去年の灯油は使わないでください|変質のサインと、1年で処分すべき理由

去年の灯油は使わないでください|保管方法と古い灯油の見分け方・処分の仕方

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【この記事の要約】
結論から言います。去年の灯油は、使わないでください。灯油は光と空気と熱で変質します。変質した灯油を燃やすと、不完全燃焼を起こし、機器が故障します。見分け方は色とにおいです。無色透明でなくなっていたら、使わない。そして保管は、直射日光を避け、屋内の火の気のない冷暗所で、専用のポリタンクに。ポリタンク自体にも寿命があり、目安は5年です。この記事では、灯油の保管方法、古い灯油の見分け方と処分方法、そして防災の観点から「どれだけ備えておくべきか」をまとめました。大雪で配達が止まることがあります。切らさないことが備えです。

目次

結論|三つだけ守ってください

細かい話に入る前に、要点だけ先に書いておきます。

一、去年の灯油は使わない

シーズンをまたいだ灯油は、変質している可能性があります。

使うと、不完全燃焼、異臭、点火不良、そして機器の故障につながります。修理代のほうが、灯油代より高くつきます。

二、直射日光の当たる場所に置かない

ベランダ、玄関の外、庭。ここに置いている家庭が多い。

光と温度変化が、灯油を劣化させます。そして、ポリタンクそのものも劣化して、割れることがあります。

三、専用のポリタンクを使う

灯油用として売られているものを使ってください。色は赤か青が一般的です。

ペットボトルや、他の液体が入っていた容器に移すのは絶対にやめてください。誤飲事故が起きています。

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なぜ、灯油は変質するのか

なぜ変質するのか。仕組みを知っておくと、判断がしやすくなります。

光、空気、熱の三つで進みます

灯油は石油製品です。空気に触れて酸化し、光で分解が進みます。そして、温度が高いほど速く進みます。

だから、透明なタンクを日なたに置くのが、最も悪い条件になります。

変質した灯油は、何が起きるか

症状 原因
点火しない・すぐ消える 変質した成分が芯や気化器に付着
異臭がする 不完全燃焼
すすが出る・炎が赤い 不完全燃焼
機器が故障する タール状の付着物が内部に残ります
一酸化炭素が増える 不完全燃焼。最も危険な結果です

最も怖いのは、一酸化炭素です

不完全燃焼は、一酸化炭素の発生量を増やします。

一酸化炭素は無色無臭で、気づきません。頭痛やめまいが出たときには、すでに動けなくなっていることがあります。

詳しくは災害時の一酸化炭素中毒とは?にまとめました。

見分け方|色とにおいで判断します

見分けるのに、難しい道具は要りません。

色を見てください

新しい灯油は無色透明です。水のように見えます。

黄色っぽい、茶色っぽい、濁っている。このどれかに当てはまれば、使わないでください。

白い紙を後ろに当てて、明るい場所で見ると分かりやすい。コップに少し取って比べる方法もあります。

においを確認してください

新しい灯油にも独特のにおいがありますが、変質すると刺激の強い、酸っぱいようなにおいに変わります。

判断に迷ったら、新しく買った灯油と並べて比べてください。違いがはっきり分かります。

水が混ざっていないかも見てください

結露や雨で、タンクに水が入ることがあります。

水は灯油より重いので、底にたまります。タンクの下のほうが濁って見えたら、水の可能性があります。

水が混ざった灯油は、点火しません。そして、機器の内部で錆の原因になります。

迷ったら、使わない

これが、この項の結論です。

灯油の代金より、ストーブの修理代のほうがはるかに高い。そして、一酸化炭素中毒のリスクがあります。

正しい保管方法

置き方ひとつで、灯油の持ちは変わります。

置く場所

条件 理由
直射日光が当たらない 光で劣化します。タンクも傷みます
雨がかからない 水が混入します
温度変化が少ない 結露を防ぎます
火の気がない 引火の危険。ガスコンロや給湯器の近くは避けます
風通しがある 気化した成分がこもらないように
子どもが触れない 誤飲事故が起きています

