洪水で必要な持ち物リスト完全版|避難袋に入れるべき防災グッズ・優先順位・家族構成別の準備を徹底解説【2026年最新版】
「洪水が来るかもしれない。何を持って逃げればいい?」
「避難袋には何を入れておけばいいの?」
「地震の防災セットを買ったけど、洪水のときも同じ持ち物でいい?」
台風・大雨が迫るたび、こうした疑問を持つ方が急増します。
洪水避難の持ち物は「地震の避難と共通するもの」と「洪水特有の持ち物」の両方があります。
「とりあえず市販の防災セットを買ったから大丈夫」という認識では不十分な場合があります。
洪水には「浸水・水没・泥汚れ・断水・停電・長期避難」という特有のリスクがあります。
これらに対応した持ち物を事前に準備しているかどうかが、避難後の生活の質・安全性を大きく左右します。
この記事では以下の内容を、内閣府「避難情報に関するガイドライン」・消防庁「災害への備えとは」・厚生労働省「水害時の衛生対策」・日本赤十字社「防災セット推奨品目」等の公的資料をもとに徹底解説します。
- 洪水避難の持ち物の基本的な考え方(優先順位)
- 避難袋に「必ず入れるべき」最優先アイテム
- 洪水特有の持ち物(防水・水害対策グッズ)
- 飲料水・食料の持ち物リスト
- 衛生用品・医療品の持ち物リスト
- 情報収集・通信のための持ち物リスト
- 避難生活を快適にする持ち物リスト
- 家族構成別の持ち物(乳幼児・高齢者・ペット)
- 避難袋のおすすめの詰め方と重さの目安
- 今すぐ確認すべき持ち物チェックリスト
【情報の出典について】
本記事は内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和3年5月改定)」・消防庁「防災マニュアル」・厚生労働省「水害時の衛生対策」・日本赤十字社「防災グッズ推奨品目」・東京都「東京備蓄ナビ」・国土交通省「洪水時の避難行動」等の公的資料にもとづいています。防災ベース編集部が専門的な内容をわかりやすく解説しました。
洪水避難の持ち物の基本的な考え方:「優先順位」が最も重要
洪水避難の持ち物を考えるとき、最初に理解すべき重要な原則があります。
それは「持ち物には優先順位がある」という点です。
なぜ優先順位が重要なのか
洪水避難では「避難のタイミングが命を左右する」という特性があります。
「あれもこれも持っていこう」と荷物を詰め込んでいるうちに、避難の好機を逸してしまう危険があります。
内閣府の避難情報ガイドラインでは「避難が必要な段階では、荷物の準備よりも移動の開始を優先する」という考え方が示されています。
「荷物を全部揃えてから逃げる」のではなく「最低限の荷物で即座に逃げられる準備」が防災の基本です。
持ち物の3つの優先グループ
洪水避難の持ち物は以下の3グループに分けて考えることをおすすめします。
- グループA(必ず持つ):命と身分に直結するもの。これがなければ避難後の生活が成立しない最重要品
- グループB(できれば持つ):避難生活を安全・健康的に過ごすために必要なもの。平時から避難袋に入れておくべき品
- グループC(余裕があれば持つ):避難生活の快適性を高めるもの。余裕があれば持ち出す
以下、それぞれのグループに該当する具体的な持ち物を解説します。
グループA:必ず持つ「最優先アイテム」
洪水避難で「どんな状況でも持ち出すべき最優先アイテム」です。
これらは「すぐに取り出せる場所に保管」または「常に避難袋に入れておく」ことが重要です。
①身分証明書・重要書類のコピー
洪水後には「保険の請求・罹災証明書の申請・行政手続き」などで身分証明書・各種書類が必要になります。
