北海道・三陸沖の「後発地震注意情報」とは?発表基準と取るべき行動を解説

北海道・三陸沖の「後発地震注意情報」とは?発表基準と取るべき行動を解説

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【この記事の要約】北海道・三陸沖で大きな地震が起きたあと、気象庁が「後発地震注意情報」を出すことがあります。この情報は「もっと大きな地震が続けて起きるかもしれないから、1週間ほど備えを普段より強めてください」という呼びかけです。避難指示ではありません。日常生活は続けながら、家具の固定・避難経路の確認・非常持ち出し袋の点検を、いつも以上に丁寧にやってほしいというお願いです。この記事では、制度の仕組み・対象地域・南海トラフ臨時情報との違い・実際に情報が出たときにやるべきことを、私の実体験も交えながら整理しました。

私は北海道札幌市に住んでいます。2018年の北海道胆振東部地震を経験しました。あの揺れのあと、しばらく余震が続きました。正直、次の大きな地震が来るのか来ないのか、まったく分かりませんでした。

情報がないまま不安な夜を何日も過ごしたことを、今でも覚えています。あのとき、北海道全域が停電する「ブラックアウト」も経験しました。信号は消え、コンビニのレジも動かず、情報を得る手段は限られていました。

スマートフォンの充電が減っていく画面を見ながら、次に何が起きるのか分からない怖さを今でも覚えています。あの経験があるからこそ、「次の地震への警戒」を呼びかけてくれる仕組みの価値を、身にしみて理解しています。

だからこそ「後発地震注意情報」という仕組みができたと知ったとき、素直にありがたいと思いました。この記事では、北海道・三陸沖に関わる「後発地震注意情報」について、できるだけ分かりやすく解説します。

結論から言います。

後発地震注意情報が出たら、避難する必要はありません。ただし、備えを普段よりワンランク強化してください。これが、この制度の一番大事なポイントです。ここからは、その理由を順を追って説明していきます。

目次

後発地震注意情報とは何か

後発地震注意情報とは、大きな地震のあとに「さらに巨大な地震が続く可能性がある」ときに、気象庁が発表する情報です。正式名称は「北海道・三陸沖後発地震注意情報」といいます。対象となるのは、日本海溝・千島海溝周辺で起きる地震です。

具体的には、北海道の太平洋側から、青森県・岩手県・宮城県・福島県・茨城県にかけての沖合が対象エリアです。この制度は2022年12月16日に運用が始まりました。比較的新しい制度です。

私自身、この制度ができた当初は詳しく知りませんでした。防災士の資格を取るために勉強していくなかで、初めてきちんと理解しました。知らない人が多いのも無理はないと思います。まだ運用開始から数年しか経っていないからです。

なぜこの制度ができたのか

日本海溝・千島海溝沿いでは、過去に「連動型」の巨大地震が起きた記録があります。連動型地震とは、ひとつの地震のあとに、隣接する震源域で別の巨大地震が続けて発生する現象です。代表的な例が、1896年の明治三陸地震です。

このとき、最初の地震のあとに津波被害が拡大しました。さらに歴史をさかのぼると、複数の巨大地震が数日から数年の間隔で連続して発生した記録も見つかっています。こうした過去の事例をふまえて、政府の地震調査委員会が検討を重ねました。

その結果、「最初の地震のあと一定期間は、後発地震への警戒を高めるべきだ」という結論に至りました。これが、後発地震注意情報という制度の始まりです。

どんなときに発表されるのか

後発地震注意情報が発表される条件は、主に2つあります。1つ目は、対象領域内でマグニチュード7.0以上の地震が発生したときです。2つ目は、その地震について気象庁が調査し、後発地震の可能性が平常時より高まっていると判断したときです。

この2つの条件がそろうと、気象庁は原則として地震発生から2時間程度を目安に情報を発表します。私は、この「2時間程度」という速さに驚きました。巨大地震のあとの混乱した状況のなかで、これだけ早く情報が出る体制が整っているのは、正直心強いです。

発表されたらどれくらいの期間、注意すればいいのか

後発地震注意情報が発表されてから、注意を続ける期間は「1週間程度」とされています。なぜ1週間なのでしょうか。これは、過去の連動型地震の統計データにもとづいています。最初の地震のあと、後発地震が発生する確率は、時間が経つにつれて下がっていきます。

