防災士の費用・助成制度・申し込み方法【2026年長崎県版】自己負担を最小化する完全ガイド
【この記事の要約】
防災士の資格取得にかかる費用は研修受講料・試験料・認証登録料の合計で約60,000〜70,000円が一般的です。ただし長崎県では、長崎市・佐世保市・島原市・諫早市・大村市・五島市・西海市・南島原市・雲仙市・対馬市など県内複数の自治体が費用の一部または全額を助成する制度を設けています。長崎県は島原半島の雲仙普賢岳(1990〜1995年の噴火で死者・行方不明者44名)という活火山を抱えるほか、南海トラフ巨大地震・長崎県西方沖地震(2005年M6.1・死者1名)による地震・津波リスク、毎年台風が直撃する離島・半島地域という複合的な災害危険地域です。さらに長崎県は971の島を有する全国第2位の島嶼県であり、離島での防災士育成と地域自立型防災体制の構築が特に重要な課題です。2026年度の受講を検討している方は、4〜5月にお住まいの自治体の防災担当窓口へ助成制度の確認を行うことを強く推奨します。
防災士の資格を取りたいけれど、費用が高くて迷っている。
長崎県で助成制度はあるの?
申し込みの手順はどうすればいい?
こうした疑問を持つ長崎県在住の方に向けて、この記事を書いています。
防災士は、NPO法人日本防災士機構が認証する民間資格です。
地震・津波・台風・火山噴火・土砂災害・洪水など多様な災害に備え、地域の防災リーダーとして活動できる知識と実践力を証明するものです。
長崎県は1990〜1995年にかけて噴火活動を続けた雲仙普賢岳(島原半島)を抱え、今もなお火山活動が継続している地域です。
全国第2位の971島を有する島嶼県であり、台風・大雨・高潮・津波による離島・半島の孤立リスクが常に存在します。
こうした複合的な災害リスクを背景に、長崎県では地域防災リーダーとしての防災士の育成が重要な施策として位置づけられています。
この記事では、防災士の資格取得にかかる費用の内訳・長崎県内で助成制度が確認できる自治体情報・助成制度の仕組みと申請の流れ・研修場所・試験の難易度・よくある疑問を、NPO法人日本防災士機構・防災士研修センター・長崎県庁・長崎県内各自治体の公式情報をもとに詳しく解説します。
【この記事の信頼性について】
本記事はNPO法人日本防災士機構「防災士になるには」「助成制度自治体一覧」・防災士研修センター公式サイト・長崎県庁公式サイト・長崎県内各自治体の公式情報・防災ベーシック編集部独自調査をもとに作成しました。助成制度の内容は自治体によって異なり、年度ごとに変更・廃止される場合があります。必ずお住まいの自治体の最新情報をご確認ください。
防災士とは:資格の概要と取得するメリット
防災士は、NPO法人日本防災士機構が認証する民間資格です。
2003年に創設されて以来、全国で累計25万人以上(2025年時点)が取得しています。
地域・職場・学校などさまざまな場で防災リーダーとして活動する人材を育成することを目的としています。
防災士を取得する主なメリットは以下の通りです。
- 地震・津波・台風・火山噴火・土砂災害・高潮などの自然災害に関する体系的な知識を習得できる
- 避難誘導・応急救護・避難所運営など実践的なスキルを身につけられる
- 地域の自主防災組織・防災訓練などで指導的な役割を担えるようになる
- 資格が評価され、職場(消防・自治体・建設・医療・教育・観光業等)でのキャリアに活かせる
- 更新不要の終身資格であり、一度取得すれば継続費用がかからない
長崎県は離島・半島の多い地形から、行政の公助が届くまでに時間がかかる地域が多く存在します。
そのため地域住民が自助・共助で対応できる防災士の存在は、長崎県では特に重要な意味を持ちます。
防災士の資格取得にかかる費用の内訳
防災士の資格を取得するには、複数の費用が必要です。
費用の構造を正確に把握してから助成制度を活用することが重要です。
| 費用の種類 | 金額の目安 | 内容・備考 |
|---|---|---|
| 防災士研修講座 受講料 | 約53,000〜59,000円(研修機関・会員種別による) | 通信学習テキスト・会場研修2日間の費用。防災士教本代を含む場合が多い |
| 防災士資格取得試験 受験料 | 3,000円 | 日本防災士機構が実施する資格試験の受験料 |
