【この記事の要約】
【8月25日 更新】台風21号(アッサニー)は熱帯低気圧に変わりました。フィリピンの東で中心気圧1000ヘクトパスカル。台風としての寿命は、およそ1日でした。日本に影響することはありませんでした。ただし気象庁は追跡を続けています。熱帯低気圧が再び発達して台風に戻ることがあるためです。この記事では、21号の経過と、台風がどう生まれ、どう消えるのかをまとめました。いま日本で備えが必要なのは台風18号(ソウデル)です。
【8月25日 更新】熱帯低気圧に変わりました
気象庁が25日10時15分に発表した内容です。
台風21号(アッサニー)は、熱帯低気圧に変わりました。位置はフィリピンの東、中心気圧は1000ヘクトパスカルです。
| 項目 | 8月25日10時15分 | (8月24日) |
|---|---|---|
| 区分 | 熱帯低気圧 | 台風 |
| 中心の位置 | フィリピンの東 | フィリピンの東 |
| 中心気圧 | 1000ヘクトパスカル | 998ヘクトパスカル |
| 暴風域 | なし | なし |
この記事で書いた「24時間後には熱帯低気圧に変わる予報」は、ほぼそのとおりになりました。
台風としての寿命は、およそ1日でした。発生から消滅まで、日本に影響することはありませんでした。
ただし、気象庁は追跡を続けています
熱帯低気圧に変わったあとも、気象庁は台風情報の対象として位置を発表しています。
理由があります。熱帯低気圧が再び発達して、台風に戻ることがあるからです。
海面水温が高い海域にとどまれば、勢力を取り戻す可能性は残ります。「消えた」と決めつけないでください。
いま警戒が必要なのは18号です
4つ同時に存在していた台風のうち、20号と21号は熱帯低気圧に変わりました。
日本で備えが必要なのは台風18号(ソウデル)です。25日に南大東島を通過し、今夜、沖永良部島が暴風域に入る見込みです。
くわしくは台風18号(ソウデル)の進路と対策をご覧ください。
結論|日本への影響はありません
「台風21号が発生」というニュースを見て、検索された方が多いと思います。日本に来るのか。予定を変える必要があるのか。先に答えます。
フィリピンの東で生まれ、すぐ消えます
台風21号(アッサニー)は、フィリピンの東の海上で発生しました。日本からはおよそ2,000キロ離れています。
そして、24時間後には熱帯低気圧に変わる予報です。生まれてから1日ほどで、台風でなくなります。
勢力は、台風の下限です
中心気圧998ヘクトパスカル、最大風速18メートル毎秒、最大瞬間風速25メートル毎秒。
暴風域はありません。台風と呼ばれる基準は最大風速およそ17.2メートル毎秒以上なので、その線をわずかに超えているだけの状態です。
北へ進みますが、届きません
進路は北向きです。ただし、日本に近づく前に熱帯低気圧へ変わります。
24時間後の予想位置は北緯19.6度。沖縄本島がおよそ北緯26度なので、そこにも届いていません。
台風21号(アッサニー)の現況
気象庁が8月24日10時25分に発表した内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | アッサニー(Atsani) |
| 位置 | フィリピンの東 |
| 中心気圧 | 998ヘクトパスカル |
| 最大風速 | 18メートル毎秒 |
| 最大瞬間風速 | 25メートル毎秒 |
| 暴風域 | なし |
| 進む向き | 北 |
今後の予報
| 時点 | 位置 | 区分 | 中心気圧 | 予報円 |
|---|---|---|---|---|
| 12時間後 | フィリピンの東 | 台風 | 998hPa | 65km |
| 24時間後 | フィリピンの東 | 熱帯低気圧 | 1004hPa | 95km |
予報は24時間後までしか出ていません。そこで台風でなくなるため、それ以降は台風情報の対象外になります。
台風は、どうやって生まれるのか
発生したばかりの台風なので、ここを書いておきます。ニュースでは結果しか伝えられませんが、仕組みを知っておくと次から自分で判断できます。
始まりは、積乱雲の集まりです
熱帯の暖かい海の上では、強い上昇気流が起きて積乱雲が次々にできます。
この積乱雲がばらばらのままなら、ただの雨雲です。それらがまとまって、渦を巻き始めたときに、台風のもとが生まれます。
