地震が多い国ランキング|1位は日本ではありません。それでもM6以上の2割が日本周辺で起きる理由

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【この記事の要約】
結論から言います。地震の発生回数でいえば、1位は日本ではありません。国連開発計画が1980年から2000年のマグニチュード5.5以上のデータをもとにまとめた集計では、1位は中国、日本は4位です。国土が広ければ、それだけ地震も多く数えられるからです。けれど、面積あたりで見ると話が変わります。世界で起きるマグニチュード6以上の地震のうち、およそ2割が日本周辺に集中しています。日本の国土は世界の陸地の1%にも満たない。つまり「日本は地震大国」は正しく、「日本が1位」は正しくありません。この記事では、ランキングが基準で変わる理由と、その数字が私たちの備えにどう関わるかをまとめます。

目次

結論|順位は、何を数えるかで変わります

「地震が多い国」という問いには、一つの答えがありません。

三つの数え方があります

数え方 上位に来る国 日本の位置
発生回数 中国、インドネシア、イランなど 4位
面積あたりの密度 日本 突出して高い
被害の大きさ 年によって変わります 上位に入ることが多い

回数では日本は1位ではありません。国土が広いほど、地震の数も増えるからです。

けれど、面積で割ると日本が突出します。狭い国土に、世界の2割の地震が集まっているためです。

だから「日本は地震大国」は正しい

順位が4位でも、この表現は誇張ではありません。

日本の国土は、世界の陸地の1%にも届きません。そこに、マグニチュード6以上の地震のおよそ2割が起きています。

これは、20倍以上の密度という意味です。順位という言葉だけでは、この事実は伝わりません。

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回数で見たランキング

まず、検索でよく引用されている数字を確認しておきます。

国連開発計画の集計

1980年から2000年にかけての、マグニチュード5.5以上の地震を国ごとに数えたものです。

順位
1位 中国
2位 インドネシア
3位 イラン
4位 日本

「地震が多い国ランキング」として広く引用されているのは、この集計です。

なぜ中国が1位なのか

理由は、大きく二つあります。

一、国土が広い。中国の面積は日本のおよそ25倍です。同じ密度でも、数は25倍になります。

二、内陸に活断層が多い。ヒマラヤ山脈をつくったインド亜大陸の衝突が、いまも内陸を押し続けています。

日本のようなプレート境界の地震とは、成り立ちが違います。

この数字を、そのまま受け取らないでください

ここで、注意点があります。

集計の期間が1980年から2000年です。20年間の記録なので、その後の大きな地震は含まれていません。

そして、マグニチュード5.5以上という基準です。基準を変えれば、順位も変わります。

ランキングは、条件つきの数字です。「1位はどこか」を覚えるより、条件を見るほうが役に立ちます。

面積で割ると、日本が突出します

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

マグニチュード6以上の、およそ2割

世界で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、およそ2割が日本周辺で起きています。

資料によっては17.9%という数字が使われます。いずれにしても、5回に1回は日本の近くです。

国土の広さと、比べてください

日本の国土面積は約38万平方キロメートル。世界の陸地の0.25%ほどです。

項目 日本の割合
世界の陸地に占める面積 0.25%ほど
マグニチュード6以上の地震 およそ20%

面積の割合に対して、地震の割合が80倍近くあります。

順位が4位でも、密度で見れば世界で最も地震の多い場所の一つです。両方とも正しい。見ている基準が違うだけです。

年に2,000回、揺れています

気象庁の統計では、日本で震度1以上を観測する地震は、年間2,000回前後あります。

1日に5回以上、どこかで揺れている計算です。体に感じないものを含めれば、さらに増えます。

気象庁が観測している地震計は全国に配置されており、震度1という小さな揺れも記録されます。「揺れたかもしれない」という程度のものが、毎日どこかで起きています。

