ALLPOWERSのポータブル電源は防災に使える?特徴と注意点を解説

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【この記事の要約】
先に結論をお伝えします。ALLPOWERSのポータブル電源は「幅広いラインナップから自分にぴったりのモデルを選びたい人」や「太陽光発電との組み合わせを重視する人」に向いています。私はソーラーパネルと組み合わせたエネルギー自給の仕組みに興味を持ち、ALLPOWERSを調べ始めました。この記事では、ブランドの背景から実際の活用方法、他社比較、選び方までを、私自身の検討経験をもとに詳しく解説します。

他社との比較は停電長期化への備え|数日〜数週間を乗り切るグッズと行動にまとめました。

目次

私がALLPOWERSに興味を持ったきっかけ

私が電力の自給自足に関心を持ったのは、電気代の値上がりがきっかけでした。太陽光パネルとポータブル電源を組み合わせれば、日中に発電した電力を蓄えておき、夜間や停電時に使えるのではないかと考えたのです。その中で調べていくうちに出会ったのがALLPOWERSでした。ソーラーパネルとポータブル電源の両方を手がけているブランドだったため、組み合わせの相性を重視する私にとって、非常に検討しやすい選択肢に感じました。

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ALLPOWERSというブランドの特徴

ALLPOWERSは、ポータブル電源とソーラーパネルの両方を自社で開発・展開しているブランドです。単体の電源機器だけでなく、太陽光発電システム全体をトータルで提案している点が大きな特徴です。ポータブル電源単体で他社製品と比較されることが多い中、ALLPOWERSは「発電から蓄電、消費まで」の一連の流れをワンストップで提供できる点で差別化を図っています。

製品ラインナップの幅広さもALLPOWERSの特徴の一つです。数百Wh程度の小型モデルから、数千Whクラスの大容量モデルまで、用途や予算に応じて選べる選択肢が豊富に用意されています。私のように、まずは小さく始めて将来的にステップアップしたいと考えている人にとって、選択肢の多さは安心材料になります。

バッテリーについては、多くのモデルでリン酸鉄リチウムイオン(LFP)を採用しており、安全性とサイクル寿命の長さを両立しています。また、ソーラーパネル側も折りたたみ式で持ち運びやすい設計がされているモデルが多く、ポータブル電源とセットで屋外に持ち出しやすいよう工夫されています。

ALLPOWERSをどう活用するか

私が実際にイメージした活用シーンをいくつか紹介します。まず一つ目は、太陽光発電と組み合わせた電力の自給自足です。ベランダや庭にソーラーパネルを設置し、日中に発電した電力をポータブル電源に蓄え、夜間の照明や家電に使うという運用ができます。電気代の節約だけでなく、災害時の備えとしても心強い仕組みです。

二つ目はキャンプや車中泊での活用です。ソーラーパネルを持参すれば、電源のない場所でも太陽光を使って充電しながら電力を確保できます。私は特に、長期の車中泊旅行を考えている人にとって、この組み合わせは非常に相性が良いと感じています。晴天が続けば、コンセントに頼らずに電力を維持できるからです。

三つ目は防災用途です。地震や台風で長期間停電した場合でも、太陽光パネルがあれば電力を継続的に確保できます。乾電池やモバイルバッテリーだけに頼るのではなく、太陽光で自立的に電力を生み出せる仕組みを持っておくことは、災害への備えとして非常に有効です。私は、防災グッズを見直す中で、この「継続的に電力を生み出せる」という点の重要性を強く意識するようになりました。

活用する際のポイントとしては、ソーラーパネルの出力とポータブル電源の入力(充電)対応ワット数を確認することです。パネルの出力が高くても、本体側の入力上限が低ければ充電速度は頭打ちになってしまいます。組み合わせを検討する際は、この対応関係を必ず確認しましょう。

他ブランドとの違いを整理する

私はALLPOWERSを検討する際、EcoFlowやJackery、Bluettiといったソーラー連携に強いブランドとも比較しました。ALLPOWERSの強みは、幅広い価格帯とラインナップの豊富さです。エントリーモデルから本格的な大容量モデルまで揃っているため、予算や用途に応じて柔軟に選べる点は大きなメリットです。