以下の書類をコピーして「防水袋・チャック付きビニール袋」に入れて保管してください。
- マイナンバーカードまたは運転免許証(写真付き身分証明書)
- 健康保険証(またはマイナ保険証の情報)
- 通帳・キャッシュカード(番号をメモしたものでも可)
- 火災保険証書(水災補償の有無・保険会社の連絡先が確認できるもの)
- 年金手帳・介護保険証(高齢者がいる場合)
- お薬手帳(持病がある場合は特に重要)
- 印鑑(シャチハタ以外の認印)
これらはスマートフォンで写真撮影してクラウドに保存しておくことも有効です。
「原本が水没・紛失しても、コピー・写真データがあれば手続きができる」という備えが重要です。
⚠ 洪水特有の注意:書類の防水保管が必須
洪水避難では「避難中に雨に濡れる・浸水した道路を歩く」場面があります。
書類・通帳は「防水ケース・ジップロック(フリーザーバッグ)・防水ポーチ」に入れて水濡れから守ってください。
紙の書類は一度水に濡れると判読不能になることがあります。
②現金(少額紙幣・硬貨を含む)
洪水後は「停電→電子マネー・クレジットカードが使えない」という状況が広範囲で発生します。
現金(特に1,000円札・100円硬貨などの少額貨幣)を必ず持ち出してください。
内閣府の推奨では「最低1万円、できれば3〜5万円の現金」を避難袋に入れておくことが推奨されています。
ATMが使えない・銀行が閉まっている状況が数日続くことを想定してください。
③スマートフォンと充電器
スマートフォンは「避難情報の収集・家族との連絡・地図・懐中電灯代わり」として洪水避難における最重要ツールです。
スマートフォン本体とあわせて「充電ケーブル・充電アダプター」も必ず持ち出してください。
避難前に「100%充電してから出発する」ことを習慣にしてください。
洪水避難では「スマートフォンを防水ケースに入れる」ことも重要です。
市販のスマートフォン防水ケース(IPX8対応)は数百円〜数千円で購入でき、ザックの外ポケットに入れておくと雨・浸水から守れます。
④モバイルバッテリー(大容量)
洪水後の停電時にスマートフォンを充電し続けるために「大容量モバイルバッテリー」は必須です。
容量の目安は「10,000mAh以上」です。
20,000mAhの大容量タイプであれば「スマートフォン4〜6回分の充電」が可能です。
ソーラーパネル付きの充電器は「停電が長引いても太陽光で充電できる」ため、洪水避難に特に有効です。
「PD(Power Delivery)対応」の高速充電タイプを選ぶと充電時間を短縮できます。
⑤処方薬・持病の薬
持病がある方にとって「薬の不足」は命に関わる問題です。
「最低7日分の処方薬」を避難袋に入れておくことを強くおすすめします。
処方薬は薬局でまとめて受け取る際に「災害用に少し多めに処方してもらえるか主治医に相談する」ことも有効です。
薬の種類・用量を「お薬手帳」に記録して一緒に保管してください。
インスリン・エピペン等の「冷蔵保存が必要な薬・緊急性の高い薬」は保冷バッグとともに必ず持ち出してください。
グループA:洪水特有の「最重要持ち物」
以下は「洪水避難に特有の持ち物」です。
地震の防災セットには含まれていないことが多いため、特に注意してください。
⑥防水バッグ・ドライバッグ
洪水避難では「避難中に雨に打たれる・浸水した道路を歩く・場合によっては水の中を移動する」という状況があります。
通常のリュックサック・バッグでは中身が濡れることがあります。
「防水バッグ(ドライバッグ)」または「防水リュックサック」を使用することで、重要な持ち物を水濡れから守れます。