この頻度が、日本を「地震大国」と呼ばせている実感の正体です。

なぜ、日本にこれほど集中するのか

理由がはっきりしています。

四つのプレートが集まる場所です

地球の表面は、プレートと呼ばれる岩盤に覆われています。その境目で、地震が起きます。

日本の周辺には、太平洋プレート、フィリピン海プレート、北米プレート、ユーラシアプレートの四つが集まっています。

これほど多くのプレートが接する場所は、世界でも限られます。

沈み込みが、ひずみをためます

海のプレートが陸のプレートの下へ沈み込むとき、陸側を引きずり込みます。

引きずられた陸側は、ひずみをためていきます。そして限界に達すると、跳ね返る。これが海溝型の地震です。

東日本大震災も、南海トラフで想定されている地震も、この形です。

内陸にも、活断層があります

プレート境界だけではありません。

押される力によって、陸地の内部にも断層ができます。阪神・淡路大震災も、熊本地震も、内陸の活断層が動いたものです。

つまり、日本には二種類の地震があります。海で起きるものと、陸で起きるもの。備え方も変わります。

仕組みは地震の仕組みとメカニズムにまとめました。

「地震が少ない国」は、どこか

逆の側から見てみると、構造の理解がさらに深まります。

プレートの境目から遠い国です

地震がほとんど起きない国には、共通点があります。プレートの内側、大陸の真ん中にあることです。

北欧、アフリカの中央部、オーストラリアの内陸、ブラジル。こうした地域では、地震はまれです。

だから、建物の作りが違います

地震のない国では、耐震を考える必要がありません。そのぶん、材料も工法も自由になります。

日本の建築基準法が世界的に見ても厳しいのは、必要だからです。1981年6月と2000年6月に、二度大きく変わっています。

自宅がどちらの基準かは耐震診断とは?費用の目安と補助金の実額で確認できます。

ただし、地震がない国が安全とは限りません

備えがない場所で地震が起きると、被害が大きくなります。

耐震基準がなく、訓練もなく、警報の仕組みもない。まれな地震ほど、被害が重くなることがあります。

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プレートの境目に、地震は並びます

地図で見ると、地震の分布には規則があります。

環太平洋の帯に、集中しています

世界の地震を地図に落とすと、太平洋をぐるりと囲む帯が浮かびます。

南米の西岸から北米の西岸へ、アラスカを通ってカムチャツカ、日本列島、フィリピン、インドネシア、ニュージーランドまで。この帯の上に、世界の大きな地震の大半が並びます。

火山も同じ帯に集中しています。プレートが沈み込む場所では、地震と火山が同時に起きるからです。

この帯は環太平洋火山帯と呼ばれます。世界の活火山のおよそ6割が、この帯の上にあります。

日本に111の活火山があるのも、同じ理由です。地震が多い国は、たいてい火山も多い。富士山の噴火が想定されているのも、この構造の一部です。降灰の影響は富士山が噴火したらどうなる?にまとめました。

もう一つ、アルプスからヒマラヤへ続く帯があります

地中海からトルコ、イラン、パキスタン、そしてヒマラヤ。

ここは、大陸どうしがぶつかっている場所です。イランやトルコで大きな地震が繰り返し起きるのは、この構造によります。

ランキングの2位と3位にインドネシアとイランが入るのは、この二つの帯の上にあるからです。偶然ではなく、地球の構造がそのまま順位に出ています。

日本は、帯の中でも特殊な位置にあります

環太平洋の帯の上にあるだけではありません。

四つのプレートが一箇所に集まる場所は、世界でもほとんどありません。日本列島の形そのものが、その力でできています。

だから、日本には海溝型の地震も、内陸の活断層の地震も、火山の噴火も、すべて揃っています。

数字の出どころを、確かめる習慣

この記事を書くうえで、いちばん気をつけた部分です。

「地震が多い国ランキング」は、出典で変わります

検索すると、順位の違うランキングがいくつも出てきます。どれかが間違っているのではありません。

数えた期間、マグニチュードの下限、地震の定義。これらが違えば、順位も変わります。

変わる条件 順位への影響
集計した期間 大地震が一度あるだけで順位が動きます
マグニチュードの下限 低くすると、観測網の密な国が有利になります
領海を含めるか 海溝型が多い日本は、含めると増えます
面積で割るか 割ると日本が上位に来ます

