「災害のとき、情報はどうやって手に入れればいいんだろう」
そう考えたことはありませんか。私自身、以前住んでいた地域で大きな停電を経験し、テレビも使えず、スマートフォンの充電も心もとない中で、強い不安を感じたことがあります。
結論からお伝えします。スマートフォンは、災害時の情報収集にとても役立ちます。ただし、正しい使い方を知らないと、いざというときに機能しないこともあります。
この記事では、災害時にスマートフォンでラジオを聴く方法、専用ラジオとの違い、日頃の備え方、そしてどちらを選ぶべきかの判断基準まで、私の経験も交えながら、できるだけ詳しく、丁寧にお伝えしていきます。読み終わるころには、自分に合った災害時の情報収集方法が、きっと見えてくるはずです。「なんとなく不安」を「具体的な備え」に変えていくお手伝いができればと思います。
【この記事の要約】
災害時、スマートフォンでラジオを聴く方法には、大きく分けて2つあります。一つは、機種に内蔵された「ラジオチューナー」を使う方法。もう一つは、radikoなどの「インターネット配信アプリ」を使う方法です。この2つは、仕組みも、災害時の強さもまったく異なります。内蔵チューナーは、電波を直接受信するため、通信回線が混雑していても聴けます。一方、配信アプリはインターネット回線が必要なため、通信障害が起きると使えなくなることがあります。どちらも一長一短があるため、両方の特徴を理解し、モバイルバッテリーや手回し充電ラジオとあわせて備えておくことが大切です。特に、自分のスマートフォンにラジオチューナーが搭載されているかどうかを、平常時に確認しておくことをおすすめします。
ラジオチューナーについてはラジオチューナー内蔵スマホおすすめにまとめました。
スマホのラジオ機能は「仕組みの違い」を知ってこそ活きる
まず、いちばんお伝えしたいことをお話しします。スマートフォンでラジオを聴けるからといって、すべてのアプリや機能が、災害時に同じように役立つわけではありません。理由は、ラジオの受信方法には、電波を直接受信する方式と、インターネットを経由する方式の、2つのまったく違う仕組みがあるからです。
停電や通信障害が起きたとき、この違いが、情報を得られるかどうかを大きく左右します。だからこそ、自分のスマートフォンがどちらの方式に対応しているかを、平常時に確認しておくことが、災害時に慌てないための第一歩になります。
スマホでラジオを聴く仕組みを理解する
ここからは、もう少し詳しく仕組みを見ていきます。専門的な内容も含みますが、できるだけかみ砕いてお伝えします。
1. 内蔵ラジオチューナー方式とは
一部のスマートフォンには、FMラジオの電波を直接受信できる「ラジオチューナー」が内蔵されています。この方式は、テレビやカーラジオと同じように、電波塔から送られる電波を直接キャッチする仕組みです。
インターネット回線を一切使わないため、通信が混雑していたり、途絶えていたりする状況でも、電波さえ届けば聴くことができます。私がこの仕組みを詳しく調べたのは、停電時の情報源を整理しようと考えたときでした。それまでは、スマホのラジオといえば、アプリで聴くものだとばかり思っていました。
2. インターネット配信アプリ方式とは
radikoやNHKラジオ らじる★らじるといったアプリは、ラジオ番組をインターネット経由でストリーミング配信する仕組みです。この方式は、電波の届きにくい場所でも、通信環境さえあれば聴けるという利点があります。普段使いにはとても便利です。
しかし、災害時は状況が変わります。多くの人が一斉に通信を使うと、回線が混雑し、つながりにくくなることがあります。また、基地局が被災すると、そもそも通信自体ができなくなることもあります。
3. なぜこの違いが災害時に重要なのか
大きな災害が起きたとき、多くの人が一斉に電話やインターネットを使おうとします。この結果、通信回線がパンクし、つながりにくくなることがあります。実際に、大きな地震の際には、通信規制がかかり、電話やインターネットが使いにくくなった事例が知られています。
一方、ラジオの電波は、通信回線とは別の仕組みで届けられます。そのため、通信が混雑していても、ラジオの電波自体は問題なく届いていることが多いのです。この違いを知っているかどうかで、災害時に情報を得られるかどうかが変わってきます。
4. すべてのスマホにラジオチューナーがあるわけではない
