【この記事の要約】
結論から言います。除雪機の事故で最も多いのは、詰まった雪を取り除こうとして手を入れる場面です。回転部分に巻き込まれ、指や手を失う事故が毎年起きています。防ぐ方法ははっきりしています。エンジンを必ず止めてから、棒を使って取り除く。手を入れない。これだけです。そして、除雪機には安全装置が付いていますが、それを無効にしてしまう使い方があります。ハンドルのレバーを紐で固定する、単独で作業する。どちらも事故につながります。この記事では、事故の型、安全装置の意味、始業前の点検、そして誰にも見られていない場所で作業する危険についてまとめました。
結論|守るのは三つです
先に、この記事の要点をまとめておきます。
一、詰まりを取るときは、必ずエンジンを止める
これが最も重要です。事故の大半がこの場面で起きています。
エンジンを止めても、回転部分に力が残っていることがあります。止まったように見えても、雪を取り除いた瞬間に動き出すことがある。
だから、手ではなく棒を使ってください。多くの機種に、専用の雪かき棒が付属しています。
二、安全装置を無効にしない
ハンドルのレバーを離すと止まる仕組みが付いています。これを紐やテープで固定してしまう例があります。
楽になるのは分かります。けれど、転んだときに機械が止まらなくなります。そのまま轢かれる事故が起きています。
三、一人で作業しない
雪下ろしと同じ原則です。
けがをしても、気づいてもらえません。寒い屋外で動けなくなれば、けがそのものより低体温が危険になります。
事故の型を、知っておいてください
どういう場面で事故が起きているのかを整理します。
| 型 | 起きる場面 | 結果 |
|---|---|---|
| 巻き込まれ | 詰まった雪を手で取り除く | 指や手の切断 |
| 轢かれる | 転倒したのに機械が止まらない | 重傷・死亡 |
| 挟まれる | 壁や柵との間に体が入る | 骨折・打撲 |
| 投雪による事故 | 雪と一緒に石や氷が飛ぶ | 人や車への被害 |
| 一酸化炭素中毒 | 屋内や車庫でエンジンをかける | 中毒・死亡 |
| やけど | 作業直後のエンジン部分に触れる | やけど |
巻き込まれが、圧倒的に多い
湿った雪の日には、投雪口や回転部分に雪が詰まります。これは頻繁に起こります。
そして、面倒なのでエンジンをかけたまま手で払おうとする。ここで事故になります。
一瞬です。反応する時間はありません。
轢かれる事故は、単独作業で起きます
足を滑らせて転ぶ。機械が止まらずに進み続ける。そして、逃げられない。
安全装置が正しく働いていれば、手が離れた時点で止まります。だから、固定してはいけません。
安全装置の意味
安全装置が何のために付いているのかを説明します。
デッドマンクラッチ
ハンドルのレバーを握っているあいだだけ動く仕組みです。手を離せば止まります。
これは、倒れたときに機械を止めるための装置です。転倒すれば手が離れ、機械は止まる。
紐で縛って固定すると、この保護が完全に失われます。絶対にやらないでください。
緊急停止スイッチ
すぐに止めるためのスイッチです。作業前に、どこにあるかを確認しておいてください。
いざというときに探していては、間に合いません。手が届く位置と、押し方を覚えておく。
付属の雪かき棒
これも安全装置の一つと考えてください。
詰まった雪を、手を入れずに取り除くための道具です。多くの機種に付いています。
なくしてしまった場合は、代わりの棒を用意してください。手を入れないことが目的です。
除雪機の種類と、選ぶときの考え方
ここは、これから買う方と買い替えを考えている方向けです。
大きく三つに分かれます
| 種類 | 向いている場面 | 注意 |
|---|---|---|
| 電動(家庭用小型) | 玄関前、短い通路。新雪向き | コードの取り回し。湿った雪に弱い |
| エンジン式ロータリー | 駐車場、長い通路。積雪の多い地域 | 巻き込みの危険が大きい |
| ハンディタイプ | ベランダ、階段、車の上 | 大量の雪には向きません |
大きければよい、というものではありません