ベランダに置くなら、日よけを

置き場所がベランダしかない家庭も多い。

その場合、タンクカバーをかけるか、日の当たらない位置に置いてください。厚手の布をかけるだけでも違います。

そして、コンクリートの照り返しにも注意してください。夏場のベランダは、想像以上に高温になります。

フタは、しっかり締めてください

当たり前のようですが、実際に緩んでいることがあります。

空気が入れば酸化が進み、雨や結露で水が入ります。そして、倒れたときに漏れます。

灯油が漏れると、においが取れず、火災の危険もあります。

ポリタンクにも寿命があります

ここは、とても見落とされやすい点です。

目安は5年と言われています。紫外線で樹脂が劣化し、ひび割れや変形が起きます。

持ち上げたときにたわむ、白っぽく変色している、細かいひびがある。このどれかがあれば、交換してください。

タンクには製造年月が刻印されていることが多いので、確認してみてください。

買い方|シーズンの終わりを考えて

ここは、灯油を余らせないための工夫です。

春先は、少しずつ買う

2月から3月にかけては、使い切れる量だけを買ってください。

ここで大量に買うと、そのまま次のシーズンまで残ります。そして、夏を越した灯油は使えません。

シーズン終わりには、使い切る

ストーブ本体のタンクに残った分も含めての話です。

タンクの中に灯油を入れたまま夏を越すと、機器の内部が傷みます。シーズンの最後には、空焚きして使い切ってください。

取扱説明書に、シーズンオフの手入れが書かれています。一度読んでおくと、翌年の故障が減ります。

それでも残ったら

捨てるしかありません。けれど、その捨て方に注意が要ります。

灯油を買う|どこで、どう買うか

買い方によって、手間も安全性も変わってきます。

買える場所は、四つあります

買う先 特徴 注意
ガソリンスタンド(セルフ) 自分で入れます 静電気除去シートに必ず触れてください
ガソリンスタンド(有人) 入れてもらえます
配達 運ばなくて済みます 大雪の日は来ないことがあります
ホームセンター等の販売機 時間を選ばず買えます 店舗により取扱いが異なります