ここが、意外と見落とされがちなポイントです。すべてのスマートフォンに、ラジオチューナーが内蔵されているわけではありません。機種やメーカーによって、搭載の有無が異なります。「スマホがあるから大丈夫」と思い込んでいると、いざというときに使えない可能性があります。
私は、この記事を書くにあたって、自分のスマートフォンにラジオチューナーが搭載されているかどうかを、あらためて確認しました。平常時に確認しておくことの大切さを、身をもって感じています。
5. イヤホンがアンテナ代わりになる仕組み
内蔵ラジオチューナーを使う場合、多くの機種で、イヤホンコードがアンテナの役割を果たします。そのため、イヤホンを接続しないと、ラジオがうまく受信できないことがあります。スピーカーで音を聴きたい場合でも、イヤホンを挿した状態で、スピーカー出力に切り替える必要がある機種もあります。この仕組みを知らないと、「ラジオアプリを入れたのに聴けない」と戸惑ってしまうことになります。
6. バッテリー消費の違い
災害時は、電気の供給が止まることも多く、バッテリーの消費はとても重要な問題です。内蔵ラジオチューナーは、通信を使わない分、比較的バッテリー消費が少ないとされています。一方、インターネット配信アプリは、通信を継続的に行うため、バッテリーの消費が早くなる傾向があります。長時間情報を得続ける必要がある災害時には、この違いも考慮しておきたいポイントです。
7. 緊急速報との連携も知っておく
スマートフォンには、緊急地震速報や、自治体からの避難情報を知らせる「緊急速報メール」の機能が備わっています。この機能は、通信キャリアの回線を通じて送られてくるため、ラジオとは別の仕組みで動いています。ラジオで詳しい状況を確認しつつ、緊急速報メールで最初の一報を受け取る。この2つを組み合わせることで、情報収集の抜け漏れを減らせます。私は、緊急速報の通知音が鳴ったら、まずラジオをつけて詳しい情報を確認する、という流れを普段から意識しています。
8. キャリアや機種によって対応状況が異なる
ラジオチューナーの搭載状況は、通信キャリアや発売時期、機種のシリーズによっても異なります。同じメーカーの製品でも、モデルによって搭載の有無が分かれることもあります。「以前使っていた機種にはラジオ機能があったのに、今の機種にはない」というケースも珍しくありません。買い替えのたびに、この点を確認する習慣をつけておくと安心です。
停電時に情報が届かなくなる仕組み
停電の原因として多いのは、台風による強風で地域一帯の電線が被害を受けるケースです。真っ暗な部屋の中、頼りになったのはスマートフォンの明かりと、わずかに残ったバッテリーだけでした。テレビはもちろん使えず、インターネットも一時的につながりにくくなり、正直かなり心細い気持ちになったのを覚えています。
こうした状況で内蔵ラジオチューナーが使えれば、停電の範囲や復旧の見込みを地元の放送局から確認できます。通信網に依存せず電波を直接受信できるかどうかが、情報が届くかどうかの分かれ目になります。
押さえておきたい周波数とデータ量の数値
仕組みを理解したうえで、具体的な数値を押さえておくと備えが具体化します。まず周波数です。AM放送は522〜1629kHzの範囲で送信されています。FM放送は76.1〜94.9MHzで、このうち90.0〜94.9MHzがワイドFM(FM補完放送)に割り当てられています。
ワイドFMが防災で重要な理由は、電波の性質の違いにあります。AM波は建物内や地下で受信しにくい一方、FM波は比較的入りやすい特性を持っています。鉄筋コンクリートの建物内でAMがほとんど入らない状況でも、同じ番組をワイドFMの90〜94.9MHz帯で受信できる場合があります。私は、ラジオを選ぶときにワイドFM対応かどうかを最優先で確認すべきだと考えています。
次に、配信アプリを使う場合のデータ通信量です。radikoで1時間聴いた場合の通信量は約30〜42MBが目安で、おおむね40MB前後と見ておくとよいでしょう。1日3時間聴くと約120MB、30日間で約1.2GBになります。動画配信と比べれば軽い部類ですが、通信量に上限があるプランでは無視できない数値です。
バッテリー消費については、画面を消灯した状態であれば消費電力を低く抑えられます。画面消灯を前提とすれば、概算で合計40時間程度の利用が見込めるとされています。逆に画面を点けたまま聴き続けると、消費は大きく増えます。停電時は必ず画面を消して再生してください。
必要な電源量を数値で計算する
