台風の完全ガイド【2026年版】上陸が最も多いのは9月|強さと大きさの違い・予報円の読み方・水の被害への備えを防災士が解説

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【この記事の要約】
台風がいちばん多く発生するのは8月です。しかしいちばん多く上陸するのは9月。気象庁の平年値では、8月の上陸数が0.9個なのに対し、9月は1.0個で最多になります。発生数は8月が5.7個、9月は5.0個ですから、数は減るのに、日本に来る割合は上がるということです。理由は、夏の高気圧が弱まり、台風が日本へ向かう道が開くからです。この記事では、強さと大きさという別々の指標、予報円が本当に意味していること、そして台風の死者の多くが風ではなく水によって出ているという事実を軸に、台風の全体像をまとめます。あわせて、台風に関する30本以上の記事へテーマ別に案内します。

台風の記事を読むとき、多くの方が最初に見るのは「何ヘクトパスカルか」だと思います。

それも大事な数字です。しかし、備えの役に立つ順番でいえば、もっと先に見るべきものがあります。

この記事では、その順番から書いていきます。

目次

結論|9月は、上陸が最も多い月です

先に、いちばん重要な事実をお伝えします。

気象庁が公表している平年値、つまり1991年から2020年までの30年間の平均です。

発生数 接近数 上陸数
5月 1.0 0.7 0.0
6月 1.7 0.8 0.2
7月 3.7 2.1 0.6
8月 5.7 3.3 0.9
9月 5.0 3.3 1.0
10月 3.4 1.7 0.3
11月 2.2 0.5
年間 25.1 11.7 3.0

この表の読みどころは、8月と9月の関係です。

発生数は8月のほうが多い。5.7個に対して5.0個です。ところが上陸数は逆転します。8月が0.9個、9月が1.0個。

つまり、9月の台風は、日本に来る確率が高いのです。

なぜ、9月に上陸が集中するのか

台風は、自分の意思で進路を決めているわけではありません。まわりの風に流されて動いています。

夏のあいだ、日本の南には太平洋高気圧が大きく張り出しています。台風はその縁に沿って進むため、日本の西側、中国大陸のほうへ流されることが多くなります。

ところが秋が近づくと、この高気圧が弱まって東へ後退します。すると、日本へ向かう道が開きます。

さらに、上空の偏西風が南に下りてきます。台風がこの流れに乗ると、日本付近で急に速度を上げ、進路を北東へ変えます。

これが、9月の台風の特徴です。遠いと思っていた台風が、思ったより早く来る。備える時間が、夏より短いということでもあります。

10月も、油断はできません

上陸数は0.3個まで下がりますが、発生数はまだ3.4個あります。

そして秋には、もう一つの要素が加わります。秋雨前線です。台風本体が来なくても、台風が送り込む湿った空気が前線を刺激して、大雨を降らせます。仕組みは秋雨前線とは?台風との組み合わせが危険な理由にまとめました。

用語の確認

統計を読むときに、定義を知っておくと誤解しません。

接近とは、台風の中心が国内のいずれかの気象官署から300キロ以内に入ることです。

上陸とは、台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達することを指します。沖縄や離島は、この「上陸」に含まれません。通過という扱いになります。沖縄に台風が直撃しても統計上は上陸0個ということが起こるのは、このためです。

