【この記事の要約】
防災士の資格取得にかかる費用は研修受講料・試験料・認証登録料の合計で約60,000〜70,000円が一般的です。ただし大分県では大分市・別府市・中津市・佐伯市・臼杵市・津久見市・竹田市・豊後大野市・由布市・国東市など県内複数の自治体が費用の一部または全額を助成する制度を設けています。大分県は全国有数の活火山地帯(阿蘇山・鶴見岳・伽藍岳・九重山)と南海トラフ巨大地震による津波リスク・別府湾断層群による直下型地震リスクを同時に抱えており、地域防災リーダーとしての防災士の育成が急務となっています。また大分県では県が主体となって防災士育成を支援している実績があります。2026年度の受講を検討している方は、4〜5月にお住まいの自治体の防災担当窓口へ助成制度の確認を行うことを強く推奨します。
防災士の資格を取りたいけれど、費用が高くて迷っている。
大分県で助成制度はあるの?
申し込みの手順はどうすればいい?
こうした疑問を持つ大分県在住の方に向けて、この記事を書いています。
防災士は、NPO法人日本防災士機構が認証する民間資格です。
地震・津波・台風・火山噴火・土砂災害など多様な災害に備え、地域の防災リーダーとして活動できる知識と実践力を証明するものです。
大分県は別府・由布院など日本一の温泉地として知られる一方で、鶴見岳・伽藍岳・九重山(硫黄山)など活動中の火山を抱え、別府湾断層群による直下型地震リスク・南海トラフ巨大地震による津波リスクが重なる複合的な災害危険地域です。
さらに山間部での土砂災害・台風による大雨被害も頻発しており、地域防災リーダーの育成が強く求められています。
この記事では、防災士の資格取得にかかる費用の内訳・大分県内で助成制度が確認できる自治体情報・助成制度の仕組みと申請の流れ・研修場所・試験の難易度・よくある疑問を、NPO法人日本防災士機構・防災士研修センター・大分県庁・大分県内各自治体の公式情報をもとに詳しく解説します。
【この記事の信頼性について】
本記事はNPO法人日本防災士機構「防災士になるには」「助成制度自治体一覧」・防災士研修センター公式サイト・大分県庁公式サイト・大分県内各自治体の公式情報・防災ベーシック編集部独自調査をもとに作成しました。助成制度の内容は自治体によって異なり、年度ごとに変更・廃止される場合があります。必ずお住まいの自治体の最新情報をご確認ください。
防災士とは何か(要点だけ)
防災士は、NPO法人日本防災士機構が認証する民間資格です。更新の必要がない終身資格です。
別府湾、日向灘から豊後水道、そして南海トラフ。三方向から揺すられる位置にあります。方角ごとに備えを変えられる人が要ります。
資格の成り立ちと取得者数は防災士とは?取得者27万人・更新なしの終身資格に整理しました。この記事は、大分県の費用と助成に絞って進めます。
費用の目安と、大分県での実際
全国的な相場は、研修受講料が約52,800円〜、受験料3,000円、認証登録料5,000円。合計でおおよそ60,000〜70,000円です。
大分県の研修なら、自費負担でも合計24,200円です。全国相場の3分の1強で取得できます。
受講の前提として普通救命講習の修了証が要ります。消防署が実施するものは無料の場合が多くあります。費用の全国比較は防災士の助成金・補助金一覧にまとめました。
自治体が費用を出す理由
行政の職員だけで地域全体の防災を担うことはできません。住民の中に知識を持つ人を増やすほうが、費用対効果が高い。これが制度の背景にある考え方です。
だからこそ多くの制度に「取得後に地域の防災活動に参加すること」という条件が付きます。資格を取って終わりではありません。
大分県の防災士助成制度:2026年版 対象自治体情報
以下は、NPO法人日本防災士機構の公式サイト・防災士研修センターの公開情報・各自治体の公式サイト・防災ベーシック編集部独自調査をもとにまとめた、大分県内で防災士資格取得費用の助成実績が確認できる情報です。
【重要な注意事項】
この情報は2025〜2026年度時点の調査をもとにしています。助成制度の有無・内容・金額・条件は自治体によって異なり、年度ごとに変更・廃止される場合があります。必ずお住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで最新情報を確認してください。
大分県内で助成実績が確認される主な自治体
| 自治体名 | 助成の特徴・備考 | 問い合わせ先の目安 |
|---|---|---|
| 大分市 | 県庁所在地で県内最大の都市。別府湾断層群・南海トラフ地震の双方から津波リスクを受ける沿岸都市。NPO法人日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。研修会場へのアクセスが最も良好。助成内容は市の防災担当窓口に要確認 | 大分市総務部防災危機管理課 |