一方で、ソーラー発電の変換効率や充電の最適化技術という点では、先発のEcoFlowやBluettiなどが長年のノウハウを蓄積しており、実績の面で一日の長があります。ALLPOWERSも技術力を高めてきていますが、太陽光発電における細かな最適化の面では、これら先発ブランドと比較検討する価値があります。

価格面では、ALLPOWERSは同容量帯において比較的手頃な価格設定をしている印象があります。ソーラーパネルとのセット購入もしやすく、初めて太陽光発電システムを導入する方にとって、トータルコストを抑えやすい点は魅力です。

デザインや携帯性についても、折りたたみ式ソーラーパネルの軽量化や、本体のコンパクトさに力を入れているモデルが多く、アウトドアでの持ち運びやすさを重視する方にも向いています。

どんな人にALLPOWERSが向いているか

ここまでの内容を踏まえて、私なりの結論をお伝えします。ALLPOWERSが向いているのは、まず太陽光発電との組み合わせを前提に電力を確保したいと考えている方です。ソーラーパネルとポータブル電源を一体的に検討できる点は、他ブランドにはない大きな強みです。

次に、予算に応じて幅広い選択肢から選びたい方にもおすすめです。小型モデルから大容量モデルまで揃っているため、自分のライフスタイルに合わせた無理のない導入がしやすくなります。

一方で、ソーラー発電の変換効率や充電最適化技術を最優先したい方、あるいは長年の実績と豊富なユーザーレビューを重視する方は、先発ブランドとの比較検討もおすすめします。

購入前に確認しておきたいポイント

私が実際に検討する中で重要だと感じたポイントを整理します。まず、ソーラーパネルとポータブル電源の対応関係です。パネルの出力ワット数と本体の入力上限が合っているかを必ず確認しましょう。せっかく高出力のパネルを用意しても、本体側が対応していなければ性能を活かしきれません。

次に、容量と出力のバランスです。太陽光発電をメインに使う場合でも、天候によって発電量が変動することを考慮し、ある程度余裕を持った容量を選ぶことをおすすめします。曇りや雨の日が続いても最低限の電力を確保できるよう、想定より少し大きめの容量を検討すると安心です。

安全性については、LFPバッテリーの採用有無やPSE認証の取得状況を確認してください。太陽光パネル自体の防水性能(IP規格)も、屋外での使用を前提とするなら重要なチェックポイントです。

よくある質問

Q. ソーラーパネルは別売りですか?

A. モデルによって、セット販売されているものと本体のみの販売があります。太陽光発電を前提に検討している方は、セット商品やオプションのパネルを確認しておくとよいでしょう。

Q. 曇りの日でも充電はできますか?

A. 発電量は晴天時と比べて大きく下がりますが、完全に発電できなくなるわけではありません。天候に左右されるため、コンセント充電も併用できるモデルを選んでおくと安心です。

Q. 初心者でもソーラーパネルの設置は簡単ですか?

A. 多くのモデルが折りたたみ式で、専門知識がなくても設置できるよう設計されています。パネルを広げてケーブルを接続するだけのシンプルな操作で発電を開始できます。

Q. 家庭用のバックアップ電源としても使えますか?

A. 大容量モデルであれば可能です。ただし、家庭の消費電力に対して容量や出力が不足しないよう、事前に使いたい家電の消費電力を確認しておくことが大切です。

Q. どれくらいの期間、電力を自給自足できますか?

A. 天候や消費電力、容量によって大きく異なります。晴天が続けば長期間の自立運用も可能ですが、悪天候が続く場合はコンセント充電などを併用することをおすすめします。

まとめ

ALLPOWERSのポータブル電源は、太陽光発電との組み合わせを前提とした電力の自給自足を実現しやすいブランドです。私は、電気代の値上がりをきっかけに調べ始め、発電から蓄電までをトータルで提案できる点に大きな魅力を感じました。幅広いラインナップから自分に合ったモデルを選べる点も安心材料です。購入前には、ソーラーパネルとの対応関係や容量、安全性をしっかり確認し、自分のライフスタイルに合った組み合わせを検討してください。