スマートフォンのバッテリー容量は機種によりますが、3,000〜5,000mAh程度が一般的な範囲です。ラジオを1日3時間聴きながら、通話や安否確認にも使う想定なら、1日1回の満充電を見込む必要があります。
10,000mAhのモバイルバッテリーであれば、変換ロスを考慮しても満充電2回前後が目安です。3日分を1人で確保するなら10,000mAh級が1台、家族4人が1日1回ずつ充電する想定なら20,000mAh級を2台という構成になります。
内蔵ラジオチューナー方式であれば通信を使わないため、データ通信量はゼロです。バッテリー消費も配信アプリより小さく抑えられます。私は、この差が長期停電で効いてくると考えています。通信網が復旧しない状況では、電波を直接受信できる手段だけが残るためです。
災害に備えて、今すぐできる準備
仕組みがわかったところで、実際に何を準備すればいいのか、具体的にお伝えします。
ステップ1:自分のスマホにラジオチューナーがあるか確認する
まずは、自分のスマートフォンの設定やアプリ一覧を確認し、ラジオチューナーが内蔵されているかを調べてみてください。「ラジオ」という名前のアプリが最初から入っている場合や、設定画面に「FMラジオ」といった項目がある場合は、内蔵チューナーが搭載されている可能性が高いです。わからない場合は、機種名とあわせて調べてみることをおすすめします。
ステップ2:radikoなどの配信アプリもあわせて入れておく
内蔵チューナーがない機種でも、配信アプリを入れておけば、通信環境がある間はラジオを聴くことができます。普段から使い慣れておくことで、いざというときにも操作に戸惑わずに済みます。私は、平常時から通勤中にradikoを使う習慣をつけていて、それが結果的に、災害時にもすぐ使える安心感につながっています。
ステップ3:モバイルバッテリーを常備する
ラジオをどんな方法で聴くにしても、スマホの電源が切れてしまえば、意味がありません。モバイルバッテリーは、できれば複数個、または大容量のものを用意しておくと安心です。定期的に充電残量を確認し、いつでも使える状態にしておく習慣も大切です。私は、月に一度、防災グッズの充電残量をチェックする日を決めています。
ステップ4:手回し充電ラジオも用意しておく
スマートフォンだけに頼るのは、実はリスクがあります。バッテリーが切れたり、機種が故障したりする可能性もゼロではありません。手回し充電機能のついた防災ラジオを一台用意しておくと、電気がなくても情報を得られる手段が確保できます。スマホの予備という位置づけで、備えておくことをおすすめします。
ステップ5:よく聴く放送局や周波数をメモしておく
いざというときに、どの放送局が地域の防災情報を発信しているかを知らないと、探すだけで時間がかかってしまいます。地元のAM局、FM局、コミュニティFMの周波数を、あらかじめメモしておくと安心です。私は、防災ポーチの中に、地域の放送局と周波数を書いたメモを入れています。
停電・通信障害を想定した練習をしておく
準備をするだけでなく、実際に一度、練習として使ってみることをおすすめします。Wi-Fiやモバイル通信をオフにした状態で、内蔵ラジオチューナーが問題なく使えるか確認してみてください。私は、防災の日にあわせて、家族と一緒にこの練習を行うようにしています。実際にやってみると、イヤホンの接続忘れなど、思わぬつまずきに気づくことができます。
家族や近所の人と、情報収集の役割を共有しておく
一人ですべての情報収集を担おうとすると、いざというときに負担が大きくなってしまいます。家族の中で、誰がラジオを担当し、誰が安否確認を担当するかなど、簡単に役割を決めておくと、混乱を減らせます。私は、家族内で「情報担当」を決めておき、その人がラジオやニュースを確認して、家族に共有する流れを作っています。また、近所の方と、災害時の情報交換について話しておくことも、地域での助け合いにつながると感じています。
3つの受信方式を数値で比較する
ここまでの数値を、方式別に一覧で整理します。災害時にどれを主軸にするか判断する材料になります。
| 項目 | 内蔵ラジオチューナー | 配信アプリ(radiko等) | 専用防災ラジオ |
|---|---|---|---|
| 受信帯域 | AM 522〜1629kHz / FM 76.1〜94.9MHz | 帯域に依存しない | AM 522〜1629kHz / FM 76.1〜94.9MHz |
