台風25号ドゥージェンの進路|シルバーウィークの5連休に影響するか

台風25号ドゥージェンの進路|シルバーウィークの5連休に影響するか

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【9月19日 夜 更新】台風25号は「大型で強い」勢力になり、日本の南を北北西へ進んでいます。19日21時で970ヘクトパスカル、最大風速35メートル、最大瞬間50メートルです。
関東にもっとも近づくのは、21日(月・敬老の日)の夕方から夜です。21日21時には三宅島の東およそ60キロと予想され、暴風域は直径250キロまで広がる見込みです。
警戒するのは、関東と東北の太平洋側です。沿岸部を中心に激しい雨が集中し、浸水や川の増水、土砂災害のおそれがあります。秋雨前線の影響で、台風が来る前から雨が降り続きます。
22日には温帯低気圧に変わり、日本の東へ抜ける見込みです。連休最終日の23日には、雨も風もおさまっていく見通しです。

【この記事の要約】
台風25号「ドゥージェン」が発生しました。16日21時にマリアナ諸島で発生し、17日6時には中心気圧996ヘクトパスカル、最大風速20メートルで北へ毎時25キロで進んでいます。今回の台風は、発達しながら北上する見込みです。気象庁の予想では18日から19日に小笠原諸島へ接近し、最大風速30メートルまで発達します。関東・東海では21日ごろから警報級の大雨と暴風のおそれが示されています。そしてその先の進路しだいで、シルバーウィークの5連休に本州へ影響が出るおそれがあります。ただし小笠原より先の進路は、まだ予想の幅が大きい段階です。いま決まっていないことを、決まったように受け取らないでください。この記事では、進路の見方と、連休の予定をいつ判断すればよいかをお伝えします。名前の「ドゥージェン」は中国が提案したもので、つつじを意味します。この記事は、状況が変わるたびに更新します。

台風25号が発生しました。

私は札幌に住んでいて、防災士として活動しています。この夏は台風の記事を何本も書いてきましたが、今回は少し気にしている点があります。

連休と重なることです。

連休の前は、移動や旅行の予定が決まっています。予定があると、人は「たぶん大丈夫」と考えたくなります。そこに判断の遅れが生まれます。

目次

結論|連休の判断は、前日ではなく2〜3日前に

先に、いちばん大事なことを書きます。

台風25号は、最大風速30メートルまで発達する見込みです。そして18日から19日に小笠原諸島へ近づき、その先で本州に影響するかどうかは、まだ決まっていません。
ですからいまやるのは「予定を中止する」ことではなく、「いつ判断するかを決めておく」ことです。
移動を伴う予定は、出発の2〜3日前に一度判断してください。前日では、交通機関の計画運休に間に合わないことがあります。

いま、どこにあるのか

いまの実況(9月19日21時)

項目 内容
名前 台風25号(ドゥージェン)
発生 9月16日21時、マリアナ諸島
位置 日本の南(北緯27度55分、東経138度25分)
大きさ・強さ 大型で強い
中心気圧 970ヘクトパスカル
最大風速 35メートル(最大瞬間50メートル)
動き 北北西へ毎時20キロ
暴風域 直径110キロ。21日には250キロまで広がる見込み

発生したばかりの台風は、まだ強くありません。ただし今回は、ここから最大風速30メートル、最大瞬間40メートルまで発達するという予想が出ています。

いまの数字だけを見て「弱い台風だ」と判断しないでください。

今後の進路と勢力の見込み

時期 見込み
20日(日) 日本の南を北上。関東の沿岸部では、前線の影響ですでに雨
21日(月・敬老の日)夕方〜夜 関東にもっとも近づく。21時に三宅島の東およそ60キロ。暴風域は直径250キロ
22日(火) 温帯低気圧に変わり、日本の東へ
23日(水・連休最終日) 日本のはるか東へ。雨と風はおさまっていく見込み

いちばん下の行が、この記事でいちばん大事な行です。

小笠原に近づくところまでは、予想がそろっています。その先がまだ決まっていません。

本州に向かって北上するのか、東へそれていくのか。これを決めるのは、台風のまわりにある高気圧の張り出し方です。数日先の高気圧の形は、まだ正確には予想できません。

進路を決めるのは、太平洋高気圧と偏西風です

台風は、自分で行き先を選びません。まわりの風に流されて動きます。

要素 台風への影響
太平洋高気圧 台風は高気圧の縁に沿って進みます。張り出しが強いと西寄り、弱いと北寄りの進路になります
偏西風 台風が北上して偏西風に乗ると、東寄りに向きを変え、速度が上がります
上空の気圧の谷 台風を引き込むように、北への動きを強めることがあります