熱帯低気圧になります
渦を巻いた状態になると、熱帯低気圧と呼ばれます。この段階では、まだ番号も名前もつきません。
21号も、昨日までは熱帯低気圧でした。「フィリピンの東の熱帯低気圧」として気象庁が追跡していました。
最大風速17.2メートル毎秒を超えると、台風です
ここが境目です。中心付近の最大風速がおよそ17.2メートル毎秒(34ノット)以上になると、台風になります。
そして、その時点で番号と名前がつきます。21号、アッサニーという呼び名は、このときに決まりました。
発達には、条件が要ります
台風が育つには、いくつかの条件がそろう必要があります。
一、海面水温が高いこと。おおむね26度から27度以上が目安とされています。
二、暖かい海が、深くまで続いていること。表面だけ暖かくても、台風がかき混ぜて冷たい水が上がってくれば、そこで止まります。
三、上空の風が、上下であまり変わらないこと。高さによって風向きや強さが違いすぎると、渦の構造が引き裂かれます。
この三つのどれかが欠けると、台風は発達できません。21号がすぐに弱まる予報なのは、条件がそろっていないためです。
発生の仕組みは「台風のたまご」とは?にも詳しく書きました。
なぜ、すぐ消える予報なのか
発生したばかりなのに24時間で熱帯低気圧、という予報の理由を書きます。
すでに18号が、海の熱を使っています
台風は、通過した海域の水温を下げます。自分でかき混ぜて、深いところの冷たい水を上げてしまうためです。
台風18号は、この付近を通って発達しました。その後を追う形になる21号は、条件の悪い海を進むことになります。
上空の風が、渦を崩します
台風が育つには、上空と下層で風の向きや強さが大きく変わらないことが必要です。
高さによって風が違いすぎると、渦が縦に引き裂かれます。これを鉛直シアと呼びます。
21号の周辺は、この条件が厳しいと見られます。だから発達できません。
北へ進むほど、海が冷たくなります
21号は北向きに進む予報です。北へ行くほど、海面水温は下がります。
24時間後の予想位置は北緯19.6度。まだ熱帯ですが、発生した場所よりは条件が悪くなります。
ただし、予報は変わります
ここは正直に書いておきます。弱い台風が消えるタイミングの予報は、外れることがあります。
実際、同時に出ている台風20号(ケナリ)は「24時間後に熱帯低気圧」という予報が出たあとも、台風のまま残りました。そして予報はあらためて「24時間後」に更新されました。
台風か熱帯低気圧かの境目は、最大風速17.2メートル毎秒。この線の上下を行き来する状態では、予測が難しくなります。
熱帯低気圧に変わったあと
「消える」という表現を使いましたが、正確には少し違います。
渦そのものは、残ります
台風でなくなるのは、最大風速が17.2メートル毎秒を下回ったときです。渦や雲が消えるわけではありません。
低気圧としては、そのまま存在し続けます。雨も降ります。
雨の量は、区分と関係ありません
ここが、いちばん誤解されやすい点です。
台風か熱帯低気圧かは、風の強さだけで決まります。雨の量は判断材料に入っていません。
だから、熱帯低気圧に変わってから大雨になるということが起こります。過去の災害でも例があります。
再び台風になることもあります
暖かい海に戻り、上空の風の条件が整えば、もう一度発達して台風になることがあります。
その場合、番号は同じものが使われます。新しい番号にはなりません。
温帯低気圧への変化は、また別です
日本付近まで北上した台風は、温帯低気圧に変わることがあります。冷たい空気とぶつかって、性質そのものが変わる現象です。
こちらも「弱まった」という意味ではありません。むしろ強風の範囲が広がることがあります。
21号は熱帯低気圧に戻る予報なので、この変化とは別の話です。
台風の発生数は、年によって違います
8月下旬で21号という数字の意味を、少し補足します。
平年の発生数
北西太平洋と南シナ海で発生する台風は、年間でおよそ25個前後とされています。
ただし年ごとの幅は大きく、30個を超える年もあれば、20個に届かない年もあります。
8月がもっとも多い月です
発生数だけを見ると、8月が年間で最も多い月です。海面水温が最も高くなる時期にあたります。
だから、8月下旬に21号まで来ていること自体は、特別に異常な数字ではありません。