ドライバッグは「ロールトップ式で口を巻いて密封するタイプ」が高い防水性能を持ちます。
20〜30Lサイズが洪水避難の持ち出し袋として扱いやすいサイズです。
防水バッグが用意できない場合は「リュックサックの中に大きなゴミ袋を入れてライナーとして使う」という簡易的な防水対策も有効です。
⑦ライフジャケット(救命胴衣)
洪水避難において「命を直接守る道具」として最も重要なのがライフジャケット(救命胴衣)です。
「洪水でライフジャケットなんて大げさ」と思われるかもしれません。
しかし「思ったより水位が急上昇して歩けなくなった」「足を取られて転倒した」という状況での溺水事故は、過去の洪水で多数発生しています。
内閣府・消防庁も「洪水時の避難にはライフジャケットの着用が有効」と推奨しています。
家族全員分のライフジャケットを用意してください。
子ども用・大人用(体重に合わせたサイズ)を選ぶことが重要です。
「自動膨張式ライフジャケット(ウエストポーチ型)」は普段はコンパクトで、水に入ると自動的に膨張するタイプです。
「固定浮力式ライフジャケット(ベスト型)」は水に入らなくても浮力が発揮されるため、洪水避難には固定浮力式が推奨されます。
⑧長靴・防水ブーツ
洪水後の道路には「泥水・ヘドロ・ガラスの破片・釘・下水汚水」が混じっています。
普通の靴・スニーカーで歩くと「足に怪我を負う・皮膚から感染症に感染する」リスクがあります。
洪水避難・水害後の活動には「長靴(ゴム長靴)・防水ブーツ」が必須です。
長靴の選び方のポイントは以下の通りです。
- 丈(高さ):長めの丈(ひざ下程度)のものが浸水した道路での歩行に有効
- 底の厚さ:厚底のものは「釘・ガラスの踏み抜き」に強い
- 折りたたみ式:コンパクトに折りたたんで避難袋に入れられる「折りたたみ式長靴」は洪水避難に特に便利
折りたたみ式の防水ブーツは「避難袋のサイドポケットに収納できる」ため、洪水防災の定番グッズとなっています。
⑨防水手袋・ゴム手袋
洪水後の後片付け・避難中の作業では「泥水・汚染物への素手での接触」を防ぐために防水手袋・厚手ゴム手袋が必要です。
大腸菌・病原性微生物が含まれる泥水に素手で触れることは感染症のリスクを高めます。
使い捨てニトリル手袋(複数枚)と厚手の作業用ゴム手袋の両方を備えると万全です。
⑩ヘッドライト(ヘッドランプ)
洪水後の停電・夜間避難では「両手が使える」ヘッドライトが懐中電灯より圧倒的に有用です。
洪水後の夜間は「ガードレール・マンホール・水たまりの位置が見えない」という危険があります。
ヘッドライトがあれば「子どもの手を引きながら・荷物を持ちながら・足元を照らしながら」移動できます。
家族全員分を準備することをおすすめします。
選び方のポイントは「明るさ(最低200ルーメン以上推奨)・電池式(乾電池・充電式両対応)・防水性能(IPX4以上)」です。
予備の電池(単三・単四)も必ず一緒に備蓄してください。
グループB:避難袋に入れるべき「基本持ち物リスト」
飲料水と食料
洪水後は断水・物流の停止により「数日〜1週間以上、飲料水・食料を自力で確保する必要」があります。
避難袋には「最低3日分・できれば7日分」の飲料水と食料を入れておくことが内閣府の推奨です。
飲料水
- 500mL〜2Lのペットボトル飲料水:1人1日最低3リットルが目安。避難袋には「1人あたり1日分(3L)」を入れ、自宅に7日分を備蓄
- 携帯浄水器(フィルター型):水源がある環境で飲料水を確保するための道具。Sawyer(ソーヤー)・LifeStraw(ライフストロー)等の携帯浄水フィルターは防災・アウトドア兼用として便利
