【この記事の要約】
震災後は、必ずといっていいほどデマ(誤情報)が拡散します。2016年の熊本地震では「動物園からライオンが逃げた」という偽画像付きの投稿が拡散し、投稿者が偽計業務妨害容疑で書類送検される事件がありました。2011年の東日本大震災でも、有毒な雨が降る、外国人による犯罪が多発しているといった、根拠のないデマが広まりました。この記事では、震災後にデマが広がる仕組みと、実際に見分ける方法、そして自分がデマを拡散してしまわないための行動を整理しました。
こんにちは。防災ベーシックのたにです。
大きな地震が起きると、正確な情報と同じくらいの速さで、根拠のない情報も広まります。
私はこれまで、震災のたびに繰り返されるデマのパターンを見てきて、「またこの手の情報か」と感じることが少なくありません。
善意で拡散した情報が、結果的に混乱を広げてしまうこともあります。悪気がなくても、デマの拡散に加担してしまう可能性は誰にでもあります。
この記事では、震災後のデマがどう生まれ、どう広がるのか、そして私たちがどう向き合えばいいのかを、具体的に整理していきます。
【この記事の信頼性について】本記事は総務省・警察庁の公式発表資料、および報道機関の報道内容をもとに作成しています。災害時の正確な情報は、気象庁・内閣府防災情報のページ・お住まいの自治体の公式発表で必ずご確認ください。
地震・台風・水害、災害の種類で異なるデマの傾向
デマの内容は、災害の種類によっても異なる傾向があります。
| 災害の種類 | 広がりやすいデマの傾向 |
|---|---|
| 地震 | 余震・次の大地震に関する根拠のない予知情報 |
| 台風・大雨 | ダムの決壊、堤防の崩壊に関する未確認情報 |
| 水害・洪水 | 特定地域の水質汚染、感染症の流行に関する誇張された情報 |
特に「地震予知」に関するデマは、科学的に確立された地震予知の手法が現時点で存在しないにもかかわらず、繰り返し発生してきました。「〇月〇日に大地震が来る」といった具体的な予言情報は、根拠のないデマである可能性が非常に高いと考えてください。
震災後になぜデマが広がるのか
結論からお伝えします。震災後は、正確な情報が不足する一方で、不安を抱えた人が増えるため、デマが広がりやすい環境がそろってしまいます。
被災地では、通信インフラが混乱し、公式情報の発信・確認に時間がかかることがあります。この「情報の空白」を埋めるように、根拠のない噂や、意図的に作られた偽情報が広がっていきます。
さらに、SNSでは「役に立ちそうな情報」ほど拡散されやすい性質があります。真偽を確認する前に「念のため共有しておこう」という善意の行動が、結果的にデマを広げてしまうことがあります。
過去の震災で実際に確認されたデマの事例
震災後のデマは、決して珍しい現象ではありません。過去の大きな震災でも、繰り返し発生してきました。代表的な事例を紹介します。
2016年熊本地震:「動物園からライオンが逃げた」というデマ
2016年4月の熊本地震の直後、「熊本の動植物園からライオンが逃げた」という文章とともに、ライオンが道路にいる画像がSNSに投稿されました。
この画像は、実際には南アフリカで撮影された無関係の写真でした。投稿は瞬く間に拡散され、動植物園には問い合わせが殺到しました。
この投稿をした人物は、後に偽計業務妨害の疑いで書類送検されています。悪ふざけのつもりの投稿が、実際の業務に深刻な支障をきたした事例として、広く知られています。
2011年東日本大震災:多数のデマ・チェーンメール
2011年の東日本大震災では、さらに多くのデマが拡散しました。「有毒な雨が降るので外出を控えるように」「コンビナート火災で有害物質が飛散している」といった、科学的根拠のない情報が広まりました。
また、「外国人窃盗団が被災地で横行している」といった、特定の集団を標的にした差別的なデマも拡散し、社会問題になりました。
震災直後は救援物資の不足を煽るような不確かな情報も広がり、買いだめや混乱を助長した面があると指摘されています。
| 震災 | 広がったデマの例 |
|---|---|
| 2011年 東日本大震災 | 有毒な雨、コンビナート火災の有害物質、特定集団による犯罪の横行 |
| 2016年 熊本地震 | 動物園からライオンが逃げたという偽画像投稿 |
デマ・誤報・フェイクニュースの違い
似たような言葉に「デマ」「誤報」「フェイクニュース」がありますが、それぞれ意味合いが少し異なります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| デマ | 根拠のない噂。悪意の有無を問わず、事実と異なる情報が広まったもの |
