【この記事の要約】
結論から書きます。送ってよいかどうかは、三つの基準で判断できます。一、募集されているか。二、新品か。三、同じものが、まとまった数あるか。この三つを満たさないものは、送らないでください。とくに古着、生鮮食品、期限の近い食品、中古品、手作りのもの、個人で買った医薬品は、避けるべき代表です。逆に、自治体や支援団体が品目を指定して募集しているものは、確実に役に立ちます。この記事では、送らない方がよい物と、求められたときに役立つ物を具体的に挙げ、迷ったときの判断の仕方までまとめました。
結論|三つの基準で判断できます
細かいリストに入る前に、原則を書いておきます。ここだけ覚えておけば、たいていの判断はつきます。
一、募集されているか
いちばん大事な基準です。被災した自治体や支援団体が、品目を指定して募集しているか。
募集が出ていない段階で送るのは、それだけで避けるべきと考えてください。何を送るかという以前の問題です。
国土交通省の資料でも、個人からの救援物資については「送るのは控えてほしい」「受け付けていない」という対応をとる被災地が増えていることが示されています。扱いが難しいためです。
二、新品か
使いかけ、使用済み、中古。これらは原則として配れません。
衛生の問題があり、状態の確認にも手間がかかります。そして、受け取る側の気持ちの問題もあります。
三、同じものが、まとまった数あるか
ここが見落とされがちです。ばらばらの物を詰め合わせると、仕分けが発生します。
同じものが100個あれば、数えて配るだけで済みます。違うものが100個あると、100回の判断が必要になります。
だから、個人より企業や団体からの提供のほうが歓迎されます。量と規格がそろうからです。
送らない方がよい物
ここからは、避けたほうがよいものを具体的に挙げていきます。
古着・使用済みの衣類
最も問題になる代表です。サイズ、季節、状態を人の手で分ける必要があります。
そして、衛生上の理由から肌に触れるものは新品でなければ配れません。
衣類が支援物資として届きにくい構造は災害時、服は支援物資で届きますかに詳しく書きました。
生鮮食品
被災地では、冷蔵も調理もできないことがあります。停電と断水が同時に起きているためです。
そして、傷めば処分するしかありません。そのごみを出す手段も滞っています。
期限の近い食品・期限切れの食品
「うちの備蓄が余っているから」という善意で起こりがちです。
しかし、期限の確認と仕分けが必要になります。そして、届いてから配るまでにも時間がかかります。
期限が近い非常食は、自分で食べて買い足してください。それがローリングストックです。
手作りの食品
気持ちはこもっていますが、受け取る側は原材料も製造の環境も分かりません。
食中毒が起きれば、被災地でさらに大きな問題になります。だから、配ることができません。
中古の家電・家具
動作の確認が必要で、大きく、運ぶのに人手が要ります。
そして、使えなければ粗大ごみになります。被災地で最も出したくないものです。
個人で買った医薬品
これは、してはいけない部類です。誰が、どの症状に、どれだけ使うかを判断できません。
医療の支援は、専門の組織が体制を組んで行います。個人が薬を送る場面はありません。
千羽鶴・寄せ書き・ぬいぐるみ
気持ちを形にしたものですが、被災直後は置き場所と処分の問題になります。
この議論の詳細は被災地に千羽鶴は迷惑なのかにまとめました。
詰め合わせの箱
意外に思われるかもしれませんが、いろいろな物を一箱に詰めるのは避けてください。
国土交通省の資料でも、セット化の合意がある場合を除き、同一の段ボールに複数の種類の物資を入れないことが示されています。
親切のつもりの詰め合わせが、そのまま仕分け作業になります。
求められれば、役に立つ物
ここからは、募集が出ている場合に何が役立つかという話です。
新品の衛生用品
トイレットペーパー、ティッシュ、生理用品、おむつ、ウェットティッシュ。消耗が速く、需要が続きます。
とくに生理用品と乳児用のおむつは、サイズや種類の指定があることが多い。募集の内容をよく読んでください。