観測網の密度も、数字を動かします

ここは見落とされやすい点です。

地震計が少ない国では、小さな地震は記録されません。実際に起きていても、数字に出ない。

日本は世界でも観測網が最も密な国の一つです。だから、細かい地震まで数えられます。

つまり、「記録された地震の数」と「実際に起きた地震の数」は違います。国際的な比較では、ここが効きます。日本の観測網は震度1という小さな揺れまで拾いますが、海外ではその規模が記録に残らない国が多い。逆に言えば、マグニチュード5.5以上のような大きな地震に絞れば、この差は小さくなります。国連開発計画の集計が5.5以上を基準にしているのは、そのためだと考えられます。

だから、順位を覚える意味は小さい

この記事の結論とも重なります。

順位は条件で動きます。けれど、日本にプレートが四つ集まっているという事実は動きません。

覚えるなら、順位ではなく構造のほうです。

過去の大地震から見る、日本の位置

回数ではなく、規模で見てみます。

観測史上の上位に、日本も入ります

地震 規模
チリ地震 マグニチュード9.5 1960年
アラスカ地震 9.2 1964年
スマトラ島沖地震 9.1 2004年
東日本大震災 9.0 2011年

いずれも、プレートが沈み込む場所で起きています。そして、すべて津波を伴いました。

規模が大きいほど、津波が問題になります

マグニチュード9級の地震は、海底が広い範囲で持ち上がります。その上にある海水が、そのまま動く。

東日本大震災では、亡くなった方の90.6%が溺死でした。揺れではなく、水です。

詳しくは東日本大震災とは?死因の90.6%は溺死にまとめました。

一方、内陸の地震は規模が小さくても危険です

阪神・淡路大震災はマグニチュード7.3。数字だけ見れば、9.0より小さい。

けれど、亡くなった方は6,000人を超えました。震源が浅く、都市の直下だったからです。

そして死因は、窒息・圧死が77.0%。建物と家具です。

そして、亡くなった方の多くが地震の当日、それも発生から短い時間のうちに亡くなっています。「揺れてから逃げる」という発想が成り立たなかった、ということです。

つまり、内陸の直下型では、備えのすべてが揺れる前に決まっています。耐震と家具の固定が最優先になるのは、このためです。

規模の大小と、被害の大小は一致しません。震災ごとの死因の違いは過去の震災は何が人の命を奪ったかにまとめました。

この数字が、備えにどう関わるか

ランキングを知って終わりにするなら、あまり意味がありません。

「日本にいる」時点で、確率は高い

4位でも1位でも、結論は同じです。日本に住んでいるなら、地震は起きるものとして備えてください。

年間2,000回。これは「いつか」ではなく「いつも」に近い数字です。

ただし、地域で危険は違います

ここが重要です。日本の中でも、リスクは一様ではありません。

南海トラフの沿岸、首都直下、活断層の上。それぞれ、想定される揺れも被害も違います。

自分の地域で何を警戒すべきかは47都道府県の災害リスク一覧に、活断層の位置は活断層Sランク一覧にまとめました。

やることは、順番が決まっています

一、ハザードマップで自宅を調べる。揺れやすさ、液状化、津波。5分で終わります。

二、建物の建築年を確認する。1981年6月より前なら、耐震診断を検討してください。

三、家具を固定する。阪神・淡路大震災では、亡くなった方の77.0%が窒息・圧死でした。

四、水と携帯トイレを備える。1人1日3リットル、最低3日分です。

順番は防災は何から始める?最初にやること8ステップにまとめました。

日本の中で、どこが多いのか

国どうしの比較より、こちらのほうが実用的です。

太平洋側に集中します

日本海溝と千島海溝が沖にある東北から北海道の太平洋側で、地震の回数は多くなります。

そして、南海トラフが沖にある東海から四国、九州の太平洋側も同じです。

これは、海のプレートが沈み込む場所が沖にあるからです。

北海道と沖縄は、性質が違います

