防災用品点検の日は年4回|3月・6月・9月・12月の1日に見る5つ

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【この記事の要約】
結論から言います。防災用品点検の日は、年に4回あります。3月1日、6月1日、9月1日、12月1日です。季節の変わり目に合わせて設定されていて、9月1日は防災の日と重なります。備蓄も道具も、置いておくだけでは劣化します。電池は液漏れし、食品は期限が切れ、ゴムは硬くなる。いざというときに使えなければ、備えていないのと同じです。点検で見るのは五つ。期限、電池、動作、量、そして置き場所。全部やっても30分で終わります。この記事では、4回それぞれで何を見るか、そして点検を続けるための工夫をまとめました。

目次

結論|年4回、30分ずつです

先に、この記事の要点をまとめておきます。

日付は、3月・6月・9月・12月の1日

防災用品点検の日は、この4日に設定されています。

季節の変わり目に合わせてあるので、その季節に必要なものを確認するという使い方ができます。

見るのは五つだけです

一、期限。非常食、飲料水、常備薬。

二、電池。ライト、ラジオ、火災警報器。

三、動作。実際にスイッチを入れて確かめます。

四、量。家族の人数分あるか。

五、置き場所。すぐ取り出せるか。

やらないと、備えは劣化します

ここが、点検の日が設けられている理由です。

買ったときは万全でも、3年経てば期限が切れ、電池は液漏れし、ゴムは硬くなります。

そして、家族構成も変わります。子どもが大きくなり、親が高齢になり、必要なものが変わっていきます。

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なぜ、この4日なのか

この日の由来を整理します。

9月1日が起点です

9月1日は防災の日です。1923年の関東大震災にちなんで制定されました。

その防災の日に合わせて、備蓄や器具を点検する日として設けられたのが、この点検の日です。

そして、年に一度では足りないということで、季節ごとの4回になっています。

季節の変わり目に置かれています

3月、6月、9月、12月。それぞれ、次の季節が始まる直前です。

これは合理的です。季節によって、必要な備えが違うからです。

夏には熱中症の対策、冬には暖房と防寒。同じ持ち出し袋でも、中身を入れ替える必要があります。

点検の五項目を、詳しく

何をどう見るかを、一つずつ書いていきます。

一、期限

いちばん分かりやすい項目です。けれど、点検すると意外と切れています。

もの 目安 注意
飲料水(保存用) 5年程度 普通のミネラルウォーターは2年程度
アルファ米・保存食 5年程度 製品によって差があります
缶詰 3年程度 錆やへこみがあれば使わない
常備薬 製品による 使用期限を必ず確認
使い捨てカイロ 3〜5年程度 未使用でも劣化します
消火器 住宅用は5年程度 錆びたものは破裂の危険