ここは、判断が分かれる点です。
大型は速く終わりますが、重く、取り回しに力が要ります。そして、狭い場所では扱いきれません。
とくに、使う人が高齢の場合、大型は危険側に働きます。方向転換で力を使い、疲れ、判断が鈍る。
選ぶときは、除雪する面積と、使う人の体力の両方で決めてください。
自走式かどうかも大きい
自走式は、機械が自分で進みます。押す力が要らないので楽です。
ただし、転倒したときに止まらなければ、そのまま進みます。だからこそ、安全装置が重要になります。
手押し式は力が要りますが、手を離せば当然止まります。この違いは知っておいてください。
湿った雪か、乾いた雪か
地域によって、雪の質が違います。
湿った重い雪は、詰まりやすい。日本海側や、気温の高い地域です。詰まりが多いということは、それだけ手を入れたくなる場面が増えるということです。
乾いた軽い雪は飛びやすく、風で戻ってきます。投雪の方向に注意が要ります。
シーズン前の点検
ここは、秋のうちにやっておくことです。
まず、動かしてみてください
前のシーズンから動かしていない機械は、そのまま動くとは限りません。
燃料が古くなっている、バッテリーが上がっている、ベルトが劣化している。これらは、雪が降ってから気づくと手遅れです。
10月から11月のうちに、一度エンジンをかけて動かしてみてください。修理が必要なら、その時間があります。
古い燃料は入れ替えてください
灯油と同じで、ガソリンも時間が経つと変質します。
変質した燃料は、エンジンの不調や故障の原因になります。シーズンの終わりに抜いておくのが理想ですが、残っている場合は入れ替えてください。
処分は、ガソリンスタンドに相談してください。地面や排水口に流すのは絶対にやめてください。
安全装置を、実際に試す
これが、いちばん大事な点検です。
レバーを離したときに、本当に止まるか。緊急停止スイッチが効くか。
年数が経つと、ワイヤーが伸びて反応が鈍くなることがあります。止まるまでに時間がかかるようなら、調整が必要です。
消耗部品を見る
オーガ(回転する刃)の摩耗、ベルトのひび、シャーボルトの状態。
シャーボルトは、硬いものを噛んだときに折れることで機械を守る部品です。折れやすい設計になっています。予備を用意しておいてください。
そして、これを硬い普通のボルトで代用しないでください。折れるべきときに折れず、機械が壊れます。
取扱説明書を、一度読む
機種ごとに操作が違います。とくに、詰まりを取る手順は必ず確認してください。
説明書をなくした場合、メーカーのウェブサイトで公開されていることがあります。型番で検索してみてください。
作業の前にやること
ここは、作業を始める前の準備です。
敷地の中を、先に見ておく
作業する範囲の雪の下に、何が埋まっているかを確認します。
石、木の枝、ホース、マット、子どものおもちゃ。これらを巻き込むと、機械が壊れます。
そして、石が投雪口から飛ぶと凶器になります。窓ガラスを割る、人に当たる。実際に起きています。
秋のうちに、除雪する範囲から物を片づけておくと安全です。
服装を整える
だぶついた服やマフラーは、巻き込まれの原因になります。裾を絞ってください。
そして、滑りにくい靴を履いてください。転倒が事故の入口になります。
手袋は必要ですが、指先が引っかかりにくいものを選んでください。
周囲に人がいないか確認する
とくに、子どもとペットです。
除雪機の音は大きく、近づいてきても気づきません。そして、投雪の方向に入ると危険です。
作業中は、家族に外へ出ないよう伝えておいてください。
燃料と点検
エンジンが冷えている状態で給油してください。熱いうちに入れると、こぼれた燃料が引火する危険があります。
そして、屋外で給油してください。車庫の中では、気化した燃料がこもります。
使っているあいだの注意
ここは、作業をしているあいだに守ることです。
投雪の方向を、常に意識する
道路、隣家、窓、駐車中の車。これらに向けて飛ばさないでください。
そして、飛んだ雪が道路に積もると、通行の妨げになります。近隣とのトラブルの原因にもなります。
後進するときが危ない