| 別府市 | 日本一の源泉数・湧出量を誇る国際観光温泉都市。鶴見岳・伽藍岳の活火山を市域に抱え、別府湾断層群による直下型地震リスクが高い。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 別府市総務部防災危機管理課 |
| 中津市 | 大分県北部の中心都市。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。耶馬渓・山国川流域での土砂災害・洪水リスクが高い地域。詳細は市に要確認 | 中津市総務部危機管理課 |
| 佐伯市 | 大分県南部・豊後水道に面した沿岸都市。南海トラフ巨大地震による津波リスクが高い地域のひとつ。日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 佐伯市総務部危機管理課 |
| 臼杵市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。臼杵湾に面し津波リスクが高い沿岸都市。詳細は市に要確認 | 臼杵市総務部防災課 |
| 津久見市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。豊後水道に面し南海トラフ地震による津波被害が懸念される沿岸都市。詳細は市に要確認 | 津久見市総務部防災課 |
| 竹田市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。阿蘇山の火山リスク・土砂災害リスクの影響を受ける山間部の自治体。詳細は市に要確認 | 竹田市総務部防災課 |
| 豊後大野市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。山間部の自治体であり土砂災害リスクが高い地域。詳細は市に要確認 | 豊後大野市総務部防災課 |
| 由布市 | 由布岳・湯布院温泉を抱える観光都市。由布岳は活火山として気象庁が常時観測しており、火山防災の観点からも防災士育成が重要な自治体。詳細は市に確認 | 由布市総務部防災安全課 |
| 国東市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。国東半島に位置する自治体。詳細は市に要確認 | 国東市総務部防災課 |
| 豊後高田市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 豊後高田市総務部防災課 |
| 杵築市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 杵築市総務部防災課 |
| 宇佐市 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は市に要確認 | 宇佐市総務部防災課 |
| 玖珠町 | 日本防災士機構の公式助成自治体一覧に掲載実績あり。詳細は町に要確認 | 玖珠町総務課防災担当 |
| 九重町 | 九重山(硫黄山等)の活火山を擁する山岳リゾートの自治体。火山防災・登山客への安全対応の観点からも防災士育成が重要。詳細は町に確認 | 九重町総務課防災担当 |
| その他の大分県内自治体 | 日田市・安心院町(宇佐市)・院内町(宇佐市)・姫島村・日出町・速見郡・下毛郡・大分郡など、独自の助成制度を設けている可能性がある | 各自治体の防災・危機管理担当窓口に直接お問い合わせください |
一覧に含まれていない自治体でも、独自の助成制度を設けているケースがあります。
お住まいの市区町村の公式Webサイトで「防災士 助成」「防災士 補助金」と検索するか、防災担当課(危機管理課・防災安全課等)に直接電話することが最も確実な確認方法です。
大分県全域向けの広域支援の可能性
大分県庁では、火山・地震・津波・大雨など県全体の防災力強化を継続的に推進しています。
大分県の危機管理・防災部局では、県内防災力強化のための各種施策を実施しています。
県レベルの防災士育成支援制度が創設・拡充されている可能性があります。
大分県庁の防災担当部局のWebサイトを確認するか、直接問い合わせることを推奨します。
大分県での防災士研修・受講場所
防災士になるには、日本防災士機構が認証した研修機関の講座を受講する必要があります。
大分県内・周辺で防災士研修が開催される主な会場・研修機関を紹介します。
防災士研修センター主催(大分市等での開催)