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強さと大きさは、まったく別の話です

ここが、いちばん混同されやすい部分です。

ニュースで「大型で強い台風」と言われたとき、この二つは別々の物差しで測られています。

強さは、風の速さ

強さは、台風の中心付近の最大風速で決まります。三段階しかありません。

階級 最大風速
強い 33メートル毎秒以上、44メートル毎秒未満
非常に強い 44メートル毎秒以上、54メートル毎秒未満
猛烈な 54メートル毎秒以上

ここで気づいていただきたいことがあります。33メートル毎秒に届かない台風には、強さの表現がつきません。「強い」も何もつかない、ただの台風です。

しかし、それは安全という意味ではありません。強さの階級は風だけを見た指標であり、雨の量は関係ないからです。

大きさは、風が及ぶ範囲

大きさは、風速15メートル毎秒以上の風が吹いている範囲の半径で決まります。こちらは二段階です。

階級 半径
大型(大きい) 500キロ以上、800キロ未満
超大型(非常に大きい) 800キロ以上

500キロというのは、東京から大阪までの距離を超える長さです。大型の台風は、直径にすればおよそ1000キロ以上の風域を持つことになります。

どちらを優先して見るか

結論を書きます。自分がどこにいるかで、見るべきものが変わります。

台風の進路上にいるなら、強さが効いてきます。中心付近の風を受けるからです。

進路から離れているなら、大きさのほうが重要です。大型の台風は、中心が数百キロ先にあっても、こちらに強い風を送り込みます。

そして忘れてはいけないのが、「強くない台風」でも大雨は降るということです。階級は風の指標にすぎません。

気圧との関係は台風のhPa(ヘクトパスカル)とは?1013hPaが基準、低いほど強い理由に、分類と予想図の詳細は台風の強さ・大きさの分類と進路予想図の読み方にまとめました。

予報円が本当に意味していること

天気予報で見る、あの白い円です。

円の中に入る確率は、70%です

予報円は、その時刻に台風の中心が入ると予想される範囲を示しています。そして、その確率は70%とされています。

ここから、二つのことが導かれます。

一、中心は円のどこに来てもおかしくありません。円の中心を通ると決まっているわけではないのです。多くの方が、円の真ん中を結んだ線を進路だと思っていますが、それは予想の中央値にすぎません。

二、10回に3回は、円の外に出ます。70%ということは、そういうことです。

円が大きいのは、危険という意味ではありません

ここも誤解が多い点です。

予報円の大きさは、台風の勢力とは関係ありません。示しているのは予想の不確かさです。円が大きいほど、進路の予想が難しいということを表しています。

ではどう受け取るか。円が大きいときは、円の端に来る前提で準備してください。「まだ自分のところは円の端だから大丈夫」という読み方が、いちばん危ない読み方です。

暴風警戒域と、暴風域は違います

予報図には、もう一つ赤い円が描かれます。暴風警戒域です。

これは暴風域に入るおそれがある範囲を示しています。いま暴風が吹いている範囲ではありません。予報円が動けば、この範囲も動きます。

いま吹いている風の範囲は暴風域強風域で、これは現在の状況を表しています。予想の話か、現在の話か。ここを区別して見てください。

台風で人が亡くなる原因は、風ではありません

この記事で、最もお伝えしたいことです。

台風という言葉から、多くの方が想像するのは強風です。飛ばされる看板、倒れる木、揺れる窓。

しかし、実際に多くの命を奪ってきたのは、水です。

台風は、大量の雨を運びます

台風は、暖かい海から大量の水蒸気を吸い上げながら進みます。その水蒸気が、雨として落ちてきます。

そして厄介なのが、台風本体の雨だけではないということです。台風が前線に湿った空気を送り込むと、台風から遠く離れた場所で大雨が降ります。

「台風はまだ遠いから大丈夫」が通用しないのは、このためです。

高潮は、二つの力で起こります

沿岸部で、もっとも警戒すべきなのが高潮です。仕組みは二つあります。

一つめは、吸い上げ効果。台風の中心は気圧が低く、海面を押さえつける力が弱まります。その結果、海面が持ち上がります。目安として、気圧が1ヘクトパスカル下がると、海面はおよそ1センチ上がるとされています。気圧が950ヘクトパスカルなら、標準の1013から63下がっているので、それだけで60センチ以上です。

二つめは、吹き寄せ効果。強い風が海水を岸へ押し寄せます。こちらは風速の2乗に比例して大きくなるため、風が2倍になれば効果は4倍という関係になります。奥まった湾では、逃げ場のない海水がさらに積み上がります。

そして満潮と重なると、被害は跳ね上がります。台風の接近時刻と満潮の時刻は、必ず確認してください。

詳しくは台風で危険なのは風より大雨・高潮|吸い上げ効果と吹き寄せ効果の仕組み洪水と高潮の違いは?にまとめました。

台風がなくても、大雨は降ります

2026年8月、これを示す出来事がありました。

台風17号が日本のはるか東を進んでいた8月13日の夜から14日の朝、千葉県で記録的な大雨が降りました。22の市と町にレベル5大雨特別警報が発表され、亡くなった方は10人。気象庁はこれを「令和8年8月千葉豪雨」と名付けています。

