熱中症警戒アラートの基準【2026年版】発令条件・WBGT・特別警戒アラートとの違い・発令時の行動指針を完全解説

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熱中症警戒アラートの基準【2026年版】発令条件・WBGT・特別警戒アラートとの違い・発令時の行動指針を完全解説

【この記事の要約】
熱中症警戒アラートは環境省・気象庁が共同で運用する熱中症予防のための情報発信制度です。発令基準はWBGT(暑さ指数)の予測値が33℃以上になると予測された場合です。WBGTとは気温・湿度・輻射熱の3つの要素を組み合わせた暑さの総合指標であり、単純な気温とは異なります。2024年からは熱中症特別警戒アラートが新設され、都道府県内のすべての観測地点でWBGT35℃以上が予測される場合に発令されます。熱中症警戒アラートが発令された日は不要不急の屋外活動を控え・エアコンの効いた室内で過ごし・水分塩分を定期的に補給することが強く推奨されます。特別警戒アラート発令時は外出を全面的に控え、クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)を積極的に活用することが推奨されます。アラートはNHKのニュース・環境省の熱中症予防情報サイト(wbgt.env.go.jp)・気象庁ウェブサイト・スマートフォンの気象アプリ・エリアメールで確認できます。毎朝アラートの発令状況を確認する習慣が、熱中症の予防に直結します。

熱中症警戒アラートが発令されたというニュースを聞いたとき、具体的に何を根拠に発令されているのか・自分はどう行動すればよいのかを正確に理解している方はまだ多くありません。

警戒アラートと特別警戒アラートの違いも混同されやすいポイントです。

この記事では、熱中症警戒アラートの発令基準・WBGTの意味・特別警戒アラートとの違い・アラート発令時の具体的な行動指針を体系的に解説します。

【この記事の信頼性について】
本記事は環境省・気象庁・厚生労働省の公式データ・ガイドラインをもとに作成しています。熱中症の診断・治療については必ず医師・医療機関にご相談ください。意識障害・けいれん・呼びかけへの無反応がある場合は即座に119番通報してください。本記事は医療的な診断を行うものではありません。

目次

熱中症警戒アラートとは何か

熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い気象条件になることが予測された際に、環境省・気象庁が共同で発令する情報です。

人々の熱中症予防行動を促すことを目的として、2021年度から全国で運用が開始されました。

運用開始前の2020年度は関東甲信地方での試験運用が行われており、その効果検証を経て全国展開されました。

制度の目的

熱中症警戒アラートの主な目的は以下の2点です。

  • 気象情報に基づく熱中症リスクを分かりやすい形で住民に伝え、予防行動を促す
  • 行政・学校・企業・スポーツ団体などが熱中症対策の意思決定を行う際の判断基準を提供する

熱中症による死亡者数は年間1,000人を超えており(消防庁データ)、その多くが警戒アラートに相当する高WBGT日に集中しています。

アラートを正確に理解して行動に活かすことが、自分と家族の命を守ることに直結します。

WBGT(暑さ指数)とは何か:発令基準の核心

熱中症警戒アラートの発令基準の核心はWBGT(暑さ指数)です。

WBGTを理解することで、なぜ気温だけでは熱中症リスクを正確に評価できないのかが明確になります。

WBGTの定義

WBGT(Wet Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)は、1954年にアメリカ軍が兵士の熱中症予防のために開発した暑熱環境評価指標です。

現在はISO(国際標準化機構)・JIS(日本産業規格)にも採用されており、世界的な標準指標として使われています。

WBGTは以下の3つの要素を組み合わせて算出されます。

  • 湿球温度(自然通風湿球温度):湿度・蒸発による冷却効果を反映する指標。湿度が高いほど汗の蒸発が妨げられ、体温を下げにくくなる
  • 黒球温度:輻射熱(太陽・周囲の物体からの熱放射)を反映する指標。直射日光・アスファルト・コンクリートなどからの熱放射を捉える
  • 乾球温度(気温):一般的に気温計で測定される温度

