【この記事の要約】
結論から言います。耐震の補助金で失敗する理由は、ほぼ一つです。交付決定の前に契約や着工をしてしまうこと。これをやると、条件を満たしていても対象外になります。補助の対象は、多くの自治体で昭和56年5月31日までに建築確認を受けた木造住宅です。制度は診断・設計・改修の3段階に分かれ、それぞれに補助が付きます。金額は自治体で大きく違い、たとえば富山県は改修120万円+設計20万円で最大140万円という支援を用意しています。この記事では、共通する仕組みと、自分の市区町村の制度を5分で調べる方法をまとめます。
結論|順番を間違えると、1円も出ません
補助金の相談で、いちばん多い失敗があります。
先に契約してしまう
「見積もりを取って、業者と契約して、それから申請しよう」。この順番が、致命的です。
多くの自治体で、交付決定の通知を受け取る前に契約や着工をすると、補助の対象外になります。
条件をすべて満たしていても、順番が違うだけで受け取れません。そして、あとから取り消してもらうことはできません。
正しい順番は、こうです
一、市区町村の窓口に相談する。制度の有無と、今年度の受付状況を確認します。
二、申請する。必要な書類を揃えて提出します。
三、交付決定の通知を受け取る。ここまで待ちます。
四、契約し、着工する。
五、完了報告を出し、補助金を受け取る。
三と四の間に線があります。ここだけ覚えて帰ってください。
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対象になる建物
すべての家が対象ではありません。
境目は、昭和56年5月31日
多くの自治体で、昭和56年(1981年)5月31日までに建築確認を受けた木造住宅が対象です。
この日を境に、建築基準法の耐震基準が変わりました。それ以前の建物は「旧耐震基準」で建てられています。
そして、この違いは実際の被害に表れています。熊本地震では、1981年以前の建物に倒壊と大破が集中しました。
もう一つの境目があります
木造住宅には、2000年(平成12年)6月にも改正がありました。接合部の金物や、基礎の仕様が明確になっています。
そのため、1981年から2000年のあいだに建った家も、完全に安心とは言えません。
補助の対象を2000年5月以前まで広げている自治体もあります。自分の家がどこに入るかを、まず確認してください。
境目の詳しい意味は耐震診断とは?費用の目安と補助金の実額にまとめました。
建築年の調べ方
一、建築確認済証か検査済証。あればいちばん確実です。
二、登記事項証明書。法務局で取得できます。
三、固定資産税の納税通知書。建築年が記載されていることがあります。
四、市区町村の窓口。家屋の課税台帳で確認してもらえる場合があります。
大事なのは「建築確認を受けた日」であって、完成した日ではありません。昭和56年5月31日ぎりぎりの建物では、ここが判断を分けます。
補助は、三つの段階に分かれます
制度の構造は、どの自治体もおおむね共通しています。
| 段階 | 何をするか | 補助の傾向 |
|---|---|---|
| 一、耐震診断 | 建物の強さを調べる | 自己負担が数千円〜数万円で済む自治体が多い。無料の場合も |
| 二、補強設計 | どこをどう補強するか設計する | 数万円から十数万円の補助 |
| 三、耐震改修工事 | 実際に補強する | ここが最も大きい。数十万円から100万円超 |
まず一を受けてください。診断は費用が小さく、補助も手厚い。そして、診断を受けないと次に進めません。
診断だけでも、意味があります
改修まで踏み切れなくても、診断を受ける価値はあります。
結果が分かれば、どの部屋が危ないかが分かります。寝室を移す、家具の配置を変える、といった費用のかからない対策が打てます。
そして、「うちは大丈夫だった」という結果が出ることもあります。それが分かるだけでも価値があります。
解体にも補助が出ることがあります
あまり知られていませんが、危険な建物を取り壊す費用に補助を出す制度があります。
直すより壊すほうが現実的な場合、こちらを検討してください。倒壊すれば、道を塞ぎ、隣家を巻き込みます。
金額は、自治体で大きく違います