ただし、上陸が多いのは9月です
発生数と上陸数は別です。日本への上陸が最も多いのは9月とされています。
理由は、太平洋高気圧の位置が変わるためです。夏のあいだ日本を覆っていた高気圧が南へ後退すると、台風が日本列島へ向かう経路をとりやすくなります。
つまり、これからが本番です。いまのうちに備蓄と持ち出し袋を確認しておいてください。
いま、台風が4つ出ています
8月24日時点の全体像を、表にまとめます。
| 台風 | 名前 | 位置 | 気圧 | 暴風域 | 日本への影響 |
|---|---|---|---|---|---|
| 18号 | ソウデル | 日本の南 | 940hPa | あり | 沖縄・南西諸島 |
| 19号 | ナーラ | トンキン湾 | 990hPa | なし | なし |
| 20号 | ケナリ | 台湾海峡 | 998hPa | なし | なし |
| 21号 | アッサニー | フィリピンの東 | 998hPa | なし | なし |
備えが必要なのは、18号だけです
4つのうち、暴風域を持っているのは台風18号(ソウデル)だけです。
中心気圧940ヘクトパスカル、最大瞬間風速65メートル毎秒、「非常に強い」勢力。そして25日には南大東島の至近を通過する予報です。
そのあと久米島の北を通り、東シナ海へ抜けます。沖縄・南西諸島にお住まいの方は、今日のうちに備えを終えてください。
詳しくは台風18号(ソウデル)の進路と経過をご覧ください。
19号と20号も、日本には来ません
台風19号(ナーラ)はトンキン湾で停滞し、台風20号(ケナリ)は台湾海峡にとどまっています。
それぞれ台風19号(ナーラ)、台風20号(ケナリ)にまとめました。
4つ同時という状況を、どう読むか
数が多いこと自体に、どんな意味があるのかを整理します。
数より、中身を見てください
いま出ている4つのうち、暴風域を持っているのは18号だけです。残る3つは、いずれも台風の下限に近い勢力です。
「台風が4つ」という見出しは目を引きますが、危険の総量が4倍になっているわけではありません。
同じ海域で、次々に生まれています
これは注目に値します。8月下旬のいま、フィリピンの東から南シナ海にかけて、台風が生まれ続けています。
海面水温が高く、対流が活発になっている証拠です。この状態が続けば、22号、23号と発生が続く可能性があります。
そして、9月が上陸のピークです
いま日本に来ていないからといって、シーズンが終わったわけではありません。むしろ入り口です。
台風の発生が活発な状態のまま9月に入れば、日本へ向かう経路をとるものが出てきます。
備えるタイミングは、いまです
台風が接近してから買いに行くと、店から水と電池が消えています。
いま日本に影響する台風は18号だけで、それも沖縄方面です。本州にお住まいの方にとっては、余裕のあるうちに準備できる時期ということになります。
備蓄の点検、持ち出し袋の確認、ハザードマップの見直し。この記事を読んでいる時間があるなら、そちらに使ってください。
台風の情報を、どこで見るか
数が多いときほど、情報源を絞ったほうが混乱しません。
気象庁の台風情報が一次情報です
位置、中心気圧、最大風速、暴風域の有無、5日先までの予報円。すべてここで確認できます。
更新は3時間ごと。日本に接近すれば1時間ごとになります。海外の台風も同じように追跡されています。
見るべき順番
一、暴風域があるか。ない台風は、勢力が限られています。この一点で、多くはふるいにかけられます。
二、いまどこにあるか。日本からの距離です。
三、予報円が日本に近づいているか。線ではなく、円の位置を見てください。
この順で見れば、4つあっても数分で判断できます。
暴風域に入る確率
日本に接近する台風では、各地点が暴風域に入る確率が発表されます。
進路図の線を追うより、この数字のほうが行動の判断に使えます。自分の地域の数字として読めるからです。
いま出ている4つのうち、この情報が意味を持つのは18号だけです。
古い記事に注意してください
台風の情報は、更新が止まったまま検索結果に残ることがあります。必ず発表時刻を確認してください。
この記事は、8月24日10時25分発表の情報にもとづいています。最新の状況は気象庁でご確認ください。
この記事について
正直に書いておきます。