防災士研修センター(bousaishi.net)は、日本防災士機構が認証する主要な研修機関のひとつです。
大分市を中心に、大分県内での研修が年間を通じて開催されることがあります。
最新の開催日程は防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net/lecture/course.html)で確認できます。
自治体によっては「指定研修機関での受講のみ助成対象」という条件が設けられていることがあるため、申し込み前に自治体へ確認することが重要です。
大分県内での自治体・団体主催の研修
大分県内でも、自治体や各種団体が防災士研修センターと連携して、県内在住者向けに研修を開催するケースがあります。
大分市・別府市などの大規模自治体での開催情報は、自治体の広報誌・公式Webサイトで随時発表されます。
自治体主催の研修では、費用を全額または一部自治体が負担するケースがあり、非常に有利な条件で受講できます。
年度初め(4〜5月)に、お住まいの自治体の防災担当窓口または広報誌で今年度の防災士研修の開催予定を確認することが重要です。
大分県の助成は、どの型か
助成には、市区町村が実施する個別のものと、都道府県が実施する広域のものがあります。
大分県は県が主催する養成研修が中心です。自治会・自主防災組織からの推薦を受けて参加する形が基本になります。
全国での実施状況は防災士の助成金・補助金一覧に整理しました。
助成制度を活用した防災士取得:STEP別完全ガイド
防災士について、さらに詳しく
この記事は大分県の助成制度に絞って書きました。資格そのものについては、別の記事に詳しくまとめています。
資格の全体像と費用の内訳は防災士とは?取得者27万人・更新なしの終身資格に整理しました。全国の助成制度を横断で見たい場合は防災士の助成金・補助金一覧が使えます。
試験の対策は防災士試験の過去問【2026年版】と防災士試験の合格率は約80〜90%に書いています。3択30問で24問正解が合格ラインです。研修をきちんと受けていれば、過度に恐れる試験ではありません。
そして、資格を取ったあとの話は防災士に更新は必要?にあります。更新の義務はありませんが、知識のほうは古くなります。
大分県は、三方向から揺すられる位置にあります
制度の説明を終えて、大分県の条件を整理します。この県は、地震の来る方角が三つあります。
記録に残る被害地震
| 発生年月日 | 名称 | 規模 | 県内の死者 |
|---|---|---|---|
| 679年 | 筑紫国の地震 | M6.5〜7.5 | 山が崩れ、温泉が出た |
| 1596年9月1日 | 別府湾(慶長豊後地震) | M7.0±1/4 | 別府湾沿岸で強い揺れと津波 |
| 1703年12月31日 | 由布院・庄内 | M6.5±1/4 | 1人(全壊273棟・580棟) |
| 1707年10月28日 | 宝永地震 | M8.6 | 倒壊250棟以上・流失400棟以上 |
| 1854年12月24日 | 安政南海地震 | M8.4 | 18人(家屋全壊4,546棟) |
| 1946年12月21日 | 南海地震 | M8.0 | 4人(住家全壊36棟) |
| 1968年4月1日 | 1968年日向灘地震 | M7.5 | 0人 |
| 1975年4月21日 | 大分県中部 | M6.4 | 0人(負傷22人・全壊58棟) |
| 2016年4月14日〜 | 平成28年熊本地震 | M6.5/M7.3 | 0人(負傷34人・全壊10棟) |
| 2024年4月17日 | 豊後水道 | M6.6 | 負傷2人 |
方向①|別府湾
1596年の慶長豊後地震(M7.0前後)について、地震本部はこう記しています。
1596年別府湾の地震(M7.0)では別府湾周辺の各地に大きな被害が生じた
別府湾で地震が起き、津波が発生した記録です。別府市、大分市、日出町、杵築市。県の人口が集中する地域が、この湾に面しています。
方向②|日向灘から豊後水道
地震本部は、この海域についてこう述べています。
日向灘北部〜豊後水道で発生する地震によって大分県内に大きな被害が生じており、M7以上の場合には津波を伴うことが多い
「M7以上なら津波を伴うことが多い」という表現は、かなり踏み込んだ記述です。
2024年4月の豊後水道の地震(M6.6)は記憶に新しいところです。この海域は、いまも動いています。
方向③|南海トラフ
1707年の宝永地震(M8.6)、1854年の安政南海地震(M8.4)、1946年の南海地震(M8.0)。
安政南海地震では、県内で家屋4,546棟が全壊しました。18人が亡くなっています。