期限が近いものは、捨てずに日常で食べてください。これがローリングストックの考え方です。

二、電池

ここが、最も見落とされる項目です。

入れっぱなしの乾電池は、液漏れします。そして、液漏れすると機器そのものが壊れます。

だから、長期間使わない機器からは電池を抜いて、別に保管するのが基本です。

そして、乾電池自体にも使用推奨期限があります。本体に印字されているので、確認してください。

三、動作

実際にスイッチを入れてください。見ただけでは分かりません。

確認するのは、ライト、ラジオ、火災警報器、暖房器具、カセットコンロ。

とくに、手回し充電のラジオは、内蔵電池が劣化していることがあります。回しても充電されないことがあるので、確かめてください。

四、量

家族の人数分そろっているか、という確認です。

水は一人1日3リットル、最低3日分が目安です。四人家族なら36リットル。

そして、子どもが増えた、親と同居を始めたといった変化を反映してください。買ったときの人数のままになっていることがあります。

五、置き場所

これは意外に大事な項目です。

持ち出し袋が、押し入れの奥にありませんか。そこからは、慌てて取り出せません。

置くべきなのは、玄関、寝室、あるいは避難時に通る場所です。

そして、上に物を積まないでください。取り出すのに時間がかかります。

点検で、よく見つかること

実際にやってみると、次のような状態がよく見つかります。

電池が液漏れしている

これが最も多い発見です。懐中電灯の中で、電池が白い粉をふいている。

この状態だと、機器の接点が腐食して使えなくなっています。

だから、次からは電池を抜いて保管してください。使うときに入れる、という運用に変えます。

水の期限が切れている

保存水は5年程度もつため、買ったことを忘れます。

期限が切れていても、生活用水としては使えます。トイレを流す、手を洗う。捨てる前に、その用途を考えてください。

持ち出し袋が重すぎる

「あれもこれも」と入れた結果、実際には持てない重さになっていることがあります。

点検のときに、実際に背負って家の周りを歩いてみてください。持てなければ、減らします。

家族の変化が反映されていない

子どもの服のサイズが合わない。おむつの号数が違う。親の薬が変わっている。

これらは、年に一度は見直さないと、確実にずれます。

そもそも、どこにあるか分からない

正直に言うと、これがいちばん深刻です。

家族の誰も、持ち出し袋の場所を知らない。本人だけが知っていて、その人が不在のときに災害が起きる。

だから、点検のときに家族全員に場所を見せてください。これが点検の隠れた効果です。

3月1日|春の点検

ここからは季節ごとに、見るものを整理します。

冬用のものを、片づける

使い捨てカイロ、防寒具、灯油。冬のあいだ使ったものを整理します。

カイロは未使用でも劣化します。期限を確認して、古いものは日常で使い切ってください。

そして、灯油は使い切ってください。夏を越した灯油は、翌シーズンには使えません。

春から夏の備えへ切り替える

暖かくなると、備蓄食品の保管条件が変わります。

直射日光が当たる場所、車の中。これらは夏場に高温になります。置き場所を見直してください。

3月は、震災の月でもあります

3月11日には東日本大震災がありました。報道が増える時期なので、家族で話をするきっかけにしやすい。

点検をしながら、避難場所や連絡方法を確認してください。

6月1日|梅雨前の点検

梅雨に入る前、水害への備えを見る時期です。

雨と浸水の備え

ハザードマップを、もう一度見てください。浸水想定区域にかかっているか。

そして、側溝や雨どい、ベランダの排水口を掃除してください。詰まっていると、雨水があふれます。

湿気対策

梅雨に入る前に、備蓄の置き場所を確認してください。

紙の箱に入った食品、乾物、そして金属の缶。湿気の多い場所では傷みます。

押し入れの奥や、外壁に面した収納は要注意です。

停電への備え

台風シーズンが近づきます。ライトとモバイルバッテリーの充電を確認してください。

そして、カセットコンロのボンベの本数も見ておいてください。

9月1日|防災の日の点検

ここが、年に一度のいちばん大きな点検になります。

全体を見直す日にしてください

他の3回が「季節の切り替え」なのに対して、9月は全体の棚卸しという位置づけがよいと考えています。

持ち出し袋の中身をすべて出して、並べる。そして、期限と量を確認する。

これをやると、何が足りないかが目で見て分かります。

家族構成の変化を反映する

年に一度は、ここを見直してください。