| 認証登録申請料 | 5,000円 | 試験合格後に日本防災士機構へ防災士として登録申請する際の費用 |
| 普通救命講習 受講料 | 無料〜数千円(実施機関による) | 消防署での実施は通常無料。防災士資格取得の必須要件 |
受講料・試験料・登録料を合計すると、最大で約67,000円程度の自己負担が生じます。
この金額は決して安くありません。
だからこそ、自治体の助成制度を最大限に活用することが非常に重要です。
なぜ長崎県は防災士の育成が特に重要なのか
長崎県が防災士育成に積極的な理由は、県固有の地理的・地形的特性と実際の災害経験にあります。
長崎県には本土と971の有人・無人島があり、全国第2位の島嶼県です。
離島では大規模災害発生時に橋・フェリー・航空機が使えなくなると、本土からの行政支援が数日間にわたって届かない事態が生じる可能性があります。
こうした地域では、地域住民自身が防災リーダーとして機能する自助・共助の力が生死を分けることがあります。
雲仙普賢岳は1990年11月から噴火を開始し、1991年6月3日の大火砕流で消防団員・警察官・報道関係者・火山学者ら44名が死亡・行方不明となりました。
この島原大火砕流は、日本の火山防災の歴史に深く刻まれた出来事です。
噴火活動は1995年まで続き、島原半島全体に甚大な被害をもたらしました。
雲仙岳は現在も気象庁が常時観測を続ける活火山であり、長崎県・島原市・南島原市・雲仙市周辺では火山防災の意識を継続的に高めることが重要です。
さらに2005年3月には長崎県西方沖でM6.1の地震が発生し、死者1名・負傷者876名・住家被害3,259棟という被害が生じました。
これらの実際の災害経験が、長崎県全体の防災士育成への意識を高めています。
長崎県の防災士助成制度:2026年版 対象自治体情報
以下は、NPO法人日本防災士機構の公式サイト・防災士研修センターの公開情報・各自治体の公式サイト・防災ベーシック編集部独自調査をもとにまとめた、長崎県内で防災士資格取得費用の助成実績が確認できる情報です。
【重要な注意事項】
この情報は2025〜2026年度時点の調査をもとにしています。助成制度の有無・内容・金額・条件は自治体によって異なり、年度ごとに変更・廃止される場合があります。必ずお住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで最新情報を確認してください。
長崎県内で助成実績が確認される主な自治体
| 自治体名 | 助成の特徴・備考 | 問い合わせ先の目安 |
|---|---|---|
| 長崎市 | 県庁所在地で県内最大の都市。複雑なリアス式海岸と急峻な斜面地が多く、大雨・台風時の土砂災害リスクが高い。NPO法人日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市の防災担当窓口に要確認 | 長崎市市民生活部防災危機管理室 |
| 佐世保市 | 県内第2の都市。佐世保湾に面した海洋都市。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 佐世保市総務部防災危機管理局 |
| 島原市 | 雲仙普賢岳の噴火被害を最も受けた自治体。1991年大火砕流の記憶を持つ地域として、火山防災士育成の意識が特に高い。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 島原市総務部防災安全課 |
| 諫早市 | 長崎県の中央部に位置する中核都市。1957年の諫早大水害(死者・行方不明者630名)の教訓を持つ地域。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 諫早市総務部防災安全課 |
| 大村市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 大村市総務部危機管理課 |
| 五島市 | 五島列島の中心都市。離島であるため台風・高潮・津波発生時の本土孤立リスクが高い。離島での自立型防災体制構築のため防災士育成が特に重要な自治体。詳細は市に確認 | 五島市総務企画部危機管理課 |