日本にお住まいの方に、備えの必要はありません
台風21号について、日本国内で何かを準備する必要はありません。予定を変える必要も、備蓄を買い足す必要もありません。
それでもこの記事を書いたのは、「台風21号」と検索した方に、影響がないことをはっきり伝えるためです。
「関係なかった」と分かることにも、価値があります
ニュースを見て不安になる。予定を変えるべきか迷う。その状態が続くこと自体が負担です。
調べて関係ないと分かれば、そこで終われます。それも情報の役割だと考えています。
そのうえで、本当に見るべきものを
21号を調べている方の多くは、「いま危ないのはどれか」を知りたいはずです。
答えは台風18号(ソウデル)です。「非常に強い」勢力で、25日に南大東島の至近を通過します。
台風18号の記事に、進路と備えをまとめました。
フィリピンの東という海域
21号が生まれた場所について、書いておきます。ここは日本の台風にとって重要な海域です。
台風の「発生源」です
日本に来る台風の多くは、フィリピンの東からマリアナ諸島にかけての海域で生まれます。
暖かい海が広く、深くまで水温が高い。台風が発達するための条件がそろっている海域です。
ここで生まれ、北西へ進むのが基本の流れです
発生した台風は、まず北西へ動きます。地球の自転と、周囲の風の流れによるものです。
その後、太平洋高気圧のふちに沿って北上し、偏西風に乗って北東へ向かう。これが日本に接近する典型的な経路です。
どこで曲がるかで、進路が決まります
北へ向きを変える位置が東寄りなら、日本の東の海上を通ります。西寄りなら、沖縄や九州、あるいは大陸へ向かいます。
この曲がる位置を決めるのが、太平洋高気圧の張り出し方です。だから、台風の進路予想は高気圧の動きとセットで語られます。
21号は、曲がる前に消えます
いまの予報では、北上を始めた段階で熱帯低気圧に変わります。
日本に向かうかどうかを議論する段階まで、到達しません。
台風18号は、この経路をたどっています
18号(ソウデル)は、同じ海域で生まれ、発達しながら北西へ進み、いま日本の南にいます。
そして、そこから北へ曲がらずに西寄りに進む予報です。だから本州ではなく、沖縄付近を通って東シナ海へ抜けます。
同じ場所で生まれた台風でも、行き先はまったく違います。これが台風の難しさです。
台風のうねりは、遠くまで届きます
日本にお住まいの方に、一点だけ注意していただきたいことがあります。
台風が遠くても、波は先に来ます
うねりと呼ばれる長い周期の波は、台風本体よりはるかに速く伝わります。
晴れているのに波が高い、風もないのに大きな波が打ち寄せる。この状態が、台風接近の数日前から起こります。
海水浴中の事故は、この条件で起きます
天気がよく、風もない。だから危険に見えません。そこに周期の長い大きな波が来ます。
うねりは、浅瀬で急に高くなります。足がつく場所でも、さらわれることがあります。
いま、太平洋側では注意が必要です
台風18号は「非常に強い」勢力で日本の南にあります。暴風域は日本本土に届かなくても、うねりは太平洋側の海岸に届きます。
お盆を過ぎても海に行く方はいます。台風が出ている時期は、海の状態を必ず確認してください。
海の危険についてはお盆に泳いではいけない理由にもまとめました。
いま日本で、やっておくべきこと
21号は関係ありませんが、時期としては準備の好機です。
備蓄の期限を見てください
非常食と飲料水。買ったまま何年も置いていませんか。
期限が近いものは、いま食べて買い足す。これがローリングストックです。台風が接近してからでは、店に品物がありません。
持ち出し袋を開けてください
中身が季節に合っているか。電池が液漏れしていないか。家族の人数分あるか。
年に二回の点検で十分ですが、台風シーズンの入り口は、その一回にちょうどよい時期です。
ハザードマップを確認してください
自宅が浸水想定区域にあるか。土砂災害警戒区域にあるか。そして、避難先はどこか。
これは台風が来てから調べるものではありません。雨が降り出してから地図を見ても、判断する時間がありません。
スマートフォンの通知を設定してください
気象庁や自治体の防災アプリで、お住まいの地域の通知をオンにする。
台風の情報を毎日追う必要はありません。近づいたときに気づける状態にしておけば足ります。
家の周りを見てください