とくに最初の数日間はリスクが相対的に高く、1週間を過ぎると、平常時に近いレベルまで下がっていくことが分かっています。そのため「1週間」という期間が設定されました。もちろん、1週間を過ぎれば絶対に安全というわけではありません。

日本はどこにいても地震のリスクがある国です。この点は、記事の後半でもう一度触れます。

日本海溝・千島海溝で地震が多い理由

そもそも、なぜこのエリアで巨大地震が繰り返し起きるのでしょうか。結論から言うと、プレートの沈み込みが原因です。日本海溝・千島海溝の沖合では、太平洋プレートが、陸のプレートの下に沈み込んでいます。この沈み込みによって、プレートの境界にひずみが蓄積されます。

ひずみが限界に達すると、プレートが跳ね上がるように動きます。これが、巨大地震の正体です。私は理科の授業でこの仕組みを習いましたが、正直ピンときていませんでした。防災士の勉強をして、初めて「自分の住む土地の下で、こんなことが起きているのか」と実感しました。

過去に起きた主な巨大地震

このエリアでは、歴史上何度も巨大地震が発生しています。代表的なものを、時系列で紹介します。1611年、慶長三陸地震が発生しました。大規模な津波が三陸沿岸を襲ったと伝えられています。1896年、明治三陸地震が発生しました。

揺れそのものは小さかったものの、津波による被害が甚大でした。1933年、昭和三陸地震が発生しました。こちらも津波被害が大きかった地震です。1952年と2003年には、十勝沖地震が発生しました。北海道の太平洋側に大きな被害をもたらしました。

そして2011年、東日本大震災が発生しました。日本海溝沿いで起きた、これまでで最大級の地震です。こうして並べてみると、このエリアはおおむね数十年に一度のペースで、巨大地震を経験していることが分かります。過去に起きたことは、将来また起きる可能性があるということです。

私はこの歴史を知ってから、備えに対する意識がより真剣になりました。過去の記録は、単なる歴史の教科書の一節ではありません。これから先の自分たちの暮らしに、直結する情報だと感じています。

政府が示す被害想定

内閣府は、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震について、被害想定を公表しています。想定では、最大クラスの地震が発生した場合、広い範囲で強い揺れと大津波が想定されています。とくに津波の到達時間が短い地域では、地震の揺れを感じてから避難を始めるまでの時間が、生死を分けるとされています。

私はこの想定を読んだとき、率直に言って怖くなりました。数字だけを見ると、目を背けたくなる気持ちも正直あります。ただ、怖がるだけで終わらせず、具体的な行動に変えることが大切だと思っています。被害想定は、私たちを脅かすためのものではありません。備えの優先順位を判断するための、大事な材料です。

対象となる自治体

後発地震注意情報の対象地域は、8つの道県にまたがっています。北海道、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県が中心です。とくに太平洋沿岸部の市町村は、津波のリスクが高いエリアとして重点的な対応が求められています。

自分の住んでいる市町村が対象エリアに含まれるかどうかは、お住まいの自治体の防災ページで確認できます。私は札幌市の防災ページをブックマークして、定期的にチェックするようにしています。

自治体や企業はどう対応するのか

後発地震注意情報が発表されると、私たち個人だけでなく、自治体や企業もそれぞれの対応を取ります。ここでは、その概要を紹介します。

自治体の対応

対象となる自治体は、あらかじめ「後発地震に備えた対応計画」を策定しています。情報が発表されると、避難所の開設準備や、防災行政無線での注意喚起などを行う自治体があります。ただし、これは避難指示ではありません。あくまで「備えを強化するための準備」です。

自治体ごとに対応の細かさは異なります。お住まいの自治体がどんな対応を取るのか、事前にホームページで確認しておくことをおすすめします。

企業や学校の対応

企業のなかには、後発地震注意情報の発表を受けて、事業継続計画(BCP)にもとづいた対応を取るところがあります。たとえば、在宅勤務への切り替えや、出張の見合わせなどです。学校では、集団下校の判断基準に組み込まれている場合があります。

こうした対応は、企業や学校によって差があります。自分の勤務先や、子どもの通う学校が、どんな方針を持っているか。これも、平常時のうちに確認しておきたいポイントです。