このとき、日本に上陸していた台風はひとつもありませんでした。原因は前線と、そこへ流れ込んだ湿った空気です。令和8年8月千葉豪雨の記録にまとめています。

台風情報だけを見ていると、足元の雨に気づけません。これは、この夏いちばんの教訓でした。

進行方向の右側が、危険半円です

覚えておくと役に立つ知識をひとつ。

台風は反時計回りに風が吹き込んでいます。そこに、台風自体が進む速度が加わります。

進行方向の右側では、この二つが同じ向きになって足し算されます。逆に左側では引き算になります。

結果として、台風の進行方向に対して右側では、風が強くなります。これを危険半円と呼びます。

日本付近を北上する台風なら、東側にあたる地域が該当します。同じ距離でも、東と西では受ける風が違うということです。

時系列でやること

備えは、いつ何をするかで決まります。順に整理します。

3日前|情報を取り始める

この段階では、進路はまだ確定しません。予報円が大きい時期なので、来るかどうかではなく、来た場合を考えてください。

やることは二つです。ハザードマップで自宅のリスクを確認すること。そして予定を見直すこと。移動の予定があれば、この段階で変更を検討します。飛行機や新幹線の判断は台風で飛行機が欠航、遅延する基準にまとめました。

前日|外を片づけ、買い足す

外に置いてあるものを、すべて屋内へ入れてください。植木鉢、物干し竿、自転車、ごみ箱。飛べば凶器になります。

そしてこの日のうちに、買い物を済ませてください。当日の外出は危険です。水、食料、電池。停電への備えは停電復旧後にやることとあわせて確認してください。

スマートフォンとモバイルバッテリーは、満充電にしておきます。浴槽に水をためておくと、断水したときにトイレに使えます。

当日|外に出ない

避難するなら、風が強くなる前です。暴風のなかを歩くことはできません。

屋内では、窓から離れてください。カーテンを閉めておくと、割れたときにガラスの飛散を抑えられます。

そして、川や海の様子を見に行かないでください。毎年、これで亡くなる方がいます。

通過後|すぐには終わりません

風が弱まっても、河川の水位はあとから上がります。上流に降った雨が、時間をかけて下ってくるからです。

そして、屋根に登らないでください。被災後にもっとも多い二次被害のひとつが、屋根からの転落です。台風で被災した後にやること|屋根に登らない理由と修理業者トラブルの防ぎ方にまとめました。

保険の請求は洪水の被害は保険で補償される?をご覧ください。片づける前に、写真を撮ってください。

台風はどこで生まれ、どこで終わるのか

仕組みを知っておくと、ニュースの言葉が意味を持ちます。

生まれるには、暖かい海が要ります

台風の材料は、海から蒸発した水蒸気です。

おおむね海面水温が26度から27度以上ある海域で、水蒸気がさかんに上がります。それが上空で冷えて雲になるとき、熱を放出します。この熱が、台風を回すエネルギーになります。

つまり台風は、暖かい海の上にいるかぎり、燃料を補給し続けられるということです。日本の南の海が高温の年に台風が発達しやすいのは、このためです。

衰えるのは、燃料が切れたときです

台風が弱まる理由は、大きく三つあります。

一、冷たい海に出る。水温が下がれば、水蒸気の供給が減ります。

二、陸に上がる。海がなければ、燃料そのものがありません。加えて地表との摩擦が、風を弱めます。

三、上空の風に引き裂かれる。高さによって風向きが大きく違うと、台風の構造が崩れます。

「熱帯低気圧に変わりました」は、安全宣言ではありません

ここは、とくに誤解されやすい点です。

台風が温帯低気圧に変わったという発表を聞くと、多くの方が「弱まった」と受け取ります。しかし、これは性質が変わったという意味であって、弱まったという意味ではありません。

温帯低気圧になると、風の強い範囲がむしろ広がることがあります。中心から離れた場所で強風が吹き、雨の範囲も広くなる。発表を聞いて警戒を解くのは、危険な受け取り方です。