| 誤報 | 報道機関などが、確認不足により誤って伝えてしまった情報 |
| フェイクニュース | 意図的に、事実であるかのように装って作られた虚偽の情報 |
デマは、必ずしも悪意から生まれるとは限りません。善意の思い込みや、勘違いから広がることもあります。一方フェイクニュースは、最初から人を欺く意図を持って作られる点が特徴です。この違いを知っておくと、情報への向き合い方も変わってきます。
デマが拡散されやすい理由
震災時のデマには、拡散されやすくなる共通の心理的要因があります。仕組みを知っておくことが、冷静な判断につながります。
不安な状況ほど、情報を求めてしまう
被災した直後、人は少しでも多くの情報を得ようとします。この「情報を求める心理」につけ込む形で、真偽不明の情報も一緒に取り込まれやすくなります。
「念のため共有」という善意の連鎖
「もし本当だったら大変だから、念のため共有しておこう」という善意が、確認されていない情報の拡散を後押しします。この心理は、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
衝撃的な内容ほど拡散されやすい
研究などでも指摘されている通り、SNS上では、衝撃的・感情に訴える内容の情報のほうが、そうでない情報よりも速く、広く拡散される傾向があります。デマは、この性質を悪用して作られることがあります。
SNS事業者側の対策も進んでいる
デマ対策は、利用者側の努力だけでなく、SNSを運営する事業者側の取り組みも進んでいます。誤情報が疑われる投稿にラベルを表示する仕組みや、災害時に公的機関の情報を優先的に表示する機能などが導入されているプラットフォームもあります。
私は、こうした仕組みを理解しておくことも、デマを見分ける一助になると考えています。「この投稿には注意ラベルがついている」という表示自体が、重要な判断材料になります。
デマかどうかを見分ける5つのポイント
情報に触れたとき、拡散する前に確認したいポイントをまとめます。
- 発信元を確認する:公的機関・報道機関などの信頼できる発信元か
- 複数の情報源で確認する:同じ内容が、公式発表や複数の報道で確認できるか
- 画像・動画の出どころを確認する:過去の別の災害・別の場所の映像が使い回されていないか
- 感情を強く煽る表現に注意する:「拡散希望」「今すぐ」といった煽り文句には冷静に対応する
- 投稿の日時を確認する:古い投稿が、あたかも最新の情報のように再拡散されていないか
私は、この中でも「複数の情報源で確認する」が、最も実践しやすく効果的だと考えています。1つの投稿だけを鵜呑みにせず、公式発表や報道と照らし合わせる習慣をつけてください。
拡散する前に立ち止まる習慣をつける
SNSでの拡散は、ボタン一つでできてしまいます。だからこそ、拡散する前に一呼吸置く習慣が重要です。
「これは本当に確認された情報だろうか」「発信元は信頼できるだろうか」と、一度立ち止まって考えるだけで、多くのデマの拡散を防げます。
特に、家族の安否や避難情報など、命に関わる情報ほど、正確性の確認が重要になります。不確かな情報を拡散してしまうと、かえって混乱を招き、本当に必要な情報が埋もれてしまうことがあります。
画像の真偽を確認する具体的な方法
SNSで拡散される画像・動画には、過去の別の災害や、海外の映像が「今回の地震の様子」として使い回されるケースがあります。
画像検索を活用する
気になる画像は、Googleなどの画像検索機能を使って、いつ・どこで撮影されたものかを調べることができます。同じ画像が過去の記事で使われていないか確認するだけで、多くの誤情報に気づけます。
撮影場所の特徴を確認する
看板の言語、建物の様式、車のナンバープレートなど、画像に写り込んでいる細かい情報から、撮影場所を推測できることがあります。「本当にこの地域の映像か」という視点を持つことが大切です。
公式情報とSNS情報、それぞれの特徴
震災時の情報収集では、公式情報とSNS情報を、それぞれの特性を理解したうえで使い分けることが重要です。
| 情報源 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 公式情報(気象庁・自治体など) | 正確性が高い | 発信までにやや時間がかかることがある |
| 報道機関 | 取材・裏付けを経た情報 | 速報段階では情報が不確定な場合がある |
| SNS | 速報性が高い、現地の生の声が届く | 未確認情報・デマが混在しやすい |