- 浄水タブレット:水に入れるだけで殺菌できる錠剤。軽量・コンパクトで避難袋に入れやすい
- 折りたたみ式ウォーターバッグ(5〜10L):給水所で水を受け取る際に使用。折りたたむと薄くなるため避難袋にコンパクトに収納できる
非常食・携帯食料
- アルファ米(アルファ化米):水(冷水でも可)を注ぐだけで食べられるご飯。5〜15年の長期保存が可能。洪水対策の非常食の定番
- カロリーメイト・栄養補助バー:軽量・コンパクト・高カロリー。避難袋のスペースを取らない
- 缶詰(魚・肉・豆):開缶不要のプルトップタイプが便利。高タンパク・長期保存可能
- 乾パン・クラッカー:水なしで食べられる。長期保存可能な缶入りタイプが保管しやすい
- フリーズドライ食品(スープ・カレー・味噌汁等):お湯または水で戻すだけで食べられる。洪水後の避難生活の食事の質を大幅に改善できる
- ナッツ・ドライフルーツ:栄養価が高く・軽量で日持ちする。行動食・間食として有効
- チョコレート・飴:エネルギー補給・精神的な安定に有効。特に子どもがいる家庭での備蓄をおすすめ
- 携帯コンロ・ガスバーナー(OD缶またはCB缶対応):停電・ガス停止時に調理・湯沸かしができる。ガスカートリッジを複数本備蓄する
- シングルウォールチタンカップまたはコッヘル:調理・食事に使える多用途な容器
衛生用品・医療品
洪水後の環境では「感染症予防・傷の処置」が特に重要です。
衛生用品
- 消毒用アルコール(70%以上エタノール)・アルコールジェル:断水時の手指消毒の最重要アイテム。大容量ボトル+携帯用ボトルの両方を備蓄
- ウェットティッシュ(ノンアルコール・アルコール両タイプ):体拭き・食器拭き・手指清拭に使用。複数パックを備蓄
- ドライシャンプー:断水時に水なしで頭皮・髪を清潔に保てる。スプレー・粉末タイプがある
- 携帯トイレ(使い捨て・凝固剤付き):断水・避難所トイレ不足時に必須。1人1日5回×7日分=35枚が目安
- 生理用品(女性):通常より多めに備蓄。避難生活ではストレス・体調変化で生理周期が乱れることがある
- マスク(不織布・N95等):洪水後の泥・カビ・ほこりの吸入防止・感染症対策として必要
- 歯ブラシ・歯磨き粉(少量水で使えるタイプ):口腔ケアは感染症予防にも重要
- 簡易歯磨き(水なし歯磨きシート):断水時に水なしで口腔ケアができる
- トイレットペーパー(圧縮タイプ):圧縮トイレットペーパーは通常の1/5程度にコンパクト化されている
救急・医療用品
- 救急セット:絆創膏・ガーゼ・包帯・消毒液・テープ・ハサミ・ピンセット・安全ピン
- 防水絆創膏(ウォータープルーフ絆創膏):洪水・水濡れ環境での傷の保護に通常の絆創膏より優れる
- 解熱鎮痛薬(市販薬):アセトアミノフェン・イブプロフェン等
- 胃腸薬・整腸薬:洪水後の食生活の変化・感染症対策として必要
- 目薬:洪水後の泥・ほこりの眼への影響を防ぐ
- 体温計(非接触型または電子体温計):避難生活での体調管理に重要
- 常備薬(処方薬・OTC薬):持病の薬・花粉症薬・アレルギー薬等
情報収集・通信のための持ち物
- 防災ラジオ(手回し充電・ソーラー充電・乾電池対応):停電時でも気象・避難情報を受信できる。AM・FM・NHKワイドFMが受信できるものを選ぶ。スマートフォンのラジオアプリは電波・通信環境に依存するため、専用ラジオのほうが信頼性が高い
- 乾電池(単一・単三・単四)の予備:ラジオ・ヘッドライト・防災ホイッスル等の電池式機器用。各サイズを4〜8本ずつ備蓄
- 防水メモ帳・ペン:スマートフォンが使えない状況で情報を書き留める。連絡先・重要情報を手書きでメモしておく