南海トラフ臨時情報との違い

後発地震注意情報とよく似た制度に「南海トラフ地震臨時情報」があります。この2つは、混同されがちです。私も最初は違いがよく分かりませんでした。整理すると、こういう違いがあります。

まず、対象となる地域が違います。南海トラフ地震臨時情報は、静岡県から九州にかけての太平洋沿岸が対象です。一方、後発地震注意情報は、北海道から茨城県にかけての太平洋側が対象です。

次に、制度が始まった時期が違います。南海トラフ地震臨時情報は2019年から運用されています。後発地震注意情報は2022年からです。南海トラフのほうが3年ほど先にスタートしました。

さらに、情報の種類の細かさにも違いがあります。南海トラフ地震臨時情報には「調査中」「巨大地震注意」「巨大地震警戒」など、いくつかの段階があります。後発地震注意情報は、シンプルに「発表される」か「されない」かの二択に近い運用です。ただし、共通点もあります。

どちらも「避難を強制するものではない」という点です。どちらも「普段の生活を続けながら、備えを見直してほしい」というメッセージである点も共通しています。私はこの共通点がとても大事だと思っています。「情報が出た=すぐ逃げろ」ではありません。「情報が出た=もう一度、備えを点検するタイミング」だと捉えてください。

発表されたときに私たちがすべきこと

ここからは、実際に後発地震注意情報が発表されたとき、何をすればいいかを具体的に説明します。結論を先に言います。やることは、大きく分けて4つです。避難経路の確認、家具の固定確認、非常持ち出し袋の点検、そして家族との連絡手段の確認です。1つずつ見ていきます。

1. 避難経路をもう一度確認する

まず、自宅から避難場所までのルートを、実際に歩いて確認してください。地図アプリで見るだけでは分かりません。私は実際に自宅周辺を歩いて確認したことがあります。そのとき、地図では気づかなかった「夜間は暗くて危険な道」を見つけました。昼間の地図確認だけでは分からない発見でした。

とくに津波のリスクがある沿岸部にお住まいの方は、高台までの距離と時間を必ず確認してください。歩いて何分かかるか、実際に測ってみることをおすすめします。

2. 家具の固定状況を再確認する

次に、家の中の家具が、しっかり固定されているか確認してください。タンス、本棚、冷蔵庫、テレビなど、倒れたり落下したりする可能性があるものは、すべてチェック対象です。突っ張り棒タイプの器具は、天井の強度によっては効果が落ちることがあります。L字金具でしっかり壁に固定するタイプのほうが、より安心です。

私の自宅では、寝室の背の高い家具をすべてL字金具で固定しています。寝ている間の地震が、実は一番怖いと感じているからです。

3. 非常持ち出し袋を点検する

3つ目は、非常持ち出し袋の中身の点検です。飲料水の賞味期限、食料の賞味期限、モバイルバッテリーの充電状態を確認してください。とくにモバイルバッテリーは、普段使わないまま放置していると、いざというときに充電が切れていることがあります。

後発地震注意情報が出たタイミングは、この点検を実行する絶好の機会です。「そろそろ点検しなきゃ」と思っていたことを、実際に行動に移すきっかけにしてください。

家族会議をひとつ開くつもりで

ここで紹介した4つの点検は、できれば家族全員で一緒に行ってください。一人で黙々と点検を進めても、他の家族が中身を把握していなければ、いざというとき機能しません。私の家庭では、後発地震注意情報が出ていなくても、年に2回はこの4項目を家族全員で確認する日を設けています。

春と秋の防災の日に合わせて、カレンダーに予定を入れています。「今日は防災の日」と決めておくと、後回しにせず確実に実行できます。もし後発地震注意情報が発表されたら、この定期点検を前倒しで実施するイメージを持っておくと、スムーズに動けます。

4. 家族との連絡手段を確認する

最後に、家族と離れているときの連絡方法を、もう一度話し合ってください。災害用伝言ダイヤル171の使い方を、家族全員が知っているか確認してください。私は毎月1日と15日の体験利用日に、実際に家族で171を使う練習をしています。いざというとき、使い方を知らなければ意味がありません。練習しておくことで、本番でも落ち着いて使えます。