| 1時間のデータ通信量 | 0MB | 約30〜42MB | 0MB |
| 30日利用時の通信量 | 0GB | 約1.2GB | 0GB |
| 通信網が停止した場合 | 受信できる | 受信できない | 受信できる |
| 電源 | スマホ本体(3,000〜5,000mAh) | スマホ本体(3,000〜5,000mAh) | 乾電池・手回し・ソーラー |
| 画面消灯時の連続利用 | 数十時間 | 概算40時間程度 | 電池交換で継続可 |
この表で最も重要なのは、通信網が停止した場合の行です。配信アプリはインターネット回線に依存するため、基地局が停電したり通信が混雑した時点で使えなくなります。私は、配信アプリだけを備えとして数えるのは危険だと考えています。
一方、内蔵チューナーと専用ラジオは電波を直接受信するため、放送局が送信を続けている限り聴けます。データ通信量は0MBで、通信量の上限を気にする必要もありません。1時間40MBという配信アプリの数値と比べると、長期化するほど差が開きます。
radikoを災害時に使うときの手順と注意点
ここからは、radikoに絞って具体的な使い方を整理します。ふだん使っている方でも、災害時には勝手が変わる点があるためです。
災害が起きる前にやっておくこと
結論から言えば、災害が起きてからインストールするのでは遅い場面があります。通信が混雑すれば、アプリのダウンロードにも時間がかかるためです。
- アプリを入れて、一度は再生できることを確かめる
- よく聴く放送局をお気に入りに登録しておく
- 地域の判定が正しく行われるか確認する
- 音量とイヤホンの動作を確かめておく
3番目について補足します。radikoは端末の位置情報などから地域を判定し、その地域で聴ける放送局を表示する仕組みです。位置情報の許可が切れていると、うまく判定されないことがあります。
災害時の実際の使い方
停電が起きても、通信が生きていればradikoは使えます。手順は平常時と変わりません。
ただし、意識してほしい点が3つあります。
ひとつ目は、通信量です。1時間で約30〜42MB、おおむね40MB前後を消費します。つけっぱなしにすると、思ったより早く上限に達します。情報が更新される時間帯に絞って聴いてください。
ふたつ目は、電池です。画面を消しても、通信と再生は続きます。内蔵チューナーで聴く場合と比べると、消費は大きくなります。
みっつ目は、遅延です。インターネット配信では、実際の放送より数十秒遅れて届きます。緊急地震速報のような、秒を争う情報には向きません。
エリアの制限が外れる場合があります
radikoでは通常、判定された地域の放送局のみを無料で聴けます。ほかの地域の放送を聴くには、有料の登録が必要です。
ただし過去の大きな災害では、放送局の判断によって、被災地の放送を地域外からも聴けるようにした例があります。遠方の家族が現地の状況を知りたい場合に役立ちます。
ただし、これは毎回必ず行われるものではありません。あてにせず、通常の手段を軸に考えてください。
radikoが使えなくなる場面
もっとも重要な点です。次の状況では、radikoは機能しません。
- 基地局が停電や損壊で停止している
- 通信が混雑して、つながりにくくなっている
- 通信量の上限に達して、速度が制限されている
- スマートフォンの電池が切れた
基地局の非常用電源には限りがあります。停電が長引けば、圏外になる地域が出ます。
一方、電波を直接受信する方式であれば、放送局が送信を続けている限り聴けます。この差は、災害が長引くほど大きくなります。
radikoは便利ですが、唯一の手段にはしないでください。乾電池式のラジオを1台備えておくことが、確実な備えになります。
スマホのラジオ機能と専用防災ラジオ、何が違う
ここで、スマホのラジオ機能と、専用の防災ラジオを比較してみましょう。それぞれの特徴を知ることで、自分に合った備え方が見えてきます。
| 比較項目 | スマホ内蔵ラジオチューナー | ネット配信アプリ(radikoなど) | 専用防災ラジオ(手回し充電式) |
|---|---|---|---|
| 通信への依存 | 不要(電波を直接受信) | 必要(インターネット回線が必須) | 不要(電波を直接受信) |
| 停電時の使用 | スマホの電池がある限り可能 | 電池と通信の両方が必要 | 手回し充電で継続使用が可能 |
