【この記事の要約】
防災士試験の公式の過去問は、一切公開されていません。試験問題の持ち帰りも認められていないため、「本物の過去問」として売られているものがあれば、それは有志が再現したものです。そこでこの記事では、本試験と同じ「3択・30問」の形式で、練習問題を用意しました。出題のテーマは、防災士教本と履修確認レポートで扱われる範囲から選んでいます。合格ラインは24問正解(8割)です。まず解いてみて、間違えた分野を教本で読み直す。この使い方がいちばん効きます。すべての問題に、答えと理由を付けました。試験直前の確認にも使えます。
こんにちは。防災ベーシックのたにです。札幌で防災士として活動しています。
防災士の試験を受ける方から、いちばん多く聞かれるのが「問題を解いて練習したい。どこにありますか」という質問です。
これには、はっきりした答えがあります。
結論|公式の過去問はありません。だから「同じ形式で練習する」しかありません
日本防災士機構は、過去問題を公開していません。試験問題の持ち帰りも禁じられています。
ですから「公式過去問」として出回っているものは存在しません。あるのは、受験した人の記憶をもとに再現された類似問題です。
現実的な対策は、本試験と同じ形式(3択・30問・24問正解で合格)で練習し、間違えた分野を教本に戻って読み直すことです。
この記事の30問は、防災士教本と履修確認レポートで扱われる範囲から、出題されやすいテーマを選んで作成した練習問題です。本試験の問題そのものではありません。
試験の全体像は防災士試験の過去問【2026年版】出題傾向・頻出問題・合格のための勉強法に、難易度と費用は防災士の難易度は試験より段取り|関門は2日間の研修と6万円台の費用にまとめています。
使い方
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1 | 30問を、答えを見ずに通して解く。目安は20分 |
| 2 | 答え合わせをして、正解数を数える。24問が合格ラインです |
| 3 | 間違えた問題の分野を、教本で読み直す |
| 4 | 数日おいて、もう一度解く。2回目で全問正解なら、その分野は仕上がりです |
大切なのは、点数ではなく「どの分野で落としたか」です。防災士試験は範囲が広いので、弱い分野を1つずつ消していくのが近道になります。
第1問〜第10問|地震・津波・気象
第1問 気象庁の震度階級は、いくつに分かれているか
① 7段階 ② 8段階 ③ 10段階
第2問 震度5弱以上を観測したとき、テレビなどで速報される情報は
① 緊急地震速報 ② 津波警報 ③ 特別警報
第3問 津波警報が発表された場合、予想される津波の高さは
① 0.2メートル以上1メートル以下 ② 1メートル超3メートル以下 ③ 3メートル超
第4問 津波から避難するとき、正しい行動は
① 車で海岸から離れる ② 高い建物か高台へ、徒歩で移動する ③ 家族がそろうまで自宅で待つ
第5問 建築基準法の耐震基準が大きく改正され、「新耐震基準」となったのは何年か
① 1971年 ② 1981年 ③ 2000年
第6問 阪神・淡路大震災で亡くなった方の死因として、最も多かったものは
① 火災による焼死 ② 建物倒壊による窒息・圧死 ③ 津波による溺死
第7問 液状化が起こりやすい土地は
① 山を削って造成した土地 ② 埋め立て地や、旧河道などの砂地で地下水位が高い土地 ③ 硬い岩盤の上
第8問 「特別警報」が意味するものは
① 数年に一度の大雨 ② 十数年に一度程度の現象 ③ 数十年に一度の、重大な災害のおそれが著しく大きい現象
第9問 線状降水帯とは
① 台風の目のまわりにできる雲の帯 ② 次々と発生した積乱雲が列をなし、同じ場所を通過・停滞して大雨をもたらすもの ③ 前線に沿って現れる霧の帯
第10問 警戒レベル4にあたるものは
① 高齢者等避難 ② 避難指示 ③ 緊急安全確保
第11問〜第20問|避難・避難所・土砂災害
第11問 警戒レベル3「高齢者等避難」で、避難を始めるべき人は
① 全員 ② 高齢者や障害のある方など、避難に時間がかかる人とその支援者 ③ 誰も避難する必要はない
第12問 土砂災害の前ぶれとされるものは
① 沢の水が急に濁る、山鳴りがする ② 気温が急に下がる ③ 風向きが北に変わる
第13問 洪水で道路が冠水したとき、歩行が困難になるおおよその水深は
① くるぶし程度 ② ひざ下(およそ20〜30センチ) ③ 腰の高さ