南海トラフの地震が起きたとき、大分県は確実に影響を受ける位置にあります。
県内の活断層
| 断層帯 | 想定規模 | 30年以内の確率 |
|---|---|---|
| 中央構造線断層帯(豊予海峡−由布院区間) | M7.8程度 | ほぼ0% |
| 日出生断層帯 | M7.5程度 | ほぼ0% |
| 万年山−崩平山断層帯 | M7.3程度 | 0.004%以下 |
中央構造線断層帯が県内を通っています。想定規模はM7.8程度。確率は低く出ていますが、規模は県内最大です。
2016年の熊本地震では、震源域が大分県側へ広がりました。この断層帯の延長線上での出来事です。
まとめ|大分県の防災士が押さえるべきこと
一、方角で備えを変える
別府湾沿岸なら、直下の揺れと湾内の津波。1596年の前例があります。
県南部の佐伯市・臼杵市なら、日向灘と南海トラフ。津波の到達時間が短い地域です。
内陸の由布市・玖珠町なら、断層帯と土砂災害。1703年に由布院・庄内で被害が出ています。
二、温泉地という特殊事情
別府・湯布院には、県外からの観光客が常時います。土地勘のない人が、大勢いる状態で被災する可能性があります。
宿泊施設との連携、避難誘導の多言語化、帰宅困難者への対応。観光地を抱える県ならではの課題です。
旅行先での被災は旅行先で被災したらにまとめました。
三、熊本県側と一体で考える
2016年も2026年も、熊本の地震で大分県内に負傷者が出ています。県境で災害は止まりません。
広域での連携を前提に置くこと。これが大分県の防災士に求められる視点だと考えています。
大分県は、全国でも屈指の安さで防災士になれます
大分県の制度は、他県と比べて際立っています。費用が桁違いに安いのです。
自費負担でも24,200円
大分県が公表している防災士養成研修の費用は、次のとおりです。
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 受講料 | 12,200円 |
| 教本代 | 4,000円 |
| 受験料 | 3,000円 |
| 登録料 | 5,000円 |
| 合計 | 24,200円 |
これは自費負担で受講する場合の金額です。
一般的な民間研修機関を通じた場合、総額は63,800円前後が相場です。大分県なら、推薦がなくても3分の1近い費用で取得できます。
他県にお住まいの方が読んでも驚く数字だと思います。県が受講料そのものを低く設定しているためです。
ただし、主たる対象は推薦を受けた方です
大分県の案内では、対象がこう定められています。
自治会・自主防災組織から推薦された方または各市町村が推薦した方
そして自費負担での受講については、こう書かれています。
会場の空き状況に応じて数名、自費負担での受講・受験を受け付けます
「会場の空き状況に応じて数名」です。枠は限られます。
確実に受講したいなら、お住まいの自治会か自主防災組織を通じた推薦を得るのが本筋です。まず地域の役員に相談してください。
令和8年度は県内8ヶ所で開催
大分県は令和8年度、県内8ヶ所での開催を予定しています。このほかに福祉関係者向けと県教員向けの会場も設けられます。
申し込みは6月26日(金曜日)までに電子申請と案内されています。
窓口は大分県防災対策企画課 防災推進班(電話097-506-3155)です。
締め切りが6月下旬という点に注意してください。年度が始まってから動くと、意外に時間がありません。
なぜ大分県はここまでやるのか
大分県は「各自治会・自主防災組織に1人以上の防災士の配置をめざす」という目標を掲げています。
組織単位で防災士を置くという方針です。だから費用を下げ、推薦制にしている。制度の形に、狙いがそのまま表れています。
そしてこの県には、1596年の慶長豊後地震で別府湾が津波に襲われた記録があります。日向灘・豊後水道ではM7以上の地震が津波を伴うことが多いとされ、南海トラフの影響も受ける位置です。
市町村の助成制度
| 出典 | 掲載されている大分県内の自治体 |
|---|---|
| 日本防災士機構 | 大分県、中津市、日田市、佐伯市、竹田市、豊後高田市、九重町 |
| 防災士研修センター | 大分市、別府市、臼杵市、杵築市、津久見市、日出町、豊後大野市、豊後高田市、中津市、日田市、由布市、佐伯市 |
県内18市町村のうち、多くが一覧に登場します。これは全国的に見ても密度が高い部類です。
中津市、日田市、佐伯市、豊後高田市は両方の一覧に載っています。
ただし、各市町村の助成額や条件は公開情報から確認できませんでした。確認していない数字は書きません。
県の研修を受ける場合の費用がもともと24,200円と低いため、市町村の助成が加われば負担はさらに小さくなります。両方を窓口で確認してください。