子どもの服のサイズ、おむつの号数、親の常用薬。これらは変わります。

そして、持ち出し袋の重さも確認してください。実際に背負って歩けるかどうかです。

台風シーズンの真ん中です

9月は台風の上陸が最も多い月です。点検の直後に本番が来ます。

だから、この点検がいちばん実用的とも言えます。

12月1日|冬前の点検

ここは、冬の備えに切り替える日です。

暖房を確認してください

実際にスイッチを入れて、動くかどうか。去年から動かしていないものは、壊れていることがあります。

そして、停電しても使える暖房が一つあるか。エアコンも石油ファンヒーターも、電気がなければ動きません。

持ち出し袋を、冬仕様に

足すもの。使い捨てカイロ、ニット帽、手袋、厚手の靴下、アルミの保温シート。

減らしてよいもの。虫よけ、冷却シート。

冬の避難で最も重要なのは、床からの冷えを防ぐものです。マットか、段ボールでも構いません。

車の備えも見てください

雪の降る地域なら、スコップ、毛布、携帯トイレを積んでください。

そして、燃料を切らさない習慣に切り替えてください。立ち往生したとき、燃料がそのまま暖房になります。

点検を、続けるための工夫

年に4回と決めても、続かなければ意味がありません。

カレンダーに入れてください

これが、いちばん確実な方法です。

スマホのカレンダーに、繰り返しの予定として登録する。3月・6月・9月・12月の1日、あるいはその直後の週末。

「思い出したらやる」では、年に一度もやらないまま過ぎます。

他の予定と、ひもづける

単独の予定より、すでにある習慣に付け足すほうが続きます。

衣替え、季節の掃除、エアコンのフィルター清掃。そのついでに点検してください。

置き場所も、衣替えで開ける押し入れの近くにしておくと、自然に目に入ります。

全部を一度にやらなくてよい

30分と書きましたが、それも負担なら分けてください。

今回は水と食料だけ。次は電池とライトだけ。これでも、やらないよりはるかによい。

大事なのは、何かしら手をつけることです。完璧を目指すと、始められなくなります。

記録を残してください

点検したら、日付と内容をメモしてください。

紙でも、スマホのメモでも構いません。「次は何を見るか」が分かるようになります。

そして、期限の一覧を作っておくと、次回が楽になります。何がいつ切れるかが、ひと目で分かります。

家族を巻き込んでください

一人でやると、続きません。そして、その人が不在のときに機能しません。

子どもと一緒にやると、防災を学ぶ機会にもなります。ライトを点けさせる、非常食を試食する。

実際に、非常食を家族で食べてみるのは有効です。口に合わないものが分かります。

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点検の日を、防災訓練の日にする

ここは、もう一歩進めた使い方です。

5分の訓練で十分です

大がかりなことは要りません。

持ち出し袋を持って、玄関まで行く。これだけでも訓練になります。

そして、暗い中でライトを点けてみる。夜に電気を消して、実際にやってみると発見があります。

安否確認の練習

災害用伝言ダイヤルには、体験利用ができる日が設けられています。

毎月1日と15日、そして防災週間や正月三が日などです。点検の日と重なります。

使ったことがなければ、いざというとき使えません。一度、家族で試してみてください。

集合場所の確認

連絡が取れないときに、どこへ行くか。これを家族で口に出して確認してください。

年に4回言い直せば、忘れません。物の点検より、こちらのほうが効くかもしれません。

避難経路を、一度歩く

季節によって、道の状態が変わります。

冬は凍って歩けない道がある。夏は草が茂って通れない場所がある。実際に歩かないと分かりません。

年に4回のうち、一度でも歩いてみてください。15分で終わります。

置き場所を、決め直す

点検のときに、いちばん見直す価値のある項目です。

一か所にまとめないでください

意外に思われるかもしれません。

すべてを一か所に置くと、そこが使えなくなったときに全部失います。物置が倒れる、その部屋に入れなくなる。

だから、分散させてください。玄関、寝室、車、そして職場。

場所ごとに、置くものが違います

場所 置くもの 理由
玄関 持ち出し袋、靴、ライト 逃げるときに通ります
寝室 靴かスリッパ、ライト、笛 夜間の地震に備えます
台所・押し入れ 備蓄の水と食料 量が多いので分散して
毛布、水、スコップ、携帯トイレ 立ち往生と車中泊に備えます
職場 歩ける靴、水、軽食 帰宅困難になったとき