私は、SNSを「一次情報のヒント」として使い、最終的な判断は公式情報で確認するという使い分けをおすすめしています。SNSだけ、公式情報だけ、どちらか一方に偏らないことが大切です。
災害用伝言ダイヤルなど、公式の安否確認手段を優先する
震災時、家族の安否に関する不確かな情報がSNSで飛び交うことがあります。こうした情報に振り回されないためにも、公式の安否確認手段を活用することをおすすめします。
災害用伝言ダイヤル(171)や、災害用伝言板(web171)は、NTTが提供する公式の安否確認サービスです。SNS上の未確認情報に頼るよりも、こうした公式サービスを使うほうが、確実で誤解の少ない方法です。
私は、平常時のうちに、家族でこれらのサービスの使い方を確認しておくことをおすすめしています。使い方を知らないままでは、いざというときに活用できません。
デマの拡散が招く具体的な被害
デマは「ただの噂」では済まされない、具体的な被害をもたらすことがあります。
救助・支援活動の妨げになる
誤った避難場所の情報や、存在しない被害情報が拡散されると、限られた救助リソースが誤った方向に割かれてしまう可能性があります。
買いだめ・混乱を助長する
「物資が不足する」というデマが広まると、実際には十分な供給があっても、不安からパニック買いが起こり、結果的に本当に物資が不足する事態を招くことがあります。
特定の集団への差別・偏見を助長する
過去の震災では、特定の国籍・地域の人々を標的にした差別的なデマが拡散した例もあります。こうした情報は、人権を侵害する重大な問題につながります。
家族・友人にもデマの見分け方を共有する
デマ対策は、自分一人が気をつけるだけでは十分ではありません。周囲の人にも、見分け方を共有しておくことをおすすめします。
- 高齢の家族には特に丁寧に説明する:SNSの情報をそのまま信じやすい傾向がある場合、具体的な事例を交えて伝える
- 子どもにも簡単な言葉で伝える:「本当かどうかわからないことは、大人に確認してから信じよう」と伝える
- 拡散する前に、家族内で一度確認し合う:グループチャットなどで、拡散前に一声かけ合う習慣を作る
私は、こうした小さな声かけの積み重ねが、家族全体をデマから守る最も現実的な方法だと考えています。
震災時、デマとどう向き合うべきか
ここまでの内容を踏まえて、私なりの結論をお伝えします。
震災時は、情報を「速く得ること」より「正確に得ること」を優先してください。1分でも早く情報を得ることよりも、誤った情報で行動して被害を広げないことのほうが重要です。
| 立場 | 優先して意識すべきこと |
|---|---|
| 情報を受け取る側 | 複数の情報源で確認してから信じる |
| 情報を共有する側 | 拡散前に発信元・日時を確認する |
| 家族・周囲への共有 | デマの事例を日頃から共有しておく |
私は、震災という混乱の中でこそ、一呼吸置く冷静さが、自分と周囲を守る力になると考えています。
デマを見つけたときの対応
明らかなデマを見つけた場合、どう対応すればいいか迷う方もいると思います。基本的な対応をまとめます。
- 自分から拡散しない:たとえ否定するためであっても、拡散すること自体が情報を広げてしまう場合がある
- 公式機関の発表を確認・共有する:正しい情報を、公式発表へのリンクとともに伝える
- SNSの通報機能を活用する:明らかな誤情報は、プラットフォームの通報機能で報告できる
感情的に否定コメントを書き込むよりも、公式情報へのリンクを添えて冷静に伝えるほうが、周囲の理解を得やすいと私は感じています。
デマの拡散は法律上どう扱われるか
意図的に虚偽の情報を流し、業務や社会に支障をきたした場合、偽計業務妨害罪などの対象になることがあります。熊本地震のライオンのデマ事件は、その代表的な例です。
「軽い気持ちの投稿だった」としても、結果として大きな社会的影響を与えた場合は、法的な責任を問われる可能性があります。震災時の情報発信には、平常時以上に慎重さが求められます。
AIによって作られた偽画像・偽動画にも注意する
近年は、AI技術を使って本物そっくりの画像・動画を作成する技術が進化しています。震災の被害状況を捏造した画像が、AIによって生成され、拡散されるリスクも高まっています。
私は、この点が過去の震災デマと比べて、より厄介になっている部分だと感じています。以前は「不自然な画像」として見抜けたものも、現在は専門家でなければ判別が難しいレベルに達しています。
だからこそ、画像そのものの見た目だけで判断せず、「発信元は信頼できるか」「公式発表と一致しているか」という、情報源に基づく確認方法がより重要になっています。