秋になると、夏に日本を覆っていた太平洋高気圧が南東へ退いていきます。その縁に沿って、台風は日本付近へ北上しやすくなります。

そして北上した台風は、偏西風に乗った時点で急に速くなります。ここが、秋の台風の接近が「思ったより早い」と感じられる理由です。

小笠原より先の予想に幅があるのは、高気圧の張り出し方と、偏西風に乗るタイミングが、まだ定まらないためです。

「強い台風」とは、どのくらいか

ニュースで「強い台風」と聞いても、実感はわきにくいと思います。

気象庁の区分では、台風の強さは最大風速で決まります。

強さの表現 最大風速 目安
(表現なし) 33メートル未満 それでも十分に危険な風です
強い 33メートル以上44メートル未満 走行中のトラックが横転するような風
非常に強い 44メートル以上54メートル未満 電柱や街灯が倒れることがあります
猛烈な 54メートル以上 住家が倒壊することがあります

「強い」は、上から3番目です。ですが、決して弱い台風ではありません。

最大風速33メートルは、時速に直すと約120キロです。高速道路を走る車から手を出したときの風より、はるかに強い風が吹き続けます。

強さと大きさの違い、予報円の読み方は台風の強さ・大きさの違いと進路予想図の読み方に詳しく書きました。

「強さ」と「大きさ」は別です

もうひとつ、よく混同される点です。

「強い台風」は風の強さ、「大型の台風」は強風の範囲の広さを表します。

強くても小さな台風、弱くても大きな台風があります。大きな台風は、中心が遠くても長い時間、風と雨が続きます。

予報円の読み方|円が大きいのは、台風が大きいからではありません

ここは、毎回いちばん誤解される点です。

進路予想図の白い点線の円は、台風の大きさではありません。

予報円は、「その時刻に台風の中心が入る確率が約70%の範囲」です。
円が大きいのは、予想に自信がないからです。台風が大きくなるわけではありません。

数日先の円は大きく描かれます。それは「どこへ行くか、まだ分からない」という意味です。

ですから、円の端に自分の住む場所がかかっているなら、「来るかもしれない場所」に入っていると考えてください。円の中心線から外れているから安心、ではありません。

シルバーウィークの予定を、どう判断するか

ここからが、今回いちばんお伝えしたい部分です。

5連休の日程と、台風の見込みを重ねる

今年のシルバーウィークは、9月19日(土)から23日(水)までの5連休です。

日付 休日 台風25号の見込み
17日(木) 発達しながら北上
18日(金) 連休前日 小笠原諸島に接近
19日(土) 連休1日目 小笠原諸島に接近
20日(日) 連休2日目 進路しだい。本州に影響するかは、まだ分かりません
21日(月) 敬老の日
22日(火) 国民の休日
23日(水) 秋分の日・連休最終日

見ていただきたいのは、18日と19日の行です。

小笠原に近づく時期が、ちょうど連休の出発日と重なっています。そして本州への影響が出るとすれば、連休の中盤から後半、つまり帰りの日程にかかります。

このため、判断の最初の区切りは17日(木)ごろになります。どこまで発達しているか、小笠原より先の進路の予想がどう出ているか。そこで一度、連休の予定を見直してください。

判断は、段階に分けて

いつ やること
いま 予定を洗い出す。キャンセル料が発生する日を確認する
出発の3日前 進路予想を確認。本州に向かう予想なら、代わりの案を用意する
出発の2日前 行くか、延期するかを一度決める
出発の前日 交通機関の計画運休の発表を確認する
当日 警報と運行情報を確認してから出る

