AMラジオはいつ停波する?2028年秋のFM転換と地域ごとの違いを解説

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【この記事の要約】
民放AMラジオ47局のうち44局が、2028年秋までにFM放送局への転換を目指しています。つまりAM放送は数年のうちに大きく減ります。ただし、すべてが一斉になくなるわけではありません。北海道の2局と秋田放送はFM転換を見送る方針で、NHKのラジオ第1もAM放送を続けています。防災の観点で押さえるべきは、いつ止まるかより「自分の地域の局がどうなるか」です。そして手持ちのラジオがワイドFM(90.1〜95MHz)を受信できるかどうかです。ここが対応していなければ、転換後は地元局が聴けなくなります。この記事では、停波の時期と背景、地域ごとの違い、そして買い替えが必要かどうかの判断基準を整理します。

目次

結論:2028年秋が目標。ただし地域によって事情が違います

先に結論をお伝えします。

全国の民放AMラジオ47局のうち、44局が2028年秋までにFM放送局への転換を目指しています。この時期が、いまのところの目安です。

ただし、次の3点を押さえておいてください。

一つ目は、すべての局が転換するわけではないことです。北海道の2局と秋田放送は、FM転換を見送る方針とされています。

二つ目は、NHKのラジオ第1はAM放送を続けていることです。災害報道の中心となる放送は残ります。

三つ目は、時期が前後する可能性があることです。転換には設備の準備が必要で、局ごとに事情が異なります。

そして最も大切なのは、いつ止まるかを気にすることより、手持ちのラジオがワイドFMを受信できるかを確かめることです。対応していれば、転換されても困りません。

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そもそも何が起きているのか

まず、順を追って整理します。

いま進んでいるのは、AM放送を廃止してFM放送へ移す動きです。放送内容がなくなるわけではありません。電波の種類が変わるだけです。

これまでAMで聴いていた番組が、FMの周波数で流れるようになります。番組そのものは続きます。

すでに準備は始まっています

この動きは、突然決まったものではありません。段階を踏んで進んできました。

時期 できごと
2014年ごろから ワイドFM(FM補完放送)の運用が各地で始まる
2019年 民放連がAM放送の縮小・FM転換の検討を表明
2024年1〜3月 13社34の中継局が試験的にAM放送を停止する実証実験
2028年秋まで 44局がFM放送局への転換を目指す

2024年の実証実験は、実際にAM放送を止めてみて影響を確かめるものでした。聴取者からどんな声が上がるか、どの地域で困る人が出るかを調べる取り組みです。

この実験に参加したのは13社にとどまりました。在京の3局は参加を見送っています。

なぜAM放送をやめるのか

理由は主に3つあります。どれも経営に関わる現実的な事情です。

理由1:設備の維持費が重い

最も大きな理由がこれです。

AM放送の送信設備は大がかりです。高い鉄塔と広い敷地が必要で、更新には多額の費用がかかるとされています。老朽化した設備を建て替えるとなれば、負担はさらに大きくなります。