私が住む北海道は、千島海溝と日本海溝が沖にあります。2018年の北海道胆振東部地震では、日本で初めて全域が停電しました。

そして、太平洋側では千島海溝沿いの巨大地震が想定されています。津波の高さは、場所によって20メートルを超える想定です。

沖縄は、南西諸島海溝が近い。回数は多くありませんが、津波の記録が残っています。1771年の八重山地震では、大きな津波が押し寄せました。

「本州から離れているから安全」ということはありません。

ただし、回数の少ない地域が安全とは限りません

ここが、この記事で最も伝えたい部分です。

阪神・淡路大震災が起きた兵庫県は、それまで「地震が少ない地域」と考えられていました。熊本地震も同じです。

理由は、内陸の活断層は動く間隔が長いからです。数千年に一度という断層が珍しくありません。

人の一生では「地震のない土地」に見えます。けれど、地質の時間では違います。

だから、回数ではなく断層を見てください

自分の住む場所の近くに活断層があるかどうかは、公開されています。

とくに、今後30年以内の発生確率が高いとされるSランクの断層帯は、25都道府県32断層帯にわたります。

一覧は活断層Sランク一覧にまとめました。お住まいの都道府県が入っているか、一度確認してください。

揺れやすさも、場所で違います

同じ地震でも、地盤によって揺れの大きさが変わります。

埋め立て地、川沿いの低地、谷を埋めた造成地。こうした場所は、固い地盤より大きく揺れます。

そして、液状化の危険もあります。地面が水を含んだ砂のようになり、建物が傾く現象です。

自宅がどうかは、ハザードマップで確認できます。「揺れやすさマップ」や「液状化マップ」という名前で公開している自治体が多い。

世界のランキングを、どう使うか

最後に、この情報の使いどころを整理します。

知識として面白い。ただ、行動は変えません

正直に書きます。

日本が4位でも1位でも、あなたが今日やるべきことは変わりません。ハザードマップを見て、家具を固定して、水を備える。

ランキングは、「なぜ日本はこんなに地震があるのか」という疑問に答えるものです。行動を決めるものではありません。

ただし、ひとつだけ実用的な使い道があります

海外へ行くときです。

インドネシア、トルコ、イラン、チリ、ネパール。これらの国では、日本と同じかそれ以上の地震の危険があります。

そして、建物の耐震基準が日本と同じとは限りません。旅行や赴任の際は、宿泊先の建物と、避難の情報を確認してください。

とくに、非常口の位置と、揺れたときの現地の行動指針です。日本では「まず身を守る」ですが、建物の作りが違えば、屋外へ出るほうが安全な国もあります。

外務省の海外安全ホームページに、国ごとの情報が出ています。渡航の前に一度見ておくと安心です。

逆に、地震のない国から来た方へ

日本で暮らし始めた方にとって、年間2,000回という数字は驚きだと思います。

揺れたときにどうするか、緊急地震速報が鳴ったら何をするか。これは、日本で暮らすうえで最初に覚えることの一つです。

基本は地震の完全ガイドにまとめました。

「地震が少ない都道府県」を探している方へ

引っ越しを考えている方から、よく出る問いです。

回数の少ない県は、確かにあります

統計上、日本海側の一部や、内陸の県では観測される地震の回数が少なくなります。

けれど、そこに引っ越せば安全になるわけではありません。理由を三つ書きます。

一、活断層は全国にあります

Sランクとされる断層帯だけで、25都道府県32断層帯にわたります。

「地震が少ない」とされてきた地域にも、活断層は通っています。阪神・淡路も熊本も、その例です。

二、地震以外の災害があります

地震が少ない地域が、雪害や水害では上位に来ることがあります。

災害は地震だけではありません。洪水、土砂災害、豪雪、火山。地域ごとに、警戒すべきものが違います。

総合的な比較は災害が一番少ない都道府県はどこかにまとめました。

三、同じ県内でも、場所で大きく変わります

これが最も重要です。