熱帯低気圧と台風の境目については台風の定義とは?気象庁の基準と熱帯低気圧との違いにまとめました。

進路予報は、どこまで当たるのか

備えの計画を立てるうえで、知っておきたいことがあります。

予報円の大きさが、そのまま答えです

気象庁は、台風の進路を5日先まで発表しています。ただし、先の時刻ほど予報円は大きく描かれます。

この円の大きさの変化そのものが、予報の限界を表しています。24時間後の円は小さく、120時間後の円は大きい。時間が延びるほど、中心がどこに来るか分からなくなるということです。

だから、遠い予報は「進路」ではなく「可能性の幅」として読んでください。5日先の予報を見て「うちは外れている」と判断するのは、早すぎます。

予報は、更新されるものです

台風情報は、3時間おき、接近すれば1時間おきに更新されます。一度見て終わりにしないでください。

とくに秋の台風は、上空の偏西風に乗ると急に速度を上げます。昨日の予報より半日早く来る、ということが起こります。備える時間が、思ったより短くなる方向に外れるのが、この季節の特徴です。

情報は、どこで見るか

基本は気象庁の発表です。そのうえで、自分の地域に出ている情報を見てください。台風の位置よりも、住んでいる場所に何が出ているかのほうが、行動に直結します。

警戒レベルの読み方は警戒レベルとは?1から5の意味と取るべき行動、雨雲の動きは豪雨レーダーの見方、川の水位は川の防災情報の見方にまとめました。

停電すれば、スマートフォンでは情報が取れなくなります。電池で動くラジオを一台。これが最後の情報源になります。

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よくある誤解

台風のたびに繰り返される、間違った対処を挙げます。

台風の目に入ったら、終わったと思ってしまう

台風の中心には、風が弱く、ときには青空が見える領域があります。これが目です。

ここで外に出てはいけません。目は数十キロほどの幅しかなく、すぐに通り過ぎます。そして目が抜けたあとには、それまでとは逆向きの暴風が来ます。

風向きが変わるということは、それまで風を受けていなかった側が、いきなり暴風にさらされるということです。片づけたつもりのものが飛ぶのも、この段階です。

窓に養生テープを貼れば割れない

効果がないわけではありません。ただし、テープが防ぐのは飛び散り方であって、割れることそのものではありません。

窓が割れる原因のほとんどは、風圧ではなく飛来物です。飛んできた瓦や看板がぶつかれば、テープの有無にかかわらず割れます。

本当に効くのは順番に、雨戸やシャッターを閉めること。飛ぶものを外に置かないこと。カーテンを閉めること。そして窓から離れること。テープは、この後に来る補助です。

気圧差を逃がすために窓を少し開ける

これは、はっきり間違いです。

風が室内に入ると、内側から屋根や壁を押し上げる力が働きます。建物を壊す方向に作用します。窓は閉めてください。

川や田んぼの様子を見に行く

毎年、これで亡くなる方がいます。

増水した水路は、境目が見えなくなります。どこまでが道で、どこからが水路なのか分かりません。足を取られれば、流れの速さで自力では戻れません。

見に行かなくても、水位はインターネットで確認できます。河川の情報の見方は川の防災情報の見方にまとめました。

マンションの上階なら安心

浸水という点では、たしかに有利です。しかし別の問題が起きます。

停電すればエレベーターが止まり、給水ポンプも止まります。上の階ほど、水も移動も難しくなります。詳しくはマンションの断水は停電で起きるをご覧ください。

風についても、高い階ほど強く受けます。ベランダのものは、必ず室内へ入れてください。

住んでいる場所で、警戒するものが変わります

同じ台風でも、危険の中身は場所によって違います。

場所 まず警戒するもの
沿岸部・河口付近 高潮。満潮の時刻と重なるかを確認する
大きな川の近く 外水氾濫。上流に降った雨が遅れて到達する
市街地・低い土地 内水氾濫。排水が追いつかず、川がなくても浸水する
山沿い・崖の近く 土砂災害。雨がやんでからも崩れる
アンダーパス・地下 短時間での水没。入らない判断がすべて
集合住宅の上階 停電による断水とエレベーター停止。強風