デマが広がりやすい時期と、落ち着く時期の違い
震災後のデマは、発生からの時間経過によって傾向が変化します。
| 時期 | デマの傾向 |
|---|---|
| 発生直後(数時間〜1日) | 被害状況・安否に関する未確認情報が急増する |
| 数日後 | 支援物資・避難所に関する不確かな情報が広がりやすい |
| 数週間後 | 原因・責任の所在をめぐる根拠のない憶測が出始める |
発生直後は特に情報が錯綜しやすいため、この時期こそ、公式発表を待つ我慢強さが求められます。私は、「わからないことは、わからないままにしておく」という判断も、時には必要だと考えています。
報道機関・ジャーナリズムの役割を理解する
デマ対策を考えるうえで、報道機関が果たしている役割にも目を向けてみてください。
報道機関は、取材・裏付け確認というプロセスを経てから情報を発信します。速報性ではSNSに劣る場合がありますが、その分、誤情報が含まれるリスクは低く抑えられています。
私は、SNSで情報を見かけたら、同じ内容を報道機関が報じているかを確認する習慣を持つことをおすすめしています。両者が一致していれば、信頼度はぐっと高まります。
デマを信じてしまう心理的な背景
デマに引っかかってしまうのは、決して「情報リテラシーが低いから」だけではありません。誰にでも起こりうる心理的な要因があります。
正常性バイアスとその逆
「自分は大丈夫」と考える正常性バイアスとは逆に、災害時には「最悪の事態を想定してしまう」心理が働くこともあります。この不安な心理状態が、根拠のない悲観的な情報を信じやすくしてしまいます。
確証バイアス
すでに抱いている不安や先入観に合致する情報ほど、疑わずに受け入れてしまう傾向があります。「やっぱりそうだったのか」と感じる情報ほど、実は確認が必要だという意識を持つことが大切です。
情報発信する立場になったときの心構え
被災地にいる方が、状況を伝えるために情報を発信する場面もあると思います。その際に気をつけたいポイントをまとめます。
- 自分が直接確認した情報かどうかを明記する:「聞いた話」なのか「自分で見た」ことなのかを区別して伝える
- 断定的な表現を避ける:不確かな情報は「〜のようです」「未確認情報ですが」と前置きする
- 時刻・場所を具体的に記載する:曖昧な情報は誤解を招きやすい
正確な一次情報は、被災地の外にいる人にとって非常に価値があります。だからこそ、発信する際は、正確性を意識した伝え方を心がけてください。
日本と海外の震災デマ対策の違い
デマへの対策は、国や地域によってもアプローチが異なります。
| 地域 | 主な対策 |
|---|---|
| 日本 | 自治体・警察による注意喚起、SNS事業者への削除要請 |
| 諸外国 | ファクトチェック専門機関との連携、法規制の強化が進む国もある |
日本でも近年、ファクトチェックを専門に行う団体の活動が広がりつつあります。震災時に限らず、こうした機関の発信を日頃からチェックしておくと、いざというときの判断材料になります。
情報が交錯したときの家庭内ルールを決めておく
震災が起きてから対応を考えるのではなく、平常時のうちに家庭内でルールを決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
- 情報源のブックマークをあらかじめ用意しておく:気象庁・自治体の公式サイトをスマートフォンに登録しておく
- 「拡散する前に家族に一声かける」を合言葉にする:家族内でワンクッション置く仕組みを作る
- 不安な情報に触れたときの相談先を決めておく:誰に確認すればいいかを事前に決めておく
私は、こうしたルールを平常時に決めておくことが、震災時の混乱を大きく減らすと考えています。いざというときに一から考えるのは、想像以上に難しいものです。
デマと「不確かだが有用な情報」の違い
すべての未確認情報が、悪質なデマというわけではありません。「不確かだけれど、共有する価値のある情報」も存在します。この違いを整理しておきます。
| 種類 | 特徴 | 対応 |
|---|---|---|
| 悪質なデマ | 意図的な虚偽、根拠のない断定 | 拡散しない、通報する |
| 不確かな現地情報 | 個人の体験に基づくが、裏付けが取れていない | 「未確認情報」と明記したうえで共有する |
| 公式情報 | 行政・報道機関による確認済みの情報 | 積極的に共有してよい |
私は、不確かな情報をすべて排除する必要はないと考えています。ただし、共有する際に「これは未確認の情報です」と一言添えるだけで、受け取る側の判断材料が大きく変わります。