| 西海市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 西海市総務部危機管理課 |
| 南島原市 | 雲仙普賢岳の南麓に位置し、1792年の島原大変(眉山崩壊・津波)でも甚大な被害を受けた歴史を持つ自治体。火山・津波の複合リスクを持つ。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 南島原市総務部危機管理課 |
| 雲仙市 | 雲仙普賢岳を市域に抱える自治体。温泉観光地でもあり観光客への火山防災対応の観点から防災士育成が重要。詳細は市に確認 | 雲仙市総務部防災課 |
| 対馬市 | 朝鮮半島に最も近い国境の離島都市。台風・高潮・大雨による土砂災害リスクが高く、本土との距離が遠いため地域自立型防災体制が特に重要。詳細は市に確認 | 対馬市総務部危機管理課 |
| 壱岐市 | 壱岐島の離島都市。台風・高潮リスクへの備えが重要な地域。詳細は市に確認 | 壱岐市総務部危機管理課 |
| 松浦市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 松浦市総務部防災課 |
| 平戸市 | 本土と離島部からなる自治体。複雑な海岸線と島嶼部を有し台風・津波リスクが高い。詳細は市に確認 | 平戸市総務部防災課 |
| 新上五島町 | 上五島列島の離島自治体。台風・高潮・津波時の孤立リスクが高く、地域防災士育成の重要性が大きい。詳細は町に確認 | 新上五島町総務課防災担当 |
| 小値賀町 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は町に要確認 | 小値賀町総務課防災担当 |
| その他の長崎県内自治体 | 東彼杵町・川棚町・波佐見町・佐々町・時津町・長与町・多良見町・飯盛町・土井首町・三和町(長崎市)・高島町(長崎市)・伊王島町(長崎市)・崎戸町(西海市)・大島町(西海市)・宇久町(佐世保市)・小浜町(雲仙市)・加津佐町・口之津町(南島原市)など、独自の助成制度を設けている可能性がある | 各自治体の防災・危機管理担当窓口に直接お問い合わせください |
一覧に含まれていない自治体でも、独自の助成制度を設けているケースがあります。
お住まいの市区町村の公式Webサイトで「防災士 助成」「防災士 補助金」と検索するか、防災担当課(危機管理課・防災安全課等)に直接電話することが最も確実な確認方法です。
長崎県全域向けの広域支援の可能性
長崎県庁では、火山・地震・津波・台風・大雨・離島孤立など県全体の防災力強化を重点施策として推進しています。
長崎県の危機管理・防災部局では県内防災力強化のための各種施策を実施しています。
都道府県レベルの防災士育成支援制度については長崎県庁の防災担当部局に直接確認することを推奨します。
長崎県での防災士研修・受講場所
防災士になるには、日本防災士機構が認証した研修機関の講座を受講する必要があります。
長崎県内・周辺で防災士研修が開催される主な会場・研修機関を紹介します。
防災士研修センター主催(長崎市等での開催)
防災士研修センター(bousaishi.net)は、日本防災士機構が認証する主要な研修機関のひとつです。
長崎市を中心に、長崎県内での研修が年間を通じて開催されることがあります。
最新の開催日程は防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net/lecture/course.html)で確認できます。
自治体によっては「指定研修機関での受講のみ助成対象」という条件が設けられていることがあるため、申し込み前に自治体へ確認することが重要です。
長崎県内での自治体・団体主催の研修
長崎県内でも、自治体や各種団体が防災士研修センターと連携して、県内在住者向けに研修を開催するケースがあります。
長崎市・佐世保市などの大規模自治体での開催情報は、自治体の広報誌・公式Webサイトで随時発表されます。
自治体主催の研修では、費用を全額または一部自治体が負担するケースがあり、非常に有利な条件で受講できます。
年度初め(4〜5月)に、お住まいの自治体の防災担当窓口または広報誌で今年度の防災士研修の開催予定を確認することが重要です。
島原半島・離島地域在住者への注意点