| バッテリー消費 | 比較的少ない | 通信を使う分、消費が早い | 手回し充電で対応可能 |
| 操作のしやすさ | 普段使い慣れていれば簡単 | 普段使い慣れていれば簡単 | 初めてだと少し戸惑うことも |
| コスト | 追加費用なし(機種による) | 基本無料のアプリが多い | 数千円程度の購入費用 |
この表からもわかるように、それぞれに得意・不得意があります。スマホの内蔵チューナーは、普段使っている端末をそのまま活用できる手軽さが魅力です。一方、専用の防災ラジオは、スマホが故障したり電池が切れたりしても使える、独立した安心感があります。どちらか一方に絞るのではなく、両方を組み合わせて備えることが、いちばん現実的な対策だと私は感じています。
災害の種類による使い分けの違い
災害の種類によっても、適した情報収集の方法は変わってきます。短時間の停電であれば、スマホのバッテリーだけで十分対応できることが多いです。しかし、大規模な地震や台風で、停電が数日にわたって続く場合は、手回し充電ラジオのような、電気に依存しない手段の重要性が増してきます。私は、短期的な備えはスマホ、長期的な備えは手回し充電ラジオ、というように役割を分けて考えるようにしています。
情報の速さと信頼性の違い
情報の速さという観点でも、それぞれに特徴があります。SNSは速報性に優れていますが、真偽不明な情報が混ざることもあります。ラジオは、アナウンサーや記者が情報を整理して伝えるため、比較的信頼性の高い情報を得やすいというメリットがあります。
一方で、放送のタイミングによっては、SNSよりも情報が遅れることもあります。私は、SNSで速報を確認し、ラジオで詳しい状況や公式な情報を補うという使い分けを意識しています。複数の情報源を組み合わせることが、正確な状況把握につながると感じています。
自分に合った備え方をどう選ぶか
「結局、自分は何を用意すればいいのか」。ここでは、判断のための具体的な基準をお伝えします。
一人暮らしの方におすすめの備え方
一人暮らしの場合、荷物のコンパクトさも重要なポイントになります。まずは、スマホの内蔵ラジオチューナーの有無を確認し、モバイルバッテリーを1つ以上準備することから始めてみてください。予算に余裕があれば、手回し充電機能付きの小型ラジオを一台加えると、より安心感が高まります。
家族がいる方におすすめの備え方
家族で暮らしている場合は、全員分のモバイルバッテリーに加えて、リビングなど共有スペースに置いておける、据え置き型の手回し充電ラジオを用意することをおすすめします。家族の誰かのスマホが使えなくなっても、共有のラジオがあれば、情報収集の手段を確保できます。私の家庭でも、リビングに一台、手回し充電ラジオを置くようにしています。
高齢の家族がいる場合の備え方
高齢の家族がいる場合、スマホの操作に不慣れなケースもあると思います。その場合は、複雑な操作が不要な、ボタン一つで使える据え置き型のラジオを用意しておくと安心です。あわせて、スマホの操作方法を、平常時に一緒に確認しておくことも大切です。私は、実家に帰省した際に、両親と一緒にラジオアプリの使い方を確認する時間を作るようにしています。
費用を抑えたい場合の考え方
新たに専用ラジオを購入する予算が難しい場合は、まずスマホの内蔵チューナーと、モバイルバッテリーの準備から始めることをおすすめします。費用をかけずにできる備えから着手し、余裕ができたタイミングで、手回し充電ラジオを追加していくという考え方でも十分です。大切なのは、完璧な備えを一気にそろえることではなく、できるところから始める姿勢だと私は思っています。
職場や外出先での備えも考えておく
災害は、自宅にいるときだけに起こるとは限りません。職場や外出先で被災する可能性も十分にあります。私は、モバイルバッテリーをかばんに常に一つ入れておき、職場のデスクにも予備の充電ケーブルを置くようにしています。イヤホンも、ラジオのアンテナ代わりになることを踏まえて、常に持ち歩くよう意識しています。自宅だけでなく、生活のさまざまな場所を想定して備えておくことが、実践的な対策につながります。
今日からできる災害情報収集の備え
ここまでの内容を踏まえて、今日からできる備えのポイントをまとめます。
- 自分のスマホにラジオチューナーが搭載されているか確認する
- radikoなどの配信アプリを普段から使い慣れておく
- モバイルバッテリーを複数用意し、定期的に充電状態を確認する