第14問 「垂直避難」とは
① 建物の上の階へ移動して身を守ること ② 川と垂直の方向へ逃げること ③ はしごで屋根に上がること
第15問 ハザードマップで確認すべきこととして、適切でないものは
① 自宅の浸水想定 ② 避難所までの経路 ③ 隣家の資産価値
第16問 避難所の運営について、望ましい考え方は
① 行政職員がすべて運営する ② 避難者自身が組織をつくり、行政や施設管理者と協力して運営する ③ 自治会長が一人で決める
第17問 避難生活で起こりやすい「エコノミークラス症候群」を防ぐ方法は
① 水分を控える ② こまめに足を動かし、水分をとる ③ 同じ姿勢で長く休む
第18問 要配慮者に含まれないものは
① 高齢者、障害のある人 ② 乳幼児、妊産婦 ③ 健康な成人男性のみの世帯
第19問 福祉避難所とは
① 高齢者だけが入れる施設 ② 一般の避難所での生活が難しい要配慮者のために、特別な配慮がなされた避難所 ③ 福祉施設の職員用の避難所
第20問 在宅避難を選ぶ条件として、適切なものは
① 自宅が安全な場所にあり、建物に被害がないこと ② 食料があること ③ 近所に人がいること
第21問〜第30問|応急手当・備え・制度
第21問 成人に対する胸骨圧迫の深さと回数の目安は
① 約3センチ、1分間に60回 ② 約5センチ、1分間に100〜120回 ③ 約8センチ、1分間に150回
第22問 胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせる場合の回数の比は
① 15対2 ② 30対2 ③ 5対1
第23問 AEDを使用するとき、正しい行動は
① 電気ショックの直前に、誰も傷病者に触れていないことを確認する ② 傷病者の体を押さえたまま作動させる ③ 濡れた胸のまま電極パッドを貼る
第24問 やけどの応急手当として適切なものは
① すぐに流水で冷やす ② 氷を直接当てる ③ 軟膏をたっぷり塗る
第25問 家庭の備蓄量の目安として、国が推奨している日数は
① 1日分 ② 3日分以上、可能なら1週間分 ③ 1か月分
第26問 飲料水の備蓄量の目安は、1人1日あたり
① 1リットル ② 3リットル ③ 10リットル
第27問 家具の転倒防止として、最も効果が高いものは
① 突っ張り棒だけを使う ② L字金具で壁の下地に固定する ③ 家具の下に滑り止めを敷くだけ
第28問 「地区防災計画」とは
① 市町村が作る防災計画 ② 地域住民や事業者が、自発的に作成する地区単位の防災計画 ③ 国が作る基本計画
第29問 「フェーズフリー」の考え方に当てはまるものは
① 災害時だけ使う専用品をそろえる ② 日常で使っているものが、災害時にも役立つように備える ③ 災害の段階ごとに担当を分ける
第30問 罹災証明書を発行するのは
① 市区町村 ② 都道府県 ③ 保険会社
答えと解説
第1問 ③ 10段階
震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級です。「7段階」と誤答する人が多い問題です。5と6が弱・強に分かれている点を押さえてください。
第2問 ① 緊急地震速報
最大震度5弱以上が予想されるときに発表されます。強い揺れが来る前に知らせる仕組みで、震源が近いと間に合わないことがあります。
第3問 ② 1メートル超3メートル以下
津波注意報は0.2メートル以上1メートル以下、津波警報は1メートル超3メートル以下、大津波警報は3メートル超です。3つの区分と高さの組み合わせは頻出です。
第4問 ② 高い建物か高台へ、徒歩で移動する
車は渋滞に巻き込まれます。「津波てんでんこ」の考え方のとおり、家族を待たずに、まず各自が逃げることが結果的に全員の命を守ります。
第5問 ② 1981年
1981年6月に新耐震基準が施行されました。阪神・淡路大震災では、これ以前の建物に被害が集中しています。
第6問 ② 建物倒壊による窒息・圧死
約77%が窒息・圧死でした。しかも多くが地震発生直後に亡くなっています。家具の固定と耐震化が、命を守る対策として重視される根拠です。
第7問 ② 埋め立て地や、旧河道などの砂地で地下水位が高い土地
ゆるく堆積した砂と、高い地下水位。この2つがそろうと、揺れによって地盤が液体のようにふるまいます。
第8問 ③ 数十年に一度の、重大な災害のおそれが著しく大きい現象
特別警報は、警報の発表基準をはるかに超える現象に対して出されます。発表された時点で、すでに命に危険が迫っている状態です。