「キャンセル料が発生する日を確認する」を、最初に置きました。

人がぎりぎりまで判断を先送りする理由の多くは、お金です。キャンセル料がかかる日が分かっていれば、その前に判断する理由ができます。

「行きは行ける」が、いちばん危ない

台風が近づく前に出発すれば、行きは問題なく着けます。

問題は帰りです。

連休の後半に台風が近づけば、帰りの新幹線や飛行機が止まります。そして連休明けの仕事や学校に戻れなくなります。

判断は「行けるか」ではなく「帰れるか」で考えてください。

計画運休は、前日に発表されることが多い

鉄道会社は、台風の接近が予想されると計画運休を行います。

そしてその発表は、前日になることが多いのです。

前日に発表されてから動こうとすると、同じことを考える人で、振替の便や宿がすぐに埋まります。だから2〜3日前の判断をお勧めしています。

連休中の過ごし方ごとに、気をつけること

連休の予定は人によって違います。過ごし方ごとに、危ない点が変わります。

車で帰省・旅行する方

気をつけること 理由
高速道路の通行止め 強風や大雨で、区間ごとに止まります。途中で降ろされることがあります
横風 橋の上やトンネルの出口で、車があおられます
アンダーパスの冠水 大雨で水がたまり、車が水没します
渋滞の中での足止め 燃料と水、トイレの備えが要ります
帰りの日程に余裕を持つ 最終日に帰る予定だと、選択肢がなくなります

「最終日に帰る」予定は、見直す価値があります。

連休の最終日に台風が近づけば、帰る日をずらす余地がありません。1日早く戻る案を持っておくだけで、判断が楽になります。

車に積んでおくものは車に備える防災グッズにまとめています。

飛行機で移動する方

飛行機は、台風が近づく前日から欠航が決まることがあります。

そして欠航が出ると、振替の便はすぐに埋まります。連休中はとくにです。

航空会社は、台風の接近が予想されると手数料なしで変更や払い戻しができる特別な取り扱いを発表することがあります。その発表が出たら、早めに使ってください。待つほど、残る便が減ります。

海や川のレジャー

台風が遠くにあっても、海は荒れます。

現象 内容
うねり 台風が数百キロ先にあっても、大きな波が届きます。晴れていても来ます
離岸流 波が高いと強くなり、沖へ流されます
高波 防波堤や磯に波が打ち上がります
川の増水 上流で雨が降れば、晴れている場所でも急に水位が上がります

「晴れているのに波が高い」ときは、台風のうねりを疑ってください。

空が晴れていると、危険だと感じにくくなります。ですが、うねりは天気と関係なく届きます。釣りや海水浴、防波堤の見物は避けてください。

流されたときの対処は離岸流とは?見分け方4つのサインと、流されたときの脱出方法に書きました。

登山やキャンプ

山は、平地より先に天気が崩れます。

そして沢沿いのキャンプ場は、上流の雨で急に増水します。自分のいる場所で雨が弱くても、安全とは限りません。

台風の接近が予想される日程の登山やキャンプは、延期を第一に考えてください。山の中では、情報も避難の手段も限られます。

屋外のイベントや行楽

連休中は、各地で屋外のイベントがあります。

主催者の中止判断は、前日や当日の朝になることがあります。遠方から向かう場合は、出発前に必ず開催状況を確認してください。

高潮にも注意が必要です

台風が強い勢力で本州に近づく場合、高潮の危険があります。

高潮は、台風の気圧が低いことで海面が吸い上げられ、さらに強い風で海水が陸へ吹き寄せられて起きます。

条件 危険が高まる理由
満潮と重なる もともと高い潮位に、さらに上乗せされます
湾の奥 海水が逃げ場を失い、集まります
海抜の低い土地 いったん浸水すると、水が引きません
台風の進行方向の右側 風が強く、吹き寄せも強くなります

「満潮と重なる」を、いちばん上に置きました。

台風の接近が報じられたら、お住まいの地域の満潮の時刻も確認してください。

高潮の仕組みは台風で危険なのは風より水|伊勢湾台風の死者5098人と高潮3.55mに詳しく書きました。

小笠原諸島の方へ

18日から19日ごろに接近する見込みです。

やること 理由
船の運航情報を早めに確認する 島を出る手段は、ほぼ船だけです
数日分の食料と水を確保する 接近後は、船での補給が止まります
屋外のものを片づける・固定する 強い風で飛ばされます
停電に備える 充電、ライト、ラジオ
窓の対策 飛来物で割れることがあります

島に滞在中の旅行者の方は、出航の予定をすぐに確認してください。台風の接近前に船が欠航すると、数日間島を出られなくなることがあります。

いま、やっておくこと

本州に来るかどうかは、まだ分かりません。それでも、やっておいて損のないことがあります。

やること ひとこと
ハザードマップで自宅を確認する 浸水想定区域か、土砂災害警戒区域か
ベランダと側溝の排水口を掃除する 数分で終わって効果があります
屋外に置いているものを確認する 植木鉢、物干し、自転車
モバイルバッテリーを充電しておく 停電に備える
飲料水と食料を数日分 連休中は買い出しが混みます
車の燃料を入れておく 停電するとスタンドも止まります