セルフで入れるときは、静電気に注意してください

ここは、意外と知られていない危険です。

冬は乾燥していて、静電気が起きやすい。そして、灯油を注ぐときには気化した成分が周囲にあります。

火花が飛べば、引火する可能性があります。

だから、給油機に触れる前に、静電気除去シートに手で触れてください。数秒で済みます。

運ぶときは、倒れない工夫を

ポリタンクを車に積むとき、倒れると漏れます。

車内に灯油がこぼれると、においがなかなか取れません。そして、気化した成分が車内にこもると危険です。

できれば、トランクに横倒しにならないよう固定して運んでください。段ボール箱に入れると安定します。

配達を頼むなら、早めに契約を

雪の多い地域では、配達を使う家庭が多い。重いタンクを運ばなくて済みます。

ただし、シーズンに入ってから頼むと、順番待ちになることがあります。10月のうちに手配しておくと確実です。

そして、大雪の日は配達が来ません。だから、配達を使っていても手元の備蓄は必要です。

灯油の量を、どう見積もるか

「どのくらい買えばよいか」という質問が多いので、考え方を書きます。

正確な数字は、家ごとに違います

ここは正直に書きます。一般的な目安を示すのは、あまり意味がありません。

断熱性能、部屋の広さ、家族の人数、在宅時間、地域の寒さ。これらで、消費量は何倍も変わります。

いちばん確実なのは、去年の記録です

だから、今年から記録をつけてください。難しいことではありません。

買った日と量を、スマホのメモに残すだけです。1シーズン記録すれば、来年の計画が立ちます。

配達を使っているなら、伝票が記録になります。捨てずに取っておいてください。

備蓄として考えるなら、「1週間分」

防災の観点では、配達も買い出しもできない期間を想定します。

大雪で道路が塞がれる期間は、長くても数日から1週間程度で解消することが多い。

だから、常に1週間分が手元にある状態を目標にしてください。使用量が分かっていれば、逆算できます。

古い灯油の処分方法

処分の仕方を間違えると、危険です。

やってはいけないこと

一、排水口や地面に流す。環境汚染であり、条例違反になります。そして、下水道で引火する危険があります。

二、庭で燃やす。火災になります。

三、可燃ごみに出す。収集車の火災につながります。実際に事故が起きています。

四、車の燃料に使う。故障します。そして、脱税になります。

正しい処分先

次の順に当たってみてください。

一、買ったガソリンスタンド。引き取ってくれることがあります。無料の場合と有料の場合があります。

二、灯油の配達業者。配達を頼んでいるなら、相談できます。

三、市町村の窓口。処理業者を紹介してくれることがあります。

いずれも、事前に電話で確認してから持ち込んでください。断られることもあります。

少量なら、店に相談を

タンクの底に少し残った程度なら、買う店で相談すると引き取ってもらえることがあります。

新しい灯油を買うついでに聞いてみてください。店によって対応が違うので、確認が必要です。

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石油ストーブを、安全に使う

灯油の話は、そのまま機器の話とつながっています。

使い始める前に、一度点検してください

シーズンに入って、最初の点火をする前にやることです。

一、タンクに古い灯油が残っていないか。残っていれば抜いてください。

二、芯やフィルターの汚れ。説明書に手入れの方法が書かれています。

三、電池の残量。点火に乾電池を使う機種があります。

四、周囲に燃えるものがないか。置き場所を決めるのはこの段階です。

置く場所の条件

条件 理由
周囲1メートルに何も置かない 輻射熱で発火することがあります
カーテンから離す 風で揺れて触れます
平らで安定した床に 倒れると危険です
出入り口を塞がない 逃げ道を確保します
換気しやすい場所 窓の近くだと開けやすい

