・災害を記録した石碑は過去の被害の高さを示す重要な情報
  • 地域内の事業所・工場の場所:危険物取扱施設は二次災害のリスクになり得る
  • 夜間・雨天時の道路冠水状況

各班員がスマートフォンで写真を撮り、後の清書作業で活用します。

④ 情報を集約・地図に清書する(第2回会合)

各班の現地調査結果を持ち寄り、一枚の地域マップに集約します。

色分けのルールを統一し、判例(色の意味の説明)を地図の外枠に記載してください。

清書後の地図はA3〜A2サイズで複数部印刷し、各戸配布または掲示板への掲示を行います。

デジタルデータとして保存する場合はGoogleマイマップ・PDF化が有効です。

⑤ 地区防災計画と連動させる

内閣府の「地区防災計画制度(2014年〜)」に基づき、地域版防災マップを地区防災計画の一部として位置づけることができます。

市区町村の防災担当課に相談することで、作成支援・費用補助を受けられる場合があります。

「防災マップを作った後、それを防災訓練・避難所運営訓練と連動させる」ことで、マップが実際の行動に反映された本物の防災力になります。

「逃げ地図」という新しい防災マップ作成手法

地域版防災マップの作成手法として、近年注目されているのが「逃げ地図」です。

逃げ地図は、高齢者の歩く速度を基準に、避難場所まで「何分かかるか」を視覚化した防災地図です。

損害保険ジャパン・日本総合研究所・東京大学などが共同開発した手法で、全国の自治体・学校で導入されています。

逃げ地図の作り方

必要なものは「白地図」「色鉛筆(3色)」「ひも(または定規)」の3点です。

  1. 地域の白地図を用意し、避難場所を1ヶ所決める
  2. 高齢者の歩行速度(時速約2〜3km)をもとにひもで距離を計算する(例:3分歩行距離のひもの長さを決める)
  3. 避難場所から「3分以内に到達できる道」を黄色で塗る
  4. 「3〜6分で到達できる道」をオレンジ色で塗る
  5. 「6〜10分で到達できる道」を赤色で塗る
  6. 色を塗りながら「赤いエリアから避難所まで行くのはどこが問題か」を参加者が話し合う

逃げ地図の最大の特徴は、「参加者全員で一緒に塗りながら作る」プロセスそのものが防災学習になる点です。

ワークショップ形式で自治会・学校・企業研修などで活用されており、地域の防災力向上に非常に効果的な手法です。

デジタルで作る防災マップ(Googleマイマップ)

紙の地図だけでなく、デジタルツールを使って防災マップを作る方法も有効です。

デジタルの防災マップは「スマートフォンでいつでも確認できる」「写真・メモを地図に直接紐付けられる」「家族・地域で共有しやすい」という強みを持ちます。

最もおすすめのデジタルツールは「Googleマイマップ(Google My Maps)」です。

Googleマイマップで防災マップを作る手順

  1. Googleアカウントにログインした状態で「Google マイマップ」(mymaps.google.com)にアクセスする
  2. 「新しい地図を作成」をクリックする
  3. 「無題の地図」をクリックし、マップ名(例:「○○家 防災マップ」)と説明文を入力する
  4. レイヤーを複数作成し、「避難ルート」「危険箇所」「避難所」「集合場所」などに分けて管理する
  5. ピンマーカー(目印)を配置し、避難所・集合場所・危険箇所などをプロットする
  6. 各マーカーに「名称・説明文・写真」を添付する(現地調査の写真を紐付けると非常にわかりやすくなる)
  7. 「ルート(ライン)」機能で自宅から避難所までのルートを引く
  8. 共有設定を「リンクを知っている人が閲覧可能」にし、家族にURLを共有する