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助成制度を活用して防災士資格を取得するための流れを詳しく解説します。
自治体によって手続きの順番が異なる場合があります。
以下はあくまで一般的な流れの目安であり、必ず事前に各自治体に確認してください。
STEP 1:自治体の助成制度を確認する(4〜5月推奨)
まず、お住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで助成制度の有無・内容・申請期間を確認します。
年度初め(4〜5月)に確認することで、定員オーバーによる機会損失を防げます。
確認すべき項目は以下の通りです。
- 助成制度の有無
- 助成の上限金額・補助率(全額補助か一部補助か)
- 申請の時期・締め切り
- 対象者の条件(推薦が必要かどうか)
- 助成対象となる研修機関に指定がないか
- 申請に必要な書類の種類
- 助成金の支払いタイミング(先払いか後払いか)
STEP 2:必要に応じて推薦を取得する
自治体によっては、自主防災組織・自治会・区長などによる推薦書が必要です。
推薦書の作成には時間がかかる場合があるため、早めに依頼することが重要です。
まだ自主防災組織に加入していない方は、これをきっかけに地域の組織に参加することをおすすめします。
STEP 3:普通救命講習を受講する
防災士資格取得の要件として、普通救命講習(AED・心肺蘇生法)の修了証が必要です。
お住まいの地域の消防署では定期的に普通救命講習を無料で実施しています。
大分県内では大分市消防局・別府市消防本部・中津市消防本部・佐伯市消防本部など各消防機関が開催しており、消防署のWebサイトまたは電話で申し込み方法を確認できます。
研修本講座の受講前に修了証を取得しておくことで、その後の手続きがスムーズになります。
STEP 4:防災士研修講座を申し込む
助成申請の準備が整ったら、防災士研修機関への受講申し込みを行います。
自治体によって「指定の研修機関での受講のみ助成対象」という条件が設けられていることがあるため、申し込み前に必ず確認します。
大分県内で開催される研修の最新情報は、防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net)または各自治体の広報で確認してください。
STEP 5:通信学習を完了し、会場研修に参加する
申し込み後、研修機関からテキスト(防災士教本)が届きます。
事前課題(通信学習)を自宅で行い、会場研修(2日間)に持参します。
会場研修では防災に関する講義・グループワーク・実習が行われます。
研修2日目の最終時間に、日本防災士機構主催の防災士資格取得試験が実施されます。
STEP 6:防災士試験に合格する
試験は50問・三択形式で、30問以上の正解(正答率60%以上)で合格です。
研修内容をしっかり学んでいれば十分合格できる難易度であり、合格率は約80〜90%と高水準です。
試験で不合格になった場合でも、追試験の機会があります。
STEP 7:認証登録申請を行う
試験合格後、NPO法人日本防災士機構に認証登録申請を行います。
申請料(5,000円)を支払い、修了証明書・救命講習修了証・試験合格証明書などを提出します。
登録が完了すると、防災士証(カード型)と防災士認証状(賞状型)が届き、正式に防災士として認定されます。
STEP 8:自治体に助成金の申請書類を提出する
認証登録が完了したら、速やかに自治体に助成金の申請書類を提出します。
必要書類の例は以下の通りです(自治体によって異なります)。
- 助成金交付申請書(各自治体の様式)
- 防災士認証状または防災士証の写し
- 受講料・試験料・登録料の領収書の写し
- 誓約書(様式が設けられている場合)
- 推薦書(事前推薦が必要な場合)
- 住民票(自治体によって要求される場合)
書類の提出期限は多くの自治体で年度末(3月31日)が設けられています。
書類審査・承認後、指定口座に助成金が振り込まれます。
助成制度を活用する際の重要な注意事項
注意①:受講前に事前申請・承認が必要な場合がある
自治体によっては研修受講後に申請するのではなく、受講前の事前申請・承認が必要な場合があります。
事前申請なしに研修を受けてから申請しても、助成が受けられない可能性があります。
必ず最初に自治体に「いつ・どのタイミングで申請するか」を確認してください。
注意②:年度をまたぐと助成が受けられない場合がある
助成制度の対象期間は通常4月1日〜3月31日の1年度内です。