ここが、一律に書けない部分です。
実際にある制度の例
富山県では、耐震改修工事の補助上限を120万円に引き上げ、補強設計の20万円と合わせて最大140万円という支援になっています。
大阪市でも、改修工事と、危険な建物を取り壊す工事について、限度額を拡充する動きがあります。
一方で、制度そのものがない市町村もあります。あるいは、予算がその年度で尽きることもあります。
だから、自分の市区町村を調べるしかありません
「耐震 補助金 いくら」と検索しても、正確な答えは出ません。住んでいる市区町村によって、金額も条件も違うからです。
次の章で、5分で調べる方法を書きます。
自分の制度を、5分で調べる方法
手順は決まっています。
一、この言葉で検索してください
「(市区町村名)耐震診断 補助」
これで、たいてい公式ページが出てきます。出なければ、「(市区町村名)耐震改修 助成」でも試してください。
市区町村になければ、都道府県の制度がある場合があります。「(都道府県名)耐震 補助」で調べてください。
二、確認するのは、この六つです
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 対象になる建築年 | 昭和56年5月31日以前か、2000年5月以前まで含むか |
| 対象になる構造 | 木造のみか、それ以外も対象か |
| 補助の額と割合 | 費用の何分の何か、上限はいくらか |
| 今年度の受付期間 | 予算に達すると締め切られます |
| 指定された業者を使う必要があるか | 登録制の自治体があります |
| 申請から交付決定までの期間 | 工事の時期を決めるのに要ります |
三、分からなければ電話してください
ページを読んでも分からないことは、必ずあります。そのための窓口です。
担当は、建築指導課、住宅課、都市整備課といった名前のことが多いところです。代表番号にかけて「耐震の補助について」と言えば、つないでもらえます。
そして、聞くのは一つで足ります。「うちは対象になりますか。次に何をすればいいですか」
どこを補強するのか
工事の中身が分かると、見積書を読めるようになります。
弱くなる場所は、決まっています
| 弱点 | なぜ弱いか | 主な補強 |
|---|---|---|
| 壁が少ない | 大きな窓や広い部屋があると、揺れを支える壁が足りません | 耐力壁を増やす |
| 壁の配置が偏っている | 片側に集中していると、ねじれるように壊れます | バランスを取って配置 |
| 接合部が弱い | 2000年より前は金物の規定が明確でありませんでした | 金物で柱と土台をつなぐ |
| 基礎に鉄筋がない | 古い住宅では無筋の基礎があります | 基礎の補強 |
| 土台や柱が腐っている | 雨漏りやシロアリで、内部が傷んでいます | 傷んだ部材の交換 |
| 屋根が重い | 重い屋根ほど、揺れが大きくなります | 軽い屋根材へ葺き替え |
| 1階が駐車場 | 柱だけで支える形は、揺れに弱くなります | 柱や壁の補強 |
いちばん多いのは、壁の量と接合部です。そして、この二つは比較的安く直せます。
雨漏りとシロアリが、耐震性を奪います
ここは見落とされがちです。柱や土台が腐っていれば、いくら金物を付けても効きません。
そして、腐りの原因はたいてい雨漏りです。診断のときに、水の跡がないか見てもらってください。
雨漏りの原因が風災なら、火災保険で修理費が出ることがあります。条件は雨漏りは火災保険で直せる?にまとめました。
全部やる必要はありません
診断の結果は、数値で示されます。その数値を、いくつまで上げるかは選べます。
予算に限りがあるなら、寝室のある側だけ、1階だけ、という進め方があります。
大事なのは、「倒れて人が下敷きにならない」ことです。新築と同じ強さにする必要はありません。
業者をどう選ぶか
ここで失敗すると、費用も結果も変わります。
自治体の登録業者から選べる場合があります
多くの自治体が、耐震診断や改修を行える事業者の名簿を公開しています。補助の条件として、そこから選ぶよう定めている場合もあります。
まずは、窓口で「登録業者の一覧はありますか」と聞いてください。