屋外でのWBGTの計算式は以下の通りです。

【屋外のWBGT算出式】
WBGT(屋外)= 0.7 × 自然通風湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度(気温)

この計算式からも分かるように、WBGTは湿度の影響を最も大きく(70%)反映しています。

つまり同じ気温35℃でも、湿度が高い日(梅雨明け直後・蒸し暑い日)と湿度が低い日(からっとした夏の日)では、WBGTが大きく異なります。

湿度が高い日はWBGTが高くなり、熱中症リスクが実際の気温以上に高まります。

気温とWBGTの違い:なぜ気温だけでは不十分か

熱中症リスクの評価に気温だけを使うことの限界を、具体例で示します。

気温 湿度 概算WBGT 熱中症リスク
35℃ 40% 約28〜29℃ 厳重警戒
35℃ 70% 約32〜33℃ 危険〜警戒アラート水準
30℃ 80% 約28〜29℃ 厳重警戒
28℃ 90% 約27℃ 厳重警戒

気温35℃でも湿度が低い日はWBGT28〜29℃程度(厳重警戒)にとどまる一方、気温が同じ35℃で湿度が70%の日はWBGT32〜33℃(警戒アラート水準)に達します。

また気温30℃でも湿度が80%以上あれば、WBGTは30℃近くに達し、高い熱中症リスクとなります。

日本の夏、特に梅雨明け直後は高温・高湿度が重なるため、WBGTが気温より実態のリスクをより正確に反映します。

WBGTの段階別行動指針

日本スポーツ協会・環境省はWBGTの値に応じた行動指針を定めています。

WBGT 危険度区分 主な行動指針
21℃未満 ほぼ安全 通常の活動が可能。熱中症のリスクは低いが水分補給は継続する
21〜25℃未満 注意 こまめな水分補給。特に運動・作業中は休憩を取り入れる
25〜28℃未満 警戒 積極的な休憩・水分補給。運動強度を下げる
28〜31℃未満 厳重警戒 屋外の激しい活動を原則中止または中断。高齢者・乳幼児は特に注意。冷房環境の確保
31〜33℃未満 危険 屋外での運動・作業は原則中止。エアコンの効いた室内で過ごす。高齢者・乳幼児は外出を控える
33〜35℃未満 危険(警戒アラート水準) 不要不急の外出を控える。エアコン使用が困難な場合はクーリングシェルターを活用する
35℃以上 危険(特別警戒アラート水準) 外出を全面中止。クーリングシェルターを積極的に活用する。独居高齢者の安否確認を強化する

熱中症警戒アラートの発令基準:詳細解説

熱中症警戒アラートの具体的な発令基準・発令エリア・発令タイミングを解説します。

発令基準

熱中症警戒アラートは以下の条件を満たした場合に発令されます。

【熱中症警戒アラートの発令基準】
都道府県内のいずれかの暑さ指数(WBGT)観測・予測地点において、
翌日または当日のWBGTが33℃以上になると予測された場合

ここで重要な点は、都道府県内のいずれかの地点でWBGT33℃以上が予測された場合に、その都道府県全体に対して発令されるという点です。

つまり発令された都道府県内でも、実際のWBGTが地点によって大きく異なる場合があります。

特に山間部と平野部・沿岸部と内陸部では気温・湿度が大きく異なるため、自分のいる地点の具体的なWBGT値を確認することが重要です。

発令エリアと対象地域

発令の単位は都道府県です。

ただし北海道は広大なため、北海道内を複数の地域(石狩・空知・後志地方など)に分けて発令されます。

沖縄県は先島諸島などの地域ごとに発令されることがあります。

発令タイミング

熱中症警戒アラートは翌日分と当日分の2回発令されます。

  • 翌日分(前日夕方発令):原則として毎日17時頃に翌日のアラートを発令・解除する。翌日の行動計画を立てるための情報として活用できる
  • 当日分(当日朝発令):原則として毎日5時頃に当日のアラートを発令・解除する。当日の最新気象情報をもとに更新される