研修受講から認証登録申請・助成申請まで、すべての手続きを同一年度内に完了させる必要があります。
余裕を持って5〜9月頃に研修を受講し始めるスケジュールを組むことを強くおすすめします。
注意③:定員に達すると受付終了になる
助成人数に上限を設けている自治体では、年度ごとの予算が尽きた時点で受付が終了します。
人気の制度は4〜6月の早い時期に定員に達することがあります。
取得を検討しているなら、新年度が始まった4〜5月中に必ず自治体に問い合わせることが重要です。
注意④:過去の取得に遡及して助成を受けることはできない
すでに自己負担で防災士資格を取得済みの場合、過去に遡って助成を申請することはできません。
これから取得を検討している方は、受講前に必ず助成制度を確認してから動き始めることが大切です。
注意⑤:制度の廃止・変更がある
助成制度は毎年度の自治体予算によって変更・廃止される場合があります。
本記事の情報は2025〜2026年度時点の情報をもとにしており、最新の状況と異なる可能性があります。
必ずお住まいの自治体の防災担当窓口またはWebサイトで最新情報を直接確認してください。
大分県で制度を確認する手順
いちばん確実なのは電話です。市区町村の防災対策企画課・危機管理室に「防災士の資格取得に助成はありますか。上限と条件を教えてください」と聞いてください。
Webで調べるなら、自治体サイトで「防災士 助成」「防災士 補助金」と検索します。全国の状況は防災士の助成金・補助金一覧で確認できます。
受講を申し込む前に確認してください。事前申請が条件の制度では、先に申し込むと対象外になります。
試験と、受講の段取り
試験は3択30問で、24問正解が合格ラインです。研修を受けたうえで臨めば、極端に難しいものではありません。
令和8年度は県内8ヶ所で開催予定です。申し込みは6月26日までの電子申請と案内されています。
合格率の実際は防災士試験の合格率は約80〜90%、出題の傾向は防災士試験の過去問【2026年版】に書いています。
大分県特有の災害リスクと防災士が果たす役割
防災士の学習内容をより深く活かすために、大分県特有の災害リスクを理解しておくことが重要です。
活火山リスク(別府・鶴見岳・伽藍岳・九重山・由布岳)
大分県は日本有数の火山地帯に位置しています。
別府市内に位置する鶴見岳・伽藍岳は気象庁が常時観測する活火山であり、過去に噴火活動の記録があります。
九重山(大分県玖珠郡九重町)では1995年に水蒸気爆発が発生し、観光客・登山者に多数の死傷者が出た事例(北千里ヶ浜噴火・死者3名・負傷者12名)があります。
由布市に位置する由布岳も気象庁が常時観測する活火山のひとつです。
防災士として噴火警戒レベルの意味・噴石・火山灰・火砕流への対応方法・観光客・登山者への安全案内を地域住民・観光従事者に伝えることは、大分県の防災士に特有の重要な役割です。
別府湾断層群・直下型地震リスク
大分県は、別府から由布・竹田・阿蘇に至る地溝帯(別府島原地溝帯)に沿った活断層が集中する地域です。
2016年の熊本地震(M7.3)では、大分県内でも別府市・由布市・大分市を中心に最大震度6弱の揺れが観測され、多数の家屋被害が発生しました。
熊本地震では震源が熊本県でありながら、大分県内の広範囲に甚大な被害をもたらしたことが確認されており、活断層地帯に住む大分県民にとって直下型地震への備えは最重要課題です。
防災士として建物の耐震・家具転倒防止・直下型地震発生時の行動・避難所への誘導を地域住民に伝え続けることが重要です。
南海トラフ巨大地震・津波リスク
大分県の豊後水道沿岸・佐伯市・臼杵市・津久見市・大分市・別府市などの沿岸部は、南海トラフ巨大地震発生時に大きな津波が到達すると内閣府の被害想定で示されています。
豊後水道はV字型の地形であり、外洋からの津波が収束して増幅する特性を持つ地域です。
1946年の昭和南海地震・1854年の安政南海地震でも大分県沿岸に津波が到達した記録があります。
防災士として津波ハザードマップの読み方・津波避難ビルの場所・津波警報発令時の行動を地域住民に継続的に伝えることが重要です。
大雨・土砂災害・洪水リスク
大分県は、梅雨前線・台風・秋雨前線による大雨が頻発する地域です。
2017年の九州北部豪雨では大分県日田市・中津市耶馬渓(やばけい)地区などで甚大な土砂災害・洪水が発生しました。
特に2018年の中津市耶馬渓町(おおやばけ)の大規模崩落では7名が死亡し、大分県内における土砂災害リスクの深刻さが改めて認識されました。
国土交通省の土砂災害警戒区域は県内各地に多数設定されており、山間部を多く抱える大分県では土砂災害リスクへの理解が防災士に特に求められます。
温泉観光地特有の防災課題(別府・湯布院)
