大雪警報の基準は市町村で違う|札幌は12時間40センチ、三重県津市は10センチ

大雪警報の基準は市町村で違う|札幌は12時間40センチ、三重県津市は10センチ

・当サイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト・楽天市場・各種ASP)およびGoogleアドセンスを利用しています。
・記事内リンク経由でご購入いただいた場合、サイト運営者に紹介料が発生することがあります。
・掲載内容は収益に左右されず、公的機関の資料・メーカー公表仕様などの確認できる情報をもとに作成しています。

スポンサーリンク

【この記事の要約】
大雪警報の基準は、市町村ごとに違います。全国共通の「何センチから警報」という数字は、存在しません。たとえば北海道の札幌市は12時間で40センチ、三重県の津市や熊野市は12時間で10センチが基準です。同じ「大雪警報」でも、中身は4倍違います。なぜかというと、その地域が雪にどれだけ耐えられるかが違うからです。札幌に10センチ降っても社会は動きますが、津市に10センチ降れば止まります。警報とは「その地域で災害が起きる量」を知らせるものであって、絶対的な雪の量を示すものではありません。だから「たった10センチで警報なんて大げさ」という受け取り方は、間違いです。その地域では、10センチが危険なのです。使われる数字は「12時間降雪の深さ」で、これから12時間で何センチ降るかを表します。いま何センチ積もっているか(積雪の深さ)とは別のものです。そして大雪特別警報は、府県程度の広がりで50年に一度の積雪深となり、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想される場合に発表されます。この記事では、3つの段階の意味と、自分の市町村の基準の調べ方を書きます。

天気予報で「大雪警報が発表されました」と聞いたとき、こう思ったことはないでしょうか。

「何センチ降ったら、大雪警報なんだろう」

調べると、答えが出てきません。サイトによって書いてある数字が違うからです。

それは、書いている人がいい加減なのではありません。本当に、地域によって違うのです。

私は札幌に住んでいて、防災士として活動しています。北海道の基準と、本州の基準はまったく違います。その違いを知らないと、ニュースの意味を取り違えます。

この記事で整理します。

目次

結論|自分の市町村の基準を、一度だけ調べてください

先に結論です。

大雪警報の基準は、お住まいの市町村ごとに決まっています。気象庁のサイトで公開されているので、一度だけ調べておいてください。

調べ方は、後半に書きます。5分で終わります。

なぜそれが必要かというと、数字を知らないと、ニュースの重みが分からないからです。

知らない場合 知っている場合
「大雪警報が出た」で終わる 「うちの基準は12時間20センチだから、それ以上降るということだ」と分かる
大げさかどうか判断できない 過去の経験と比べられる
行動を決められない 車を出すかどうか、すぐ決まる

大雪の情報は、3段階あります

まず全体の構造を押さえます。

段階 名前 意味
1 大雪注意報 大雪によって災害が起こるおそれがある
2 大雪警報 重大な災害が起こるおそれがある
3 大雪特別警報 数十年に一度の、これまでに経験のない規模

言葉の違いに注目してください。

注意報は「災害が起こるおそれ」。警報は「重大な災害が起こるおそれ」です。

「重大な」という2文字が入るかどうかで、意味がまったく変わります。

大雪注意報が出たら

予定を見直す段階です。

まだ動けます。いまのうちに買い物を済ませる、車に給油する、予定を組み替える。そういう準備の段階だと考えてください。

大雪警報が出たら

行動をやめる段階です。

不要な外出をしない。とくに車を使わない。これが基本になります。

すでに外にいるなら、早めに戻ることを考えてください。帰るのが遅くなるほど、条件は悪くなります。

大雪特別警報が出たら

命を守る段階です。

そもそも、めったに出ません。出たときは、その地域が経験したことのない規模だということです。

基準は明確に定められています。

大雪特別警報の発表基準
府県程度の広がりをもって50年に一度の積雪深となり、かつ、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想される場合