前日夕方の発令確認で翌日の行動計画(屋外活動の回避・水分補給の準備・高齢者への連絡など)を立てることができます。

当日朝の確認で最新の発令状況を確認し、その日の行動を調整してください。

発令期間

熱中症警戒アラートの発令期間は原則として毎年4月下旬〜10月上旬です。

季節の変わり目や年によって異なりますが、春の気温上昇が早まっている近年は4月中旬から発令されるケースも増えています。

秋口でも高温・高湿度が続く日には発令されることがあるため、残暑の時期も油断できません。

熱中症特別警戒アラートとは:警戒アラートとの違い

2024年から新たに熱中症特別警戒アラートの制度が開始されました。

熱中症警戒アラートとの違いを正確に理解することが重要です。

特別警戒アラートの発令基準

【熱中症特別警戒アラートの発令基準】
都道府県内のすべての暑さ指数(WBGT)観測・予測地点において、
翌日のWBGTが35℃以上になると予測された場合

警戒アラートが都道府県内のいずれかの地点でWBGT33℃以上の場合に発令されるのに対し、特別警戒アラートは都道府県内のすべての地点でWBGT35℃以上が予測される場合にのみ発令されます。

発令基準がWBGT35℃以上かつ全地点という条件であるため、特別警戒アラートの発令頻度は警戒アラートに比べてはるかに少ないです。

逆に言えば、特別警戒アラートが発令された場合は、過去に例がないほどの極めて危険な暑熱状況であることを意味します。

警戒アラートと特別警戒アラートの比較

項目 熱中症警戒アラート 熱中症特別警戒アラート
導入年 2021年(全国展開) 2024年(新設)
発令基準WBGT 33℃以上 35℃以上
対象地点の条件 都道府県内のいずれかの地点 都道府県内のすべての地点
発令頻度 夏季を中心に頻繁に発令 極めて稀(過去に例がない水準)
クーリングシェルターの対応 任意で開放 指定施設は開放義務あり
推奨される行動 不要不急の外出を控える・エアコン使用・水分塩分補給の徹底 外出を全面中止・クーリングシェルターへの避難・独居高齢者の安否確認の強化

特別警戒アラート発令時のクーリングシェルター開放義務

熱中症対策強化法(2023年成立)により、特別警戒アラートが発令された場合、市区町村が指定した暑熱避難施設(クーリングシェルター)は開放が義務付けられました。

クーリングシェルターとして指定される施設は、図書館・公民館・ショッピングモール・道の駅・一部のコンビニエンスストアなどです。

エアコンのない自宅で過ごしている方・電気代を節約してエアコンをつけていない方は、特別警戒アラート発令時には積極的にクーリングシェルターを活用してください。

自分の居住市区町村のクーリングシェルター一覧は、市区町村のウェブサイトまたは環境省の熱中症予防情報サイトで確認できます。

熱中症警戒アラートの確認方法

熱中症警戒アラートはさまざまな方法で確認できます。

複数の手段を把握しておくことで、いつでも確認できる体制を整えることができます。

確認できる主な情報源

  • 環境省熱中症予防情報サイト(wbgt.env.go.jp):アラートの発令状況・WBGTの実況値・予測値・地点別のWBGT情報を確認できる。最も詳細な情報が得られる公式サイト
  • 気象庁ウェブサイト(jma.go.jp):熱中症警戒アラートの発令状況・気象情報をあわせて確認できる
  • NHKニュース・テレビ放送:発令時は天気予報とともにアラートが放送される
  • スマートフォンの気象アプリ:天気予報アプリの多くが熱中症警戒アラートの通知機能を持っている。プッシュ通知を設定することで発令時に即座に知らせを受けられる
  • エリアメール・緊急速報メール:特別警戒アラート発令時など特に緊急度が高い場合に、スマートフォンのエリアメール機能で通知される場合がある
  • 市区町村の防災無線・広報:地域によっては防災行政無線でアラート発令を知らせる自治体もある
  • LINE・Yahoo!天気・ウェザーニュースなどのアプリ・サービス:熱中症警戒アラートの通知機能を持つサービスが多数ある