島原半島・五島列島・対馬・壱岐・平戸島など離島・遠隔地在住の方は、研修会場が長崎市・佐世保市など本土の主要都市になる場合があります。
フェリー・高速船・航空機などの交通手段と宿泊の手配を事前に計画しておくことが必要です。
一部の離島自治体では、交通費・宿泊費についても別途助成を設けているケースがあります。
お住まいの離島自治体の防災担当窓口に「交通費・宿泊費の助成はありますか?」と合わせて確認することをおすすめします。
防災士の助成制度の仕組みと種類
自治体の助成制度は大きく2つの種類に分けられます。
種類①:市区町村が実施する個別助成制度
市区町村が独自に設ける助成制度です。
全国で最も多い形態であり、対象者・補助額・申請条件が自治体ごとに細かく異なります。
条件の例として「自主防災組織からの推薦が必要」「取得後に地域防災活動に参加すること」「年度内に認証登録まで完了すること」などが挙げられます。
年度ごとに補助人数の上限が設けられており、予算が尽きた時点で受付終了になる自治体もあります。
種類②:都道府県が実施する広域助成制度
都道府県が主体となって管理・運営する助成制度で、県内全域の住民を対象にしている場合があります。
全国的には山形県・埼玉県・山梨県・岐阜県・愛知県・愛媛県・宮崎県など、都道府県レベルでの助成を実施している地域が確認されています。
長崎県については長崎県庁の防災担当部局に直接確認することを推奨します。
助成制度を活用した防災士取得:STEP別完全ガイド
助成制度を活用して防災士資格を取得するための流れを詳しく解説します。
自治体によって手続きの順番が異なる場合があります。
以下はあくまで一般的な流れの目安であり、必ず事前に各自治体に確認してください。
STEP 1:自治体の助成制度を確認する(4〜5月推奨)
まず、お住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで助成制度の有無・内容・申請期間を確認します。
年度初め(4〜5月)に確認することで、定員オーバーによる機会損失を防げます。
確認すべき項目は以下の通りです。
- 助成制度の有無
- 助成の上限金額・補助率(全額補助か一部補助か)
- 申請の時期・締め切り
- 対象者の条件(推薦が必要かどうか)
- 助成対象となる研修機関に指定がないか
- 申請に必要な書類の種類
- 助成金の支払いタイミング(先払いか後払いか)
- 交通費・宿泊費の助成の有無(離島在住者の場合)
STEP 2:必要に応じて推薦を取得する
自治体によっては、自主防災組織・自治会・区長などによる推薦書が必要です。
推薦書の作成には時間がかかる場合があるため、早めに依頼することが重要です。
まだ自主防災組織に加入していない方は、これをきっかけに地域の組織に参加することをおすすめします。
STEP 3:普通救命講習を受講する
防災士資格取得の要件として、普通救命講習(AED・心肺蘇生法)の修了証が必要です。
お住まいの地域の消防署では定期的に普通救命講習を無料で実施しています。
長崎県内では長崎市消防局・佐世保市消防局・島原市消防本部・諫早市消防本部など各消防機関が開催しており、消防署のWebサイトまたは電話で申し込み方法を確認できます。
研修本講座の受講前に修了証を取得しておくことで、その後の手続きがスムーズになります。
STEP 4:防災士研修講座を申し込む
助成申請の準備が整ったら、防災士研修機関への受講申し込みを行います。
自治体によって「指定の研修機関での受講のみ助成対象」という条件が設けられていることがあるため、申し込み前に必ず確認します。
長崎県内で開催される研修の最新情報は、防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net)または各自治体の広報で確認してください。
STEP 5:通信学習を完了し、会場研修に参加する
申し込み後、研修機関からテキスト(防災士教本)が届きます。
事前課題(通信学習)を自宅で行い、会場研修(2日間)に持参します。
会場研修では防災に関する講義・グループワーク・実習が行われます。
研修2日目の最終時間に、日本防災士機構主催の防災士資格取得試験が実施されます。
STEP 6:防災士試験に合格する