新品の下着・靴下
避難所で最も足りなくなり、最も遅く届くものです。
ただし、サイズの指定に従ってください。合わないサイズは配れません。
常温で保存でき、そのまま食べられるもの
調理が要らないことが条件になります。停電と断水を前提に考えてください。
賞味期限に十分な余裕があること。そして、同じものがまとまっていること。
飲料水
需要は確実にあります。ただし、重く、量がかさみます。
個人が少量を送るより、お金を送って現地で調達してもらうほうが効率的な場面が多い。
使い捨ての食器・ポリ袋
断水すると洗えないので、紙皿、紙コップ、ラップ、ポリ袋の需要が出ます。
軽く、かさばらず、期限もありません。募集に挙がることの多い品目です。
企業や団体としてなら、選択肢が広がります
同じものをまとまった数そろえられる場合、受け入れられる可能性が大きく上がります。
ただし、必ず事前に調整してください。いつ、どこに、何を、どれだけ届けるかを先に伝えます。
なぜ「よかれと思って」が外れるのか
判断を誤る理由には、共通の型があります。
自分の想像で、必要なものを決めてしまう
報道の映像を見て、「これが要るだろう」と考える。ここが出発点になっていると、外します。
実際に何が足りないかは、現地でしか分かりません。そして、それは日ごとに変わります。
だから、想像ではなく公表された募集を見てください。答えはそこに書いてあります。
「あって困るものはない」と考えてしまう
これは、もっともらしく聞こえます。しかし、実際には困ります。
置き場所が有限だからです。使わないものが倉庫を埋めれば、必要な物資が入りません。
そして、最後は誰かが処分の判断をすることになります。
「早く送らなければ」と焦ってしまう
報道が大きいうちに動きたくなります。ところが、いちばん受け入れ体制が整っていないのが、その時期です。
急ぐほど外れやすい。これは覚えておく価値のある逆説です。
物のほうが、気持ちが伝わる気がしてしまう
お金は顔が見えません。手を動かしたものを届けたい、という気持ちは自然です。
ただ、判断の基準は「自分が何をしたいか」ではなく「相手が何を受け取れるか」です。
ここを入れ替えるだけで、選択がほぼ正しくなります。
品目別|もう少し細かく見ていきます
迷いやすいものを取り上げます。
マスク・消毒液
新品で未開封なら、需要が出る場面があります。避難所は感染症が広がりやすい環境です。
ただし、開封済みや詰め替えたものは不可です。そして、募集されているかを必ず確認してください。
カイロ・毛布
冬の災害では需要があります。ただし、季節を外すと一気に不要になります。
毛布はかさばり、保管の場所を大きく取ります。個人が少量送るのは向きません。
カイロは軽く、期限も長め。まとまった数があるなら、候補になります。
電池・モバイルバッテリー
停電時には確実に需要があります。新品で、まとまった数なら有効です。
ただし、リチウムイオン電池は輸送の扱いに制限があります。宅配便で送れるか、事前に確認してください。
本・雑誌・文房具
避難生活が長引くと、子どもの過ごし方が課題になります。需要が出ることはあります。
ただし、中古の本は避けてください。そして、被災直後ではなく、落ち着いた段階の話です。
おもちゃ・ぬいぐるみ
中古は送らないでください。衛生の問題と、状態の確認の手間があります。
新品でも、被災直後には優先度が低い品目です。募集が出てから考えてください。
調理器具・カセットコンロ
需要はありますが、ガスボンベは輸送に制限があります。宅配便では送れないことが多い。
この分野は、企業からのまとまった提供が現実的です。
手紙・メッセージカード
物資と一緒に送るのは避けてください。仕分けの対象が増えます。
ただし、紙一枚は場所を取りません。受け入れが公表されている場合に限り、送る価値はあります。
企業・団体として送る場合の手順
個人とは条件が違うので、分けて書きます。
一、連絡先を確認する
被災した自治体の担当課、都道府県の物資担当、あるいは支援団体。窓口は災害ごとに設けられます。