このブランドを検討する際の確認ポイント

ALLPOWERSを検討する場合、ソーラーパネルとの組み合わせを確認する価値があります。ソーラー入力に対応していれば、停電中も日中の充電で電力を回せます。100W級パネルで晴天時に500Whを6〜8時間が目安ですが、曇天では2〜3割まで落ちるため、公称値の半分で計画を立ててください。

mAhとWhの換算式を押さえる

ポータブル電源とモバイルバッテリーを比較しにくい原因は、表記単位が違うことです。モバイルバッテリーはmAh、ポータブル電源はWhで表記されます。

換算式は「Wh = mAh ÷ 1000 × 電圧(V)」です。モバイルバッテリーのセル電圧は多くが3.7Vなので、10,000mAhは10 × 3.7 = 37Whに相当します。20,000mAhなら74Whです。

一方、ポータブル電源は300Wh、500Wh、1,000Whといった水準が主流です。500Whは10,000mAhのモバイルバッテリー(37Wh)の約13倍にあたります。この差が、動かせる機器の違いにそのまま表れます。

製品 表記容量 Wh換算 スマホ満充電の回数目安
モバイルバッテリー小型 5,000mAh 約18.5Wh 約1回
モバイルバッテリー標準 10,000mAh 約37Wh 約2回
モバイルバッテリー大容量 20,000mAh 約74Wh 約4回
ポータブル電源 小型 300Wh 約15〜20回
ポータブル電源 中型 500Wh 約25〜30回
ポータブル電源 大型 1,000Wh 約50〜60回

スマートフォンの容量は3,000〜5,000mAh、Wh換算で11〜18.5Wh程度です。変換ロスを2〜3割見込むと、上の表の回数が実用的な目安になります。

家電の消費電力から稼働時間を計算する

容量(Wh)だけでなく定格出力(W)も確認が必要です。容量が足りても出力が足りなければ、その家電は動きません。

家電 消費電力の目安 500Whでの稼働時間目安
LEDランタン 5W 約60〜80時間
スマホ充電 10〜18W 25〜30回分
扇風機 30〜50W 約8〜13時間
ノートPC 50〜80W 約5〜8時間
電気毛布 50〜80W 約5〜8時間
冷蔵庫(運転中) 100〜200W 断続運転で数時間〜半日
電子レンジ 600〜1,400W 数分の加熱を数回
電気ケトル 1,000〜1,300W 数回の湯沸かし
ドライヤー 1,000〜1,200W 実用的でない

稼働時間は「容量Wh ÷ 消費電力W」で概算できます。500Whで50Wの扇風機なら500 ÷ 50 = 10時間です。実際は変換ロスがあるため、計算値の7〜8割程度が現実に近い数値になります。

電気ケトルやドライヤーのように1,000W級の家電は、定格出力がそれを上回るモデルでなければ起動しません。購入前に、使いたい家電の消費電力を本体の表示や取扱説明書で確認してください。

充電方式ごとの所要時間を比べる

ポータブル電源の充電方式は、AC(家庭用コンセント)、ソーラーパネル、シガーソケットの3系統が主流です。所要時間に差があります。

充電方式 500Wh満充電の目安 特性
AC(急速対応) 1〜2時間 最速。平常時の充電はこれが基本
AC(標準) 5〜8時間 就寝中の充電で足りる
ソーラー(100W級) 晴天で6〜8時間 天候に大きく左右される
シガーソケット 8〜12時間 移動中に充電できる

防災の観点で重要なのは、停電中に充電を継続できるかどうかです。ACは停電時には使えません。ソーラーパネルとシガーソケットが、停電下で残る選択肢になります。

ソーラーパネルの発電量は天候に大きく左右されます。公称値は晴天時を基準としており、曇天では大幅に低下します。数日分の計画を立てる際は、公称値の半分程度で見積もると現実に近づきます。

車を持っている方であれば、シガーソケット充電に対応しているかを確認してください。エンジンをかけた状態であれば、8〜12時間で500Whを充電できます。ただしアイドリングを続ける場合は、一酸化炭素中毒と燃料消費に注意が必要です。