毎朝の確認を習慣化する

熱中症警戒アラートを最大限に活用するには、毎朝確認する習慣をつけることが最も重要です。

特に以下のタイミングでの確認が有効です。

  • 前日夕方17時頃:翌日のアラート発令状況を確認して、翌日の行動計画(外出の可否・服装・持ち物・高齢者への連絡等)を立てる
  • 当日朝5〜6時頃:当日の最新アラート状況を確認して、その日の行動を調整する

スマートフォンの気象アプリの通知設定をオンにしておくと、アラート発令時に自動的に知らせを受けられるため便利です。

熱中症警戒アラート発令時の行動指針

アラートが発令された場合に取るべき具体的な行動を、対象者別・場面別に解説します。

すべての人に共通する基本行動

  • 不要不急の屋外活動・外出を控える
  • 屋外で活動する場合は、WBGT値が比較的低い早朝(日の出から8時頃まで)または夕方以降(17時以降)に限定する
  • エアコンの効いた室内で過ごす(エアコンをつけることを惜しまない)
  • 室温計を確認し、室温28℃を超えたらためらわずにエアコンをつける
  • 水分・塩分の補給を強化する(のどが渇く前に、30分に1回・コップ1杯を目安に飲む)
  • 外出が必要な場合は帽子・日傘を使用し、直射日光を遮る
  • 熱中症の初期症状(めまい・大量の発汗・気分不快)が現れたら即座に活動を中止して涼しい場所に移動する

高齢者への対応

高齢者は口渇感・暑さを感じる感度が低下しているため、自分では熱中症リスクを認識しにくい状態です。

周囲の家族・介護者・近隣住民が以下の対応を取ることが命を守ることに直結します。

  • アラート発令日は電話・訪問による安否確認を強化する。特に独居高齢者は優先的に確認する
  • エアコンを正しく使えているか・室温が適切か(28℃以下か)を確認する
  • 水分をこまめに飲んでいるか確認する。飲んでいない場合は声かけして飲ませる
  • 顔が赤い・皮膚が熱い・いつもより反応が遅い・ぐったりしているなどの熱中症サインを観察する
  • エアコンがない・エアコンが故障している場合はクーリングシェルターへの移動を支援する

子ども(乳幼児・学齢期)への対応

乳幼児は体温調節能力が未発達であり、熱中症リスクが特に高いです。

アラート発令日は以下の対応を取ってください。

  • 乳幼児をベビーカーに乗せて炎天下の屋外に連れ出すことは避ける(地面に近いベビーカーは高温の輻射熱の影響を強く受ける)
  • 車内への乳幼児の置き去り・短時間でも車内に閉じ込めることは絶対に避ける(車内温度は短時間で60℃以上に達することがある)
  • こまめに水分を与える。授乳中の乳児は授乳回数を増やす
  • 学校・保育園に通っている場合は、学校からの連絡・屋外活動の中止・早帰り情報に注意する

屋外で働く方(建設・農業・道路工事等)

厚生労働省は屋外での重労働に従事する方への熱中症予防指針を定めています。

アラート発令日に屋外作業が避けられない場合は、以下を実践してください。

  • WBGT値が高い時間帯(10〜15時)の屋外作業を最小限に抑え、早朝・夕方に集中させる
  • 15〜20分に1回の休憩を取り、木陰・仮設テント・クーラーボックスで冷えたスポーツドリンクを補給する
  • 2人以上でペアになり、互いの体調変化を観察し合う(本人は判断力が低下していても気づかないことがある)
  • 管理者は作業員の体調を定期的に確認し、異常を感じたら即座に作業を中断して涼しい場所に移動させる
  • 新たに高温環境下での作業を始める際は、暑熱順化のため最初の数日間は作業強度・時間を段階的に増やす