「50年に一度」と「その後も続く」の両方が必要です。一時的にすごく降っただけでは、特別警報にはなりません。

なぜ、市町村ごとに基準が違うのか

ここが、この記事のいちばん大事なところです。

実際の数字を並べます

市町村 大雪警報の基準(12時間降雪の深さ)
北海道 札幌市 40センチ
三重県 津市・熊野市 10センチ

4倍の差があります。

札幌で30センチ降っても、警報は出ません。津市で10センチ降れば、警報が出ます。

理由は、地域の耐える力にあります

警報は「災害が起きるかどうか」を知らせるものです。「雪がたくさん降ったかどうか」ではありません。

札幌には、除雪の体制があります。全員が冬タイヤを履いています。建物は雪の重さに耐えるよう作られています。だから30センチ降っても、災害にはなりません。

三重県の平野部には、その体制がありません。だから10センチで、災害になります。

警報の基準は、その地域が雪に対してどれだけ弱いかを表しています。基準が低い地域は、雪が少ない地域ではなく、少しの雪で困る地域です。

ここから導かれる、大事なこと

「たった10センチで警報なんて大げさだ」という言い方は、間違いです。

雪国の人が、雪の少ない地域のニュースを見てそう感じることがあります。しかしその地域では、10センチで本当に社会が止まります。

逆に雪の少ない地域の人が、北海道の大雪のニュースを見て「毎年のことでしょう」と思うのも、正確ではありません。札幌で警報が出るということは、40センチ降るということです。

同じ言葉でも、意味している量が違う。これを知っておくと、ニュースの見え方が変わります。

「降雪」と「積雪」は、別のものです

ここも混同されやすいので、分けて説明します。

言葉 意味 使われ方
降雪の深さ ある時間内に、新しく降った雪の量 警報の基準に使われます
積雪の深さ いま、地面に積もっている雪の高さ 特別警報の指標などに使われます

この2つは一致しません。

降った雪は、自分の重さで沈みます。溶けます。風で飛びます。だから「12時間で30センチ降った」としても、積雪が30センチ増えるとは限りません。

逆に、ほとんど降っていないのに積雪が増えることもあります。風で運ばれた雪がたまる、吹きだまりです。

大雪警報で使われるのは「降雪の深さ」のほうです。これから12時間で、新しくどれだけ降るか。それが基準です。

2026年の見直しで、雪はどうなったか

ここは、いま知っておくべき点です。

2026年5月に、防災気象情報の体系が大きく変わりました。「危険警報」という新しい区分ができ、情報名に警戒レベルの数字がつくようになりました。

ただし、変わったのは大雨・洪水・土砂災害・高潮に関する情報です。

情報 2026年5月の見直しで
大雨・洪水・土砂災害・高潮 体系が変わりました
大雪・暴風雪・暴風・波浪 変わっていません

大雪警報・大雪注意報・大雪特別警報の名称は、これまでどおりです。

そして「レベル3大雨警報」のように警戒レベルの数字を付ける表記も、雪には適用されていません。

ここを混同すると、「雪の警報にレベルがついていないのはなぜだろう」と迷うことになります。雪は対象外だった、と覚えておいてください。

ただし、名称が変わったものが1つあります

「顕著な大雪に関する気象情報」という情報があります。

短時間に異常な量の雪が降っているときに出るもので、2021年6月に運用が始まりました。

これが2026年5月に「気象防災速報(短時間大雪)」という名称に変わっています。

古い資料には旧称のまま書かれているものが多くあります。どちらの名前で見かけても、同じものです。

詳しくはJPCZとは?日本海寒帯気団収束帯が大雪を起こす仕組みに書きました。

自分の市町村の基準を調べる方法

ここが、この記事でいちばん実用的な部分です。

手順

順番 やること
1 気象庁の公式サイトを開く
2 「警報・注意報発表基準一覧表」を探す
3 お住まいの都道府県を選ぶ
4 一覧のなかから、市町村名を探す
5 「大雪」の欄の数字を見る