- ホイッスル(笛):声が出せない状況・気づかれにくい状況で救助を求めるためのシグナル道具。口に吹くタイプは120dB以上のものが有効
避難生活を安全・快適にする持ち物
- レインウェア(上下セパレートタイプ):洪水避難では雨の中を移動することが多い。防水透湿性素材(ゴアテックス等)のものが理想的。ポンチョタイプは荷物ごと覆えるため有用
- 防寒着・フリース:洪水後の避難所は冷房が効きすぎていることもある。体温維持のためのレイヤリングができる衣類
- 着替え(3日分):洗濯ができない環境を想定して特に「下着・靴下」を多めに準備
- 使い捨てカイロ:夜間・冬季の体温維持に有効。洪水後の水濡れで体が冷えた際の低体温症予防にも重要
- 保温ブランケット(サバイバルシート・エマージェンシーブランケット):薄くて軽い金属蒸着フィルムのブランケット。体温を反射して保温する。コンパクトに折りたたんで避難袋に入れられる
- 寝袋(シュラフ)または毛布:避難所での睡眠環境改善・保温に重要。コンパクトに圧縮できる「圧縮袋+寝袋」のセットが避難袋向け
- 折りたたみマット・アルミマット:避難所の床・体育館の硬い床での就寝時の断熱・クッションとして使用
- ポリ袋・ゴミ袋(大・中・小):雨避け・荷物の防水・即席の防水パックなど多用途に使える万能アイテム。黒・半透明の45L袋を10枚以上備蓄
- ビニールテープ・ガムテープ:建物の補修・荷物の固定・ケガの応急処置など多用途に使用できる
- マルチツール・ナイフ:避難生活での様々な用途に使用できる。ビクトリノックス・レザーマン等のマルチツールは洪水防災の定番グッズ
グループC:余裕があれば持つ「快適性向上アイテム」
- ポータブル電源(大容量バッテリー):容量100Wh〜500Wh以上の大型バッテリー。スマートフォン・ラジオ・照明・医療機器等の充電に使用。洪水後の長期停電に対応するための最強の備え。ソーラーパネルとセットで使うとさらに有効
- ランタン(充電式・乾電池式):テント・避難所内での照明。LEDランタンは電池消費が少ないため長時間使用できる
- 折りたたみ傘・晴雨兼用傘:避難後の移動・給水所への行き帰りに使用
- サンダル・クロックス:避難所内での室内履き。足の衛生維持に重要
- 帽子・サングラス:夏季の洪水避難では熱中症対策が必要
- 携帯扇風機・ネッククーラー:夏季の避難所での熱中症対策
- プライバシーテント(着替えテント):避難所での着替え・授乳・トイレに使用できる簡易テント
- 耳栓・アイマスク:避難所での睡眠環境改善。避難所は騒音・明るさで睡眠の質が低下することが多い
- 娯楽品・気分転換グッズ:避難長期化時のストレス対策。カードゲーム・本・子ども向けのおもちゃ等
家族構成別の持ち物:乳幼児・高齢者・ペット
家族構成によって「追加で必要な持ち物」が異なります。
各家庭の状況に合わせた持ち物の準備が重要です。
乳幼児・赤ちゃんがいる家庭
- 紙おむつ(多めに):洪水後は紙おむつの入手が困難になることがある。7日分を目安に避難袋・自宅備蓄を準備
- おしりふき(複数パック):断水時の赤ちゃんの清潔維持に必須
- 粉ミルク・液体ミルク(缶タイプ):液体ミルクはそのまま飲めるため断水時に特に有用。缶タイプは常温保存可能
- 哺乳瓶・乳首(複数セット):断水時に洗えないため、複数セット準備して使い捨てポリ袋式の哺乳瓶も有効
- 離乳食(瓶タイプ・パウチタイプ):月齢に合ったものを7日分程度備蓄
- 子ども用薬(解熱鎮痛薬・整腸薬・アレルギー薬):小児用の薬を主治医に相談の上備蓄