第9問 ② 積乱雲が列をなし、同じ場所を通過・停滞して大雨をもたらすもの
近年の豪雨災害の多くが、この現象によるものです。同じ場所に雨が降り続く点が、被害を大きくします。
第10問 ② 避難指示
レベル3が高齢者等避難、レベル4が避難指示、レベル5が緊急安全確保です。2021年に「避難勧告」は廃止され、避難指示に一本化されました。
第11問 ② 高齢者や障害のある方など、避難に時間がかかる人とその支援者
レベル3は、支援する人も一緒に動き始める段階です。それ以外の人も、この時点で準備を整えます。
第12問 ① 沢の水が急に濁る、山鳴りがする
ほかに斜面からの湧き水、小石が落ちる、地鳴り、木の裂ける音などがあります。ただし前ぶれがないまま起きることもあるため、前ぶれを待たずに避難する判断が必要です。
第13問 ② ひざ下(およそ20〜30センチ)
水の流れがあると、ひざ下でも歩けなくなります。マンホールや側溝のふたが外れていても見えません。
第14問 ① 建物の上の階へ移動して身を守ること
すでに道路が冠水しているなど、避難所へ移動するほうが危険な場合の選択肢です。「逃げ遅れたときの最後の手段」ではなく、正しい避難行動のひとつとされています。
第15問 ③ 隣家の資産価値
ハザードマップで確認するのは想定される危険と、避難先、その経路です。経路上に危険な場所がないかまで見るのが要点になります。
第16問 ② 避難者自身が組織をつくり、行政や施設管理者と協力して運営する
行政職員も被災者です。避難所運営は住民が主体という考え方が基本になります。
第17問 ② こまめに足を動かし、水分をとる
車中泊で起こりやすく、死亡例もあります。水分を控えるとかえって血栓ができやすくなります。
第18問 ③ 健康な成人男性のみの世帯
要配慮者は高齢者、障害のある人、乳幼児、妊産婦、傷病者、外国人などです。特に支援が必要な人は「避難行動要支援者」として名簿が作られます。
第19問 ② 一般の避難所での生活が難しい要配慮者のための避難所
段差の解消、相談員の配置など、受け入れに配慮がなされた避難所です。市町村があらかじめ指定します。
第20問 ① 自宅が安全な場所にあり、建物に被害がないこと
ハザードマップ上の危険がなく、建物が無事であることが条件です。食料の有無は条件ではなく、備えの問題です。
第21問 ② 約5センチ、1分間に100〜120回
成人では胸が約5センチ沈む強さ(6センチを超えない)で、絶え間なく続けます。
第22問 ② 30対2
胸骨圧迫30回に対して人工呼吸2回です。人工呼吸ができない、ためらう場合は、胸骨圧迫だけでも続けてください。
第23問 ① 誰も傷病者に触れていないことを確認する
電気ショックの前後で、周囲の人が触れていないことを声に出して確認します。胸が濡れていれば拭き、貼り薬があればはがします。
第24問 ① すぐに流水で冷やす
水道水で10〜20分が目安です。氷を直接当てると凍傷になります。衣服の上からのやけどは、無理に脱がさず、服の上から冷やします。
第25問 ② 3日分以上、可能なら1週間分
大規模災害では支援が届くまで時間がかかります。国は3日分以上、可能であれば1週間分を推奨しています。
第26問 ② 3リットル
飲用と調理を合わせた目安です。1人1日3リットル×3日で9リットル、4人家族なら36リットルになります。
第27問 ② L字金具で壁の下地に固定する
いちばん確実です。突っ張り棒だけでは効果が落ちるため、下に滑り止めを敷くなど、組み合わせて使うのが基本です。
第28問 ② 地域住民や事業者が、自発的に作成する地区単位の防災計画
2013年の災害対策基本法の改正で制度化されました。住民の側から市町村へ提案できる点が特徴です。
第29問 ② 日常で使っているものが、災害時にも役立つように備える
非常用の特別なものをそろえるのではなく、ふだん使うものが、そのまま非常時にも使える状態にしておくという考え方です。
第30問 ① 市区町村
被害の程度を認定し、証明するのは市区町村です。各種の支援や減免の手続きで必要になるため、片づける前に被害の写真を撮っておいてください。
採点のしかたと、次にやること
| 正解数 | いまの状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| 27問以上 | 仕上がっています | 間違えた分野だけ教本で確認すれば十分です |