試験は50問・三択形式で、30問以上の正解(正答率60%以上)で合格です。
研修内容をしっかり学んでいれば十分合格できる難易度であり、合格率は約80〜90%と高水準です。
試験で不合格になった場合でも、追試験の機会があります。
STEP 7:認証登録申請を行う
試験合格後、NPO法人日本防災士機構に認証登録申請を行います。
申請料(5,000円)を支払い、修了証明書・救命講習修了証・試験合格証明書などを提出します。
登録が完了すると、防災士証(カード型)と防災士認証状(賞状型)が届き、正式に防災士として認定されます。
STEP 8:自治体に助成金の申請書類を提出する
認証登録が完了したら、速やかに自治体に助成金の申請書類を提出します。
必要書類の例は以下の通りです(自治体によって異なります)。
- 助成金交付申請書(各自治体の様式)
- 防災士認証状または防災士証の写し
- 受講料・試験料・登録料の領収書の写し
- 誓約書(様式が設けられている場合)
- 推薦書(事前推薦が必要な場合)
- 住民票(自治体によって要求される場合)
書類の提出期限は多くの自治体で年度末(3月31日)が設けられています。
書類審査・承認後、指定口座に助成金が振り込まれます。
助成制度を活用する際の重要な注意事項
注意①:受講前に事前申請・承認が必要な場合がある
自治体によっては研修受講後に申請するのではなく、受講前の事前申請・承認が必要な場合があります。
事前申請なしに研修を受けてから申請しても、助成が受けられない可能性があります。
必ず最初に自治体に「いつ・どのタイミングで申請するか」を確認してください。
注意②:年度をまたぐと助成が受けられない場合がある
助成制度の対象期間は通常4月1日〜3月31日の1年度内です。
研修受講から認証登録申請・助成申請まで、すべての手続きを同一年度内に完了させる必要があります。
余裕を持って5〜9月頃に研修を受講し始めるスケジュールを組むことを強くおすすめします。
注意③:定員に達すると受付終了になる
助成人数に上限を設けている自治体では、年度ごとの予算が尽きた時点で受付が終了します。
人気の制度は4〜6月の早い時期に定員に達することがあります。
取得を検討しているなら、新年度が始まった4〜5月中に必ず自治体に問い合わせることが重要です。
注意④:過去の取得に遡及して助成を受けることはできない
すでに自己負担で防災士資格を取得済みの場合、過去に遡って助成を申請することはできません。
これから取得を検討している方は、受講前に必ず助成制度を確認してから動き始めることが大切です。
注意⑤:制度の廃止・変更がある
助成制度は毎年度の自治体予算によって変更・廃止される場合があります。
本記事の情報は2025〜2026年度時点の情報をもとにしており、最新の状況と異なる可能性があります。
必ずお住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで最新情報を直接確認してください。
自分の自治体の助成制度を確認する3つの方法
お住まいの自治体が上記の一覧に含まれていない場合でも、諦めないでください。
方法①:自治体の公式Webサイトで検索する
お住まいの市区町村の公式Webサイトの検索機能で、以下のキーワードを入力して検索します。
- 防災士 助成
- 防災士 補助金
- 防災士 育成
- 防災士資格 費用
防災担当課(危機管理課・防災安全課・防災対策課等)のページを確認しましょう。
方法②:自治体の防災担当窓口に直接電話する
Webサイトで確認できない場合は、市区町村の防災担当課に直接電話することが最も確実です。
「防災士の資格取得費用に関する助成制度はありますか?」と端的に質問するだけで教えてもらえます。
現時点で制度がない場合でも、住民からの問い合わせが集まることで新たな助成制度が創設された自治体の事例があります。
方法③:NPO法人日本防災士機構の公式サイトで確認する
NPO法人日本防災士機構(bousaisi.jp)の公式サイトには助成制度自治体一覧ページが設けられており、定期的に更新されています。
URLは bousaisi.jp/license/municipality/subsidy/ です。
本記事の情報と合わせて、こちらのページも必ず確認することを推奨します。
防災士試験の難易度と合格のコツ