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ソーラーパネルの発電量を数値で見る

長期の停電に備えるなら、ソーラーパネルとの組み合わせが有効です。ただし発電量の実態を数値で理解しておく必要があります。

100W級のソーラーパネルであれば、晴天時に500Whのポータブル電源を6〜8時間程度で充電できる計算になります。ただしこれは公称値を前提とした数字です。

実際の発電量は、日照条件、パネルの角度、気温によって変動します。曇天では晴天時の2〜3割程度まで落ちることがあり、雨天ではほとんど発電しません。数日分の計画を立てる際は、公称値の半分程度で見積もると現実に近づきます。

パネルの角度も影響します。太陽光に対して垂直に近い角度を保つと発電効率が上がるため、日中に2〜3回向きを調整するだけで発電量が変わります。

実用的な運用としては、日中にソーラーで充電し、夜間にその電力を使うサイクルを組みます。3日分の必要量300Whを想定するなら、100W級パネル1枚で日中に補える範囲です。冷蔵庫まで動かす500Wh以上の運用では、パネルを2枚使うか、消費を絞る判断が必要になります。

購入時に確認する仕様チェックリスト

ここまでの内容を、購入前に確認する項目としてまとめます。仕様表や商品ページで確認できるものだけを並べています。

確認項目 防災用の目安
容量(Wh) 1人3日分で300Wh/4人で500Wh以上
定格出力(W) 使いたい家電の合計の2倍程度
最大出力(サージ) モーター機器の起動電力に対応
バッテリー種類 リン酸鉄(2,000〜4,000回)が長期保有向き
PSEマーク 表示があること
AC充電時間 急速対応で1〜2時間/標準で5〜8時間
ソーラー入力 100W級パネルで晴天6〜8時間
シガーソケット充電 車載を想定するなら対応必須
パススルー充電 充電しながら給電できるか
重量 500Whクラスで5〜8kg
動作温度範囲 使用環境が範囲内に収まるか
容量単価 本体価格 ÷ 容量Whで比較

この12項目のうち、最初に決めるべきは容量です。1人3日分でスマホと照明を確保するなら300Wh、4人家族で冷暖房まで賄うなら700Wh以上という目安から入ると、選択肢が絞れます。

次に定格出力です。容量が足りていても出力が不足すると家電が起動しません。使いたい家電の消費電力を合計し、その2倍程度を目安にしてください。

選定で起きやすい失敗パターン

ポータブル電源の選定でよくある失敗を、数値の観点から整理します。

1つ目は、容量だけを見て定格出力を確認しないケースです。1,000Whの大容量でも定格出力が300Wなら、消費電力1,000W級の電気ケトルは動きません。容量と出力は別の指標です。

2つ目は、必要量を計算せずに大容量を買うケースです。1人でスマホと照明だけなら3日分で90Wh前後、4人でも300Wh前後です。1,000Whを買っても使い切らないうえ、重量は10kg超になります。

3つ目は、起動電力を見落とすケースです。モーターを内蔵した家電は起動時に定格の数倍を瞬間的に要求します。消費電力150Wの冷蔵庫でも、起動時に数百Wを必要とすることがあります。

4つ目は、充電手段を1つしか確保しないケースです。ACは停電時に使えません。ソーラーかシガーソケットのいずれかに対応していないと、本体の電力を使い切った時点で終わります。

5つ目は、購入後に一度も動かさないケースです。充電残量は50%前後を保つのが望ましく、3か月に1度の確認が目安です。満充電や完全放電での長期保管は劣化を早めます。

停電の実データから必要容量を逆算する

どこまでの容量を確保すべきかは、実際の停電記録から考えられます。2016年の熊本地震では、4月14日の前震で最大約1万7千戸、4月16日の本震で最大約47万7千戸が停電しました。

ただし本震の約6時間半後、16日午前8時の時点では約18万1千戸まで減少しています。系統の切り替えによって半日程度で6割以上が復旧した計算です。一方で残る数万戸は、設備の損壊や道路の不通により復旧に数日以上かかりました。

したがって備えの設計は「自分が最後まで復旧しない側に入った場合」で組むのが安全です。3日分を最低ライン、1週間を目標とする一般的な推奨は、この分布を踏まえたものです。

3日間、スマホ4台の充電と5WのLEDランタン1台を1日8時間点灯する想定なら、必要量は「スマホ 4台×3日×15Wh=180Wh」に「ランタン 5W×8時間×3日=120Wh」を足して300Wh前後になります。冷蔵庫まで動かすなら500Wh以上が必要です。