| 24〜26問 | 合格ライン上 | 落とした分野を重点的に。もう一度解いて全問正解を目指してください |
| 20〜23問 | あと一歩 | 履修確認レポートを解き直すのがいちばん効きます |
| 19問以下 | これから | 教本を通して読み、試験対策ブックの練習問題を繰り返してください |
本試験の合格ラインは30問中24問、つまり8割です。6問しか間違えられないと考えると厳しく感じますが、研修を受けた人が素直に対策すれば届く水準です。
分野ごとの、弱点のつぶし方
| 落とした問題 | 弱い分野 | 対策 |
|---|---|---|
| 1〜5問目 | 地震・津波 | 数字(震度10階級、1981年、津波の高さ区分)を覚える |
| 6〜10問目 | 気象・警報 | 警戒レベルと情報の対応表を、紙に書き出す |
| 11〜20問目 | 避難・避難所 | 用語の定義(垂直避難、要配慮者、福祉避難所)を正確に |
| 21〜24問目 | 応急手当 | 救命講習で体を動かして覚えるのがいちばん早い |
| 25〜30問目 | 備え・制度 | 数字(3日・1週間・3リットル)と、制度の担当(市区町村)を押さえる |
いちばん多いのは、気象・警報の取りこぼしです。
警戒レベルと防災気象情報の対応は、キキクルとは?気象庁の危険度分布の見方|紫と黒の違いと、避難を始める色で色と対応させて覚えると、頭に残ります。
もう15問|間違えやすいところだけを集めました
1回目で24問に届かなかった方のために、取りこぼしが多いテーマだけを集めた15問を用意しました。
第31問 「緊急安全確保」が意味するものは
① 安全な場所へ避難を始める ② すでに安全な避難が難しく、命を守るための最善の行動をとる ③ 高齢者から避難を始める
第32問 大雨警報(土砂災害)と土砂災害警戒情報の関係として正しいものは
① 土砂災害警戒情報のほうが危険度が高い ② 同じ意味 ③ 大雨警報のほうが危険度が高い
第33問 キキクル(危険度分布)で、避難の判断が必要とされる色は
① 黄 ② 赤(警戒)以上 ③ 白
第34問 高潮が発生する主な原因は
① 気圧低下による吸い上げと、強風による吹き寄せ ② 海底地震 ③ 潮の満ち引きだけ
第35問 火災で避難するとき、正しい姿勢は
① 立って走る ② 姿勢を低くして、煙を吸わないようにする ③ 煙の上を通る
第36問 消火器で初期消火ができる限界の目安は
① 炎が天井に届くまで ② 炎が腰の高さを超えたら ③ 建物が燃え始めてから
第37問 停電が復旧したときに起こる火災を何というか
① 通電火災 ② 放電火災 ③ 漏電火災
第38問 災害用伝言ダイヤルの番号は
① 110 ② 171 ③ 119
第39問 避難所でのトイレについて、正しい考え方は
① 断水しても水洗トイレは使える ② 携帯トイレや簡易トイレの備えが必要 ③ 我慢すればよい
第40問 災害関連死とは
① 建物の倒壊で直接亡くなること ② 避難生活の負担など、災害後の事情によって亡くなること ③ 災害後の事故死のみ
第41問 自主防災組織の主な役割に当てはまらないものは
① 安否確認と初期消火 ② 避難誘導と給食・給水 ③ 被害額の査定
第42問 BCP(事業継続計画)の目的は
① 被災後、重要な業務を中断させない、または早期に復旧させること ② 従業員を避難させること ③ 建物を耐震化すること
第43問 「公助」に当たるものは
① 自分と家族で備える ② 近所で助け合う ③ 行政や消防などによる救助・支援
第44問 阪神・淡路大震災で、生き埋めになった人の多くを救助したのは
① 消防・警察・自衛隊 ② 家族や近所の住民 ③ ボランティア
第45問 雑損控除とは
① 災害などで資産に損害を受けたときに受けられる所得控除 ② 事業者向けの補助金 ③ 保険金の一種
第31問〜第45問の答え
| 問 | 答え | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 31 | ② | レベル5。すでに安全な避難が難しい段階で、必ず出せるとは限りません |
| 32 | ① | 土砂災害警戒情報は警戒レベル4相当。大雨警報より危険度が高い |
| 33 | ② | 赤(警戒・レベル3相当)で高齢者等避難、紫(危険・レベル4相当)で全員避難 |
| 34 | ① | 吸い上げ効果と吹き寄せ効果。1ヘクトパスカルで約1センチ上がります |
| 35 | ② | 火災の死因で多いのは一酸化炭素中毒などの煙によるもの |