学校・スポーツ現場での対応

熱中症警戒アラート発令時、学校・スポーツ現場では以下の対応が推奨されます。

  • 屋外での体育・部活動・スポーツ競技・運動会・学校行事は原則中止または屋内移行を検討する
  • 日本スポーツ協会のガイドラインではWBGT31℃以上(危険)で運動を原則中止としており、警戒アラートが発令されるWBGT33℃以上はこれを超えた水準
  • 大会・試合が予定されている場合は、WBGT測定器を会場に設置して実際のWBGTを計測し、中止・延期の判断基準を事前に設けておく
  • 学校内の熱中症対応マニュアルを確認し、症状が出た生徒への対処・119番通報の判断基準を全教職員が把握する

熱中症警戒アラートと気象情報の組み合わせ活用

熱中症警戒アラートとあわせて以下の気象情報を確認することで、より精度の高いリスク評価が可能になります。

最高気温予報との組み合わせ

最高気温予報とWBGTを組み合わせることで、その日の熱中症リスクの傾向を把握できます。

最高気温35℃以上の猛暑日が予報されている日は、湿度次第でWBGTが33℃以上(警戒アラート水準)または35℃以上(特別警戒アラート水準)に達する可能性が高いです。

最高気温が30〜32℃程度でも、梅雨明け直後・台風接近時など湿度が非常に高い日はWBGTが高くなります。

熱中症リスクが特に高い気象パターン

以下の気象パターンの日は熱中症警戒アラートが発令される可能性が高く、特に注意が必要です。

  • 梅雨明け直後:梅雨明け直後は高温・高湿度が重なり、かつ暑熱順化が不十分な状態で突然の猛暑になるため、熱中症発生件数が年間で最も多い時期
  • 連続した猛暑日の後:夜間の最低気温も高い熱帯夜が続くと、体が十分に回復できず累積的な疲労・脱水が蓄積する
  • 南風・フェーン現象の日:山を越えた乾燥した高温の風が吹くフェーン現象の日は、短時間で気温が急上昇する
  • 太平洋高気圧が強く張り出している日:快晴・強い日射・高温・高湿度が重なり、WBGTが高くなりやすい

熱中症警戒アラートに関するよくある疑問:Q&A

Q. 熱中症警戒アラートが発令されていない日は安全ですか?

アラートが発令されていない日でも、WBGT28〜31℃(厳重警戒)の日は熱中症リスクが存在します。

アラートが発令されていないからといって油断せず、気温・湿度・WBGTの実況値を確認して行動することが大切です。

特に高齢者・乳幼児・持病のある方は、アラート発令水準以下でも熱中症になるリスクが高いため、WBGTが28℃を超える日は注意が必要です。

Q. アラートが発令された日に屋外でイベント・運動をしてよいですか?

原則として不要不急の屋外活動は控えることが推奨されます。

どうしても屋外でのイベント・運動を行う場合は、主催者・コーチ・監督が最終的な中止・延期の判断権限を持ち、WBGT実測値・参加者の体調変化・給水休憩の徹底・救護体制を事前に整備してください。