- 手回し充電式の防災ラジオを一台備えておく
- 地元の放送局と周波数をメモしておく
- 年に一度は、通信オフの状態でラジオが使えるか練習する
特に、実際に練習してみることは、意外と見落とされがちです。準備したつもりでも、実際に使おうとすると、思わぬところでつまずくことがあります。私は、防災の日をきっかけに、家族全員で一度、実際にラジオを聴く練習をするようにしています。
ハザードマップとあわせて確認しておく
ラジオでの情報収集とあわせて、自分の住む地域のハザードマップも確認しておくことをおすすめします。どんな災害のリスクがあるかを事前に知っておくことで、ラジオで流れる情報の意味も、より深く理解できるようになります。私は、引っ越しをするたびに、その地域のハザードマップを確認する習慣をつけています。
家族との安否確認方法もあわせて決めておく
情報収集の備えとあわせて、家族との安否確認の方法も、事前に話し合っておくことをおすすめします。災害用伝言ダイヤルや、SNSの安否確認機能など、複数の連絡手段を決めておくと安心です。ラジオで地域の状況を把握しながら、家族の安否も確認できる体制を整えておくことが、総合的な備えにつながります。
非常持ち出し袋に情報収集グッズもまとめておく
非常持ち出し袋を用意している方は多いと思いますが、食料や水だけでなく、情報収集のためのグッズも一緒にまとめておくことをおすすめします。モバイルバッテリー、充電ケーブル、イヤホン、そして手回し充電ラジオを、ひとまとめにしておくと、いざというときにすぐ持ち出せます。私は、非常持ち出し袋の中に、情報収集グッズ専用のポーチを作り、そこにこれらをまとめて入れています。探す手間がかからないだけで、緊急時の行動はぐっとスムーズになります。
自治体の防災アプリや防災行政無線との連携
ラジオだけでなく、お住まいの自治体が提供している防災アプリや、防災行政無線も、あわせて活用することをおすすめします。自治体の防災アプリは、地域に特化した避難情報や避難所の開設状況などを、プッシュ通知で知らせてくれることが多く、ラジオの全国的・広域的な情報と組み合わせることで、より地域に密着した状況把握ができます。
防災行政無線は、屋外スピーカーから放送される仕組みのため、スマホの充電が切れていても情報を得られるという利点があります。私は、引っ越しをした際に、必ずその地域の防災アプリをスマホにインストールし、防災行政無線のチャイムの音や放送内容も、一度確認するようにしています。複数の情報源を持っておくことが、災害時の安心につながると感じています。
よくある質問
Q1. 自分のスマホにラジオチューナーがあるか、どうやって確認すればいいですか?
設定画面やアプリ一覧に「ラジオ」や「FM」といった項目がないか確認してみてください。わからない場合は、お使いの機種名とあわせて調べると、対応状況がわかることが多いです。
Q2. イヤホンを挿さないとラジオは聴けませんか?
機種によりますが、内蔵ラジオチューナーはイヤホンコードをアンテナとして利用することが多いです。イヤホンを挿していないと、電波をうまく受信できない場合があります。
Q3. radikoは災害時でも問題なく使えますか?
通信環境が確保できていれば使えますが、災害直後は通信が混雑し、つながりにくくなることがあります。内蔵ラジオチューナーや、手回し充電ラジオもあわせて備えておくと安心です。
Q4. モバイルバッテリーは、どのくらいの容量を選べばいいですか?
スマートフォンの容量が3,000〜5,000mAh程度であることを踏まえると、10,000mAhで満充電2回前後が目安になります。1人3日分なら10,000mAh級を1台、家族4人が1日1回ずつ充電する想定なら20,000mAh級を2台と計算できます。
Q5. 手回し充電ラジオは、どのくらいの頻度で点検すればいいですか?
年2回、季節の変わり目に動作確認をする方法が現実的です。内蔵バッテリーがある機種は3か月に1度、充電残量を50%前後に保つよう確認してください。乾電池を併用する機種なら、未使用の保存期間はおおむね5〜10年です。
Q6. スマホが水没して使えなくなった場合、どうすればいいですか?
そうした事態に備えて、スマホ以外の情報収集手段を用意しておくことが大切です。手回し充電ラジオや、防水ケースに入れた予備のスマホなど、複数の手段を確保しておくと安心です。
Q7. 災害時、どの放送局を聴けばいいかわかりません。目安はありますか?