寝室の靴は、忘れられがちです

ここは、強調しておきたい点です。

夜に地震が起きると、ガラスが割れた床を歩くことになります。裸足では動けません。

スニーカーを一足、ベッドの下や枕元に置いてください。そして、袋に入れておくと、ガラスが入りません。

笛を、一つ

小さいのに、効果が大きいものです。

閉じ込められたとき、声を出し続けるのは体力を消耗します。笛なら、少ない力で遠くまで届きます。

枕元、持ち出し袋、そして普段持ち歩く鞄にも一つ。数百円で買えます。

職場の備えは、見落とされます

一日の多くを過ごす場所なのに、備えがないことが多い。

大都市で大きな地震が起きれば、その日は帰れません。そして、翌日も動けないことがあります。

机の引き出しに、歩ける靴、水、軽食、モバイルバッテリーを入れておいてください。

季節ごとの入れ替え早見表

4回の点検で何を入れ替えるかを、表にまとめます。

時期 足すもの 減らすもの
3月1日 マスク、目薬 カイロ、厚手の防寒具
6月1日 レインウェア、防水袋、除湿剤
9月1日 全体の棚卸し。人数分の確認 期限切れのもの
12月1日 カイロ、ニット帽、手袋、保温シート 冷却シート、虫よけ

冬の追加が、いちばん重要です

季節の入れ替えのなかで、効果が大きいのは冬です。

理由は、冬の避難では体温の維持が生死に関わるからです。夏の暑さも危険ですが、避難所で低体温になる速さは冬のほうが上です。

とくに、床に敷くものを入れてください。体温を最も奪うのは、空気ではなく床です。

冬の避難については冬の避難所で怖いのは寒さと感染症にまとめました。

点検の日が生まれた背景

ここでは、制度の背景にも触れておきます。

備えは「買った日」で終わりません

この日が設けられた理由は、いたって単純です。

防災用品は、買った時点では機能していても、時間とともに使えなくなるからです。

そして、使えなくなったことに気づく機会がない。災害が起きて初めて分かる。それでは遅い。

だから、意図的に確認する日を作ったという位置づけになります。

年4回という頻度の意味

年に一度の点検では、季節の切り替えに間に合いません。

夏に必要なものと冬に必要なものは違います。4回あれば、それぞれの季節の前に手を入れられます。

そして、3か月に一度なら、忘れる前に次が来ます。1年空くと、前回何をしたか思い出せません。

9月1日と重なっているのは、偶然ではありません

防災の日と同じ日に置くことで、報道や自治体の呼びかけに乗れます。

9月1日前後は、防災訓練が各地で行われ、報道も増えます。その空気のなかで点検すると、家族も動きやすい。

自治体の訓練と合わせる

多くの市区町村で、防災の日前後に訓練が実施されます。

参加するかどうかは別として、その日に合わせて自宅の点検をするという使い方ができます。

そして、訓練に参加すれば、地域の避難所と、そこにいる人が分かります。これは、物の備えでは得られないものです。

点検が、いちばん効く場面

最後に、なぜこの点検をやるのかを書いておきます。

災害のとき、考える余裕はありません

これが、根本にある理由です。

実際に地震が起きたとき、「あの袋はどこだったか」と考える時間はありません。暗く、揺れていて、家族の安全を確認している最中です。

そのとき動けるのは、体が覚えていることだけです。

点検は、思い出す作業でもあります

年に4回、持ち出し袋の場所を見て、中身を触る。これが記憶を保ちます。

物が劣化していないかを確かめるだけでなく、自分の記憶が劣化していないかを確かめているとも言えます。

そして、家族に伝わります

一人で完璧に準備していても、その人が家にいないときに災害が起きれば、機能しません。

点検を家族でやることで、全員が場所と中身を知ることになります。

私は、これが点検の日の最も大きな効果だと考えています。物の確認より、共有のほうが価値がある。

完璧でなくて構いません

最後に、ひとつだけ。

すべてをそろえた完璧な備えは、必要ありません。そして、目指すと続きません。

年に4回、30分。できる範囲で手をつけるだけで、備えは確実に前進します。

家庭以外の場所での点検

自宅以外にも、点検しておきたい場所があります。

職場での備蓄

事業所には、従業員の分の備蓄を用意する努力義務が課されている自治体があります。