県単位のランキングは、実用性が低い。同じ市内でも、川沿いと台地では危険がまったく違います。

埋め立て地か、谷を埋めた造成地か、固い地盤の上か。数百メートル離れるだけで、揺れ方が変わります。

だから、見るべきは県ではなく住所です。ハザードマップに番地まで入れてください。

引っ越すなら、見る順番があります

一、ハザードマップ。浸水想定区域か、土砂災害警戒区域か、揺れやすいか。

二、建物の建築年。1981年6月と2000年6月が境目です。

三、周辺の地形。川、斜面、埋め立ての履歴。古い地図で分かることがあります。

物件を選ぶ段階での確認事項は防災で選ぶ引っ越し先にまとめました。水害ハザードマップでの位置は、不動産取引で説明する義務があります。

数字を、暮らしに戻します

ここまで国際比較の話をしてきました。最後に、手元に引き寄せます。

年2,000回のうち、体に感じるのはごく一部です

震度1以上が年間2,000回前後。そのうち、震度4以上は年に数十回程度にとどまります。

そして、被害が出るような震度6弱以上は、年に0回から数回です。

つまり、ほとんどの地震では何も起きません。だから慣れます。慣れることが、備えを後回しにする理由になります。

備えの動機は、確率では作れません

正直に書きます。

「日本は地震が多い」と何度言われても、行動は変わりにくい。実際、防災対策の実施率は52.8%で、半数近くが未対策です。

そして、していない理由の最多は「必要だが後回し」でした。必要性は、もう伝わっています。

だから、最初の一歩を小さくしてください

全部そろえようとすると、動けなくなります。

今日できるのは、ハザードマップに住所を入れることだけです。5分、無料。

そこで何も出なければ、優先すべきは建物と家具。何か出たなら、逃げる場所を決めるのが先です。それだけで、次にやることが決まります。

費用の目安は防災にかける費用は年2,877円に、順番は防災は何から始める?最初にやること8ステップにまとめました。

この記事と、あわせて読むもの

地震のデータを扱った記事を並べておきます。

規模・死者数・被害額のランキング世界最大の地震はM9.5のチリ地震にまとめました。この記事が「回数」を扱うのに対し、あちらは「規模と被害」を扱っています。

マグニチュードと震度の違い地震のマグニチュードと震度の違いに。混同されやすい二つです。

地震が起きる仕組み地震の仕組みとメカニズムに。プレートと断層の関係を図解しています。

都道府県ごとのリスク47都道府県の災害リスク一覧に。自分の県で最も警戒すべき災害が分かります。

よくある質問

Q. 結局、日本は何位ですか

基準によります。これが正確な答えです。

発生回数(マグニチュード5.5以上、1980〜2000年)では4位。面積あたりの密度では世界でも最上位

「日本が1位」と書かれた情報を見かけたら、何を数えた順位かを確認してください。

Q. 中国のほうが多いのに、あまり聞かないのはなぜですか

報道の量と、地震の数は比例しません。

日本では、震度1でも速報が流れます。観測網が世界でも最も密で、情報が細かく出る国です。

そして、日本の地震は人口の多い地域で起きることが多い。だから、報じられる回数も増えます。

Q. 世界最大の地震は、どこで起きましたか

1960年のチリ地震で、マグニチュード9.5です。観測史上で最大とされています。

規模・死者数・被害額のランキングは世界最大の地震はM9.5のチリ地震にまとめました。

Q. インドネシアやトルコは、なぜ地震が多いのですか

プレートの境目に国土があるからです。日本と同じ理由です。

インドネシアは、環太平洋の帯とアルプス・ヒマラヤの帯が交わる場所にあります。2004年のスマトラ島沖地震はマグニチュード9.1で、観測史上3番目の規模でした。

トルコとイランは、アラビアプレートがユーラシアプレートを押している場所にあります。大陸どうしがぶつかる形なので、内陸に大きな断層が走っています。

Q. プレートが動くのは、なぜですか

地球内部の熱による対流が原因とされています。