公式サイトに、企業からの申し出を受ける窓口が示されることが多い。
二、内容を先に伝える
何を、いくつ、いつ、どこへ。この四点を先に伝えてください。
受け入れ側は、置き場所と人手を確保する必要があります。先に分かれば準備ができます。
三、同一の品目でまとめる
国土交通省の資料でも、セット化の合意がある場合を除き、一つの段ボールに複数の種類を入れないことが示されています。
そして、外側に品名・数量・サイズを明記してください。開けずに中身が分かる状態が理想です。
四、輸送の手配まで責任を持つ
「送るので取りに来てください」では、負担を移すだけです。
指定された場所まで届けるところまで含めて計画してください。
五、その後の需要も聞く
一度きりで終わらせず、継続して何が必要かを聞く関係を作れると、支援の質が上がります。
企業の防災の考え方は職場の防災ガイドにもまとめています。
迷ったときの考え方
リストにないものをどう判断するかです。
「受け取った人が、すぐ使えるか」で考える
電気が要る。水が要る。調理が要る。組み立てが要る。どれかに当てはまるなら、いまは向きません。
開けてすぐ使えるものが、災害の初期には強い。
「配る人の手間」を想像する
これを配るとき、誰かがサイズを聞いたり、説明したりする必要があるか。
あるなら、その手間の分だけ現場の時間を奪います。数えて渡すだけで済むものが理想です。
「余ったらどうなるか」を考える
配りきれなかった場合、それは保管されるか、処分されます。
処分に困るものは、最初から送らない。大きいもの、重いもの、燃やせないもの。
迷ったら、送らずにお金を送る
この判断で、まず間違いません。
必要なものを、必要な量だけ、必要な時期に買えます。そして、被災地の店で使われれば地域の経済も回ります。
送り方の実務は被災地への物資の送り方にまとめました。
時期によって、必要なものは変わります
同じ品目でも、タイミングで意味が変わります。
発災直後
水、食料、毛布、簡易トイレ。命に直結するものです。
ただし、この時期に個人が送ってもまず届きません。道路が使えず、受け入れの体制もできていません。
ここは、国や自治体が計画にもとづいて動く段階です。個人の出番ではありません。
数日から数週間
避難所の生活が始まります。衛生用品、下着、着替え、生活の道具。
このころから、募集が出始めます。公式の発信を確認してください。
数週間から数か月
避難所を出て、生活を立て直す段階に入ります。家電、家具、生活用品の需要が出ます。
ただし、この段階では現金のほうが圧倒的に使いやすい。必要なものは人によって違うからです。
それ以降
報道が減り、支援も細ります。ここで続く支援に、いちばん価値があります。
その地域の産品を買う。訪ねる。相手に負担をかけない形の支援です。
プッシュ型とプル型という考え方
支援物資には、二つの型があります。知っておくと、全体像がつかめます。
プッシュ型|要請を待たずに送る
発災直後は、被災地が何を必要としているかを伝える余裕がありません。通信も途絶えています。
そこで国や都道府県が、要請を待たずに、必要と見込まれる物資を送り込みます。これがプッシュ型です。
水、食料、毛布、簡易トイレ。どんな災害でも確実に要るものが対象になります。
プル型|必要なものを要請して送ってもらう
数日たって状況が把握できると、必要な物を具体的に要請できるようになります。
これがプル型です。無駄が出にくく、実際に配れます。
個人や企業が関われるのは、基本的にこちらの段階です。
個人の物資が難しい理由が、ここにあります
個人が送るものは、プッシュ型でもプル型でもありません。
計画にもとづいて送られるわけでもなく、要請に応えるわけでもない。制度の外側から、ばらばらに届きます。
だから、受け入れる仕組みがない。ここが構造的な問題です。
だから「募集を待つ」が答えになります
募集が出るということは、プル型の受け皿ができたという合図です。
その前に送れば制度の外、後に送れば制度の中。同じ物でも、扱いがまったく違います。