やってはいけないこと

一、上に洗濯物を干す。落ちて燃えます。冬の火災の典型です。

二、給油中に消さない。火がついたまま給油すると、引火します。必ず消してから。

三、スプレー缶を近くに置く。温められると破裂します。

四、つけたまま寝る。換気ができず、一酸化炭素がたまります。

五、締め切った部屋で使い続ける。これが最も多い事故原因です。

換気の目安

1時間に1回、1〜2分。2か所の窓を開けると、空気が流れて短時間で済みます。

寒いので開けたくない。その気持ちが、事故につながっています。

そして、換気扇を回すだけでは足りません。入ってくる空気の道がないと、換気になりません。

一酸化炭素警報器を、一つ

燃焼式の暖房を使う家庭には、勧めたい備えです。

一酸化炭素は無色無臭で、人間には感知できません。だから、機械に頼るしかない。

数千円で買えます。電池式なら、停電中も動きます。

とくに、停電時に石油ストーブを使う想定があるなら、これは持っておく価値があります。

小さなお子さんやペットがいる家庭へ

この場合、注意すべき点が増えます。

灯油の誤飲事故が、実際に起きています

だから、ペットボトルなどに移すのは絶対にやめてください。

飲んでしまった場合、吐かせないでください。肺に入ると重い肺炎を起こします。

すぐに医療機関に連絡してください。そして、何をどのくらい飲んだかを伝えられるようにしてください。

ストーブガードを使ってください

石油ストーブの表面は、触れれば一瞬でやけどする温度になります。

柵状のガードで囲うだけで、事故が大きく減ります。ペットも同じです。

ただし、ガード自体も熱くなります。密着させず、距離を取って設置してください。

ポリタンクの置き場所も、見直してください

子どもが開けられない場所に置く。これが基本です。

そして、倒せない重さだからと油断しないでください。フタを開けることはできます。

防災としての、灯油の備え

ここからが、防災サイトとしての本題です。

大雪で、配達が止まります

雪の多い地域では、大雪の日に灯油の配達が来ないことがあります。道路が塞がれるためです。

そして、自分で買いに行くこともできません。ガソリンスタンドまでの道が走れない。

この状態が数日続くことがあります。その間、暖房が止まります。

だから、切らさない形にしてください

使い切ってから買うのではなく、半分になったら足す。

車の燃料と同じ考え方です。常に満タンに近いポリタンクが一本ある状態を保ってください。

停電のときこそ、灯油が効きます

ここが、防災の観点からいちばん大事な点になります。

反射式の石油ストーブは、電気がなくても動きます。電源プラグも乾電池も、点火のときにしか使いません。

一方で、石油ファンヒーターは電気がないと動きません。送風と制御に電気を使うためです。

つまり、灯油があっても、機種によっては停電時に使えません。ここを勘違いしている方が多い。

機種 停電時 備考
反射式・対流式の石油ストーブ 使えます 点火用の乾電池を用意
石油ファンヒーター 使えません 送風に電気が要ります
石油給湯器 使えません 制御に電気が要ります

停電時の暖房全般は停電しても使える暖房はどれかにまとめました。

換気を、必ず

石油ストーブを使うなら、これだけは絶対に守ってください。

1時間に1回、数分の換気。締め切った部屋で使い続けると、一酸化炭素中毒になります。

停電中は寒いので、窓を開けたくない気持ちになります。それでも、換気してください。

停電したとき、灯油があると何ができるか

できることを、具体的に書きます。

暖を取る

これが第一です。反射式や対流式の石油ストーブがあれば、電気がなくても部屋を暖められます。

冬の停電で最も危険なのは、体温が下がることです。とくに高齢の方と乳幼児は、影響が早く出ます。

お湯を沸かす

対流式のストーブなら、天板にやかんを置けます。

お湯があれば、温かい飲み物、湯たんぽ、簡単な調理ができます。停電中の生活の質が大きく変わります。

ただし、機種によっては天板に物を置けません。取扱説明書で確認してください。

明かりになる

炎の明かりは、停電した部屋の中で心理的にも大きい。

ただし、明かりのためだけに使わないでください。換気の負担が増えます。照明にはLEDランタンを使ってください。

だから、機種の確認が要ります

もう一度書きます。すべての石油暖房が停電時に使えるわけではありません。

いま家にある機器を確認してください。電源コードがあり、ファンで温風を出すタイプなら、停電時には動きません。

そして、停電時に使える機種を一つも持っていないなら、いまが検討の時期です。10月なら、選ぶ時間があります。

灯油ストーブの、災害時の使い方

ここは、地震や大雪で被災したときの話です。

地震のあとは、まず点検してから

揺れのあとに、そのまま点火しないでください。

一、灯油が漏れていないか。床とタンクの周りを確認します。

二、ガス臭くないか。都市ガスやプロパンが漏れていれば、引火します。

三、ストーブが倒れていないか、変形していないか。

異常があれば、使わないでください。そして、においがするなら換気を優先してください。

避難所に持ち込むことはできません

念のため書いておきます。灯油やストーブを避難所に持ち込むことは、基本的にできません。

火気と危険物の管理は、運営側の判断になります。勝手に持ち込まないでください。

持っていくなら、電気を使わない防寒具です。寝袋、毛布、使い捨てカイロ。

車中泊で使うのは、絶対に避けてください

これは強く書きます。

密閉された車内で燃焼式の暖房を使うと、一酸化炭素中毒で死亡します。

寒いから、と考えてしまう場面があります。けれど、これは命に関わります。

車で夜を越すなら、寝袋と防寒着で対応してください。詳しくは車中泊避難に必要なもの完全リストにまとめました。

年間のスケジュール

灯油の管理を、1年の暦に沿って整理しておきます。

時期 やること 理由
10月 ストーブの点検。ポリタンクの確認。配達の手配 寒くなる前に
11月 最初の購入。使い始め
12〜1月 半分になったら足す 大雪で配達が止まることがあります
2月 買う量を減らし始める 持ち越さないため
3月 使い切れる量だけ買う ここで買いすぎると余ります
4月 タンクの中まで使い切る。機器の手入れ 残すと来年使えません
5〜9月 ポリタンクは空で、日の当たらない場所に タンクの劣化を防ぎます