数字は「12時間降雪の深さ」で書かれています。

見つけたら、その数字をメモしておいてください。スマートフォンのメモでも、冷蔵庫の貼り紙でもかまいません。

見るときの注意

一覧表には、いくつか注意点があります。

同じ市町村でも、地域が分かれていることがあります。山沿いと平野部で基準が違う場合です。

また、季節によって基準が変わる地域もあります。雪が積もりやすい時期とそうでない時期で分けているためです。

そして基準は見直されることがあります。数年に一度は確認し直すとよいと思います。

冬に出る、その他の警報・注意報

大雪警報だけを見ていると、見落とすものがあります。冬には、雪の量以外を知らせる情報がいくつもあります。

名前 何を知らせるか
暴風雪警報・風雪注意報 雪をともなう強い風。視界がなくなります
なだれ注意報 なだれが起きるおそれ。気温の上昇や雨のあとに出やすい
着雪注意報 電線や樹木に雪が張りつく。停電のサインです
着氷注意報 船体や電線に氷が張りつく。海に関わる方は重要です
低温注意報 水道管の凍結、農作物の被害、体調への影響
融雪注意報 雪解け水による浸水や、なだれ
波浪警報・注意報 海が荒れます。冬の日本海はとくに高くなります

この表のなかで、見落とされやすいのが「着雪注意報」です。

聞き慣れない言葉ですが、これが出ているときは停電の可能性が高いと考えてください。

雪が電線に張りつき、その重みで電線が切れる。湿った重い雪が降るときに起きます。

そして「低温注意報」も、都市部では軽く見られがちです。しかし水道管の凍結は、生活を直撃します。

凍った水道管は、溶けたあとに破裂することがあります。そうなると、水が使えないだけでなく、家の中が水浸しになります。

「警報級の可能性」という情報

もうひとつ、知っておくと便利なものがあります。

「警報級の可能性」という情報です。数日先に警報が出るかもしれない、ということを事前に知らせるものです。

表示は「高」「中」の2段階で示されます。

表示 意味 やること
警報が出る可能性が高い 予定を組み替える。買い物を済ませる
可能性はあるが、まだ不確か 予報をこまめに見る

警報が出てから動くのでは、遅いことがあります。この情報を使えば、数日前から準備を始められます。

警報は、いつ出て、いつ変わるのか

仕組みを知っておくと、情報の受け取り方が変わります。

誰が出しているのか

各地の気象台です。

気象庁は全国に気象台を置いていて、その地域を担当する気象台が、地域の状況を見て発表します。

だから、県境で警報の有無が分かれるということが起こります。同じような天気なのに、隣の市には出ていない。これは珍しくありません。

いつ出るのか

基準に達すると予想された時点で出ます。

実際に降ってから出るのではなく、予想の段階で出ます。そうでなければ、備える時間がないからです。

そして警報は、繰り返し更新されます。状況が変われば、内容も変わります。

切り替わることがあります

注意報が警報に格上げされることもあれば、警報が注意報に切り替わることもあります。

一度見て終わりにせず、時間をおいて確認してください。とくに夜のうちに状況が変わることがあります。

寝る前に一度、朝起きてもう一度。これだけで、判断を誤りにくくなります。

雪の少ない地域こそ、知っておく価値があります

ここは、あえて書いておきたいことです。

この記事を読む必要があるのは、雪国の方より、むしろ雪の少ない地域の方です。

理由は3つあります。

理由 説明
基準が低い 10センチで警報が出ます。年に数回しか経験しない量です
装備がない 冬タイヤ、スコップ、除雪の体制。どれも揃っていません
経験がない 雪道での歩き方も、運転も、経験がありません

雪国では、警報が出ても社会が回ります。雪の少ない地域では、警報が出ると社会が止まります。

だから雪の少ない地域のほうが、情報の意味を知っておく価値が高いのです。

年に一度のために、何を持つか

年に一度か二度のために、大がかりな準備をする必要はありません。最小限で十分です。

もの なぜ
滑りにくい靴 雪の日にいちばん多いけがは転倒です
プラスチックのスコップ 予報が出てからでは売り切れます
手袋 素手で雪をどけると、すぐに手がきかなくなります
解氷スプレー 車のフロントガラスの凍結に。お湯をかけると割れます