自分がどれに当てはまるかは、ハザードマップで分かります。調べ方はハザードマップの見方に、洪水の種類ごとの違いは洪水の種類にまとめました。

土砂災害の区域に入っているかどうかは土砂災害警戒区域とは?イエローゾーンとレッドゾーンの違いで調べられます。とくに特別警戒区域では、上の階へ上がるという方法が成り立たないことがあります。

家族で決めておくこと

台風は、来ることが前もって分かる災害です。だからこそ、話し合っておく時間があります。

一、どの段階で避難するかを決めておく。その場で相談すると、必ず「もう少し様子を見よう」になります。警戒レベル3が出たら動く、と先に決めてください。高齢の方や小さなお子さんがいる家庭は、この段階が出発の合図です。警戒レベルの意味と取るべき行動にまとめました。

二、どこへ行くかを決めておく。避難所とはかぎりません。安全な親戚の家でも、頑丈な建物の上階でもかまいません。自宅にとどまるという選択も、条件が合えば正解です。判断の基準は避難所へ行くべきか自宅に残るべきかにあります。

三、連絡が取れないときの決めごとをつくる。停電すれば充電できず、回線も混みます。「連絡が取れなければ、この場所に集まる」という取り決めが、いちばん確実です。

四、前日までに買い物を終えると決めておく。当日の外出をなくすためです。

そして最後にひとつ。暗くなる前に動いてください。夜の避難は、それ自体が危険です。日が沈む前に判断を終えることが、台風への備えでいちばん実用的な原則だと私は考えています。

テーマ別|台風の記事案内

ここから先は、知りたい項目から進んでください。

台風とは何か

情報の読み方

水の被害に備える

備えと行動

交通と生活への影響

過ぎ去ったあと

2026年の台風

名前と雑学

そろえるもの|台風の備え

台風は、来ることが前もって分かる災害です。だから、買い物を前日までに終えられます。数値の基準を書いておきます。

もの 選ぶ基準 詳しく
モバイルバッテリー 台風の停電は長引きます。スマホ4回分なら20,000mAh級。接近前に満充電へ モバイルバッテリーの選び方
電池式ラジオ 停電すると、スマホは充電できません。電池で動くものを一台 災害時のスマホとラジオ
ライト 人数分のヘッドライトと、据え置きのランタン ヘッドライト懐中電灯
止水板・水のう 浸水想定が0.5メートル未満なら有効。玄関や車庫の入口に。自治体の補助が出る場合がある 止水板とは?
飲料水と非常食 1人1日3リットル、3日分。前日までに買い物を終える 飲料水の選び方非常食の選び方
携帯トイレ 断水と、下水道の被災に備えて。1人1日5回が目安 携帯トイレの選び方
養生テープ 優先順位は雨戸とカーテンより下です。割れることは防げず、飛び散り方を抑えるもの
雨具 傘ではなく、上下が分かれたものかポンチョ。両手が空くことが条件 災害時の服の備え

水害に特化した一式は洪水に備える防災グッズ完全リスト、車に積むものは車に積む防災グッズにまとめました。備え全体の順番は防災は何から始める?をご覧ください。

よくある質問

台風は1年に何個くらい発生しますか

平年値で25.1個です。そのうち日本へ接近するのが11.7個、上陸するのが3.0個。発生した台風のうち、日本に上陸するのはおよそ8個に1個という計算になります。

台風が多いのは何月ですか

質問の意味によって答えが変わります。発生数がいちばん多いのは8月(5.7個)ですが、上陸数がいちばん多いのは9月(1.0個)です。備えという観点なら、9月を警戒してください。

「強い台風」と「大型の台風」は何が違いますか

測っているものが違います。強さは中心付近の最大風速、大きさは風速15メートル毎秒以上の範囲の半径です。強くない大型の台風も、小さくて猛烈な台風もあります。

予報円が大きいのは、危険度が高いということですか

いいえ。予報円の大きさは、予想の不確かさを表しています。勢力とは関係ありません。ただし、円が大きいときは円の端に来る前提で準備してください。

台風の中心が予報円から外れることはありますか

あります。予報円に中心が入る確率は70%です。10回に3回は外れる計算になります。

沖縄に台風が来ても「上陸0個」と言われるのはなぜですか

気象庁の定義では、上陸は北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した場合を指すためです。沖縄や離島は「通過」として扱われます。統計上の言葉であって、被害がないという意味ではありません。