津波からの避難で気をつけたいこと

北海道・三陸沖のエリアは、地震そのものよりも、津波の被害が深刻になりやすい地域です。ここでは、津波避難で気をつけたいポイントを、もう少し詳しく説明します。

車での避難は原則NG

津波からの避難は、徒歩が原則です。車での避難は、渋滞を招き、多くの人の避難を妨げる可能性があります。私は正直、車のほうが速いのではと思っていた時期がありました。しかし過去の津波災害では、渋滞に巻き込まれた車が津波にのまれた例が数多く報告されています。高齢者や体の不自由な方など、徒歩避難が難しい場合を除いて、車での避難は避けてください。

「揺れたらすぐ高台へ」を徹底する

津波警報や注意報の発表を待ってから避難していては、間に合わないことがあります。強い揺れ、あるいは長くゆっくりとした揺れを感じたら、情報を待たずにすぐ高台へ避難してください。これは、後発地震注意情報の対象エリアに限らず、沿岸部に住むすべての人に共通する鉄則です。私は自宅から高台までのルートを、家族全員で実際に歩いて確認しています。頭で分かっているつもりでも、実際に歩いてみると新しい発見があります。

季節ごとの避難ルートを確認する

北海道・東北の太平洋沿岸は、季節によって避難のしやすさが大きく変わります。冬は積雪と路面凍結で、夏なら数分の道のりが、倍近い時間がかかることもあります。また、夜間の避難と日中の避難でも、見える景色はまったく違います。街灯が少ない道は、夜になると足元が見えづらくなります。

できれば、季節と時間帯を変えて、複数回、避難ルートを歩いてみてください。私は年に4回、季節が変わるタイミングで、家族と一緒に避難ルートを歩き直すようにしています。面倒に感じるかもしれませんが、この積み重ねが、いざというときの落ち着いた行動につながります。

「率先避難者」になる意識を持つ

自分が真っ先に避難することには、大きな意味があります。誰かが率先して避難する姿を見ると、周囲の人も避難行動を取りやすくなるからです。これは「率先避難者」という考え方で、防災の分野でも重要視されています。

「自分が動けば、誰かの命を救うきっかけになるかもしれない」。私はこの言葉を、防災士の研修で教わってから、強く意識するようになりました。

やらなくていいこと

一方で、後発地震注意情報が出たときに「やらなくていいこと」もはっきりさせておきます。まず、慌てて避難する必要はありません。これは制度上、避難情報ではないからです。次に、過剰に買いだめをする必要もありません。普段のローリングストックがきちんとできていれば、追加の買いだめは不要です。

むしろ、パニック買いは他の人の備蓄を圧迫してしまいます。冷静な行動を心がけてください。また、学校や会社を休む必要も、原則としてありません。各自治体や施設ごとの判断にはなりますが、後発地震注意情報自体は、日常活動の制限を求めるものではないからです。

私たちはどう判断すればいいのか

ここまで、制度の仕組みと、やるべきこと・やらなくていいことを説明してきました。最後に、一番大事な「判断のものさし」についてお話しします。後発地震注意情報が出たとき、私たちが判断すべきことは「避難するかどうか」ではありません。

「備えのレベルを、平常時から警戒時に引き上げるかどうか」です。私はこれを「防災のギアチェンジ」と呼んでいます。普段は5速で走っている生活を、1週間だけ3速に落として、いつでも止まれる状態にしておくイメージです。具体的な判断基準を、3つのレベルで整理しました。

レベル1:情報を知った直後にやること

情報を知ったら、まずは自分と家族の安全確認をしてください。そして、この記事で紹介した4つの点検(避難経路・家具固定・持ち出し袋・連絡手段)を、その日のうちに終わらせてください。先延ばしにしないことが重要です。

レベル2:注意期間中(1週間)にやること

注意期間中は、就寝時の服装や、枕元に置くものを見直してください。私は、この期間だけスリッパと懐中電灯を、いつもよりベッドに近い位置に置くようにしています。夜間の地震にすぐ対応できるようにするためです。