参加者全員が熱中症の初期症状の見分け方と応急処置を把握した上で参加することが最低限の安全対策です。

Q. 発令されたアラートはいつ解除されますか?

熱中症警戒アラートは翌日分・当日分ともに、次の発令・解除のタイミング(翌日分は翌17時頃、当日分は翌5時頃)に自動的に更新・解除されます。

発令期間中であっても気象条件の変化(雨天・気温低下)によりWBGT予測値が33℃を下回ると判断された場合は解除されます。

Q. WBGTを自分で測定できますか?

市販のWBGT計(熱中症計・暑さ指数計)を使うことで、自分のいる場所の実際のWBGTを測定できます。

数千円〜数万円の製品が市販されており、学校・スポーツ現場・建設現場での活用が広がっています。

ただし測定機器の精度・設置方法(直射日光を受ける場所に設置する等)によって測定値が変わるため、取扱説明書に従った正しい使い方が必要です。

環境省の熱中症予防情報サイト(wbgt.env.go.jp)では全国800か所以上の観測地点のWBGT実況値・予測値を無料で確認できます。

Q. 北海道・東北など比較的涼しい地域でも警戒アラートは発令されますか?

発令されます。近年は北海道でも35℃を超える猛暑が記録される年があります。

北海道・東北など比較的涼しい地域では、住宅・建物のエアコン普及率が低いという問題があります。

さらに比較的涼しい地域の住民は暑熱順化が不十分なまま急激な高温にさらされるため、同じWBGTでも関東・東海より熱中症リスクが高くなる可能性があります。

北海道・東北でアラートが発令された場合は、本州以上に警戒水準を高めて行動することを推奨します。

熱中症警戒アラートと防災:備えの観点から

熱中症警戒アラートは防災の観点からも重要な情報です。

自然災害(地震・洪水等)の発生後に高温の環境下での避難生活が重なると、熱中症リスクが急激に高まります。

災害時の熱中症リスク

地震・台風・洪水などの災害後に以下の状況が重なると、熱中症は特に深刻な問題になります。

  • 停電によりエアコンが使用できない避難所・自宅での生活
  • 炎天下での避難・がれき撤去・復旧作業
  • 飲料水の供給が不安定で水分補給が十分にできない状況
  • ストレス・疲労による体力・免疫機能の低下

過去の大規模災害では、地震後の夏季に避難所での熱中症搬送者が多数発生したケースが記録されています。

防災備蓄に経口補水液・スポーツドリンクの粉末・塩タブレット・携帯型扇風機・保冷剤を含めておくことは、熱中症対策と防災対策の両方に有効です。

停電時の熱中症対策

停電時にエアコンが使えない場合の熱中症対策として以下を備えておくことを推奨します。

  • 電池式・充電式のハンディファン・扇風機
  • 保冷剤(首・脇の下・鼠径部を冷やすために使用)
  • 経口補水液・スポーツドリンクの備蓄(1人1日最低3L以上・3〜7日分)
  • すだれ・遮光カーテン(輻射熱を室内に入れないため)
  • クーリングシェルターの場所を事前に把握しておく(停電時でも開放されている施設がある)

まとめ:熱中症警戒アラートを生活に活かす5つの習慣

熱中症警戒アラートを最大限に活用するための日常的な習慣を5つ整理します。

  1. 毎朝アラートを確認する:スマートフォンの気象アプリのプッシュ通知をオンにする。前日夕方17時と当日朝5時頃に発令状況を確認する
  2. アラート発令日は外出計画を変更する勇気を持つ:不要不急の屋外活動を控える。屋外でのスポーツ・作業が計画されている場合は中止・延期を判断する
  3. エアコンをためらわずに使う:アラート発令日は室温28℃を超えたら即座にエアコンをつける。電気代より命を優先する意識を家族全員で共有する
  4. 高齢者・乳幼児の安否確認を強化する:アラート発令日は独居高齢者への電話・訪問確認を行う。室温・エアコン使用状況・水分補給状況を確認する
  5. クーリングシェルターの場所を把握しておく:自分の居住市区町村のクーリングシェルターの場所・開放時間を事前に確認する。特別警戒アラート発令時に迷わず利用できる体制を整える

熱中症警戒アラートは発令されてから行動するための情報です。

アラートが出たその日に初めて対策を考えるのでは遅い場合があります。

エアコンの整備・飲み物の備蓄・クーリングシェルターの把握・高齢者への連絡体制の整備など、夏が本格化する前に準備しておくことが、警戒アラートを最大限に活かす鍵です。

Image by Pixabay,Unsplash,Freepik,写真AC

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この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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