状況別|あなたができること
立場によって、選択肢が変わります。
被災地から遠い個人の場合
物資はまず向きません。お金を送るのが最も確実です。
そして、時間差で動くという選択があります。報道が減ったころに送ると、支援が細る時期を支えられます。
被災地の近くに住んでいる場合
選択肢が増えます。災害ボランティアセンターの募集を確認してください。
近隣の住民に限って募集される時期があります。その場合、あなたが対象になります。
ただし、勝手に現地へ行かないでください。受け入れの体制ができてからです。
被災地に親族や知人がいる場合
ここは例外です。個人宛てに直接送るなら、自治体の負担にはなりません。
ただし、まず宅配便が動いているかを確認してください。そして、相手が受け取れる状況かどうかも。
何が必要かは、本人に聞くのがいちばん正確です。「何か送ろうか」ではなく「何が要る?」と聞いてください。
企業に勤めている場合
会社としてできることを、社内で提案する道があります。
まとまった数の同一品目、あるいは自社の製品やサービス。個人にはできない支援ができます。
そして、社内での募金も現実的です。集めて一括で送れば、手続きの手間も減ります。
学校や地域の団体の場合
人を集められることが強みです。募金活動は、その力を生かせます。
そして、学ぶ機会にできます。なぜ物を送ってはいけないのか。誰がどんな作業をしているのか。
これは、そのまま防災教育になります。自分が被災したときの想像力につながります。
受け取る側になったときのために
視点を反転させておきます。
具体的に伝えるほど、支援は届きます
もし自分が被災したら、「何か送って」ではなく「Mサイズの下着を3枚」と伝えてください。
受け入れ側も、支援する側も、数量と規格が分かって初めて動けます。
遠慮すると、必要量に反映されません
避難所の運営者は、声が上がって初めて不足を把握します。
黙っていれば、その分は次の要請に入りません。これはわがままではなく、情報提供です。
そして、備えておけば頼らずに済みます
ここが結論です。支援が届くまでの空白を、自分の備えで埋めておく。
そのぶん、限られた支援が本当に困っている人に回ります。備えることは、他人への支援でもあります。
備え方の全体像は防災は何から始める?にまとめました。
過去の災害で、何が問題になったか
繰り返されてきた例を挙げます。
時期を過ぎても届き続けた物資
2016年の熊本地震のあと、熊本市の復興総室は、避難者が少なくなったあとも全国から個人の支援物資が大量に届き続けたことに処置を困ったと説明しています。
そして、被災地のニーズは時間がたつにつれて変わるという指摘もされています。
つまり、送る側と受け取る側で時間の感覚がずれているということです。
報道を見てから動くと、遅れます
大きく報じられ、それを見て買い物をし、荷造りをして発送する。ここまでに数日かかります。
その数日で、現地の状況は変わっています。だから、報道を起点にすると外しやすい。
「第二の災害」と呼ばれることもあります
支援の現場では、扱いに困る物資が大量に届くことを、災害そのものに次ぐ負担として語ることがあります。
強い言い方ですが、実務としては誇張ではありません。人手と場所を奪うからです。
それでも、支援が悪いわけではありません
誤解のないように書いておきます。問題は支援ではなく、形とタイミングです。
公的な支援も、企業からの提供も、義援金も、確実に役立っています。制度に乗る形なら、支援は機能します。
チェックリスト|送る前に確認すること
実際に送ろうとしている方へ、確認の項目を並べます。
| 確認すること | いいえの場合 |
|---|---|
| 公式に募集が出ていますか | 送らない |
| その品目が指定されていますか | 送らない |
| 新品・未開封ですか | 送らない |
| 賞味期限に余裕がありますか | 送らない |
| 同じものがまとまっていますか | 再考する |
| 一箱に一品目でまとめましたか | 詰め直す |