子どもにデマとの向き合い方を教える
震災時、子どもがSNSやニュースに触れる機会も増えています。情報リテラシーを育てる機会として活用することもできます。
- 「本当かな?」と問いかける習慣をつける:見た情報をそのまま信じず、一度疑問を持つ姿勢を育てる
- 信頼できる情報源を一緒に確認する:気象庁や自治体のサイトを、実際に一緒に見てみる
- 不安な情報に触れたら、大人に相談するよう伝える:一人で抱え込ませない環境を作る
私は、震災という出来事を、子どもが情報との付き合い方を学ぶきっかけにできればと考えています。
よくある質問
Q. 「地震予知」を名乗る情報を見かけたら、どう対応すればいいですか?
A. 現時点で、確立された地震予知の科学的手法は存在しないとされています。「〇月〇日に大地震が来る」といった具体的な予言情報は、根拠のないデマである可能性が高いため、拡散しないようにしてください。
Q. 過去に拡散されたデマの投稿を、後から見つけたらどうすればいいですか?
A. 古い投稿が再拡散されて誤解を招くことがあります。投稿日時を確認し、明らかに過去の災害の内容だとわかった場合は、拡散せず、必要であれば「これは過去の情報です」と補足することをおすすめします。
Q. デマかどうか判断に迷う情報を見つけたら、どうすればいいですか?
A. まずは拡散せず、公式機関の発表や複数の報道で確認できるかを調べてください。判断がつかない場合は、共有を控えるのが安全です。
Q. 善意で拡散した情報がデマだった場合、責任を問われますか?
A. 悪意なく拡散した場合でも、内容や状況によっては責任を問われる可能性があります。特に、明らかに真偽不明な情報を「拡散希望」として広める行為には注意が必要です。
Q. SNSで見た画像が本物かどうか、どう確認すればいいですか?
A. 画像検索機能を使うと、過去に使われた画像かどうかを確認できます。看板の言語や建物の様式など、撮影場所の特徴を確認することも有効です。
Q. 家族が誤情報を信じてしまっている場合、どう伝えればいいですか?
A. 頭ごなしに否定するのではなく、公式機関の発表など、信頼できる情報源を一緒に確認することをおすすめします。具体的な事例を示すと、納得してもらいやすくなります。
デマの拡散元になりやすいSNSと、確認に向くSNSの違い
SNSの種類によって、デマが広がりやすい傾向と、確認に向いている傾向があります。
| SNS | 特徴 | 震災時の使い方 |
|---|---|---|
| X(旧Twitter) | 拡散速度が非常に速い | 速報の把握には向くが、真偽の確認は別途必要 |
| Instagram・TikTok | 画像・動画が中心 | 過去の映像が使い回されやすいので特に注意 |
| LINE | 閉じたグループ内で拡散 | 家族・友人間のチェーンメール的なデマに注意 |
| 自治体公式SNS | 情報源として信頼度が高い | フォローしておくと確認の手間が減る |
日頃からデマに強い情報環境を整えておく
震災が起きてから対策を考えるのでは、間に合わないこともあります。
平常時のうちに、自治体・気象庁・消防庁など公式アカウントをフォローしておくことをおすすめします。あわせて、ファクトチェック団体のアカウントもフォローしておくと、デマが出回った際に素早く確認できます。