フロントガラスにお湯をかけないでください。急な温度差でガラスが割れます。毎年、この失敗が起きています。

警報が出たら、実際に何をするか

情報を知っても、行動につながらなければ意味がありません。

やめること

やめること 理由
車での外出 立ち往生が最大の危険です
屋根に上がる 降っている最中の除雪は、転落の危険が高い
長距離の移動 途中で交通が止まると、戻れなくなります
川や用水路に近づく 雪で縁が見えません。転落事故が起きています

やること

やること 理由
スマートフォンを充電する 停電に備える
暖房の燃料を確認する 灯油が足りるか。買いに行けなくなります
浴槽に水をためる 断水に備える。水道管の凍結もあります
玄関の前を確保する 雪でドアが開かなくなることがあります
家族の予定を確認する 帰宅が難しくなる人がいないか

「玄関の前を確保する」は、雪の少ない地域の方には意外かもしれません。

外開きのドアの場合、外に雪が積もると開かなくなります。降っているあいだに一度、外の雪をどけておいてください。

警報の解除は、安全の合図ではありません

ここは、私が強調したい点です。

大雪警報が解除されたということは、これ以上降らないという意味です。積もった雪がなくなったという意味ではありません。

むしろ降りやんだあとのほうが、事故は増えます。

降りやんだあとに起きること 説明
路面の凍結 晴れた夜に冷え込み、溶けた水が凍ります
屋根からの落雪 気温が上がると、まとめてすべり落ちます
除雪中の事故 雪の被害で亡くなる方の多くは、除雪の作業中です
なだれ 気温の上昇や雨で、雪がすべりやすくなります

警報が解除されて、みんなが動き出したときが、いちばん危ない。これは覚えておいてください。

路面凍結の危険はブラックアイスバーンの危険に、除雪と屋根の話は雪害への備えに書いています。

水道管の凍結について

大雪警報と一緒に覚えておきたいのが、これです。雪より、凍結のほうが生活への影響は大きいことがあります。

いつ凍るのか

おおむね氷点下4度を下回ると、水道管が凍りやすくなるといわれています。

ただし、条件によって変わります。風が当たる場所、日陰、屋外の露出した配管は、それより高い気温でも凍ります。

凍りやすい場所 理由
屋外の蛇口 むき出しで、風が当たります
北側の壁沿いの配管 日が当たらず、一日中冷えたままです
給湯器まわり 細い配管が露出しています
使っていない部屋の配管 暖房が入らないため

凍らせないために

いちばん確実なのは、水を少しだけ出し続けることです。

流れている水は凍りにくいからです。糸のように細く出しておくだけで効果があります。

そのほか、露出した配管に保温材やタオルを巻くという方法もあります。ホームセンターで専用の保温材が売られています。

長期間家を空けるときは、水抜きをするのが確実です。方法は住宅によって違いますので、管理会社や住宅メーカーにご確認ください。

凍ってしまったら

熱湯をかけないでください。急な温度差で、配管が破裂します。タオルを巻いた上から、ぬるま湯をゆっくりかけてください。時間はかかりますが、これが安全です。あるいは、自然に溶けるのを待つのがいちばん確実です。

破裂してしまった場合は、まず水道の元栓を閉めてください。そのうえで、水道業者や管理会社に連絡します。

凍結は、大雪警報とは別に「低温注意報」で知らせられます。雪が降っていない、よく晴れた朝ほど凍ります。放射冷却で冷え込むからです。

高齢の方がいるご家庭へ

大雪警報が出たときに、いちばん心配なのがこの点です。

除雪は、命に関わる作業です

雪の被害で亡くなる方の多くは、除雪の作業中です。そして、その大半が高齢の方です。

屋根からの転落、除雪機に巻き込まれる事故、屋根の雪に埋もれる事故。そして、寒いなかで急に力を使うことによる体調の急変。

守ってほしいこと 理由
一人で作業しない 倒れたときに、誰も気づきません
屋根に上がらない 転落は、命に関わります
降っている最中はやらない 視界が悪く、足元が見えません
こまめに休む 寒さと重労働が重なります
朝いちばんを避ける 体が温まっていない状態が危険です