4月の作業が、翌年を決めます

この作業が、いちばん省略されやすい。

暖かくなると、ストーブをそのまましまってしまいます。タンクに灯油が残ったまま、半年が過ぎる。

そして翌年、点火しない、においがする、修理に出すということになります。

4月に30分かけるだけで、これを防げます。

空のポリタンクの置き方

夏のあいだ、空になったタンクをどう置くか。

フタを軽く締めて、日の当たらない場所に。完全に密閉すると、内部で結露することがあります。

そして、中を洗わないでください。水が残ると、次に入れる灯油に混ざります。

どうしても気になるなら、少量の灯油で共洗いする方法があります。使った灯油は処分してください。

灯油の価格が上がったとき、どう考えるか

防災の記事ですが、家計の話にも触れておきます。

暖房費を下げる方法は、燃料以外にもあります

灯油の値段は、自分では動かせません。けれど、使う量は減らせます。

一、暖める部屋を絞る。家全体ではなく、過ごす部屋だけを暖める。

二、窓を対策する。熱の多くは窓から逃げます。厚手のカーテン、断熱シート、隙間テープ。

三、床からの冷えを止める。カーペットやマットを敷くだけで、体感が変わります。

四、着るもので調整する。室温を1度下げるだけでも、消費量が変わります。

窓の対策は、防災にもなります

ここは、つながっている話です。

断熱を上げておくと、停電したときに部屋が冷えるまでの時間が延びます。

暖房が止まってから、何時間持つか。これは建物の断熱で決まります。

つまり、暖房費の節約と、停電への備えは同じ方向を向いています。やって損はありません。

ただし、我慢しすぎないでください

最後に、ひとつだけ加えます。

寒さを我慢して体調を崩す方が、結果として大きな損失になります。とくに高齢の方は、寒さの影響が体に出やすい。

暖房費を惜しんで暖房を切るのではなく、効率よく暖める工夫をしてください。

よくある質問

Q. どのくらい備えておけばよいですか

使用量は住宅の断熱や家族構成で大きく変わるので、去年の消費量を目安にしてください。

大事なのは量そのものより、「切らさない仕組み」を作ることです。

半分になったら足す。これを習慣にすれば、量の計算は要りません。

Q. ポリタンクは何色を選べばよいですか

赤か青が一般的です。灯油用として販売されているものを選んでください。

透明や白は、光を通すため劣化が早くなります。避けてください。

そして、ガソリン用の容器とは別物です。ガソリンは金属製の専用容器でなければ入れられません。混同しないでください。

Q. 灯油をこぼしてしまいました

まず、火を消してください。ストーブ、コンロ、たばこ。すべてです。

そして、新聞紙や布で吸い取ります。水で流すと広がるだけです。

吸い取ったあと、窓を開けて換気してください。気化した灯油は引火します。

使った新聞紙や布は、広げて屋外で乾かしてから処分してください。丸めたままにすると、まれに自然発火します。

Q. 灯油の値段が高いので、安い時期に買いだめしたい

気持ちは分かりますが、シーズンをまたぐ買いだめは勧められません。

変質した灯油で機器が壊れれば、節約した分が消えます。

買いだめするなら、そのシーズン中に使い切れる量までにしてください。

Q. マンションでの保管は問題ありませんか

管理規約を確認してください。ベランダでの危険物の保管を制限している物件があります。

また、消防法で、住宅における灯油の保管量には上限があります。一般的な家庭で使う量なら問題になりませんが、大量に置くのは避けてください。

そして、ベランダは避難経路です。避難ハッチや隔て板の前を塞がないでください。

Q. 灯油とガソリン、間違えるとどうなりますか

重大な事故になります。

石油ストーブにガソリンを入れると、爆発的に燃焼します。実際に火災事故が起きています。

だから、容器を混同しないでください。ガソリンは金属製の専用容器でなければ入れられません。ポリタンクには入れられない決まりです。

そして、セルフのスタンドで自分で入れるときは、ノズルの色と表示を確認してください。灯油と軽油とガソリンで分かれています。