台風の何がいちばん危険ですか

水です。強風の印象が強いのですが、多くの命を奪ってきたのは大雨と洪水、そして高潮です。風の対策だけでは足りません。

台風が遠くにあるのに大雨になることはありますか

あります。台風が前線に湿った空気を送り込むためです。台風本体が数百キロ先にあっても、大雨は降ります。2026年8月の令和8年8月千葉豪雨は、台風が上陸していない状況で10人が亡くなった例です。

高潮と津波は同じものですか

違います。高潮は気圧と風によって海面が上がる現象、津波は地震などで海底が動いて起こる波です。原因も、来る速さも異なります。ただし、どちらも高いところへ逃げるという行動は共通します。

台風が過ぎたら、すぐ安全になりますか

なりません。河川の水位は、雨がやんだあとに上がります。上流の雨が流れ下ってくるためです。土砂災害も、雨がやんでから起きることがあります。

危険半円とは何ですか

台風の進行方向に対して右側のことです。台風の風の向きと進行する速度が同じ方向になるため、風が強くなります。日本付近を北上する台風なら、東側にあたります。

温帯低気圧に変わったら、安全になりますか

なりません。これは性質が変わったという発表であって、弱まったという意味ではありません。温帯低気圧になると、強い風の範囲がむしろ広がることがあります。雨の範囲も広くなります。発表を聞いて警戒を解かないでください。

台風の進路予報は、何日先まで出ますか

気象庁は5日先まで発表しています。ただし先の時刻ほど予報円は大きくなります。遠い予報は進路ではなく、可能性の幅として読んでください。

停電が続いたら、どうやって情報を得ますか

電池で動くラジオが、最後の情報源になります。スマートフォンは充電できなくなり、基地局が止まれば圏外にもなります。停電が長引く場合の備えは停電長期化への備えにまとめました。

台風の名前は、どうやって決まるのですか

あらかじめ用意された140個のアジア名が順番に使われています。日本が提案した名前も含まれます。詳しくは台風の名前はどう決まる?をご覧ください。

台風の日にコロッケを食べるのは、なぜですか

防災とは関係のない、インターネット発祥の習慣です。由来は台風の日にコロッケを食べるのはなぜ?で詳しく調べました。ただ、揚げ物を前日に用意しておくことは、当日に火を使わずに済むという点で理にかなっています。

まとめ

要点を整理します。

9月は、上陸が最も多い月です。発生数は8月のほうが多いのに、上陸数は9月が上回ります。高気圧が後退し、日本へ向かう道が開くからです。

強さと大きさは別の指標です。強さは中心の風速、大きさは風の及ぶ範囲。進路上なら強さ、離れているなら大きさを見てください。

予報円は、勢力ではなく不確かさを表しています。中心が入る確率は70%。円が大きいときは、端に来る前提で動いてください。

危険なのは、風より水です。大雨と洪水と高潮。そして台風が遠くても、前線を刺激して大雨になります。

台風がなくても、災害級の雨は降ります。2026年8月の千葉では、台風が一つも上陸していない状況で10人が亡くなりました。

最後に、備えの話をひとつだけ。

台風には、地震にはない利点があります。来ることが、何日も前から分かるということです。

備える時間が与えられている災害は、そう多くありません。その時間を使うかどうかだけが、結果を分けます。

気になる項目から、上の記事へ進んでください。この秋を、無事に越えられますように。

保険は、見直せていますか

火災保険は2022年10月から最長5年に短縮され、更新の時期を迎える人が増えています。2024年10月には参考純率が全国平均で過去最大の13%引き上げとなり、水災料率は1等地から5等地の5区分に細分化されました。

確認すべきは三つ。水災補償を外していないか、家財の契約があるか、免責金額はいくらか。「保険に入っていたのに出なかった」の多くは、このどれかが原因です。手順は火災保険の見直し方にまとめました。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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