持病のある方、体調に不安のある方は、無理をせず人に頼んでください。作業中に胸の痛みや息苦しさを感じたら、すぐに中止して医師にご相談ください。

離れて暮らしている場合

大雪警報が出た時点で、一度電話をしてください。

そのときに聞くのは、「除雪しないで」ではなく「食べ物と灯油は足りている?」のほうです。

足りていないから、無理をして出かけるのです。先に確認しておけば、無理をする理由がなくなります。

また、自治体や社会福祉協議会が高齢世帯の除雪を支援する制度がある地域もあります。制度の有無や条件は市町村ごとに異なりますので、雪が降る前に、お住まいの自治体の窓口にご確認ください。

北海道から見ていて、思うこと

札幌の基準は12時間で40センチです。この数字を初めて知ったとき、私も驚きました。

40センチというのは、大人の膝に近い高さです。それが半日で降って、ようやく警報です。

そして実際、札幌ではその程度なら日常の範囲で処理されます。除雪車が動き、朝には道が開いています。

ここから分かるのは、災害というのは自然現象の大きさだけでは決まらないということです。

同じ雪でも、受け止める社会の側の準備によって、災害になったりならなかったりします。

そして個人にとっても、同じことが言えます。

スコップがある家とない家。冬用の靴がある人とない人。同じ雪が降っても、結果が変わります。

警報の基準を知ることは、その第一歩だと思っています。自分の地域が、どのくらいの雪で危なくなるのかを知る。それだけで、警報の意味が変わります。

雪の予報を、数字で読む

天気予報では、雪の量が数字で示されます。この読み方を知っておくと、警報を待たずに判断できます。

予報でよく使われるのが「24時間降雪量の予想」です。「多いところで30センチ」といった形で出ます。

表現 読み取り方
「多いところで」 その地域のなかで最も降る場所の量。全域がそうなるわけではありません
「山沿いで」 標高の高い場所。平野部はこれより少なくなります
「平地でも」 この表現が出たら要注意です。普段降らない場所に降るという意味です
「さらに増える見込み」 予報が上方修正される可能性があります

「平地でも」という言い回しに、いちばん注意してください。雪の少ない地域で交通が止まるのは、たいていこのパターンです。

よくある質問

Q. 大雪警報は、何センチで出ますか?

全国共通の数字はありません。市町村ごとに決まっています。

札幌市は12時間で40センチ、三重県津市・熊野市は12時間で10センチです。この4倍の差が、そのまま地域の差です。

お住まいの市町村の数字は、気象庁の「警報・注意報発表基準一覧表」で確認できます。

Q. 雪が積もっていないのに大雪警報が出ました。なぜですか?

警報は、これから降る量の予想で出るからです。

基準に使われるのは「12時間降雪の深さ」で、これから12時間のあいだに降ると予想される量です。

ですから、まだ降り始めていない段階でも警報は出ます。むしろ、降ってから出るのでは遅いのです。

Q. 大雪警報と暴風雪警報は、どう違いますか?

大雪警報は「雪の量」、暴風雪警報は「風と雪による視界の悪化」に注目した情報です。

警報 主な危険
大雪警報 積雪による交通障害、建物への負担、除雪の負担
暴風雪警報 視界がなくなること、暴風による被害、体感温度の低下

両方同時に出ることもあります。その場合は、いちばん危険な状態だと考えてください。

Q. 大雪特別警報は、どのくらい出ますか?

めったに出ません。「50年に一度」という基準がついているためです。

そして50年に一度の積雪深になるだけでは足りず、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続く見込みであることが必要です。