Q. 灯油のにおいが服についたら

まず、火の気から離れてください。気化した成分は引火します。

洗濯は、他の洗濯物と分けて行ってください。においが移ります。

そして、乾燥機は使わないでください。熱で引火する可能性があります。屋外で自然乾燥させてください。

Q. ファンヒーターと石油ストーブ、どちらを買うべきですか

この二つは用途が違います。

ファンヒーターは、日常の快適さに向いています。温度調節ができ、部屋が早く暖まり、においも少ない。

石油ストーブは、停電に強い。電気を使わず、お湯も沸かせます。

防災を考えるなら、普段はファンヒーター、備えとして石油ストーブを一台という持ち方が現実的です。

置き場所に余裕がないなら、石油ストーブ一台で兼ねるという選び方もあります。

Q. 灯油を使わない家でも、何か備えは要りますか

オール電化やガス暖房の家庭も多い。

その場合、停電すると暖房手段がゼロになります。ここが弱点です。

灯油を扱いたくないなら、カセットガスストーブという選択があります。ボンベで動き、電気は要りません。換気は同じく必須です。

そして、寝袋と防寒着。これは燃料も電気も要らない、最も確実な備えです。

Q. 一人暮らしでも、ポリタンクは必要ですか

灯油を使う暖房なら必要です。ただし、18リットルは重い。満タンで15キロ近くになります。

階段のある住宅や、車がない方には負担が大きい。その場合、小さめの容器を複数持つという方法があります。

あるいは、配達を使うのが現実的です。玄関まで運んでもらえます。

一人暮らしの備え全体は一人暮らしの防災にまとめました。

Q. 灯油の備蓄は、火災保険や規約で問題になりませんか

一般的な家庭で使う量であれば、問題になることはまずありません。

ただし、大量に置くと消防法の規制の対象になります。そして、賃貸やマンションでは規約で制限されていることがあります。

心配なら、管理会社か消防署に確認してください。電話で答えてもらえます。

Q. 台風や地震のあと、灯油が浸水したらどうしますか

水に浸かったポリタンクの灯油は、使わないでください。水が混入している可能性が高い。

そして、浸水したストーブも使わないでください。内部が錆びていたり、電気系統が傷んでいたりします。

見た目が乾いていても、内部に水が残っていることがあります。メーカーか販売店に相談してください。

浸水後の家全体の注意は洪水のあとの破傷風にも書いています。

Q. 灯油はどこで買うのがいちばん安いですか

一般に、セルフのガソリンスタンドで自分で入れるのが安く、配達は割高になります。運搬の手間の分です。

ただし、価格は地域と時期で動きます。そして、安い店を探して遠くまで走ると、燃料代で相殺されます。

私が勧めたいのは、近所の店を一つ決めておくことです。冬に何度も行く場所になります。近さと、雪の日に行けるかどうかのほうが、価格差より効いてきます。

そして、大雪の予報が出る前に足しておく。これが、いちばん確実な節約になります。慌てて買いに出て事故を起こせば、価格差どころではありません。

まとめ|切らさないこと、そして持ち越さないこと

最後に、あらためて整理します。

この記事の要点

一、去年の灯油は使わない。色とにおいで判断します。

二、直射日光と雨を避けて保管する。専用のポリタンクで。

三、ポリタンクの寿命は5年が目安。ひび割れや変色があれば交換。

四、冬のあいだは切らさない。半分になったら足す。

五、シーズン終わりには使い切る。春先は少しずつ買う。

六、停電で使えるのは、反射式や対流式のストーブだけ。ファンヒーターは動きません。

今日できること

物置かベランダに行って、去年のポリタンクが残っていないか見てください。

残っていたら、色を確認してください。黄色っぽければ、処分の相談先を調べる。

そして、タンクにひび割れがないかを見てください。5年以上使っているなら、この機会に買い替えを。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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