家族の間で「怪しい情報は転送する前に一言相談する」というルールを決めておくだけでも、デマの拡散をかなり防げます。
デマ対策として国や自治体が発信している公式情報
総務省や消防庁は、災害時のデマ・偽情報対策として、公式サイトやSNSでの注意喚起を行っています。
また、大きな災害の際には、内閣府や自治体が「デマにご注意ください」といった専用の告知ページを設けることもあります。震災直後は、こうした公式チャンネルを最初に確認する癖をつけておくと安心です。
情報を拡散する側にもなる時代だからこそ気をつけたいこと
スマートフォンひとつで、誰もが情報の発信者になれる時代です。だからこそ、受け取る側だけでなく、発信する側としての心構えも大切だと感じています。
投稿する前に「これは事実として確認できているか」「誰かを不必要に不安にさせないか」を一呼吸おいて考える。この小さな習慣が、震災時の混乱を少しでも和らげることにつながるはずです。
デマの拡散が復旧・復興の妨げになることもある
デマは個人の不安をあおるだけでなく、救助活動や物流にも影響を与えることがあります。
たとえば「特定の地域では物資が不足している」という誤った情報が広まると、その地域に支援が集中し、本当に困っている別の地域への支援が遅れることがあります。デマの拡散は、単なる情報の誤りにとどまらず、支援の偏りという形で現実の被害につながる可能性があるのです。
デマを目にしたときに家族へ共有する際の伝え方
デマかもしれない情報を家族に伝えるときは、「これは本当みたいだよ」と断定せず、「こういう投稿を見たけれど、まだ確認できていない」と伝えることを意識しています。
こうした伝え方をするだけで、家族内でのさらなる誤解の連鎖を防ぐことができます。特に高齢の家族や子どもに伝える際は、情報の確からしさを一緒に確認する時間を取ることをおすすめします。
デマに関する相談窓口
悪質なデマや誹謗中傷を見かけた場合、法務省の人権相談窓口や、総務省の違法・有害情報相談センターに相談することもできます。個人で対応に困ったときは、こうした窓口の利用も検討してください。
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まとめ
震災後は、2016年熊本地震のライオンのデマや、2011年東日本大震災の際の様々な誤情報のように、必ずといっていいほどデマが拡散します。
デマが広がる背景には、情報の不足、不安な心理、そして「念のため共有」という善意の連鎖があります。近年はAIによる偽画像・偽動画という新しいリスクも加わっています。
拡散する前に、発信元・複数の情報源・投稿日時を確認する習慣を持つことが、デマの拡散を防ぐ一番の方法です。災害用伝言ダイヤルなど、公式の安否確認手段を活用することも忘れないでください。
家族・子どもにも見分け方を共有し、平常時のうちに「拡散前に一声かける」というルールを決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
この記事が、震災時に冷静な判断をするための助けになれば嬉しいです。