一方、FMの送信設備はAMより小規模で済みます。既存の鉄塔に相乗りすることもできます。

ラジオ局の経営環境が厳しくなるなかで、この差は無視できません。

理由2:広い敷地の確保が難しい

AMの送信所は、電波を効率よく飛ばすために広い土地を必要とします。加えて、地面が湿っている場所が適しています。

そのため、多くのAM送信所は海沿いや川沿いの低地に建てられてきました。都市の開発が進むなかで、こうした土地を維持し続けることも負担になっています。

理由3:聴かれ方が変わった

ラジオの聴かれ方そのものも変化しています。インターネット経由で聴く人が増え、AMの電波で直接受信する人は相対的に減りました。

音質面でもFMが優位です。若い世代にとって、ノイズの多いAMを選ぶ理由は少なくなっています。

防災の観点ではどう見るべきか

ここからが、私が最もお伝えしたい部分です。

FM転換には、防災上の利点と欠点の両方があります。片方だけを見て判断しないでください。

利点:送信所が災害に強くなる

先ほど触れたとおり、AMの送信所は低地に多くあります。津波、高潮、河川の氾濫といった水害を受けやすい場所です。

災害時に必要な放送が、災害によって止まる。この矛盾が長年の課題でした。

FMの送信設備は高い場所に置けます。水害のリスクを避けやすくなります。

また、建物の中でも受信しやすくなります。在宅避難で室内にいる場面では、この違いが効いてきます。

欠点:遠くまで届かなくなる

一方で、失われるものもあります。

AMは電波が遠くまで届きます。特に夜間は、上空の電離層で反射して数百キロ先まで届くことがあります。

この性質のおかげで、地元局が停波しても隣接地域の放送を拾えました。広域災害では、これが命綱になる場面があります。

FMは基本的に見通しの範囲までです。山を挟むと届きません。中継局を増やす必要がありますが、すべての場所をカバーできるとは限りません。

山間部や離島では影響が出る可能性

特に懸念されるのが、山あいの地域や離島です。

これまでAM1局でカバーできていた範囲を、FMでは複数の中継局が必要になります。採算の問題で、すべての場所に中継局を置けるとは限りません。

お住まいの地域が山に囲まれている場合は、転換後に受信状況がどう変わるかを確認しておくことをおすすめします。

停波と休止は意味が違います

ニュースで見かける言葉に、少し紛らわしいものがあります。整理しておきます。

言葉 意味
停波 電波の送信を止めること。恒久的な場合も一時的な場合もある
休止 一時的に放送を止めること。設備の点検や実証実験で行う
FM転換 AM局がFM局へ移行すること。放送そのものは続く
廃局 放送局そのものがなくなること

いま進んでいるのはFM転換です。放送局がなくなるわけでも、番組が消えるわけでもありません。

この違いを押さえておくと、報道を見たときに落ち着いて受け止められます。「ラジオがなくなる」という見出しに驚く必要はありません。

中継局から段階的に止まります

もうひとつ知っておきたいのが、止まり方の順序です。

放送局には、本局と中継局があります。本局は中心となる送信所で、中継局は電波が届きにくい地域を補う施設です。

2024年の実証実験でも、止められたのは中継局が中心でした。中継局のほうが影響範囲が限定されるためです。

つまり、山あいの地域や、本局から離れた場所から先に影響が出る可能性があります。都市部に住んでいると変化に気づきにくく、地方ほど早く影響を受けるという構図です。

受信状況が変わったらどうするか

転換後、地元局が入りにくくなった場合の対処を挙げます。

まずアンテナを試す

FMは、アンテナの向きで受信状況が大きく変わります。

多くのポータブルラジオは、伸ばせるロッドアンテナが付いています。これを完全に伸ばし、向きを変えてみてください。

コツは、送信所の方向に対してアンテナを垂直に立てることです。真上に伸ばすより、少し傾けたほうが入る場合もあります。

イヤホンをアンテナ代わりに使う機種では、イヤホンのコードを伸ばして窓際へ向けると改善することがあります。

置き場所を変える

建物の中では、窓の近くが最も入りやすい場所です。特に送信所の方角にある窓が有利です。

逆に、鉄筋コンクリートの建物の中央部や地下は、電波が届きにくくなります。

マンションにお住まいなら、ベランダ側で受信を確かめてみてください。低層階より高層階のほうが有利なことが多くあります。

それでも入らない場合

次の手段を検討してください。

  • 外部アンテナ端子のあるラジオを使い、アンテナ線を窓際へ伸ばす
  • 受信感度の高い機種に買い替える
  • コミュニティFMなど、より近い送信所の放送を探す
  • インターネット経由のサービスを併用する(平常時のみ)

感度は機種によってかなり差があります。安価な製品では入らない場所でも、受信性能の高い機種なら入ることがあります。

地域によって状況が違います

ここは誤解しやすい部分なので、丁寧に整理します。

区分 状況
FM転換を目指す民放 47局のうち44局。2028年秋が目標
転換を見送る民放 北海道の2局と秋田放送
NHKラジオ第1 AM放送を継続
NHKラジオ第2 2026年3月末で廃止済み