また、外出時は、スマートフォンの充電をこまめに行ってください。情報収集の手段を絶やさないことが、この期間はとくに大事です。

レベル3:注意期間が過ぎたあとにやること

1週間が過ぎて注意情報の効力がなくなったとしても、そこで気を緩めすぎないでください。後発地震のリスクは下がりますが、ゼロにはなりません。日本のどこに住んでいても、地震のリスクからは逃れられません。この機会に見直した備えを、そのまま日常の習慣として続けることをおすすめします。一度上げた防災レベルを、そのまま定着させるのが理想です。

在宅避難になったときの備え

後発地震注意情報が出ている期間中に、実際に大きな地震が発生した場合、避難所に行かず自宅で過ごす「在宅避難」を選ぶ人も多くいます。自宅の安全が確保できているなら、在宅避難は現実的な選択肢です。ここでは、在宅避難を選ぶときに備えておきたいことを説明します。

ライフライン停止への備え

地震のあとは、電気・ガス・水道が同時に止まることがあります。とくに水は、生命維持に直結するため優先度が高いです。1人1日3リットルを目安に、最低3日分、できれば1週間分の飲料水を備蓄してください。私の自宅では、2リットルのペットボトルを、家族の人数分×7日分、常にストックしています。賞味期限が近づいたら飲んで、新しいものを買い足す「ローリングストック」で管理しています。

電源の確保

停電が長引くと、スマートフォンの充電が切れ、情報収集の手段を失ってしまいます。モバイルバッテリーだけでなく、ポータブル電源があると、より安心です。ポータブル電源があれば、扇風機や小型の照明器具も動かせます。とくに冬場の北海道では、暖房が使えなくなることが命に関わります。カセットガスストーブや、電源不要のカイロなど、電気に頼らない暖房手段も合わせて準備しておくことをおすすめします。

トイレの備え

断水すると、水洗トイレが使えなくなります。携帯用の簡易トイレを、1人1日5回分を目安に、最低3日分は用意しておいてください。トイレの備えは、つい後回しにされがちです。しかし、実際に被災した方の声を聞くと、トイレの困りごとは想像以上に深刻だと分かります。私自身、この点を軽視していた時期があり、防災士の研修で指摘されて初めて重要性に気づきました。

注意情報が解除されるとき

後発地震注意情報には、明確な「解除」の発表があるわけではありません。あらかじめ定められた1週間程度の期間が過ぎると、自動的に注意を呼びかける期間が終了します。この点も、緊急速報のような「解除宣言」を待つものとは、性質が異なります。私は最初、この仕組みを知らず「いつ安心していいのか」と戸惑いました。

1週間という期間をあらかじめ頭に入れておけば、必要以上に不安を長引かせずに済みます。カレンダーに「注意期間はここまで」とメモしておくのもおすすめです。私は実際に、スマートフォンのカレンダーアプリにリマインダーを設定する使い方を、家族にも勧めています。

情報を受け取る方法

後発地震注意情報は、どうやって知ればいいのでしょうか。主な入手方法は3つあります。1つ目は、気象庁のウェブサイトです。地震に関する情報が、随時更新されます。2つ目は、テレビ・ラジオの緊急放送です。NHKをはじめとする放送局が、速報として伝えます。

3つ目は、スマートフォンの防災アプリです。プッシュ通知の設定をオンにしておけば、情報発表と同時に通知が届きます。私は普段からYahoo!防災速報アプリを使っています。通知が来たら、すぐに気象庁の公式情報で詳細を確認する習慣をつけています。

アプリの通知だけで判断せず、必ず一次情報を確認することをおすすめします。SNSの情報は、速報性がある一方で、不確かな情報も混ざりやすいです。災害時は、誰かがよかれと思って発信した不正確な情報が、一気に拡散してしまうことがあります。

私は、SNSで見た情報をそのまま信じるのではなく、必ず気象庁や自治体などの公式発表と照らし合わせるようにしています。情報源を複数持っておくことは、後発地震注意情報にかぎらず、あらゆる災害情報との付き合い方の基本だと思います。

普段からできる情報収集の準備

いざというときにスムーズに情報を得るために、平常時からできる準備があります。まず、気象庁のウェブサイトを、スマートフォンのブックマークに登録しておいてください。次に、お住まいの自治体の防災アプリや、防災メール配信サービスに登録しておいてください。

多くの自治体が、無料で防災情報を配信するサービスを提供しています。私は札幌市の防災情報メールに登録していて、大雨や地震の情報が届くたびに、家族にも共有するようにしています。こうした小さな準備の積み重ねが、いざというときの初動の速さにつながります。