大都市では、従業員を3日間とどめておけるだけの備蓄を求める条例が定められていることがあります。

自分の職場にあるか、どこに置いてあるかを確認してみてください。あっても、場所を知らない人が大半です。

点検の担当者を決めていますか

職場の備蓄は、誰の担当か決まっていないと放置されます。

買った当時の担当者が異動して、そのまま何年も期限が切れているという状態は、よくあります。

点検の日を、職場の年間予定に入れてもらうという提案ができます。

車の中の点検

車の中は、意外と見落とされます。

夏の車内は高温になります。置いておいた水や食品が傷むことがあります。そして、モバイルバッテリーは高温で劣化します。

冬は逆に、飲み物が凍ります。凍って割れない容器かどうかを確認してください。

だから、車の備えこそ季節ごとの点検が要ります。年4回の点検に、車も含めてください。

実家の点検

これは、離れて暮らしている場合の話です。

帰省のタイミングと、点検の日は重なりにくい。だから、帰ったときにやるしかありません。

見るのは、火災警報器、寝室の家具、暖房、そして備蓄の期限。これだけで十分です。

詳しくは帰省したら実家で見る3つにまとめました。

ペットの備えも、一緒に

ここは忘れられがちな項目です。

フード、水、常備薬、そしてケージ。これらも期限と状態を確認してください。

とくに、ケージに慣れているかどうかが重要です。避難所に連れて行く場合、ケージに入れる必要があります。

普段から入る練習をしておかないと、いざというときに入りません。これは点検というより訓練です。

点検して「足りない」と分かったら

点検の結果を、次にどうつなげるかです。

優先順位をつけてください

足りないものが一度に大量に出ることがあります。全部そろえようとすると、費用も手間も大きくなります。

優先順位は、命に直結する順です。

一、水。これがないと数日で危険になります。

二、常用薬。代えがきかず、入手も難しい。

三、明かり。暗闇では何もできません。

四、情報と連絡の手段。モバイルバッテリーとラジオ。

五、体温を保つもの。季節によっては、これが最優先になります。

一度に買わなくてよい

点検は年4回あります。次の点検までに一つ、と決めれば続きます。

そして、セールの時期に買うという方法もあります。防災の日の前後は、関連商品が安くなることがあります。

高いものから買わないでください

ここは、実務的な助言です。

ポータブル電源や大型の備蓄セットは魅力的ですが、まず数百円のものを埋めてください。

笛、乾電池、ライト、ビニール袋、使い捨てカイロ。安くて効果の大きいものが、意外と抜けています。

買ったら、置き場所を決めてから

届いたまま箱に入れておく。これでは、備えたことになりません。

開封して、動作を確認して、決めた場所に置く。ここまでやって完了です。

そして、家族に「ここに置いたよ」と伝えてください。知らなければ、使われません。

記録に残してください

次の点検のときに役立ちます。

いつ、何を買って、期限はいつまでか。メモしておけば、次回はそこを見るだけで済みます。

そして、「次に買うもの」も書いておいてください。3か月後の自分への引き継ぎになります。

子どもと一緒にやる点検

ここは、家族を巻き込む具体的な方法です。

役割を与えてください

「見ていなさい」ではなく、やることを渡すほうが続きます。

ライトのスイッチを入れる係。期限を読み上げる係。数を数える係。年齢に合わせて、できることがあります。

そして、自分がやった作業は覚えます。これが、いざというときに効いてきます。

非常食を、一緒に食べてみる

これが、いちばん喜ばれます。

期限が近いアルファ米や保存食を、実際に作って食べる。お湯を注ぐところからやってもらってください。

そして、口に合うかどうかが分かります。災害のときに初めて食べて「食べられない」となると、困ります。

とくに小さなお子さんは、食べ慣れないものを受けつけないことがあります。事前に確かめておく価値があります。

暗くして、体験してみる

夜に、部屋の電気を消してみてください。

「停電するとこうなるよ」と説明するより、一度体験するほうが伝わります。

そのうえで、ライトを点ける。どこに置いてあれば取れるかを、一緒に考えてください。

持ち出し袋を、背負わせてみる

子ども用の持ち出し袋を用意している場合です。