北海道と秋田が見送る理由

地理的な事情です。

北海道は面積が広く、山も多い土地です。AMなら1つの送信所で広い範囲をカバーできますが、FMでは同じことができません。中継局を数多く建てる必要があり、現実的ではないという判断です。

秋田も同様に、山地が多く人口が分散しています。

私は札幌に住んでいますので、この地域ではAM放送が当面続くことになります。

それでも安心はできません

ただし、北海道にお住まいの方も油断はできません。

理由は移動です。本州へ旅行や帰省をした先で災害に遭ったとき、その土地の局がFMへ移っていれば、AMしか入らないラジオでは情報が取れません。

災害は自宅にいるときだけ起きるものではありません。出張先、旅行先、帰省先。どこで遭遇してもおかしくないという前提で備えを考えてください。

NHKの位置づけ

防災の観点で心強いのが、NHKラジオ第1がAM放送を続けている点です。

NHKはラジオ第2放送を2026年3月末で廃止し、AM放送を1波に集約しました。しかし災害報道の中心であるラジオ第1は残っています。

民放がFMへ移っても、NHKのAM放送は聴ける状態が当面続く見込みです。ただし、これも将来にわたって保証されたものではありません。

いま買い替えるべきか

ここが多くの方の関心事だと思います。判断の基準を示します。

判断の手順

  1. 手持ちのラジオのFM受信範囲を確認する
  2. 「76〜95MHz」以上なら対応。買い替え不要
  3. 「76〜90MHz」なら非対応。追加購入を検討
  4. ラジオを持っていないなら、対応機を1台購入する

この4段階で判断できます。難しく考える必要はありません。周波数表示を見るだけで、答えはほぼ出ます。

非対応だった場合の考え方

状況 おすすめの対応
転換予定の地域にお住まい 早めに対応機を追加する
北海道・秋田にお住まい 急ぎではないが、旅行用に1台あると安心
ラジオが1台しかない 台数を増やすことを優先する
車で移動が多い カーラジオの対応状況も確認する

私がおすすめするのは、買い替えではなく追加です。古いラジオも、AM放送が続く間は問題なく使えます。捨てる必要はありません。

ラジオは複数あって困るものではありません。寝室、持ち出し袋、車。それぞれに1台ずつあると安心です。

費用の目安

ワイドFM対応の防災ラジオは、2,000円台から手に入ります。手回しやソーラー充電を備えた多機能型でも5,000円前後が中心です。

防災の備えとしては、費用対効果の高い部類に入ります。数千円で、情報が途絶える事態を避けられると考えれば、決して高い買い物ではありません。

ただし、極端に安い製品には注意してください。受信感度が低く、必要なときに入らないことがあります。手回し充電の内蔵電池が弱く、回してもすぐ切れる製品もあります。

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カーラジオはどうなるのか

見落とされやすい点です。

車のラジオも、機種と年式によって対応状況が異なります。近年の車載機は対応していることが多いですが、古い車では非対応の場合があります。

車は、停電中でもラジオを聴ける貴重な場所です。エンジンをかけずにアクセサリー電源で聴くこともできます。

ただし、車内でラジオを聴く際は注意点があります。バッテリーが上がらないよう、長時間の使用は避けてください。また、大雪で車が埋もれている状況でエンジンをかけると、一酸化炭素中毒の危険があります。