大分県は別府温泉・湯布院温泉・九重温泉など全国有数の温泉観光地を複数抱えています。
別府市は年間数百万人・由布市(湯布院)も年間数百万人の観光客が訪れる国際観光都市です。
地震・噴火・土砂災害発生時に県外・海外からの観光客を安全に避難誘導する役割が、温泉観光地の防災士に強く求められています。
ホテル・旅館・観光施設・交通事業者など観光関連業種での防災士取得は、大分県では特に意義が大きいと言えます。
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よくある疑問:Q&A
Q. 大分県では防災士の試験はどこで受けられますか?
研修講座と同じ会場で実施されます。
大分県内(大分市等)で開催される研修の場合は県内会場で受験できます。
最新の開催情報は防災士研修センター公式サイト(bousaishi.net)または各自治体の広報で確認してください。
Q. 助成制度を使って取得した場合、地域活動への参加は義務ですか?
自治体によって条件が異なります。
多くの自治体では「取得後に地域の自主防災組織・防災活動に参加すること」を条件として設けています。
資格取得後は地域の防災訓練・避難所運営訓練・防災講演などに積極的に参加することが、助成をしてくれた自治体・地域住民への本来の恩返しになります。
Q. 別府市在住で、観光業に従事していますが、防災士の資格は役に立ちますか?
非常に役立ちます。
別府市は鶴見岳・伽藍岳という活火山・別府湾断層群による直下型地震・南海トラフ地震による津波という多層的なリスクを抱える温泉観光都市です。
防災士として火山噴火・地震・津波への体系的な対応知識を習得し、観光客への正確な避難誘導ができる人材は、別府市の観光関連業種でのキャリアアップと顧客の安全確保に直結します。
外国人観光客対応も含めた多言語防災対応能力と組み合わせることで、より高い防災リーダーとしての価値を発揮できます。
Q. 防災士の資格は更新が必要ですか?費用はかかりますか?
防災士は更新不要の終身資格です。
一度取得すれば更新手続き・更新費用は一切かかりません。
ただし防災に関する知識・技術は常にアップデートされています。
資格取得後も最新の防災情報を継続的に学ぶ姿勢が、真の防災士としての資質を保つうえで重要です。
Q. 2016年の熊本地震で大分県内が大きく揺れましたが、防災士として何ができますか?
2016年の熊本地震では、大分県内でも別府市・由布市・大分市・竹田市などで震度5強〜6弱の強い揺れが観測されました。
このような直下型地震が発生した際に、防災士は地域住民の初動対応を正しく導く役割を担います。
具体的には安全確認・救出救助・避難所の開設・要援護者(高齢者・障害者・外国人等)のサポート・ライフライン途絶時の生活支援物資の管理など、多岐にわたる活動が求められます。
熊本地震の教訓を踏まえた大分県の地域防災力強化のために、防災士の役割はこれまで以上に重要です。
Q. 2026年度の大分県内での研修開催日はいつですか?
2026年度の開催日程は、防災士研修センター(bousaishi.net/lecture/course.html)または各自治体の公式Webサイト・広報誌で随時発表されます。
大分県内開催の情報は、各自治体の防災担当窓口への問い合わせで確認するのが最も確実です。
4〜5月に確認し、早めに申し込みの準備を進めることを推奨します。
大分県で防災士を目指す方へ
資格取得の費用は全国相場で約63,800円。安くはありませんが、制度を使えば負担は大きく変わります。
大分県は各自治会・自主防災組織に1人以上の防災士配置をめざしています。まず地域の役員に相談してください。
まず、お住まいの自治体に制度があるかを確認してください。そこからです。