防災士の試験は、受験者の多くが合格できる難易度に設計されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題形式 | 三択式50問 |
| 合格基準 | 50問中30問以上正解(正答率60%以上) |
| 試験時間 | 60分 |
| 出題範囲 | 研修テキスト(防災士教本)および会場研修の内容全般 |
| 合格率 | 約80〜90%(年度・実施会場による) |
| 不合格時 | 追試験の機会あり(機構が指定する試験会場で受験) |
合格するためのコツは以下の通りです。
- 通信学習(テキスト)の段階で事前課題に真剣に取り組む
- 会場研修の講義に集中し、講師が強調するポイントをメモする
- テキストの太字・図表・重要語句を重点的に復習する
- 過去問題(研修機関から提供される場合あり)を繰り返し解く
研修内容をしっかり学べば、特別な試験対策は不要なレベルの難易度です。
あまり難易度を気にせず、まず申し込むことが最初の一歩です。
長崎県特有の災害リスクと防災士が果たす役割
防災士の学習内容をより深く活かすために、長崎県特有の災害リスクを理解しておくことが重要です。
雲仙普賢岳・火山噴火リスク
雲仙岳(雲仙普賢岳)は1990年11月に約200年ぶりの噴火を開始しました。
1991年6月3日15時34分、大規模な火砕流が発生し、定点と呼ばれる報道・観察地点にいた消防団員・警察官・報道関係者・火山学者ら44名が死亡・行方不明となりました。
この島原大火砕流は日本の戦後最大の火山災害のひとつとして記録されています。
噴火活動は1995年まで続き、眉山の崩壊・火砕流・土石流が島原市・南島原市・雲仙市周辺に甚大な被害をもたらしました。
雲仙岳は現在も気象庁が常時観測する活火山です。
防災士として噴火警戒レベルの意味・火砕流・土石流・火山灰への対応・観光客・温泉利用者への避難誘導を地域住民に継続的に伝えることが、長崎県島原半島の防災士に特有の重要な役割です。
1792年島原大変・津波の歴史的教訓
1792年(寛政4年)5月21日、雲仙岳の噴火活動に伴い眉山が大崩壊し、発生した津波(島原大変肥後迷惑)により島原・肥後(熊本)両岸で死者約15,000人という江戸時代最大の火山災害が発生しました。
この出来事は現在も島原半島で語り継がれており、火山活動が引き起こす複合災害(山体崩壊・津波)のリスクを地域住民に伝えることは、島原市・南島原市・雲仙市の防災士の重要な役割です。
防災士として歴史的な災害事例を地域に伝え、次の世代の防災意識を育てることも大切な使命です。
諫早大水害の教訓(1957年)
1957年7月25日、集中豪雨により諫早市を流れる本明川が氾濫し、死者・行方不明者630名という戦後最大級の水害が長崎県内で発生しました。
この諫早大水害は、長崎県の防災意識の原点のひとつです。
梅雨前線・台風による大雨は現在も長崎県の重大な脅威であり、2023年にも長崎県内で大雨特別警報が発令される事態が発生しています。
防災士として洪水ハザードマップの読み方・河川氾濫時の早期避難行動・避難情報の種類と行動基準を地域住民に継続的に伝えることが重要です。
南海トラフ巨大地震・西方沖地震・津波リスク
長崎県は南海トラフ巨大地震発生時に、五島列島・長崎市沿岸・島原半島沿岸などに津波が到達すると内閣府の被害想定で示されています。
また長崎県西方沖(東シナ海)でも地震が繰り返し発生しており、2005年3月のM6.1の地震では長崎県内で死者1名・負傷者876名が生じました。
五島列島・壱岐・対馬など離島では津波早期到達の可能性があり、防災士として迅速な避難誘導体制の構築が特に重要です。
台風・高潮・大雨リスク(離島・半島の孤立)
長崎県は台風の接近・通過が多い地域のひとつです。
971の島々のうち有人島では、台風接近時にフェリー・高速船が欠航し、島が数日間孤立する事態が毎年のように発生します。
台風・高潮・大雨時に本土との連絡が途絶えた状態での自給自足的な防災対応・医療救護・避難所運営を地域住民がリードできる防災士の育成は、離島自治体では緊急の課題です。
五島市・新上五島町・対馬市・壱岐市・平戸市などの離島自治体での防災士育成は、島民の安全確保に直結します。
土砂災害リスク(長崎市・急斜面地)