北海道在住者として感じていること

ここからは、少し個人的な話をさせてください。北海道は、本州とは違う災害リスクを抱えている地域です。冬の大雪、暴風雪、そして地震。これらが複合的に発生するリスクを、私は常に意識しています。

もし冬に後発地震注意情報が発表されたら、避難経路の確認は、雪道であることも想定して行う必要があります。夏に確認した避難ルートが、冬は積雪で通れないかもしれません。これは、北海道ならではの注意点だと思います。

三陸沖から北海道にかけての太平洋沿岸は、津波のリスクも高いエリアです。高台までの避難ルートは、季節を問わず確認しておく必要があります。雪道での避難は、想像以上に時間がかかります。

私は冬場、あえて雪の日に避難ルートを歩いてみたことがあります。夏に測った時間の、1.5倍近くかかりました。この経験から、季節ごとに避難時間を測り直すことの重要性を実感しています。

また、北海道は本州に比べて、人口密度が低いエリアが多いという特徴もあります。これは、避難所までの距離が遠い地域が多いことを意味します。都市部であれば徒歩数分の避難所も、地方部では車で移動しなければならない距離にあることも珍しくありません。

だからこそ、自分の住むエリアの特性を、事前にしっかり把握しておく必要があります。私は胆振東部地震のあと、地域の防災訓練に積極的に参加するようになりました。訓練に参加することで、近所にどんな人が住んでいるか、どこに集まればいいかが、自然と頭に入るようになります。

知識として知っているだけでなく、体で覚えておくことの大切さを、身をもって実感しました。

地震対策におすすめのアイテム

ここで紹介した「4つの点検」を実際に行動に移すときに、備えておくと安心な具体的なアイテムをカテゴリ別にまとめました。

🏠 地震対策アイテム・カテゴリ別まとめ

避難経路の確認・家具固定・持ち出し袋の点検・情報収集、それぞれの場面で役立つアイテムです。

🪑 アイリスオーヤマ 家具転倒防止伸縮棒

タンス・食器棚と天井の間に設置して転倒を防止。工具不要で賃貸住宅にも使いやすいタイプです。

🪑 サンワサプライ 家具転倒防止L字金具

壁への直接固定でより高い固定力を発揮。木ネジで壁下地にしっかり留めるタイプです。

🎒 YAMAZEN 防災リュック 一人用 30点セット

飲料水・食料・簡易トイレなど、非常持ち出しに必要な基本アイテムが一通り揃っています。

🪖 DICプラスチック 折りたたみヘルメット IZANO

普段はコンパクトに収納でき、必要なときにワンタッチで展開。玄関や寝室に置きやすい設計です。

📻 SONY ICF-B99 手回し充電ラジオ

手回し・ソーラー・乾電池に対応。スマートフォンへの緊急充電機能も備えた防災ラジオの定番品です。

🔋 Anker PowerCore 20000

20,000mAhの大容量でスマートフォンを約4〜5回充電可能。USB-A・USB-C両対応で汎用性が高いモデルです。

🚽 アイリスオーヤマ 非常用トイレ BS-15

凝固剤付きで衛生的に使える携帯トイレ。1人1日5〜8回使用を想定し、家族分×日数分の備蓄が目安です。

🧯 LOGOS 防災用ヘッドライト

両手が使える光源として、暗い場所での家具固定・持ち出し袋の点検作業にも役立ちます。

よくある質問

後発地震注意情報が出たら、仕事や学校は休むべきですか?

制度上、休む必要はありません。後発地震注意情報は、避難や活動制限を求めるものではなく、備えの再確認を呼びかけるものです。ただし、企業や学校が独自の判断で対応を決めることはあります。勤務先や学校からの連絡には、必ず従ってください。

後発地震注意情報と緊急地震速報は違うものですか?

まったく別の情報です。緊急地震速報は、地震の揺れが来る直前に発表される、数秒から数十秒単位の速報です。後発地震注意情報は、大きな地震のあと、数時間から1週間程度のスパンで発表される、中長期的な注意喚起です。目的も仕組みも異なります。両方の情報の違いを、家族の中で共有しておくと、いざというとき混乱せずに済みます。

過去に北海道・三陸沖で後発地震注意情報が発表されたことはありますか?