ご自分の車が対応しているかどうか、今度乗るときに周波数表示を確認してみてください。

スマートフォンで代用できるか

「アプリがあるからラジオはいらない」という考え方について、私の見解を述べます。

結論から言えば、平常時は代用できますが、災害時は別です。

アプリの弱点

インターネット経由のラジオアプリは、通信回線を使います。つまり次の場面で使えなくなります。

  • 基地局が被災して通信が途絶えたとき
  • 回線が混雑してつながりにくいとき
  • スマートフォンの電池が切れたとき
  • 通信制限がかかっているとき

電波を直接受信するラジオは、これらの影響を受けません。放送局と送信所が生きていれば聴けます。

ラジオ機能を内蔵したスマートフォン

一部の機種には、FMチューナーが内蔵されています。これなら通信回線を使わずに受信できます。

ただし対応機種は限られており、イヤホンをアンテナとして使う必要がある機種もあります。ご自分の端末が対応しているか確認してみてください。

いずれにせよ、専用のラジオを1台持っておくことをおすすめします。スマートフォンの電池は、連絡手段として温存すべきだからです。

誰が最も影響を受けるのか

この変化は、すべての人に同じ影響を与えるわけではありません。特に注意が必要な方を挙げます。

高齢の方

最も影響が大きいのがこの層だと私は考えています。

長年AMラジオを聴いてきた方にとって、周波数が変わることは大きな戸惑いになります。日課として決まった局を聴いている方も多くいます。

また、新しい機器の購入や設定が負担になる場合もあります。離れて暮らすご家族がいれば、代わりに確認して差し上げてください。

対応機を買って渡す際は、よく聴く局の周波数をあらかじめ登録しておくか、大きく紙に書いて貼っておくと親切です。

山間部・離島にお住まいの方

前述のとおり、FMは見通しの範囲が基本です。地形の影響を受けやすいため、これまで問題なく聴けていた場所で入らなくなる可能性があります。

転換の予定が発表されたら、早めに受信状況を確かめてください。問題があれば、放送局や自治体へ声を届けることも大切です。

車で長距離を移動する方

運送業の方や、通勤で長距離を走る方も関係します。

AMなら1つの周波数で広い範囲をカバーできましたが、FMでは移動に伴って周波数を変える必要が出てきます。自動選局のできる機種であれば負担は減ります。

災害時に情報弱者になりやすい方

スマートフォンを持っていない方、通信契約をしていない方にとって、ラジオは数少ない情報源です。

こうした方々が取り残されないよう、地域で声をかけ合う仕組みも必要だと考えています。

自治体の防災ラジオという選択肢

あまり知られていませんが、自治体が住民に防災ラジオを配布している地域があります。

防災行政無線の内容を屋内で受信できる専用の受信機で、戸別受信機と呼ばれます。屋外スピーカーの音が聞こえにくい地域や、要配慮者の世帯を対象に配布されることが多くあります。