逆にいえば、特別警報が出ていなくても、大雪警報の段階で十分に危険です。特別警報を待たないでください。

Q. 学校や会社は、警報が出たら休みになりますか?

それぞれの取り決めによります。気象庁の警報が、自動的に休業や休校を決めるわけではありません。

学校の場合は、「○時の時点で警報が発表されていれば休校」といった基準を定めていることが多いです。お子さんのいるご家庭は、その基準を確認しておいてください。

職場については、前日のうちに相談しておくことをおすすめします。当日の朝に連絡するより、はるかに話が通りやすくなります。

Q. 隣の市には警報が出ているのに、うちには出ていません。安全ですか?

安全とは限りません。基準が違うだけかもしれないからです。

警報は市町村ごとの基準で出ます。同じ量の雪が降っていても、基準の高い市町村では出ず、低い市町村では出るということが起こります。

また、予想される降り方が地域で違う場合もあります。山沿いと平野部では、同じ市のなかでも差が出ます。

警報の有無だけでなく、実際にどのくらい降る予報になっているかを見てください。

Q. 積雪何センチから、車は動けなくなりますか?

一概には言えませんが、雪の少ない地域では10センチ前後から難しくなります。

ただし、雪の量より路面の状態と装備のほうが影響します。

状況 危険度
新雪が数センチ・平坦な道 慎重に走れば通れることが多い
踏み固められて凍った路面 装備がなければ止まれません
坂道 数センチでも登れなくなります
吹きだまり 局所的に深く、車の底がつかえます

「何センチまでなら大丈夫」という考え方をしないでください。坂と凍結が絡んだ時点で、量は関係なくなります。

Q. 警報が出ていない日でも、危ないことはありますか?

あります。むしろ、そちらのほうが多いくらいです。

典型的なのが路面の凍結です。雪が降っていなくても、前日に溶けた水が夜のうちに凍ります。

これは大雪警報の対象ではありません。「低温注意報」や「なだれ注意報」「着雪注意報」など、別の情報を見る必要があります。

Q. 警報を知らせてくれる方法はありますか?

いくつかあります。自分に合うものを一つ決めておいてください。

手段 特徴
自治体の防災メール・アプリ お住まいの地域に絞って届きます。もっとも確実です
天気予報アプリの通知 設定しておけば警報を知らせてくれます
テレビ・ラジオ 停電していなければ。ラジオは電池で動きます
気象庁の公式サイト いちばん早く、正確です

自治体の防災メールは、登録しておく価値があります。全国の情報が流れてくるアプリと違い、自分の市町村のことだけが届くからです。

登録の方法は、お住まいの自治体の公式サイトで案内されています。これも、雪が降る前に済ませておいてください。

まとめ|今日やることは1つです

要点 内容
基準 市町村ごとに違います。全国共通の数字はありません
使う数字 12時間降雪の深さ(これから降る量)
実例 札幌市40センチ/三重県津市・熊野市10センチ
意味すること その地域で、災害が起きる量
特別警報 50年に一度の積雪深+その後も丸一日程度以上続く見込み
2026年の見直し 大雪は対象外。名称も警戒レベル表記も変わっていません
解除後 凍結・落雪・除雪中の事故。むしろここから危険です

今日やることは、ひとつだけです。

気象庁の「警報・注意報発表基準一覧表」で、お住まいの市町村の大雪警報の基準を調べてください。

5分で終わります。そして、その数字は毎年使えます。

数字を知っていれば、次に警報を聞いたとき、「今日はどのくらい降るのか」がすぐに分かります。

それが、行動を決める材料になります。情報は、意味が分かってはじめて役に立ちます。

警報という言葉は、全国どこでも同じに聞こえます。しかし中身は、住んでいる場所によって違います。

その違いを知っている人は、同じニュースからより多くを読み取れます。そして、より早く動けます。

雪が降り始めてからでは、調べる時間はありません。まだ雪の季節が来ていない、いまのうちに。

調べた数字は、ご家族にも伝えておいてください。家のなかで一人だけが知っていても、判断は変わりません。

【この記事について】
大雪警報の基準および大雪特別警報の発表基準は、気象庁が公開している資料をもとに整理しました。札幌市および三重県津市・熊野市の数値は、公開情報として確認できた時点のものです。基準は見直されることがあり、また同じ市町村でも地域や季節によって異なる場合があります。必ず気象庁の「特別警報の指標及び警報・注意報発表基準一覧表」で、お住まいの地域の最新の基準をご確認ください。この記事は情報の見方を整理したものであり、個別の状況における避難や行動の判断は、自治体からの呼びかけに従ってください。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

目次