まずは、NHKや地元のコミュニティFMなど、地域の防災情報を積極的に発信している放送局を確認しておくとよいでしょう。平常時に、地元の放送局の周波数を調べてメモしておくことをおすすめします。
Q8. スマホのバッテリーを長持ちさせるコツはありますか?
画面の明るさを下げる、不要なアプリを終了する、機内モードを活用するなど、電力消費を抑える工夫が有効です。ラジオを聴く場合は画面を消灯してください。画面消灯を前提とすれば概算で40時間程度の利用が見込めますが、点灯したままでは消費が大きく増えます。災害時は、必要なとき以外は電源をオフにしておくことも、バッテリーを長持ちさせるポイントです。
Q9. ラジオアプリは、複数入れておいたほうがいいですか?
radikoとNHKラジオ らじる★らじるなど、複数のアプリを入れておくと、片方が不調でももう一方で情報を得られる可能性が高まります。普段から使い慣れておくことも大切です。
Q10. 子どもにも、ラジオの使い方を教えておいたほうがいいですか?
はい。家族全員が情報収集の方法を知っておくことで、いざというときに誰か一人に頼らずに済みます。年齢に応じて、簡単な操作から一緒に練習しておくことをおすすめします。
Q11. 車のラジオも、災害時の情報収集に使えますか?
車のラジオも、電波を直接受信する仕組みのため、災害時の情報収集手段として有効です。AM 522〜1629kHz、FM 76.1〜94.9MHzに対応した機種であれば、ワイドFMの90.0〜94.9MHz帯も受信できます。自宅にいられない状況で、車に避難する場合の情報源としても覚えておくとよいでしょう。
Q12. スマホの機種変更をしたら、ラジオチューナーの有無も確認すべきですか?
はい。機種によって搭載の有無が異なるため、機種変更のたびに確認することをおすすめします。備えは、一度整えたら終わりではなく、環境の変化に合わせて見直していくことが大切です。
Q13. ラジオとSNS、どちらを優先して確認すればいいですか?
どちらか一方ではなく、両方を組み合わせることをおすすめします。SNSで速報を確認しつつ、ラジオで詳しい状況や公式な情報を補うことで、より正確な状況把握につながります。
Q14. 非常持ち出し袋には、情報収集グッズもまとめておくべきですか?
はい。モバイルバッテリーや充電ケーブル、イヤホン、手回し充電ラジオなどを、非常持ち出し袋にひとまとめにしておくと、緊急時にすぐ持ち出せて安心です。
Q15. 家族の誰かが遠方にいる場合、情報収集の備えはどう考えればいいですか?
離れて暮らす家族がいる場合は、お互いの地域の放送局や避難情報の確認方法を共有しておくと安心です。安否確認の方法もあわせて決めておくと、いざというときに落ち着いて連絡を取り合えます。
備えを見直すタイミングを決めておく
防災の備えは、一度整えたら終わりではありません。モバイルバッテリーの劣化、スマホの機種変更、家族構成の変化などによって、必要な備えは少しずつ変わっていきます。私は、防災の日や、年末の大掃除のタイミングにあわせて、防災グッズと情報収集の備えを見直す習慣をつけています。決まったタイミングを設けておくことで、うっかり見直しを忘れてしまうことを防げます。
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まとめ
ここまで、災害時にスマートフォンでラジオを聴く方法について、私の経験も交えながら詳しくお伝えしてきました。あらためて要点を整理します。スマホでラジオを聴く方法には、電波を直接受信する内蔵チューナー方式と、インターネットを使う配信アプリ方式の、2つの仕組みがあります。
通信が混雑しやすい災害時は、内蔵チューナーの強みが特に発揮されます。ただし、すべての機種に搭載されているわけではないため、平常時に自分のスマホを確認しておくことが欠かせません。モバイルバッテリーや手回し充電ラジオとあわせて備えることで、より確実な情報収集手段を確保できます。一人暮らしか、家族と暮らしているか、高齢の家族がいるかによっても、適した備え方は変わってきます。
自治体の防災アプリや防災行政無線、SNSなど、複数の情報源を組み合わせておくことも、状況を正確に把握するための助けになります。何より大切なのは、完璧を目指すのではなく、できるところから少しずつ備えていくことです。この記事が、あなたとご家族の安心な備えづくりの一助になれば嬉しいです。