配布の条件や費用負担は自治体によってさまざまです。無償貸与のところもあれば、一部負担を求めるところもあります。

これは民放のAM・FMとは別の仕組みです。地域に特化した避難情報が直接届く点が、大きな利点になります。

お住まいの自治体に制度があるかどうか、防災担当課に問い合わせてみる価値があります。

転換後に備えて今できること

具体的な行動を挙げます。どれも短時間で終わります。

1. 手持ちのラジオを確認する

FMの周波数表示を見てください。「90」で終わっていれば非対応です。所要時間は1分です。

2. 地元局の周波数を調べる

お住まいの地域の放送局が、AMとワイドFMのどちらでどの周波数を使っているかを調べてください。放送局のウェブサイトに記載があります。

調べたら、紙に大きく書いてラジオと一緒に保管しておいてください。停電の暗闇で細かい数字を探すのは大変です。

3. 転換の予定を確認する

地元局が転換予定かどうかは、各局の発表で確認できます。転換予定であれば、対応機の準備を早めてください。

4. 家族に共有する

ラジオがどこにあるか、どの周波数を合わせればよいか。家族全員が知っている状態にしてください。

これが最も見落とされやすく、そして最も重要な項目だと私は考えています。

5. 予備の乾電池を用意する

ラジオ本体があっても、電池がなければ動きません。使用するサイズを確認し、予備を備えておいてください。

保管する際は、本体から電池を抜いておくことをおすすめします。長期間入れたままにすると液漏れを起こし、端子が腐食して使えなくなることがあります。

電池と周波数のメモを、ラジオと同じ袋にまとめておくと確実です。

点検の習慣に組み込む

これらの確認は、一度やって終わりではありません。年に数回、動作を確かめてください。

特に手回し充電の機能は、使わずに置いておくと内蔵電池が劣化します。半年以上回していないなら、一度動かして確かめておくことをおすすめします。

防災用品点検の日にあわせて行えば、忘れずに続けられます。

私が北海道で考えていること

私は札幌に住んでいます。この地域はFM転換の対象外とされているため、一見すると関係の薄い話に思えるかもしれません。

しかし私は、むしろ北海道の方にこそ知っておいてほしいと考えています。

理由は2つあります。

ひとつは、先ほど触れた移動の問題です。道外へ出れば状況は変わります。

もうひとつは、AM放送が残ることの意味です。北海道でAMが続くのは、FMではカバーしきれないほど広く、山が多い土地だからです。裏を返せば、それだけ情報が届きにくい地域が存在するということでもあります。