| 外側に品名と数量を書きましたか | 書き足す |
| 締切に間に合いますか | 送らない |
ひとつでも「いいえ」があれば
いったん止めてください。そして、お金を送る方法に切り替えるのが確実です。
気持ちは同じように届きます。むしろ、より役に立つ形になります。
締切を軽く見ないでください
募集には期限があります。これは、受け入れの体制がその期間だけ組まれているからです。
期限を過ぎて届いたものは、受け取る担当者がいません。そのまま行き場を失います。
送り先の住所も、正確に
物資の受付場所は、市役所とは別の場所に設けられることが多い。集積所や倉庫です。
思い込みで市役所に送らないでください。指定された住所へ、指定された方法で。
需要が続く品目と、すぐ止まる品目
同じ「役に立つもの」でも、性質が違います。
需要が長く続くもの
消耗品です。使えばなくなり、また必要になります。
トイレットペーパー、ティッシュ、生理用品、おむつ、ウェットティッシュ、ごみ袋。これらは避難生活が続くかぎり要ります。
そして、期限がほぼありません。余っても、時間をかけて使い切れます。
すぐに満たされるもの
一人に一つあれば足りるものです。
毛布、食器、懐中電灯。行き渡った時点で、需要が止まります。
そこに追加で届くと、そのまま在庫になります。だから、募集の締切が早く設定されがちです。
時期がずれると無意味になるもの
季節ものです。カイロ、扇風機、冷却グッズ。
冬に必要だったものが春に届けば、翌年まで保管することになります。その保管費用も負担です。
この違いを知っておくと、判断が早くなります
迷ったら、消耗品かどうかで考えてください。
消耗品なら、多少タイミングがずれても使われます。そうでないなら、募集の内容に厳密に従ってください。
支援には、いろいろな形があります
最後に、物とお金以外の選択肢も挙げておきます。
その地域のものを買う
産品を買う。取り寄せる。相手に負担がまったくかかりません。
そして、継続できます。寄付は一度きりになりがちですが、買い物は繰り返せます。
落ち着いてから訪ねる
観光や出張で、その地域にお金を落とす。これも立派な支援です。
ただし、受け入れ体制が整ってからにしてください。復旧の最中に人が増えれば、それは負担です。
正確な情報を広める
災害時には、根拠のない情報が広がります。それを止めることも支援です。
公式の発信を確認し、確かなものだけを共有する。誰にでもできて、費用もかかりません。
忘れないでいる
いちばん地味ですが、価値があります。報道が減っても、困りごとは続きます。
数か月後、一年後に思い出して行動できる人は多くありません。そこに、意味があります。
よくある質問
Q. 新品なら、何を送ってもよいですか
いいえ。新品であることは条件の一つに過ぎません。
募集されているか。まとまった数があるか。三つの基準を全部満たしてください。
Q. 家にある未使用の備蓄品を送りたいのですが
気持ちは分かりますが、まず募集を確認してください。
そして、それを送ると自分の備えが減ります。次に災害が起きたとき、今度は自分が支援を必要とする側になります。
自分の備えは残して、お金を送るほうが合理的です。
Q. 子ども服やおもちゃはどうですか
中古なら、送らないでください。サイズと状態の確認が必要になります。
新品で、かつ募集されているなら別です。ただし、子ども用はサイズが細かく分かれるため、指定に従う必要があります。
Q. ペット用品は需要がありますか
あります。ペットフード、ペットシーツ、キャリー。避難所でも課題になる分野です。
ただし、フードは種類や年齢で分かれます。やはり募集の内容に従ってください。
Q. 送る前に、電話で確認してもよいですか
被災直後の自治体に電話をかけるのは避けてください。回線と人手を奪います。
確認は、公式サイトや公式のSNSで行ってください。必要な情報は、そこに出ます。
Q. どうしても物で支援したい場合は
方法はあります。募集が出るまで待って、指定された品目を、指定された数だけ送る。