飛びそうなものはないか。植木鉢、物干し竿、自転車、ごみ箱。
そして、雨どいが詰まっていないか。落ち葉が詰まると、大雨のときに水があふれます。
いま晴れているうちなら、安全に作業できます。風が出てから外に出るのは危険です。
沖縄・南西諸島の方へ、あらためて
この記事を読んでいる方のなかに、該当する方がいるかもしれません。
18号は、今日が備えの期限です
台風18号(ソウデル)は、24時間後に南大東島の至近を、「非常に強い」勢力で通過する予報です。
そのあと45時間後には久米島の北へ。暴風域を伴ったまま進みます。
離島では、船が止まると数日動けません
欠航は、接近の前日までに決まることが多いものです。本土や沖縄本島との行き来を予定している方は、今日のうちに確認してください。
そして、数日分の食料と水を手元に確保してください。物資の輸送も止まります。
停電への備えを
暴風域に入れば、送電線への被害が起こりえます。離島では復旧に時間がかかることがあります。
飲み水、明かり、携帯電話の電源。この三つを先に確保してください。
詳しくは台風18号(ソウデル)の記事をご覧ください。
この記事の更新について
台風の情報は、時間とともに変わります。
更新する場合
一、進路が変わり、日本に近づく可能性が出た場合。いまは想定されていませんが、予報は動きます。
二、予報より発達した場合。弱まる見込みですが、条件次第では変わります。
三、熱帯低気圧に変わった場合。その時点で、台風21号としての経過は終わります。
予報が外れることは、あります
実際に起きています。同時に出ている台風20号は「24時間後に熱帯低気圧」という予報のあとも台風のまま残り、予報が更新されました。
台風19号は「弱まる」予報だったのに、わずかに発達しました。
弱い台風の消えるタイミングは、予測が難しい部分です。この記事の「24時間後」という数字も、そのまま確定した未来ではありません。
変化がなければ、更新しません
予報どおり弱まり、そのまま消えていく場合は、大きな更新を行いません。
変化のないことを繰り返し書いても、読む方の役には立たないからです。この記事は、記録として残します。
優先して見ていただきたいもの
21号ではなく、台風18号(ソウデル)です。
940ヘクトパスカル、最大瞬間風速65メートル毎秒、「非常に強い」勢力。25日に南大東島の至近を通過し、そのあと久米島の北へ向かいます。
沖縄・南西諸島にお住まいの方、そちらへ渡航予定の方は、台風18号の記事をご覧ください。
よくある質問
Q. 台風21号が日本に来る可能性はありますか
現時点の予報では、ありません。24時間後には熱帯低気圧に変わり、台風情報の対象から外れます。
ただし、熱帯低気圧に変わったあと、再び発達する可能性はゼロではありません。暖かい海に戻り、条件が整えば勢力を取り戻すことがあります。
この時期は海面水温が高いので、動向は確認しておく価値があります。
Q. 「アッサニー」とは何の名前ですか
台風の名前は、北西太平洋の周辺国が提出した140個の名前を順番に使う仕組みで決まっています。
日本を含む14の国と地域が加盟する台風委員会が管理しており、提出国の言葉が使われます。
発生順に上から使い、140個を使い切ると最初に戻ります。およそ5年で一巡する計算です。
Q. 台風が4つも同時に出るのは異常ですか
珍しいことではありません。8月から9月は海面水温が高く、発生の条件がそろう時期です。
複数が同時に存在することは、この季節にはしばしば起こります。数が多いこと自体が危険を意味するわけではありません。
実際、いま出ている4つのうち3つには暴風域がありません。
Q. 番号が大きいほど危険ですか
関係ありません。番号は、その年に発生した順につくだけです。
今回がその実例です。18号は「非常に強い」、21号は階級の表記もつかない勢力。番号は21号のほうが大きいのに、危険なのは18号です。
Q. すぐ消える台風にも、番号は残りますか
残ります。一度台風になれば、その年の通し番号として記録されます。
だから、次に発生する台風は22号になります。21号が1日で消えても、番号が使い回されることはありません。
Q. 台風の名前は誰が決めているのですか
台風委員会という国際的な組織です。日本を含む14の国と地域が加盟しています。