地下深くの高温の岩石がゆっくり動き、その上に乗ったプレートを動かします。速さは年に数センチ。爪が伸びるくらいの速度です。

数センチでも、数百年たまれば数メートルになります。それが一度に解放されるのが、地震です。

Q. 日本で最も地震が多い都道府県はどこですか

年によって変わりますが、東北から関東の太平洋側が多くなる傾向があります。日本海溝と千島海溝の影響です。

ただし、回数が少ない地域が安全とは限りません。阪神・淡路大震災も熊本地震も、地震が少ないと思われていた地域で起きました。

都道府県ごとのリスクは47都道府県の災害リスク一覧にまとめています。

数字の読み方を、もう少し

ランキングを扱う記事は多いので、見分け方を書いておきます。

「日本は1位」と書かれていたら

間違いとは限りません。何を数えたかを見てください。

面積あたりの回数なら、日本が上位に来ます。マグニチュード6以上の割合でも、日本は約2割で突出します。

一方、単純な回数なら日本は4位です。どちらの数字を使ったかで、見出しが変わります。

年号のない数字に、注意してください

「世界の地震の10%が日本で起きる」「20%が日本で起きる」。両方の記述を見かけます。

これも、対象とするマグニチュードで変わります。M6以上なら約2割、すべての地震を含めればもっと低くなります。

数字を引用するときは、「いつの、何を対象にした数字か」を確認する習慣をつけてください。これは防災情報全般に言えることです。

この記事で使った数字の出どころ

数字 条件
日本は4位 M5.5以上、1980〜2000年、国連開発計画の集計
M6以上の約2割 日本周辺での発生割合。資料により17.9%とも
年間2,000回前後 震度1以上、気象庁の観測
国土は世界の陸地の0.25%ほど 約38万平方キロメートル

いずれも条件つきの数字です。この記事でも、条件を省いて「日本は4位」とだけ書くことはしていません。

まとめの前に、もう一度

長くなったので、要点だけ抜き出します。

この記事で分かること

一、発生回数の1位は中国。日本は4位。国土の広さが効いています。

二、面積あたりでは日本が突出。陸地の0.25%に、M6以上の約2割。

三、理由は四つのプレートが集まっているから。この構造は変わりません。

四、日本の中でも、場所でリスクが違う。回数の少ない地域に活断層があります。

そして、やることは変わりません

順位を知っても、行動は変わりません。変わるのは、理由が腑に落ちることだけです。

それでも、意味はあると思っています。「なぜ日本はこんなに揺れるのか」が分かると、備える気持ちが続きやすい。

必要性の説明はもう足りている、という調査結果があります。足りないのは、最初の一歩の小ささです。この記事を閉じたあと、ハザードマップに自宅の住所を入れてください。そこで津波や浸水が出たなら、逃げることが最優先。何も出なければ、建物と家具の対策が最優先です。世界で4位でも1位でも、この判断は変わりません。そして、5分で終わります。

まとめ|順位より、密度を見てください

最後に、要点を整理します。

覚えること

一、発生回数では1位は中国、日本は4位。国土の広さが効きます。

二、面積あたりでは日本が突出。世界の陸地の0.25%に、マグニチュード6以上の約2割が集中しています。

三、日本では年間2,000回前後、震度1以上を観測。

四、ランキングは基準で変わる。「何を数えたか」を必ず確認してください。

そして、順位は備えを変えません

4位でも1位でも、あなたの家が揺れる確率は同じです。

大事なのは世界の中での順位ではなく、自分の家の下に何があるかです。

今日できるのは、ハザードマップで住所を調べること。5分で、無料で終わります。手順はハザードマップの見方にまとめました。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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