見積書で見るところ
一、どこをどう補強するのかが、箇所ごとに書かれているか。「耐震工事一式」だけの見積書は避けてください。
二、診断の結果と、工事後にどこまで上がるのかが示されているか。数値が変わらない工事には意味がありません。
三、足場や仮住まいの費用が含まれているか。あとから出てくることがあります。
四、補助の申請を手伝ってくれるか。慣れた業者なら、書類の準備を知っています。
訪問販売には応じないでください
「無料で診断します」と訪ねてくる業者がいます。そして、不安をあおって高額な工事を契約させます。
本当に必要な工事かどうか、その場では判断できません。診断は、自治体の制度を使って受けてください。
そして、その場で契約しないでください。契約書を受け取った日を含めて8日以内なら、訪問販売はクーリング・オフができます。
同じ手口は、水道でも屋根でも起きています。構造は水道修理の高額請求を防ぐ方法にまとめました。
お金が足りないときの選択肢
補助を使っても、まとまった費用が残ります。
段階に分けて進める
今年は診断、来年は設計、その次に工事。この進め方ができる自治体があります。
ただし、補助は年度ごとの制度です。翌年も同じ内容があるとは限りません。窓口で確認してください。
部分的な補強に絞る
寝室のある部屋だけを補強する。これだけでも、命を守る効果は大きく変わります。
阪神・淡路大震災は5時46分、多くの人が寝ている時間に起きました。寝室が潰れなければ、助かる可能性が大きく上がります。
耐震シェルターという方法
部屋の中に、頑丈な構造物を設置します。家が倒れても、その中の空間は保たれます。
ベッドの形をしたものもあります。工事が数日で終わり、費用も改修より抑えられます。
そして、これにも補助を出す自治体があります。「(市区町村名)耐震シェルター 補助」で検索してみてください。
それでも難しいときは
費用をかけずにできることが、いくつもあります。
一、寝室を1階から2階へ移す。1階が潰れる被害が多いためです。
二、寝室を、壁の多い部屋に変える。大きな窓のある部屋を避けます。
三、家具を固定し、寝床の周りから背の高い家具をなくす。
四、寝室に靴とライトを置く。
どれも今日できて、費用がかかりません。そして、確実に生存率を上げます。
減税という、もう一つの制度
補助金だけではありません。
所得税と固定資産税が軽くなることがあります
一定の要件を満たす耐震改修を行うと、所得税の控除や、固定資産税の減額を受けられる場合があります。
これは補助金とは別の制度で、両方を使える場合があります。
ただし、証明書が必要になります。工事のあとに発行してもらう書類なので、業者と事前に確認しておいてください。
地震保険の割引もあります
耐震改修をして基準を満たすと、地震保険の保険料に割引が適用されることがあります。
建築年による割引もあります。証明書があれば、契約時に申し出てください。
火災保険と地震保険の見方は火災保険の見直し方【2026年版】にまとめました。
費用の目安
補助を引く前の、もとの金額です。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 耐震診断 | 十数万円程度。補助で自己負担が数千円〜数万円になる自治体が多い |
| 補強設計 | 十数万円から |
| 耐震改修工事 | 100万円台から。範囲によって大きく変わります |
| 部分的な補強 | 数十万円から |
| 耐震シェルター・防災ベッド | 数十万円。これにも補助を出す自治体があります |
家全体を直す必要はありません。寝室だけ、1階だけ、といった部分的な補強も選べます。
そして、耐震シェルターという選択肢があります。部屋の中に頑丈な箱を作るもので、家が倒れても、その中は潰れません。高齢の方の寝室に入れる例が増えています。
耐震診断で、何が分かるのか
受ける前に、中身を知っておいてください。
数値で示されます
木造住宅の診断では、建物の強さが数値で表されます。この数値が大きいほど、倒れにくい建物です。
一般に、1.0が「一応倒壊しない」とされる目安で、それを下回ると危険側の評価になります。