「連休中は買い出しが混みます」を入れました。

台風の接近が報じられると、スーパーの水やパンが一気になくなります。連休と重なれば、なおさらです。来るかどうか分からないうちに済ませておくのが、いちばん楽です。

窓の備えは台風の窓ガラス対策|養生テープでは割れませんに書きました。

停電と断水に、今のうちに備える

強い台風が本州に近づけば、広い範囲で停電が起きることがあります。

そして停電が起きると、マンションでは水も止まります。水を上の階へ送るポンプが電気で動いているからです。

備え 目安
飲料水 1人1日3リットル、最低3日分
浴槽に水をためる トイレを流すための生活用水です
携帯トイレ 断水すると、トイレは1回で使えなくなります
モバイルバッテリー 満充電にしておく
懐中電灯・ランタン 人数分。ろうそくは使わない
電池式のラジオ 通信が止まっても情報が入ります
冷蔵庫の中身を減らす 停電すると傷みます。凍らせた保冷剤を作っておく
カセットコンロとボンベ 温かい食事と湯

「冷蔵庫の中身を減らす」は、見落とされがちです。

連休前は、まとめ買いで冷蔵庫がいっぱいになっています。停電が長引けば、それがすべて無駄になります。接近の予想が出たら、買い足しを控えてください。

持ち出し品の優先順位は洪水避難の持ち物リストにまとめています。

台風が近づいたときの、家の備え

いつ やること
接近の2日前 屋外のものを片づける。植木鉢、物干し竿、自転車、ゴミ箱
接近の2日前 排水口と雨どいの詰まりを取る
接近の前日 雨戸やシャッターを閉める。窓の近くに物を置かない
接近の前日 停電と断水の備えを確認する
接近中 外に出ない。屋根や雨どいの様子を見に行かない
通過後 吹き返しの風に注意。すぐに外へ出ない

「通過後の吹き返し」を、最後に入れました。

台風の目が通り過ぎると、いったん風が弱まります。ですがその後、反対向きの強い風が吹き返します。

「もう過ぎた」と思って外に出たところで、飛来物に当たる事故が起きます。気象庁の発表で、暴風域を抜けたことを確認してから動いてください。

屋根に上らないでください

台風の前や直後に、屋根の補修をしようとして転落する事故が毎年起きます。

風の強い日の高所作業は、専門業者でも中止する作業です。ご自身でやらないでください。

高齢のご家族、小さなお子さんがいる方へ

連休には、帰省で高齢のご家族のもとへ行く方も多いと思います。

やること 理由
実家の場所でハザードマップを見る 本人より、離れて暮らす家族のほうが冷静に見られます
避難先と、そこまでの移動手段を一緒に決める 高齢の方は避難に時間がかかります
常備薬とお薬手帳を確認する 停電や避難で、薬が切れることがあります
行けなくなったときの連絡方法を決める 帰省を中止した場合も、様子を確認できるように

「帰省をやめる」判断をしたときこそ、電話をしてください。

台風が近づく実家に、高齢のご家族だけが残ることになります。避難するなら明るいうちに、警戒レベル3「高齢者等避難」の段階で動くことを、一緒に確認しておいてください。

小さなお子さん連れの移動は、足止めされたときの負担が大きくなります。ミルク、おむつ、着替えを多めに持ち、移動そのものの延期も含めて考えてください。

名前の由来|「ドゥージェン」はつつじ

「ドゥージェン」は、中国が提案した名前です。つつじの花を意味します。

台風の名前は、日本を含む14の国と地域が出し合った140個の名前を、発生順に使っていきます。

名前の決まり方は台風の名前は誰が決めるのかにまとめています。

秋の台風は、夏の台風と何が違うのか

9月の台風には、夏とは違う特徴があります。

夏の台風 秋の台風
動き ゆっくり、迷走しやすい 偏西風に乗って、速く進みやすい
日本付近での勢力 弱まりやすい 海水温が高く、勢力を保ったまま来やすい
台風本体の雨 秋雨前線と重なり、大雨になりやすい