| 36 | ① | 炎が天井に届いたら消火をやめて避難。それが限界の目安です |
| 37 | ① | 通電火災。避難するときはブレーカーを落とします |
| 38 | ② | 171。災害用伝言板(web171)もあわせて覚えます |
| 39 | ② | 排水管が壊れていると流せません。携帯トイレが必要です |
| 40 | ② | 認定されると弔慰金の対象になります。申請が必要です |
| 41 | ③ | 査定は行政の仕事です |
| 42 | ① | 中断させない、早期に復旧させる。この2点が目的です |
| 43 | ③ | 自助・共助・公助。①が自助、②が共助です |
| 44 | ② | 約8割が家族や近隣住民によるもの。共助の重要性を示す数字です |
| 45 | ① | 所得控除。災害減免法との選択になります |
試験前日に見る、数字の確認表
防災士試験でいちばん出るのは、数字です。前日にここだけ見返してください。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 震度階級 | 10段階(5と6が弱・強に分かれる) |
| 警戒レベル | 5段階(3で高齢者等避難、4で避難指示、5で緊急安全確保) |
| 津波注意報・警報・大津波警報 | 1メートル以下/1メートル超3メートル以下/3メートル超 |
| 新耐震基準 | 1981年 |
| 阪神・淡路大震災の死因 | 窒息・圧死が約77% |
| 救助した人 | 約8割が家族・近隣住民 |
| 胸骨圧迫 | 約5センチ、1分間に100〜120回、30対2 |
| 備蓄 | 3日分以上、可能なら1週間分。水は1人1日3リットル |
| 試験 | 3択30問、24問正解で合格 |
| 履修確認レポート | 277問 |
| 試験対策ブック | 練習問題100問 |
| 災害用伝言ダイヤル | 171 |
この表の数字を全部言えるなら、試験の準備はできています。
取りこぼしが多い「警戒レベルと情報」を、表で覚える
第10問、第11問、第31問、第32問、第33問。ここを落とした方は、下の表を覚えるだけで、まとめて得点になります。
| レベル | 市町村が出す避難情報 | 気象庁などの情報 | とる行動 |
|---|---|---|---|
| 5 | 緊急安全確保 | 大雨特別警報、氾濫発生情報 | 命を守る最善の行動。すでに避難が難しい段階 |
| 4 | 避難指示 | 土砂災害警戒情報、氾濫危険情報 | 全員が危険な場所から避難 |
| 3 | 高齢者等避難 | 大雨警報、洪水警報、氾濫警戒情報 | 高齢者などは避難。ほかの人は準備 |
| 2 | — | 大雨注意報、洪水注意報 | 避難先と経路を確認する |
| 1 | — | 早期注意情報 | 心構えを高める |
覚え方のこつは、「レベル4で全員」を軸にすることです。
4が全員避難。その1つ手前の3が高齢者。4を超えた5は、もう逃げられない段階。この3つの関係さえ押さえれば、情報の名前は後からついてきます。
もう一点、試験でよく問われるのが「避難勧告はもうない」という点です。2021年の法改正で廃止され、避難指示に一本化されました。古い教材には残っていることがあるので注意してください。
試験当日の流れ
| 場面 | 内容 |
|---|---|
| 試験の位置づけ | 2日間の研修講座の最後に行われます。別の日に受けに行くのではありません |
| 形式 | 3択・30問。マークシート方式 |
| 合格ライン | 24問正解(8割) |
| 持ち物 | 受講票、筆記用具、身分証明書。会場から案内があります |
| 時間配分 | 迷った問題は飛ばし、最後に戻る。時間は足ります |
| 結果 | 後日、郵送で通知されます |
研修の2日間を受け切った時点で、合格に必要な知識はおおむね入っています。
それでも1割前後の方が不合格になります。理由の多くは、教材に一度も目を通さずに当日を迎えたことです。逆に言えば、履修確認レポートを自分で解いた方は、まず落ちません。
この記事の問題を、どう作ったか
試験対策の記事には、出どころの分からない問題が載っていることがあります。そこで、この記事の作り方を書いておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題の出どころ | 防災士教本と履修確認レポートで扱われる範囲から、テーマを選んで作成しました |