なお、電力が復旧しても水道の復旧はさらに遅れる傾向があります。配管の破損は地中を掘って修復する必要があるためです。電源系より水とトイレの備蓄を厚めに確保しておくのが安全です。

動作音とパススルー充電を確認する

カタログの主要スペックには載りにくいものの、実際の使用感を左右する項目が2つあります。動作音とパススルー充電です。

動作音は冷却ファンによるものです。高出力で使用すると内部温度が上がり、ファンが回ります。就寝中に電気毛布を使う場面や、避難所のような静かな環境では、この音が問題になることがあります。低出力での使用時はファンが回らない設計のモデルもあります。

パススルー充電とは、本体を充電しながら同時に給電できる機能です。これに対応していれば、ソーラーパネルで充電しながらスマートフォンを充電するといった運用ができます。非対応のモデルでは、充電と給電を切り替える必要があります。

停電が数日続く状況では、この差が効いてきます。日中にソーラーで充電しつつ、必要な機器を動かし続けられるかどうかで、実質的に使える電力量が変わります。

いずれもカタログの仕様表や商品ページの詳細欄に記載されていることが多い項目です。購入前に確認しておくと、想定と違ったという事態を避けられます。

安全規格と保管条件を確認する

ポータブル電源は大容量のリチウムイオン電池を内蔵するため、安全性の確認が欠かせません。

まずPSEマークです。電気用品安全法に基づく表示で、国内で販売される電気用品に求められます。極端に安価な製品では、この表示がないものもあります。購入前に商品ページや本体で確認してください。

保管温度も重要です。リチウムイオン電池は高温に弱く、真夏の車内のような環境では劣化が加速します。直射日光を避けた常温の場所を選び、車載する場合も長期間の放置は避けてください。

充電残量は50%前後を保つのが望ましいとされています。満充電や完全放電の状態で長期保管すると劣化が早まります。3か月に1度の残量確認が目安です。

本体の外観に膨らみや変形がないかも、点検のたびに確認してください。バッテリーの膨張は劣化のサインであり、異常を感じたら使用を中止してメーカーに問い合わせるのが安全です。

点検スケジュールを数値で決める

ポータブル電源は長期間使わないことが多い機器です。点検の間隔を決めておくと、いざというときに動かないという事態を防げます。

点検項目 頻度 確認内容
充電残量 3か月に1回 50%前後を保つ
充放電の動作確認 半年に1回 実際に家電を接続して確認
外観の点検 年2回 膨らみ・変形・端子の汚れ
付属ケーブルの確認 年2回 断線・被覆の劣化
本体の交換検討 サイクル数の目安に応じて リン酸鉄2,000〜4,000回/三元系500〜1,000回

購入年を本体に書き込んでおくと、交換の目安を管理しやすくなります。リン酸鉄で1年に50回使う想定なら、2,000回で40年分に相当します。

付属ケーブルの確認も忘れないでください。本体が正常でも、対応するケーブルがなければ充電も給電もできません。予備のケーブルを1本、本体と同じ場所に保管しておくと確実です。

容量単価(円/Wh)で価格を比べる

ポータブル電源の価格は容量によって大きく変わるため、金額だけでは比較できません。判断の軸になるのが容量単価です。

計算式は「本体価格 ÷ 容量Wh」です。たとえば300Whのモデルが3万円なら100円/Wh、500Whが4万円なら80円/Wh、1,000Whが10万円なら100円/Whという計算になります。

この指標を使うと、一見高価な大容量モデルのほうが単価では有利になる場合があることが見えてきます。逆に小容量モデルは単価が高くなりがちですが、必要以上の容量を買わずに済むという利点があります。

あわせて確認したいのがサイクル数との組み合わせです。リン酸鉄リチウムイオンなら2,000〜4,000回、三元系なら500〜1,000回が目安です。100円/Whでサイクル数2,000回の製品と、80円/Whで500回の製品では、長期的な費用対効果が逆転します。

私は、容量単価とサイクル数の2つを並べて見ることをおすすめしています。初期価格だけで判断すると、10年単位で保有する防災用品としては割高になることがあります。

バッテリー種類とサイクル数を確認する

ポータブル電源のバッテリーには、主にリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)と三元系リチウムイオン(NMC)があります。防災用として長期保有するなら、この違いは重要です。