2018年の経験から

2018年の胆振東部地震では、全道が停電するブラックアウトを経験しました。

あのとき最も困ったのは、何が起きているのか分からないことでした。スマートフォンは電池を消耗し、テレビは映りません。

ラジオがあれば、少なくとも状況は分かります。復旧の見通し、給水の場所、開いている店。こうした情報のひとつひとつが、次の行動を決める材料になります。

放送の形が変わっても、この価値は変わりません。だからこそ、変化に合わせて備えを更新する必要があります。

「なくなる」ではなく「移る」と捉える

この話題は、しばしば喪失として語られます。慣れ親しんだAM放送がなくなる、という受け止め方です。

その気持ちは私にも分かります。深夜のAM放送に親しんできた世代であれば、なおさらでしょう。

ただ、防災の観点で見れば、これは移行です。放送は続きます。むしろ水害に弱い送信所から、より安全な場所へ移るという側面もあります。

大切なのは、その移行に自分の備えを合わせられるかどうかです。感情と実務は分けて考えてください。

制度の変化に気づく習慣を

私がこの数年で実感しているのは、防災に関わる制度が想像以上に動くということです。

避難勧告は廃止され、避難指示に一本化されました。洪水警報も見直されました。そしてラジオの放送形態も変わろうとしています。

10年前の知識のままでいると、いつの間にか前提がずれています。年に何度か、こうした変化に目を向ける時間を持ってください。

防災用品点検の日である3月1日、6月1日、9月1日、12月1日は、そのきっかけとしてちょうどよい機会です。

よくある質問

Q. AMラジオはいつなくなりますか

A. 民放47局のうち44局が2028年秋までにFM放送局への転換を目指しています。ただし北海道の2局と秋田放送は転換を見送る方針で、NHKのラジオ第1はAM放送を継続しています。地域と放送局によって状況が異なります。

Q. なぜAM放送をやめるのですか

A. 主な理由は設備の維持費です。AMの送信設備は大がかりで、更新に多額の費用がかかります。広い敷地の維持も負担になっています。加えて、インターネット経由で聴く人が増え、AMの電波で直接受信する人が減ったことも背景にあります。

Q. 番組はなくなるのですか

A. なくなりません。放送する電波の種類がAMからFMへ変わるだけで、番組そのものは続きます。ワイドFM対応のラジオがあれば、これまでどおり聴けます。

Q. 手持ちのラジオは使えなくなりますか

A. FM受信範囲が「76〜90MHz」の機種は、転換後に地元局を受信できなくなる可能性があります。「76〜95MHz」以上なら問題ありません。ラジオの周波数表示で確認してください。

Q. 北海道に住んでいますが、対策は必要ですか

A. 急ぎではありませんが、備えておく価値はあります。本州へ旅行や帰省をした先で災害に遭った場合、その地域の局がFMへ移っていればAMだけでは情報が取れません。旅行用に1台あると安心です。

Q. NHKも聴けなくなりますか

A. NHKのラジオ第1はAM放送を継続しています。ラジオ第2は2026年3月末で廃止されましたが、災害報道の中心であるラジオ第1は残っています。ただし将来にわたって保証されたものではありません。

Q. FM転換で防災上の不安はありませんか

A. 利点と欠点の両方があります。利点は送信所を高い場所に置けるため水害に強くなること。欠点はAMのように遠くまで届かないことです。特に山間部や離島では、受信状況が変わる可能性があります。

Q. 買い替えるならいくらくらいですか

A. ワイドFM対応の防災ラジオは2,000円台から手に入ります。手回しやソーラー充電を備えた多機能型でも5,000円前後が中心です。防災の備えとしては費用対効果の高い部類です。

Q. 車のラジオはどうすればよいですか

A. 機種と年式によって対応状況が異なります。周波数表示を確認してください。車は停電中でもラジオを聴ける貴重な場所です。ただしバッテリー上がりに注意し、雪で埋もれた状態でのエンジン始動は一酸化炭素中毒の危険があるため避けてください。

Q. 停波と休止は違うのですか

A. 違います。休止は設備点検や実証実験による一時的なもの、停波は送信を止めることです。そしていま進んでいるのはFM転換であり、放送局がなくなるわけでも番組が消えるわけでもありません。「ラジオがなくなる」という見出しに驚く必要はありません。

Q. どこから影響が出ますか

A. 中継局から段階的に止まる傾向があります。2024年の実証実験でも中継局が中心でした。そのため山あいの地域や、本局から離れた場所ほど早く影響を受ける可能性があります。都市部では変化に気づきにくいかもしれません。

Q. 転換後に受信できなくなったらどうすればよいですか

A. まずアンテナを完全に伸ばし、向きを変えてみてください。次に窓際など置き場所を変えます。それでも入らない場合は、外部アンテナ端子のある機種や受信感度の高い機種を検討してください。機種による感度の差は大きいものです。

Q. 自治体が配る防災ラジオとは何ですか

A. 防災行政無線の内容を屋内で受信できる戸別受信機のことです。屋外スピーカーが聞こえにくい地域や要配慮者の世帯に配布されることがあります。民放のAM・FMとは別の仕組みで、地域に特化した避難情報が直接届きます。制度の有無は自治体の防災担当課で確認できます。

Q. スマートフォンのアプリだけで足りますか

A. 平常時は足りますが、災害時は不十分です。アプリは通信回線を使うため、基地局の被災や回線混雑で使えなくなります。またスマートフォンの電池は連絡手段として温存すべきです。専用のラジオを1台持っておくことをおすすめします。

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まとめ

AMラジオの停波について、要点を整理します。

  • 民放47局のうち44局が2028年秋までにFM転換を目指す
  • 北海道の2局と秋田放送は転換を見送る方針
  • NHKのラジオ第1はAM放送を継続。ラジオ第2は2026年3月末で廃止
  • 2024年1〜3月に13社34中継局が試験停波の実証実験を実施
  • 理由は設備の維持費、広い敷地の確保難、聴かれ方の変化
  • FMは送信所を高台に置けるため水害に強い
  • 一方でAMのように遠くまでは届かない
  • 手持ちのラジオが76〜95MHz以上なら買い替え不要
  • 76〜90MHzなら対応機の追加を検討する
  • 地元局の周波数を紙に書いてラジオと一緒に保管する

放送の仕組みが変わるという話は、日常ではあまり意識しないことかもしれません。しかし備えている防災ラジオが数年後に使えなくなるとすれば、それは無視できない変化です。

大切なのは、いつ止まるかを追いかけることではありません。どの局がどうなっても情報を取れる状態にしておくことです。

停波の話題を目にすると、不安になる方もいるかもしれません。しかし実際にやるべきことは、驚くほど少ないのです。周波数表示を見て、対応していなければ2,000円台の1台を足す。それだけで備えは整います。

まずは手元のラジオの周波数表示を見てください。そこから、やるべきことが決まります。

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この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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