| 本試験との関係 | 本試験の問題ではありません。形式だけをそろえています |
| 答えの根拠 | 気象庁、内閣府、消防庁の公表資料に基づいています |
| 更新 | 制度や基準が変わった場合は、この記事も直します |
公式の過去問が存在しない以上、「本物」を名乗る問題集はありません。そのことを承知したうえで、形式に慣れる道具として使ってください。
よくある質問
Q. この30問は、本試験に出た問題ですか
違います。本試験の問題は公開されておらず、持ち帰りも禁じられています。
この記事の問題は、防災士教本と履修確認レポートで扱われる範囲から、出題されやすいテーマを選んで作成した練習問題です。形式(3択・30問・24問正解で合格)を本試験にそろえています。
Q. 有料の過去問題集は買うべきですか
買わなくても合格できます。
合格に直結する教材は、①防災士教本 ②履修確認レポート(277問) ③試験対策ブック(練習問題100問)の3点です。これらは受講の過程で手に入ります。
市販の問題集は、この3点をやり切ったうえで、まだ不安が残る場合の補助と考えてください。
Q. 勉強時間はどのくらい必要ですか
履修確認レポートに取り組む時間が、実質的な勉強時間になります。277問あるので、まとまった時間が要ります。
研修講座の2日間と合わせれば、多くの方はそれで足ります。試験前日に慌てて詰め込むより、レポートを丁寧にやるほうが確実です。
Q. 落ちたらどうなりますか
再受験ができます。研修を受け直す必要はなく、試験だけを受け直す形です。ただし受験料は改めてかかります。
Q. 試験当日に気をつけることはありますか
時間は十分にあります。3択30問なので、見直しの時間が残ります。
迷った問題は飛ばして、最後にまとめて考えてください。1問に時間を使いすぎるのが、いちばんもったいない失点のしかたです。
Q. 研修を受ける前に、この問題を解いても意味がありますか
意味があります。先に解いておくと、研修の2日間で「どこを聞けばよいか」が分かります。
研修は21講目あり、すべてを同じ集中力で聞くのは大変です。先に自分の弱い分野が分かっていれば、その講目で耳を立てられます。
Q. 答えを覚えてしまいました。意味がありますか
答えの番号を覚えても、試験では役に立ちません。本試験は別の問題だからです。
大切なのは「なぜその答えになるのか」です。たとえば震度階級が10段階なのは、5と6がそれぞれ弱・強に分かれているからです。理由まで言えるなら、問い方が変わっても答えられます。
Q. 防災士の資格は、取ったあとに何かありますか
更新はありません。一度取得すれば終身有効です。
ただし、知識は古くなります。避難勧告の廃止のように、制度は変わります。取得後も情報を追い続けることが、実際には求められます。
私自身、取得してから変わったのは肩書きではありませんでした。町内会や職場で「これはどうすればいいか」と聞かれる機会が増えたことです。そのときに答えられるかどうかは、教本の内容を覚えているかどうかで決まります。
試験のための勉強は、そのまま人に説明するための準備になります。だから、答えの番号ではなく理由を覚えてください。
まとめ
| 要点 | 内容 |
|---|---|
| 公式の過去問 | 公開されていません。持ち帰りも禁止です |
| 試験の形式 | 3択・30問・24問正解(8割)で合格 |
| この記事 | 本試験と同じ形式で作成した練習問題30問 |
| 使い方 | 解く→採点→間違えた分野を教本で読み直す |
| いちばん効く教材 | 履修確認レポート(277問) |
| 取りこぼしが多い分野 | 気象・警報。警戒レベルとの対応を表で覚える |
防災士の試験は、落とすための試験ではありません。研修で学んだことが身についているかを確かめる試験です。
ですから、問題を解く目的は点を取ることではなく、災害のときに迷わないことです。震度階級も、警戒レベルも、胸骨圧迫の回数も、いざというときに思い出せれば、それで十分に役目を果たします。
【出典】
日本防災士機構(試験の形式、過去問の非公開、受験の流れ)/気象庁(震度階級、津波警報の区分、特別警報、警戒レベルと防災気象情報)/内閣府 防災情報のページ(避難情報、地区防災計画、備蓄の目安)/消防庁(応急手当の要領)
この記事の問題は、本試験の問題ではありません。制度や基準は改定されることがあります。受験の際は、日本防災士機構および気象庁の最新の発表をご確認ください。