そして、補助の対象となる改修は「1.0以上にすること」を条件にしている自治体が多くあります。
調べるのは、四つです
一、壁の量と配置。どこにどれだけ壁があるか。
二、接合部。柱と土台、柱と梁がどうつながっているか。
三、基礎。鉄筋が入っているか、ひび割れがないか。
四、劣化。腐りやシロアリの被害がないか。
診断にかかる時間
現地の調査は、数時間から半日程度で終わることが多いところです。
床下や小屋裏を見るため、点検口の周りを片づけておいてください。物が置いてあると、見られない部分が出ます。
そして、図面があれば用意してください。あるかないかで、精度が変わります。
いつ動くのがよいか
時期の選び方にも、こつがあります。
年度の初めが有利です
補助は年度ごとの予算で動きます。予算に達すると、その年度は締め切られます。
ですから、4月から6月ごろに窓口へ行くのが最も確実です。
今が年度の後半なら、まず窓口で受付状況を聞き、締め切られていれば次年度に備えて準備を進めてください。診断だけ先に受けておく方法もあります。
大きな地震のあとは、混みます
どこかで大きな地震が起きると、全国で申請が増えます。業者も混み合います。
これは自然なことですが、順番待ちが長くなります。何も起きていないときに動くほうが、早く終わります。
他の工事と一緒にやると、安くなることがあります
外壁や屋根の工事、水回りのリフォーム。これらと同時に行うと、足場代や解体の費用がまとめられます。
特に、屋根を軽い材料に葺き替える工事は、そのまま耐震性の向上につながります。
リフォームを考えている方は、その計画に耐震を組み込めないか、業者に聞いてみてください。
診断を受けたあと、何をするか
結果が出てからの話です。
結果が悪くても、慌てないでください
数値が低く出ると、不安になります。けれど、それが分かったこと自体が前進です。
そして、すぐ全部を直す必要はありません。優先順位をつけられます。
一、寝ている場所は安全か。
二、逃げ道は塞がれないか。
三、1階が潰れる形になっていないか。
この三つに絞れば、費用は大きく変わります。
結果がよくても、家具は固定してください
建物が無事でも、家具が倒れれば人は死にます。
阪神・淡路大震災の窒息・圧死には、家具の下敷きになった方が含まれています。建物だけでは終わりません。
そして、家具の固定は数千円から始められます。診断の結果を待たずに、今日できます。
記録を残してください
診断の報告書と、工事をしたなら証明書。これらは捨てないでください。
使う場面が二つあります。地震保険の割引を申請するときと、家を売るときです。
耐震性が確認された住宅であることは、売却のときに評価されます。費用が完全に消えるわけではありません。
都道府県ごとの制度について
最後に、この記事の限界をお伝えしておきます。
金額と条件は、市区町村ごとに違います
この記事では、全国に共通する仕組みと、確認できた例を紹介しました。けれど、実際に使える金額はお住まいの市区町村によって決まります。
同じ都道府県の中でも、隣の市とまったく違うことがあります。制度がない市町村もあります。
ですから、この記事を読んだあとに必ずやっていただきたいのは、「(市区町村名)耐震診断 補助」の検索です。
年度ごとに変わります
金額も、対象も、受付期間も、毎年見直されます。去年の情報は当てになりません。
富山県が改修の上限を引き上げたように、拡充されることもあります。逆に縮小されることもあります。
必ず、今年度の公式ページか窓口で確認してください。それが、この記事でお伝えできる最も確実なことです。
それでも動けない、いちばん多い理由
制度も費用も分かったうえで、それでも進まないことがあります。
「うちはまだ大丈夫」
これがいちばん多い理由です。そして、責められることではありません。
何十年も住んできて、大きな地震を経験していない。その経験そのものが、判断の根拠になってしまいます。
けれど、能登半島地震の被災地では、数年にわたって揺れが続いていました。それでも建物は保っていた。だから大丈夫だと思われていました。
繰り返しの揺れは、建物を確実に弱らせます。見た目には分かりません。
「あと何年住むか分からない」
高齢のご夫婦から、よく聞く言葉です。