項目 リン酸鉄(LiFePO4) 三元系(NMC)
充放電サイクル数 2,000〜4,000回 500〜1,000回
熱安定性 高い 相対的に低い
同容量での重量 重い 軽い
防災用としての適性 長期保有に向く 携帯性を優先する場合

サイクル数2,000回であれば、1年に50回使う想定で40年分に相当します。500回では10年分です。防災用として10年単位で保有するなら、この差は実質的な寿命の違いになります。

一方で重量は増えます。同じ容量ならリン酸鉄の方が重くなる傾向があり、500Whクラスで5〜8kg程度です。持ち出しを想定する場合は、体重の20〜25%という荷物の上限のなかで何kgを占めるかを計算してください。

加えて、PSEマークなど電気用品安全法への適合表示を確認してください。極端に安価な製品では、この表示がないものもあります。

持ち出しを想定した重量設計

ポータブル電源を持ち出し前提で考えるなら、重量の上限から逆算する必要があります。

登山の分野では、背負う荷物は体重の3分の1以内、無理のない範囲では体重の20〜25%程度が目安とされます。体重60kgなら12〜15kg、50kgなら10〜12.5kgです。

この枠に対して、水が大きく食い込みます。飲料水の目安は1人1日3リットルで、3日分の9リットルは約9kgです。体重60kgの上限12kgに対し、水だけで9kgを占めます。

500Whクラスのポータブル電源は5〜8kg程度です。水9kgと合わせると14〜17kgになり、上限を超えます。したがって持ち出し袋には1日分の水3リットルを入れ、ポータブル電源は自宅備蓄か車載に振り分ける設計が現実的です。

持ち出しを最優先するなら、10,000〜20,000mAh(37〜74Wh)のモバイルバッテリーが適します。重量0.2〜0.4kg程度で、スマホ2〜4回分の充電を確保できます。用途を分けて考えるのが合理的です。

定格出力と起動時の電力を区別する

カタログに表示される出力には、定格出力と最大出力(瞬間最大/サージ)の2種類があります。この違いを知らないと、動かせるはずの家電が起動しないことがあります。

定格出力は継続して供給できる電力、最大出力は短時間だけ許容できる電力です。モーターを内蔵した家電は、起動時に定格の数倍の電力を瞬間的に必要とします。

たとえば消費電力150Wの冷蔵庫でも、起動時には数百Wを要求することがあります。定格出力300Wのモデルでは、数値上は足りていても起動できない場合が生じます。

対策は、使いたい家電の消費電力の合計に対し、定格出力で2倍程度の余裕を見ることです。冷蔵庫(100〜200W)と扇風機(30〜50W)を同時に動かすなら、合計130〜250Wに対して定格500W以上を目安にしてください。

電気ケトルやドライヤーのような1,000〜1,300Wの家電を使う場合は、定格出力1,500W以上のモデルが必要になります。この水準になると本体重量も10kg超が一般的です。

車中泊避難での電力設計

車中泊避難を想定する場合、電力の使い方が自宅とは変わります。2016年の熊本地震では、熊本県の調査で避難先として車中を挙げた県民が約7割に達しました。

一方で、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)などにより車中泊後に亡くなった人が少なくとも33人と報告されています。予防にはこまめに体を動かし、足を伸ばせる姿勢を確保することが必要です。

電力の用途としては、スマホの充電、照明、そして季節に応じた冷暖房が中心になります。夏場なら扇風機30〜50W、冬場なら電気毛布50〜80Wが現実的な選択です。500Whあれば、扇風機で約8〜13時間、電気毛布で約5〜8時間の稼働が見込めます。

エンジンをかけたままの車中泊には一酸化炭素中毒のリスクがあります。降雪時にマフラーが雪で塞がれると排気ガスが車内に流入します。暖房目的でエンジンをかけ続けるのではなく、ポータブル電源と寝具で温度を確保する方針が安全です。

シガーソケット充電に対応したモデルであれば、走行中に充電できます。500Whで8〜12時間が目安です。車載を前提にする場合は、この対応の有無を確認してください。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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