- 子ども用ライフジャケット(体重に合ったもの):3歳未満は固定浮力式の乳児用を選ぶ
- 抱っこひも・スリング:浸水した道路での移動・両手を使いたい場面で有用
- バスタオル・おくるみ:体を拭く・保温・簡易ベッドとして多用途に使用
- おもちゃ・絵本:避難生活での子どものストレス軽減に重要
高齢者・体の不自由な方がいる家庭
- 処方薬(最低7日分・できれば14日分):高齢者の持病薬は最優先で準備。主治医・かかりつけ薬局に相談して余裕を持って準備
- お薬手帳のコピー:薬の種類・用量が記載されたお薬手帳のコピー・写真
- 介護用おむつ・失禁パッド:必要に応じて十分な枚数を備蓄
- 杖・歩行補助器具:日頃使用している補助器具を避難袋そばに保管
- 補聴器・予備電池:補聴器を使用している方は、専用電池を多めに備蓄
- 眼鏡・予備の眼鏡:普段使いの眼鏡とは別に、1本予備を避難袋に入れておく
- 医療用器具(血圧計・血糖測定器等):管理が必要な持病がある方は、関連器具・消耗品を備蓄
ペットがいる家庭
ペットとともに避難できる避難所は限られています。
「同行避難が可能な避難所」を事前に確認しておくことが最も重要です。
- ペット用フード(7日分):普段与えているフードをローリングストックで備蓄
- ペット用飲料水(7日分):ペット用の水も十分な量を準備
- ペット用ケージ・キャリーバッグ:避難所での収容に必要。折りたたみ式が持ち運びに便利
- リード・ハーネス(予備含む):避難中のペットの逃走防止に複数本を備蓄
- ペット用トイレ用品(シート・砂等):避難所でのトイレ処理に必要
- ペットの薬・ワクチン証明書:持病がある場合の薬と、健康証明書
- ペットの写真(迷子札):万一はぐれた際に探すための写真(スマートフォンにも保存)
- ペット用救急セット:ペット用の傷の処置・消毒道具
避難袋のおすすめの詰め方と重さの目安
避難袋の「詰め方・重さ」も重要な考慮事項です。
せっかく準備した持ち物も「重すぎて運べない」では意味がありません。
避難袋の推奨重量
内閣府・消防庁の推奨する避難袋の重量の目安は以下の通りです。
- 大人(健康な成人男性):最大15kg程度まで
- 大人(健康な成人女性・高齢者):最大10kg程度まで
- 子ども(小学生):体重の20〜25%を目安(体重30kgなら6〜7.5kg程度)
「重すぎる避難袋は、いざというときに持ち出せない・背負って逃げられない」という本末転倒な事態を防ぐため、定期的に実際に背負ってみることをおすすめします。
洪水対応:避難袋の防水化
洪水避難特有の準備として「避難袋自体の防水化」をしてください。
- 防水リュックサック・ドライバッグを選ぶ
- 通常のリュックを使う場合は「内側に45Lゴミ袋を2重にしてライナーとして使用」する
- 貴重品(書類・スマートフォン・薬)は「ジップロックフリーザーバッグ(厚手)」に入れてダブル防水する
詰め方の基本:重いものを上・よく使うものを外ポケットへ
リュックサックの詰め方で「運びやすさ」が大きく変わります。
- 重いもの(水・缶詰・ポータブル電源等):背中に近い上部に詰める(重心が高く・体に近くなり安定する)
- 軽いもの(衣類・ブランケット等):外側・下部に詰める
- すぐ取り出したいもの(ヘッドライト・ホイッスル・スマートフォン・薬):外ポケット・上蓋ポケットに入れる
- 防水バッグ本体:ライフジャケットは「着用してから避難する」または「すぐ取り出せる場所に置く」
避難袋は「1人1つ」が原則
「家族の荷物を1つのバッグにまとめる」という考え方は避難時に問題が生じることがあります。