「速く進む」ことには、注意が必要です。

台風が速いと、予報から接近までの時間が短くなります。昨日は遠かったのに、今日はもう近い。そういう動きをします。

そして9月の上旬、台風24号のときに経験したとおり、台風が遠くにあっても、秋雨前線に湿った空気が送り込まれて大雨になることがあります。この仕組みは秋雨前線と台風が重なると危険な理由に書きました。

2026年9月の台風|24号のふり返り

今月は、これが2つ目の台風です。

1つ目の台風24号は、9月1日に発生し、7日に熱帯低気圧に変わりました。沖縄付近を反時計回りにループし、本体は本州に来ませんでした。

それでも、秋雨前線を通じて本州の広い範囲に大雨をもたらしました。

その経緯は台風24号は7日に熱帯低気圧へ変わりましたにまとめています。

24号から学べることは、「進路図で自分の場所が外れていても、安心材料にはならない」ということです。25号でも、同じ見方を持っておいてください。

台風情報は、いつ更新されるのか

「最新の情報を確認してください」と書いても、いつ見ればいいのかが分からないと使えません。

情報 更新の目安
台風の実況と予報 通常は3時間ごと
日本に接近したとき 1時間ごとの推定位置も発表されます
5日先までの進路予報 6時間ごとに更新されます
警報・注意報 状況に応じて随時

「1回見て終わり」にしないでください。

とくに5日先の予報は、6時間ごとに少しずつ変わります。朝と夜で予報円の位置が動くのは、ふつうのことです。

見るタイミングを決めておくと楽です。朝起きたときと、夜寝る前。この2回で、変化に気づけます。

予報が変わったとき、どう受け取るか

台風24号のときも、進路と勢力の予想は何度も変わりました。「発達しない見込み」だったものが、実際には発達しました。

予報が変わるのは、予報が外れたのではなく、新しい観測が入ったからです。

ですから古い予報を覚えておくより、最新の予報で判断し直すほうが大切です。「前は大丈夫と言っていた」は、判断の根拠になりません。

台風24号と、25号の違い

同じ9月の台風でも、性格が違います。

台風24号(クロヴァン) 台風25号(ドゥージェン)
発生時の見込み 大きく発達しない見込み 最大風速30メートルまで発達する見込み
動き 沖縄付近でループ、迷走 北上し、小笠原諸島へ
主な危険 秋雨前線を通じた、遠くでの大雨 本体の風と雨。前線との組み合わせにも注意
時期 9月上旬 シルバーウィークと重なるおそれ

24号は「本体より前線」の台風でした。25号は、本体そのものが強くなる見込みです。

ただし、どちらの型であっても変わらないことがあります。自分の住む場所の警報と避難情報で判断することです。

何を見て判断するか

見るもの 分かること
気象庁の台風情報 位置、強さ、予報円。まずここを見てください
お住まいの市区町村の警報・避難情報 接近時は、これが最優先です
交通機関の運行情報 計画運休の発表
キキクル(危険度分布) 大雨のとき、どこが危ないか
海外の予報機関の進路予想 参考になりますが、判断は気象庁の情報で

海外の予報について、ひとこと書いておきます。

米軍やヨーロッパの予報は、気象庁と違う進路を示すことがあります。比べて見ること自体は、予報の幅を知るのに役立ちます。

ただし、警報や避難の判断は、気象庁と市区町村の情報に基づいてください。いちばん都合のよい予報だけを選んで安心するのは、避けてください。

「たぶん大丈夫」を、判断の日で置きかえる

この記事でいちばん伝えたいのは、進路の予想そのものではありません。

判断の仕方です。

連休の前は、予定も楽しみもあります。「たぶん逸れるだろう」「前日に考えればいい」と思いたくなるのは、自然なことです。

ですが台風の判断は、先送りするほど選択肢が減ります。振替の便が埋まる、宿が取れない、買い出しの棚が空になる。

先送りすると 早めに決めると
振替の便が埋まっている 日程を変える余地がある
キャンセル料が満額かかる 無料で変更できる期間に動ける
店の水やパンがない ふだんどおり買える
暗く、雨の中で動くことになる 明るいうちに準備を終えられる