各国が提出した名前を集めた140個のリストがあり、発生順に上から使っていきます。使い切ると、また最初に戻ります。
日本が提出しているのは星座の名前です。コイヌ、ヤギ、ウサギ、カジキなど。ニュースで聞き慣れない名前が出てきたら、どこかの国の言葉です。
Q. 大きな被害を出した台風の名前は、どうなりますか
使われなくなることがあります。提出国からの申し出で、別の名前に差し替えられます。
被害の記憶と結びついた名前を、繰り返し使わないための配慮です。
Q. 台風の番号は、いつリセットされますか
毎年1月1日です。その年の最初に発生した台風が1号になります。
年をまたいで存在する台風は、発生した年の番号のまま扱われます。
Q. 熱帯低気圧のうちは、情報が出ないのですか
出ます。気象庁は、台風になる前の熱帯低気圧も追跡しています。
21号も、昨日までは「フィリピンの東の熱帯低気圧」として位置と予報が発表されていました。台風になる可能性がある場合は、その旨も示されます。
ただし、番号と名前がつくのは台風になってからです。
Q. 日本の台風の基準は、世界共通ですか
違います。台風と呼ぶ風速の基準は、国によって異なります。
日本では最大風速およそ17.2メートル毎秒以上ですが、アメリカの基準はこれより高い。だから、同じ現象でも呼び方や階級が変わります。
海外の予報を見るときは、この違いを頭に入れておいてください。
Q. 21号のあと、22号は出ますか
断定はできませんが、条件はそろっています。
いまフィリピンの東から南シナ海にかけての海面水温は高く、台風が次々に生まれている状態です。この状態が続けば、22号、23号と発生が続く可能性があります。
ただし、発生すること自体は問題ではありません。日本へ向かうかどうかが別の話です。今回のように、生まれてすぐ消えるものもあります。
Q. 台風情報を見るのに疲れます
その感覚は自然です。4つも同時に出ていれば、追い切れません。
おすすめは、暴風域の有無だけで最初にふるいにかける方法です。暴風域のない台風は、いったん脇に置いて構いません。
いま出ている4つのうち、暴風域があるのは18号だけです。見るべきものが1つに絞れます。
そのうえで、自治体の防災アプリで通知を設定しておけば、自分の地域に関係が出たときに気づけます。毎日追う必要はありません。
Q. 台風の記事は、いつ読むのが有効ですか
正直に言えば、台風が出ていないときです。
接近してから読んでも、できることは限られます。備蓄も、持ち出し袋も、ハザードマップの確認も、平時にしかできません。
いま21号を調べていて、日本に関係ないと分かったなら。その時間を、自分の備えの点検に使ってください。
Q. 台風が来ないのに、備えておく意味はありますか
あります。備えは、来ると分かってからでは間に合わないからです。
台風の接近が報じられると、店から水と電池が消えます。そのときに買いに行くのが、いちばん遅い行動です。
そして、備蓄は台風だけのものではありません。地震、大雪、停電。どれにも同じものが効きます。
いま日本に影響する台風は18号だけで、それも沖縄方面です。本州にお住まいの方にとっては、余裕をもって準備できる時期ということになります。
Q. 何から始めればよいですか
買い物より先に、いまあるものを確認してください。
非常食の期限、飲料水の本数、懐中電灯の電池。多くの家庭で、すでにあるものが使えない状態になっています。
そのうえで、足りないものだけを買い足す。この順番なら、無駄が出ません。
まとめ|21号は1日で消えます
最後に、要点を整理します。
この記事の要点
一、台風21号(アッサニー)は日本に影響しません。フィリピンの東にあります。
二、24時間後には熱帯低気圧に変わります。暴風域もありません。
三、いま台風は4つ同時に存在しています。ただし備えが必要なのは18号だけです。
四、台風18号は940ヘクトパスカルまで発達しました。25日に南大東島の至近を通過します。
五、番号の大きさと危険度は無関係です。位置と勢力を見てください。
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いま備えが必要なのは台風18号(ソウデル)です。ほかの台風は台風19号(ナーラ)と台風20号(ケナリ)にまとめました。
台風の基本は台風の完全ガイド、勢力の見方は台風のhPa(ヘクトパスカル)とは?にあります。