はぐれた際・バッグが水没・紛失した際に「家族全員の持ち物が一度に失われる」リスクがあります。
「1人1つの避難袋」を原則として、各自が自分の袋を持って逃げられる準備をしてください。
子ども・高齢者の分は「大人が代わりに持つ分を別途準備する」という形にすることをおすすめします。
今すぐ確認すべき持ち物チェックリスト
以下の持ち物チェックリストを印刷して、避難袋の確認に役立ててください。
【グループA:最優先アイテム】
- □ 重要書類のコピー(身分証・保険証・通帳・保険証書・お薬手帳)を防水袋に入れて保管
- □ 現金(1万円以上・少額紙幣・硬貨含む)
- □ スマートフォン・充電器・防水ケース
- □ 大容量モバイルバッテリー(10,000mAh以上)
- □ 処方薬(7日分以上)・お薬手帳コピー
- □ 防水バッグ・ドライバッグ
- □ ライフジャケット(家族全員分)
- □ 長靴・折りたたみ式防水ブーツ
- □ 防水手袋・ゴム手袋
- □ ヘッドライト(家族全員分)と予備電池
【グループB:基本持ち物】
- □ 飲料水(1日分:1人3L以上)
- □ 非常食・携帯食料(3日分以上)
- □ 携帯浄水器・浄水タブレット
- □ 折りたたみウォーターバッグ(5〜10L)
- □ 消毒用アルコール・アルコールジェル
- □ 携帯トイレ(1人35枚以上)
- □ ウェットティッシュ(複数パック)
- □ ドライシャンプー
- □ マスク(不織布・複数枚)
- □ 救急セット(絆創膏・ガーゼ・消毒液等)
- □ 防水絆創膏(ウォータープルーフタイプ)
- □ 市販薬(解熱鎮痛薬・胃腸薬)
- □ 防災ラジオ(手回し充電・ソーラー対応)
- □ レインウェア(上下セパレートタイプ)
- □ 着替え(下着・靴下を中心に3日分)
- □ 保温ブランケット・エマージェンシーブランケット
- □ 携帯コンロ・ガスカートリッジ
- □ ポリ袋・ゴミ袋(大中小各種)
- □ ホイッスル(防災用・120dB以上)
【グループC:余裕があれば】
- □ ポータブル電源(ソーラーパネルセット)
- □ 折りたたみマット・簡易寝袋
- □ ランタン(LEDタイプ)
- □ 耳栓・アイマスク
- □ マルチツール
- □ 娯楽品・ストレス発散グッズ
まとめ:洪水の持ち物は「事前準備」が命を守る
この記事でお伝えした重要なポイントをまとめます。
- 洪水避難の持ち物はA・B・Cの優先順位で考える:「最低限持つもの」「できれば持つもの」「余裕があれば持つもの」に分けて管理する
- 洪水特有の持ち物を準備する:防水バッグ・ライフジャケット・長靴・防水手袋は洪水避難に不可欠
- 家族構成に合わせた追加品を用意する:乳幼児・高齢者・ペットがいる家庭は専用の持ち物を別途準備
- 避難袋は1人1つ・重さは最大15kg以内:重すぎる袋は緊急時に持ち出せない
- 避難袋自体を防水化する:洪水避難特有の「雨・浸水での荷物の水濡れ」を防ぐ
- 「荷物を揃えてから逃げる」は危険:警報が出たら荷物より「命を守る行動(早逃げ)」を優先する
「避難袋を準備しているつもりで、洪水に必要な持ち物が揃っていなかった」という状況が多くの被災者から報告されています。
このチェックリストを使って、今日のうちに避難袋の中身を確認・更新してください。
準備が整っている方は「年に1〜2回(台風シーズン前・新年)に定期的な見直し」をすることをおすすめします。
防災ベースでは今後も洪水・水害から命と暮らしを守るための最新情報をお届けします。



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