この場合、家全体を直す必要はありません。寝室だけの補強や、耐震シェルターという選択肢があります。
費用も期間も、全面改修とは比べものになりません。そして、守れるのは「これから住む年数」ではなく、「その一晩」です。
「子どもに迷惑をかけたくない」
これも、よく聞きます。
けれど、倒れた家から救出される事態のほうが、はるかに大きな負担になります。そして、救助に来るのは近所の人です。
費用のことなら、補助があります。手続きが不安なら、子どもに一緒に窓口へ行ってもらってください。それは迷惑ではありません。
離れて暮らす家族ができること
一、帰省したときに、建築年を確かめる。納税通知書を見るだけで分かることがあります。
二、「診断だけ受けてみない?」と提案する。改修の話から入ると、断られます。
三、市区町村の窓口に、代わりに電話してみる。制度があるかどうかだけでも分かります。
四、寝室を見る。倒れてくるものがないか。それは今日変えられます。
説得しようとしないでください。情報を持っていくだけで、判断は変わることがあります。
よくある質問
Q. 賃貸に住んでいます。関係ありますか
制度の対象は、原則として建物の所有者です。入居者が申請することはできません。
ただし、建物が古いかどうかを知っておくことには意味があります。1981年以前の建物なら、家具の固定と寝室の配置を、より慎重に考えてください。
そして、大家さんに伝えることはできます。制度があることを知らない所有者は、少なくありません。
Q. マンションでも使えますか
使える制度があります。ただし、分譲マンションの場合は管理組合の決議が必要になります。
手続きも金額も、戸建てとは規模が違います。まず管理組合で議題にすることから始まります。
Q. 実家が古いのですが、親が動きません
よくある状況です。「もう歳だから」「今さら」と言われます。
そういうときは、改修ではなく診断から提案してください。費用が小さく、断りにくくなります。
そして、寝室に耐震シェルターを入れるという選択肢も伝えてください。家全体を直すより、はるかに現実的です。
Q. 予算に達したと言われました
次の年度に、改めて申請できます。多くの自治体が毎年予算を組んでいます。
そして、年度の初めに申請するほうが通りやすくなります。4月から6月ごろに窓口へ行ってください。
マンションの場合
戸建てとは、進め方がまったく違います。
一人では決められません
分譲マンションの耐震改修は、建物全体に関わる工事です。そのため、管理組合の決議が必要になります。
手順は、おおむねこうなります。
一、管理組合の総会で、耐震診断を実施することを決める。
二、診断を受ける。費用は修繕積立金から出すのが一般的です。
三、結果を共有し、改修するかどうかを議論する。
四、改修の内容と費用負担を決議する。
五、工事を行う。
合意形成に、年単位の時間がかかることも珍しくありません。
それでも、始める価値があります
1981年以前に建てられたマンションは、いまも数多く残っています。そして、住民の高齢化と同時に進行しています。
まずは「診断だけでもやってみませんか」と総会で提案することから始めてください。診断には補助が出る自治体があります。
専有部でできることもあります
建物全体の話とは別に、自分の部屋の中でできることがあります。
家具の固定。高層階ほど揺れが大きくなるため、戸建て以上に重要です。
窓ガラスへの飛散防止フィルム。破片で床が歩けなくなるのを防ぎます。
玄関までの通路に、倒れるものを置かない。ドアが歪んで開かなくなることもあります。
停電と断水の問題はマンションの断水は停電で起きるにまとめました。
よくある質問
Q. 補助を受けると、税金がかかりますか
住宅の耐震改修に対する補助金は、一時所得として扱われる場合があります。ただし一時所得には控除があるため、実際に課税されないことも多くあります。
金額が大きい場合や、他に一時所得がある場合は、市区町村の窓口か税務署で確認してください。
Q. 中古住宅を買う前に、診断を受けられますか
所有者の承諾があれば可能です。ただし、補助の対象は原則として所有者なので、購入前は自費になることが多いところです。