いま「判断する日」を決めておいてください。その日になったら、そのとき出ている情報で決める。

来なければ、それでいいのです。準備して何も起きないのが、いちばんよい結果です。

よくある質問

Q. 台風25号は本州に来ますか?

現時点では、分かりません。

小笠原諸島に近づくところまでは予想がそろっていますが、その先の進路はまだ幅が大きい段階です。高気圧の張り出し方で変わります。

この記事は、状況が変わるたびに更新します。

Q. シルバーウィークの旅行はキャンセルすべきですか?

いま決める必要はありません。ですが、判断する日は決めておいてください。

おすすめは出発の2〜3日前です。そしてキャンセル料が発生する日を先に確認しておくと、判断しやすくなります。

判断の軸は「行けるか」ではなく「帰れるか」です。

Q. 「強い台風」は、どのくらい危険ですか?

最大風速33メートル以上44メートル未満です。時速に直すと約120キロ以上になります。

気象庁の区分では上から3番目ですが、走行中のトラックが横転するような風とされています。決して弱い台風ではありません。

Q. 予報円が大きいのは、台風が大きいからですか?

いいえ。予報円は、台風の中心がその時刻に入る確率が約70%の範囲です。

円が大きいのは、予想の幅が大きいからです。台風そのものの大きさとは関係ありません。

Q. いつ備えを始めればいいですか?

いまです。来るかどうか分からない段階が、いちばん楽に備えられます。

接近が報じられてからは、水や食料が店からなくなります。連休と重なればなおさらです。

Q. 飛行機や新幹線は、いつ止まりますか?

台風の進路と速さによります。

鉄道の計画運休は前日に発表されることが多いため、その発表を待ってから動くと、振替の便や宿が取りにくくなります。移動を伴う予定は、2〜3日前に一度判断してください。

Q. 熱帯低気圧と台風は、何が違うのですか?

中心付近の最大風速で分けられます。

熱帯の海で発生した低気圧のうち、最大風速がおよそ17メートル以上になったものが「台風」と呼ばれます。それより弱いものは「熱帯低気圧」です。

台風25号も、発生する前は「台風のたまご」と呼ばれる熱帯低気圧でした。台風に変わった時点で番号と名前がつきます。

そして逆に、台風が弱まって最大風速が下回ると、また熱帯低気圧に戻ります。台風24号が9月7日にそうなったように、呼び名が変わっても雨の危険が続くことがあります。

台風のたまごについては「台風のたまご」とは?熱帯低気圧が台風になる条件に書きました。

Q. 小笠原に接近したあと、本州に来るまで何日ありますか?

進路と速さによるため、現時点では分かりません。

秋の台風は偏西風に乗ると、1日で数百キロ以上進むことがあります。そうなると、小笠原付近から本州まで短い時間で近づきます。

だからこそ、小笠原に近づく前の段階で、連休の判断の準備をしておくことをお勧めしています。

Q. 北海道は影響を受けますか?

現時点では、進路が決まっていないため分かりません。

本州付近を北上した台風が、温帯低気圧に変わりながら北海道へ近づくことはあります。温帯低気圧に変わっても、風が強いまま残ることがあります。

私も札幌に住んでいますので、進路が見えてきた段階でこの記事に書き足します。

Q. 旅行先で台風に遭ったら、どうすればいいですか?

無理に移動しないでください。

宿に連泊を相談する、交通機関の運転再開を待つ。台風の中を移動するより、とどまるほうが安全な場合がほとんどです。

そして宿泊先の地域のハザードマップを、スマートフォンで一度見ておいてください。旅先では、どこが危ないか土地勘がありません。

まとめ|決まっていないことを、決まったように受け取らない

要点 内容
発生 台風25号「ドゥージェン」(中国が提案、つつじの意味)
勢力の見込み 最大風速30メートルまで発達する見込み
進路の見込み 18〜19日に小笠原諸島に接近。21日ごろ関東・東海で警報級の大雨・暴風のおそれ
本州への影響 まだ分かりません。進路しだいで連休に影響のおそれ
連休の判断 出発の2〜3日前に。「帰れるか」で考える
いまやること キャンセル料の発生日を確認、排水口の掃除、買い出し
予報円 台風の大きさではなく、予想の幅
判断の根拠 気象庁と市区町村の情報

連休の前は、「たぶん大丈夫」と考えたくなるものです。

ですから、判断する日をいま決めておいてください。その日が来たら、そのとき出ている情報で決める。それだけで、ぎりぎりの判断を避けられます。

【出典】
気象庁 台風情報(発生、位置、予想進路、勢力の見込み)/気象庁 台風の強さと大きさの階級
報道各社による予想進路の報道
この記事は2026年9月19日21時(気象庁発表)時点の情報です。台風の進路は変わります。必ず気象庁およびお住まいの市区町村の最新の発表をご確認ください。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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