実際に背負って歩けるかを確かめてください。重すぎると、途中で放り出すことになります。

入れるのは、本人の飲み物、お気に入りの小さなもの、そして連絡先を書いた紙。これで十分です。

怖がらせないでください

最後に、これは気をつけたい点です。

災害の写真や映像を見せて怖がらせても、備えにはつながりません。むしろ、話題そのものを避けるようになります。

点検は、家族でやる作業として楽しくやってください。そのほうが、来年も再来年も続きます。

よくある質問

Q. 防災用品点検の日は、祝日ですか

祝日ではありません。記念日として設けられている日にあたります。

9月1日の防災の日も祝日ではありません。そのため、意識しないと過ぎてしまいます。

だからこそ、カレンダーに自分で登録しておく意味があります。

Q. 期限が切れた非常食は、捨てるしかありませんか

まず、賞味期限と消費期限は別のものです。

賞味期限は、おいしく食べられる目安です。少し過ぎても、保存状態がよければ食べられることが多い。

消費期限は、安全に食べられる期限です。こちらは守ってください。

ただし、缶が膨らんでいる、においが違う、変色している。これらがあれば、期限内でも食べないでください。

そして、期限を切らさない仕組みがローリングストックです。詳しくはローリングストックは「買い足して古い順に食べる」だけにまとめました。

Q. 一人暮らしでも、年4回やる必要がありますか

量は少ないので、一回あたりは10分程度で終わります。

むしろ、一人暮らしのほうが備えが手薄になりやすい。そして、災害時に助けを呼びにくい。

最低限、水、ライト、モバイルバッテリー、笛の四つを確認してください。

一人暮らしの備えは一人暮らしの防災にまとめました。

Q. 何から始めればよいか分かりません

最初の一回は、「今あるものを全部出して並べる」だけで十分です。

そこで、何があって、何がないかが分かります。それが出発点になります。

そして、足りないものを一度に全部そろえようとしないでください。優先度の高いものから、一つずつ。

順番としては、水、ライト、モバイルバッテリー、常用薬。この四つが最優先です。

Q. 賃貸で収納が少なく、備蓄を置く場所がありません

専用の場所を作ろうとすると、行き詰まります。

だから、日常の中に分散させてください。飲み水は普段飲むものを多めに買い、食料は普段食べるものを一段多く置く。

これなら、新しい置き場所が要りません。そして、期限切れも起きにくくなります。

ベッドの下、クローゼットの上段、玄関の靴箱の空き。使えていない空間は、意外とあります。

Q. 電池は、どの種類を備えればよいですか

大事なのは種類より、自分の機器に合うものを確認しておくことです。

ライト、ラジオ、火災警報器。それぞれ使う電池の型が違うことがあります。買い足すときに間違えると、使えません。

だから、点検のときに「何がどの電池を使うか」をメモしてください。これがあると、買い物で迷いません。

そして、できるだけ型をそろえると管理が楽になります。買い替えのときに、電池の種類も選ぶ基準に入れてください。

Q. 点検はいつやるのがよいですか

その日でなくて構いません。直後の週末で十分です。

大事なのは日付そのものではなく、年に4回、忘れずにやることです。

そして、明るい時間帯にやってください。押し入れの奥や、期限の小さな文字を見ることになります。

まとめ|30分を、年に4回

最後に、あらためて整理します。

この記事の要点

一、点検の日は3月・6月・9月・12月の1日。

二、見るのは期限・電池・動作・量・置き場所の五つ。

三、9月は全体の棚卸し。他の3回は季節の切り替え。

四、家族構成の変化を反映してください。子どもも親も変わります。

五、実際に動かして確かめてください。見ただけでは分かりません。

あわせて読みたい

防災の日については防災の日が9月1日なのは関東大震災の日だからに、備蓄のやり方はローリングストックは「買い足して古い順に食べる」だけにまとめました。

冬の備えは冬支度チェックリストにあります。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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