そして、建築年は重要事項説明で示されます。1981年6月より前かどうかを、必ず確認してください。
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Q. 工事のあいだ、住み続けられますか
工事の範囲によります。壁の一部を補強する程度なら、住みながらできることが多くあります。
一方、基礎の補強や屋根の葺き替えを伴う場合は、仮住まいが必要になることがあります。
見積もりを取る段階で、「住みながらできますか」と必ず聞いてください。仮住まいの費用は、見落とされやすい出費です。
Q. 診断で「問題なし」と出たら、もう何もしなくてよいですか
建物については、それで大丈夫です。ただし、家具は別です。
建物が無事でも、倒れた家具の下敷きになれば同じことです。そして、逃げ道が塞がれます。
診断が終わったら、次は家具の固定に進んでください。費用は数千円からです。
Q. 何十年も前に耐震工事をしました。もう一度受けるべきですか
受ける価値があります。基準も工法も、その後に見直されているためです。
特に、2000年より前の工事なら、接合部の考え方が現在とは違います。
そして、木材は年数とともに傷みます。当時は問題がなくても、いまは劣化しているかもしれません。
Q. 都道府県の制度と、市区町村の制度は両方使えますか
多くの場合、都道府県の補助は市区町村を通して交付されます。つまり、住民から見れば窓口は市区町村ひとつです。
ですから、まず市区町村に相談してください。そこで、県の分も含めた金額が示されます。
市区町村に制度がない場合に限り、県が直接受け付けていることがあります。これも窓口で聞けば分かります。
Q. 店舗や事務所を兼ねた家は対象になりますか
住宅として使っている部分が一定以上あれば、対象になることが多いところです。いわゆる併用住宅です。
ただし、割合の条件が定められている場合があります。2分の1以上が住宅、といった形です。
該当しそうな方は、窓口で「店舗兼住宅ですが対象になりますか」と聞いてください。
Q. 空き家になっている実家も対象ですか
居住していることを条件にしている自治体が多くあります。そのため、空き家は対象外になることがあります。
一方で、危険な空き家の解体に補助を出す制度は、多くの自治体にあります。放置すれば、倒壊して道路や隣家に被害を出します。
使う予定がないなら、解体の補助を調べてみてください。「(市区町村名)老朽危険空き家 解体 補助」で検索できます。
Q. 家具の固定にも補助はありますか
あります。家具転倒防止器具の購入費や、取り付け費用を補助する制度を持つ自治体があります。
特に、高齢者や障害のある方の世帯を対象に、無料で取り付けまで行う自治体もあります。
耐震改修より金額はずっと小さいので、見落とされがちです。「(市区町村名)家具転倒防止 補助」で検索してみてください。
そして、これは今日申し込めて、数千円で済む対策です。改修に踏み切れなくても、ここからなら始められます。
まとめ
要点を並べます。
一、交付決定の前に契約・着工しないでください。これだけで、多くの失敗が防げます。
二、対象は多くの自治体で、昭和56年5月31日までに建築確認を受けた木造住宅です。
三、補助は診断・設計・改修の3段階に分かれます。まず診断から。
四、金額は自治体で大きく違います。富山県は最大140万円という例があります。
五、「(市区町村名)耐震診断 補助」で検索してください。金額も条件も市区町村ごとに違うので、これが唯一の確実な方法です。
六、減税と、地震保険の割引もあります。
七、家全体を直さなくても構いません。寝室だけの補強や、耐震シェルターという選択肢があります。守るのは建物ではなく、人です。
阪神・淡路大震災では、亡くなった方の77.0%が建物と家具による窒息・圧死でした。そして、その多くが当日のうちに亡くなっています。
つまり、この対策は「揺れる前」にしか間に合いません。経緯は阪神・淡路大震災とは?にまとめました。
今日できるのは、検索を一回することだけです。「(あなたの市区町村名)耐震診断 補助」。それで、次にやることが決まります。
備え全体の順番は防災は何から始める?最初にやること8ステップにまとめています。