長崎市は急峻な斜面地に住宅が密集する全国でも特異な都市構造を持ちます。
長崎市内には多数の土砂災害警戒区域・急傾斜地崩壊危険箇所が設定されており、大雨・台風時の土砂崩れリスクが非常に高い地域です。
防災士として土砂災害警戒情報発令時の早期避難の重要性・急斜面地での住民への避難誘導を実践的に担う役割が長崎市では特に求められています。
よくある疑問:Q&A
Q. 長崎県では防災士の試験はどこで受けられますか?
研修講座と同じ会場で実施されます。
長崎県内(長崎市等)で開催される研修の場合は県内会場で受験できます。
最新の開催情報は防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net)または各自治体の広報で確認してください。
Q. 島原市や南島原市在住で、雲仙普賢岳の火山防災に特化した学習はできますか?
防災士の研修カリキュラムには火山噴火・火砕流・土石流・火山灰への対応が含まれています。
島原大火砕流の経験を持つ地域の住民が防災士として体系的な知識を習得することは、次の噴火活動に備えた地域防災力の向上に直結します。
島原市・南島原市・雲仙市では防災士として噴火警戒レベルの意味・避難区域の設定・観光客・温泉利用者の避難誘導を地域でリードできます。
ぜひお住まいの自治体の防災担当窓口に助成制度・研修情報を問い合わせてみてください。
Q. 五島市・対馬市などの離島在住ですが、本土まで研修に行く必要がありますか?
防災士研修は通常、会場研修(2日間)への参加が必要です。
長崎県内の離島在住者は長崎市・佐世保市などの本土会場への移動が必要になる場合がほとんどです。
ただし、一部の離島自治体では交通費・宿泊費の助成制度を設けているケースがあります。
必ずお住まいの市・町の防災担当窓口に「離島在住者向けの交通費・宿泊費の補助はありますか?」と確認してください。
Q. 助成制度を使って取得した場合、地域活動への参加は義務ですか?
自治体によって条件が異なります。
多くの自治体では「取得後に地域の自主防災組織・防災活動に参加すること」を条件として設けています。
資格取得後は地域の防災訓練・避難所運営訓練・防災講演などに積極的に参加することが、助成をしてくれた自治体・地域住民への本来の恩返しになります。
Q. 防災士の資格は更新が必要ですか?費用はかかりますか?
防災士は更新不要の終身資格です。
一度取得すれば更新手続き・更新費用は一切かかりません。
ただし防災に関する知識・技術は常にアップデートされています。
資格取得後も最新の防災情報を継続的に学ぶ姿勢が、真の防災士としての資質を保つうえで重要です。
Q. 2026年度の長崎県内での研修開催日はいつですか?
2026年度の開催日程は、防災士研修センター(bousaishi.net/lecture/course.html)または各自治体の公式Webサイト・広報誌で随時発表されます。
長崎県内開催の情報は、長崎県庁の防災担当部局または各自治体の防災担当窓口への問い合わせで確認するのが最も確実です。
4〜5月に確認し、早めに申し込みの準備を進めることを推奨します。
助成制度を最大限に活用して防災士になろう
防災士の資格取得費用は約60,000〜70,000円と決して安い金額ではありません。
しかし長崎県内でも長崎市・佐世保市・島原市・諫早市・大村市・五島市・西海市・南島原市・松浦市など複数の自治体が助成制度を設けており、条件を満たせば費用を大幅に削減できる可能性があります。
まず今日中に行動できることが1つあります。
お住まいの自治体の公式Webサイトで「防災士 助成」と検索するか、防災担当窓口に1本電話をするだけです。
その1本の電話・1回の検索が、最大で数万円の節約につながります。
長崎県は雲仙普賢岳の活火山・1792年島原大変の津波・1957年諫早大水害・2005年長崎県西方沖地震・南海トラフ地震による津波・離島孤立リスクという、他の都道府県にはない独自の複合的な防災課題を抱えています。
971の島々を擁する日本有数の離島県として、行政の公助だけに頼らず地域が自立して防災に取り組む体制を築くために、防災士として活躍できる人材が一人でも多く増えることが求められています。
助成制度を賢く活用して、2026年度に防災士資格取得の第一歩を踏み出してみてください。
防災ベーシックでは今後も、各都道府県に特化した防災情報・助成制度情報を継続的にお届けします。