制度は2022年12月に運用が始まった、比較的新しいものです。発表実績や運用状況については、気象庁の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。制度の詳細や運用実績は、随時更新される可能性があります。

後発地震注意情報が出たら、ペットのための備えも必要ですか?

はい、必要です。家族の備えを見直すタイミングは、ペットの備えを見直すタイミングでもあります。ペット用の避難バッグ、フードのローリングストック状況、避難所でペットを受け入れてもらえるかどうかを、この機会に確認してください。

賃貸住宅に住んでいますが、家具の固定はできますか?

賃貸住宅でも、壁に穴を開けないタイプの固定器具があります。突っ張り棒タイプや、粘着マットタイプがその代表例です。管理会社に確認したうえで、可能な範囲で対策を進めてください。固定器具がない状態よりは、簡易的な対策でも格段に安全性が上がります。できる範囲から、少しずつで構いません。

後発地震注意情報が出ている間、旅行や出張は控えるべきですか?

制度上、旅行や出張を控える義務はありません。ただし、対象エリアの沿岸部に行く予定がある場合は、現地の避難場所を事前に確認しておくと安心です。私は旅行先を決めるとき、必ずその土地のハザードマップに目を通すようにしています。知らない土地では、避難場所の土地勘がないぶん、事前確認の重要性がより高まります。

後発地震注意情報は、どのくらいの頻度で発表されますか?

発表の頻度は、地震の発生状況に左右されるため、一概には言えません。対象エリアでマグニチュード7.0以上の地震が発生し、かつ後発地震のリスクが平常時より高いと判断された場合にかぎり発表されます。毎年必ず発表されるようなものではありません。だからこそ、実際に発表されたときに慌てないよう、平常時からの心構えが大切です。

子どもや高齢の家族がいる場合、とくに気をつけることはありますか?

はい、あります。子どもには、避難のときにどこに集まるか、誰と一緒に行動するかを、分かりやすい言葉で伝えておいてください。高齢の家族には、避難にかかる時間を実際に一緒に歩いて測っておくことをおすすめします。私の祖母は足が弱く、避難に人より時間がかかります。

そのため、避難を開始する判断のタイミングを、家族のなかで一番早く設定するようにしています。家族構成によって、必要な備えの形は変わります。誰か一人の基準ではなく、一番動きの遅い家族に合わせて計画を立てることが、結果として全員の命を守ることにつながります。

まとめ

最後に、この記事の内容を整理します。後発地震注意情報は、北海道から茨城県にかけての太平洋側で、大きな地震のあとに発表される注意喚起です。避難を強制するものではありません。日常生活を続けながら、備えのレベルを1週間ほど引き上げてほしいという呼びかけです。

発表されたら、避難経路の確認、家具の固定確認、非常持ち出し袋の点検、家族との連絡手段の確認を、その日のうちに行ってください。慌てて避難したり、過剰に買いだめしたりする必要はありません。冷静に、いつもより一段階、備えのギアを上げること。

これが、この制度と正しく付き合うコツです。特別なことをする必要はありません。普段の備えを、ほんの少し丁寧に見直す。それだけで、いざというときの安心感は大きく変わります。そして、注意期間が終わったあとも、見直した備えをそのまま日常の習慣にしてください。

地震のリスクは、日本のどこに住んでいても、ゼロにはなりません。北海道に住む私自身も、この記事を書きながら、あらためて自宅の備えを点検しました。家具の固定は、想像していたより緩んでいる箇所がありました。非常持ち出し袋の中の飲料水も、賞味期限が近づいていました。

頭では分かっていても、実際に確認しなければ気づけないことばかりです。後発地震注意情報という制度は、この「確認するきっかけ」を与えてくれる仕組みだと、私は理解しています。情報が発表されるかどうかにかかわらず、この記事をきっかけに、一度ご自宅の備えを見直していただけたら嬉しいです。

読んでくださったあなたも、今日、できることから一つずつ始めてみてください。それが、あなたと大切な人の命を守る、確かな一歩になります。

この記事の内容は、気象庁・内閣府・地震調査委員会が公表している情報をもとに作成しています。最新の発表基準・運用状況については、気象庁の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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