この形なら、物での支援が確実に機能します。禁止されているわけではありません。
もう一つは、被災地の店で買って、被災地に届けてもらう方法です。地域の経済も回ります。
Q. フリマアプリで売った代金を寄付するのは
よい方法だと思います。古着をそのまま送るより、はるかに役に立ちます。
物を必要な人に渡し、お金を被災地に送る。両方が生きます。
Q. 支援物資を扱うNPOに渡すのはどうですか
平時から物資の寄付を受け付けている団体があります。仕分けの体制が整っています。
ただし、その団体が今それを必要としているかは確認してください。倉庫の容量には限りがあります。
Q. 賞味期限はどれくらい残っていれば大丈夫ですか
募集の要項に書かれていることが多い。指定があれば、それに従ってください。
指定がない場合でも、届いてから配るまでに時間がかかることを前提に考えてください。数日しかないものは向きません。
Q. 支援物資に費用はどれくらいかかりますか
品物の代金に加えて、送料がかかります。まとまった量なら、送料だけでかなりの額になります。
その送料をそのまま寄付に回したほうが、被災地では多くのものを買えます。この計算も、一度してみてください。
Q. 家族で話し合うにはどうすればよいですか
災害のニュースを見た日が、いい機会になります。「何ができるか」を一緒に考えてみてください。
そして、その流れで自分の家の備えも見直す。支援について考えることと、備えることは地続きです。
Q. 避難所に直接持って行くのはどうですか
近隣にお住まいでも、まず避けてください。
避難所には受け取りの担当者がいないことが多く、運営の手を止めることになります。そして、そこに置き場所はありません。
持ち込みを受け付ける場合は、集積所が別に指定されます。公式の案内に従ってください。
Q. 自治会や町内会でまとめるのはどうですか
個人でばらばらに送るよりは、はるかによい方法です。まとまった数になり、窓口も一本化できます。
ただし、まとめる前に募集の内容を確認してください。集めてから送り先を探すと、行き場を失います。
そして、集める品目を一つに絞る。これだけで、受け取る側の作業が大きく減ります。
Q. 支援したことを公表してもよいですか
問題ありません。むしろ、正しい方法が広まる効果があります。
ただし、被災者の写真や状況を無断で載せないでください。支援が、見せるための行為になってしまいます。
Q. 送ってはいけないと知らずに送ってしまいました
済んだことは取り戻せません。責める必要もありません。
知らなかっただけで、悪意はなかったはずです。大事なのは、次にどうするかです。
同じ気持ちを、義援金や支援金という形にする。そして、周りに理由を伝える。それで十分に取り返せます。
Q. 結局、いちばん役に立つのは何ですか
募集された品目を、指定どおりに送ること。これが最も確実です。
募集が出ていない段階なら、お金。それも確実です。
そして、自分の備えを整えておくこと。支援を必要としない人が一人増えるのも、支援の一つの形です。
まとめ|三つの基準を思い出してください
最後に整理します。
この記事の要点
一、募集されているか。出ていなければ、送らない。
二、新品か。中古・使いかけは配れません。
三、同じものがまとまっているか。詰め合わせは仕分けを生みます。
四、避けるべき代表は、古着・生鮮食品・期限の近い食品・手作り・中古家電・医薬品。
五、迷ったら、物ではなくお金を。これで判断を誤りません。
そして、自分の備えも忘れないでください
支援について調べたなら、自分の持ち出し袋も一度開けてみてください。
自分が助けを必要としない状態でいることは、限られた支援を他の人に回すことでもあります。
災害のニュースを見て何かしたいと感じた日は、そのまま自分の備えを点検する日にしてください。支援と備えは、地続きです。
あわせて読みたい
送り方の手順と義援金の仕組みは被災地への物資の送り方に、千羽鶴をめぐる議論は被災地に千羽鶴は迷惑なのかにまとめました。
衣類が届きにくい理由は災害時、服は支援物資で届きますかにあります。