Googleマイマップは複数人での編集・閲覧が可能です。

地域の自主防災マップとして使う場合、「地域の防災担当者が編集権限を持ち、住民が閲覧できる」設定にすることで地域全体でのデジタル防災マップとして機能します。

デジタル防災マップの注意点

デジタル防災マップには「スマートフォンが使えない停電・通信不能の状況では確認できない」という致命的なデメリットがあります。

デジタルマップはあくまで「日常的な確認・管理ツール」として活用し、必ず紙版の防災マップを別途作成・保管しておくことを強く推奨します。

スマートフォンをオフライン状態で確認できるよう、マップのスクリーンショットを保存しておくか、Googleマップのオフライン保存機能を活用しましょう。

【学校・自由研究用】防災マップの作り方

小学生・中学生が夏休みの自由研究・総合学習として取り組む防災マップの作り方を解説します。

学校・自由研究用防災マップの作り方

  1. 地図を用意する:国土地理院のWebサイト(地理院地図)で自宅周辺の地図を印刷する。または学校でもらった地図を使用する
  2. ハザードマップを調べる:保護者と一緒に市区町村のWebサイトまたは市役所でハザードマップを入手する
  3. 避難場所・避難所を調べる:自宅周辺の避難場所・避難所の名前・場所・災害種別を書き出す
  4. 実際に歩いて確認する:保護者と一緒に自宅から避難所まで歩き、危険な場所・役に立つ施設(消防署・AED設置場所・病院)をメモ・写真撮影する
  5. 地図に書き込む:調べたこと・歩いて発見したことを色鉛筆で地図に書き込む。色分けの凡例(色の説明)を地図の外枠に記入する
  6. まとめを作る:「調べてわかったこと」「実際に歩いて発見した危険箇所」「防災マップを作って気づいたこと」をまとめ用紙に記入する

自由研究の発表では「実際に歩いて撮影した危険箇所の写真」を貼り付けると、調査のリアリティが増し評価が高くなります。

「作ったマップを家族に説明した」という体験もまとめに加えると、「自分が調べた情報を実際の防災行動に活かした」という実践性のある作品になります。

防災マップに記入するべき情報チェックリスト

防災マップに記入すべき情報を、カテゴリ別にまとめたチェックリストです。

作成後にこのリストと照らし合わせて、記入漏れがないか確認してください。

【災害リスク情報】

  • □ 洪水浸水想定区域(浸水深の記入)
  • □ 土砂災害警戒区域・特別警戒区域
  • □ 津波浸水想定区域(沿岸地域の場合)
  • □ 液状化発生可能性エリア
  • □ 過去の水害・浸水実績地域

【避難先情報】

  • □ 指定緊急避難場所(名称・住所・対応災害種別)
  • □ 指定避難所(名称・住所・対応災害種別・収容人数)
  • □ 福祉避難所(高齢者・障害者向け)
  • □ 一時避難場所・集合場所(自治会・マンション独自設定)
  • □ 安全な親族・知人宅(広域避難先として)

【危険箇所情報】

  • □ 古いブロック塀・老朽化した建物の位置
  • □ 洪水・大雨時に冠水するアンダーパス・地下道
  • □ 急傾斜地・がけ・土手の位置
  • □ 増水時に危険な河川・水路・ため池
  • □ 大型看板・自動販売機の位置

【防災インフラ情報】

  • □ 消火栓・防火水槽の位置
  • □ AED設置場所
  • □ 医療機関(救急対応病院・クリニック)
  • □ ガソリンスタンド(燃料確保)
  • □ 給水拠点・指定給水場所
  • □ 備蓄倉庫の場所(自治体・町内会の防災倉庫)

【家族情報(家庭用マップ)】

  • □ 家族全員の連絡先・勤務先・学校の住所
  • □ 災害時の集合場所(第1・第2)
  • □ 171の使い方メモ
  • □ かかりつけ医・持病・必要な薬の情報
  • □ 緊急連絡先(親族・友人・近所の人)

防災マップ完成後にやるべきこと

防災マップは作成して終わりではありません。

「作って・確認して・訓練して・更新する」という継続的なサイクルが、本物の防災力を育てます。

① 年1回の定期更新を行う

防災マップの情報は時間とともに古くなります。

以下のタイミングで情報を更新してください。

  • 自治体のハザードマップが改訂されたとき
  • 転居・引っ越し後
  • 家族構成が変わったとき(子どもの入学・就職・家族の介護状況の変化など)
  • 新しい避難所・道路工事・大型建築物の完成など地域環境が変わったとき

「9月1日(防災の日)に年1回更新する」というルールを家族・地域で決めておくと継続しやすくなります。

② 防災訓練で実際にルートを歩く

防災マップを作ったら、実際にそのルートを歩く「避難訓練」を年1回以上行いましょう。

子どもは一人で避難所まで歩けるか、高齢の家族は階段・坂道をクリアできるかなど、実際に歩くことで「地図上では問題なく見えたが、実際には歩きにくい」という点が発見できます。

③ 自治体の防災情報と連動させる

市区町村の防災メール・防災アプリに登録し、避難指示・避難勧告・気象警報が発令されたときにすぐに情報を受け取れる体制を整えましょう。

代表的な防災情報取得ツールは以下のとおりです。

  • Yahoo!防災速報(アプリ):現在地の気象情報・避難情報をプッシュ通知で受け取れる
  • NHKニュース・防災アプリ:放送と連動した公式の防災情報が受け取れる
  • 市区町村の防災メール登録:地域の避難情報・洪水警報などを直接受け取れる
  • 国土交通省 川の防災情報(Web・アプリ):近隣河川のリアルタイム水位・ダム放流情報を確認できる

防災マップ作成に関するよくある疑問Q&A

Q. 防災マップは何枚・何部作れば良いですか?

家庭用であれば最低でも2〜3部作成することを推奨します。

1部は自宅の見やすい場所(玄関・冷蔵庫扉など)に貼る用・1部は防災リュックに入れる携帯用・1部は保管用(劣化した際の複製元)として使い分けます。

「自宅に貼ってある地図は家族全員が毎日目にするため自然と頭に入る」という効果があります。

Q. 子どもでも理解できる防災マップを作るコツはありますか?

以下の工夫が効果的です。

  • 絵や写真を使う:文字だけでなく、避難所の外観写真・危険箇所の写真を貼り付ける
  • ランドマークを使う:「○○コンビニの先を右」のように子どもが知っている目印を書き込む
  • 色分けを徹底する:赤=危険・緑=安全・青=水害リスクのシンプルなルールで統一する
  • 一緒に作る:子ども自身が地図に書き込んだ情報は記憶に残りやすい

Q. 賃貸アパートに住んでいても防災マップを作る意味がありますか?

もちろんあります。

むしろ、転居のたびに新しい地域の防災情報を把握し直す「転居後の防災マップ更新」は、賃貸住まいの方にとって特に重要な習慣です。

新居に引っ越したら最初の1ヶ月以内に、新しい住所でのハザードマップ確認・避難所の場所確認・避難ルートの現地確認を行うことを習慣にしてください。

防災マップを作ることで「逃げる判断力」が育つ

防災マップは「作るプロセス」そのものが最大の防災教育です。

ハザードマップを読み込み・現地を歩いて危険箇所を確認し・家族で話し合って集合場所を決める。

この一連の作業を通じて、「どこへ逃げるか」「いつ逃げるか」「何を持って逃げるか」を事前に考え抜いた人間だけが持てる「判断力」が育まれます。

実際の災害では、考える時間はほとんどありません。

事前に考え・確認し・体で覚えた人だけが、緊急時に迷わず動けます。

「今日、家族で防災マップを作り始める」というたった1つの行動が、あなたと家族の命を守る最初の、そして最も確実な一歩です。

Image by Pixabay,Unsplash,Freepik,写真AC

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この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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