足元が見えず、雪の段差に足を取られます。
そのまま転べば、機械が自分の上に来ることがあります。後ろに下がるときは、一度止まって足元を確認してください。
斜面では使わない
横向きに進むと、機械が滑って倒れます。
そして、下り斜面では自分より速く進んでしまうことがあります。
疲れたら休む
単純なことですが、よく効きます。
事故は、作業の後半に起きやすい。集中力が落ち、判断が雑になるためです。
そして、寒い中での作業は体に負担がかかります。持病がある方は、無理をせず人に頼んでください。
詰まりを取る、正しい手順
事故の大半がここで起きるので、手順を細かく分けて書きます。
順番を、体で覚えてください
一、レバーから手を離す。回転を止めます。
二、エンジンを切る。キーを抜ける機種なら抜いてください。
三、回転が完全に止まるまで待つ。数秒から十数秒かかります。音がしなくなってからです。
四、棒で取り除く。手は絶対に入れません。
五、周囲を確認してから、再始動する。
なぜエンジンを切っても危ないのか
ここを知っておくと、手順を守る理由がはっきりします。
詰まった状態では、回転部分に力がかかったまま止まっています。ばねが縮んでいるような状態です。
そこで雪を取り除くと、たまっていた力が解放されて、刃が突然回ります。エンジンが止まっていても起こります。
だから、「エンジンを切ったから安全」ではありません。手を入れないことが唯一の対策です。
面倒でも、毎回止めてください
正直に書くと、詰まるたびに止めるのは面倒です。湿った雪の日は、何度も詰まります。
だから、「一回くらいなら」という気持ちが生まれます。そして、その一回で事故が起きます。
事故に遭った方の多くは、それまで何年も安全に使っていた人です。慣れが判断を鈍らせます。
詰まりにくくする工夫
そもそも、詰まらせないほうが安全です。
一、進む速度を落とす。一度に処理する雪の量が減ります。
二、雪が積もりすぎる前に除雪する。降っている最中に何度か出るほうが楽です。
三、投雪口にシリコン系のスプレーを塗る。雪が付きにくくなります。
四、湿った雪の日は、浅く削る。一度で地面まで取ろうとしないでください。
誰が使うのか、という問題
ここは機械の話ではなく、使う人の話です。
使う人が高齢化しています
これは、雪下ろしとまったく同じ構造の問題です。
子どもが都市に出て、親だけが雪国に残る。そして、その親が除雪機を使います。
除雪機は雪かきより体力の負担が軽い反面、機械としての危険は大きい。とっさの反応が遅れれば、事故になります。
離れて暮らす家族にできること
できることが三つあります。
一、安全装置が効くかを、帰省したときに確認する。レバーを離して止まるか。紐で固定されていないか。
二、付属の雪かき棒があるかを見る。なくしていれば、代わりを買って渡してください。
三、一人で作業していないかを聞く。これがいちばん大事です。
「危ないからやめて」では変わりません
これは雪下ろしの記事でも書いたことです。
除雪しなければ、車が出せず、生活が止まります。やめるという選択肢が、実際にはありません。
だから、代わりの手段を用意することです。業者に頼む、自治体の支援を使う、近所と協力する。
費用がかかる場合、その負担を家族が引き受けるという形が現実的なことがあります。
作業を見ていてくれる人がいるだけで変わります
一緒に作業する必要はありません。
窓から見える場所で作業する。あるいは、始める前と終わったあとに家族へ連絡する。
倒れたときに、誰かが気づくまでの時間が短くなります。冬の屋外では、この時間が生死を分けます。
屋内でエンジンをかけないでください
ここは、独立した項目として書きます。
一酸化炭素中毒になります
除雪機はエンジンで動きます。排気ガスには一酸化炭素が含まれます。
車庫、物置、シャッターを閉めた場所。ここでエンジンをかけると、短時間で危険な濃度になります。
一酸化炭素は無色無臭です。気づいたときには動けなくなっています。
「少しだけ」が危ない
始動の確認、暖機運転。短時間のつもりが、事故につながります。
必ず屋外に出してからエンジンをかけてください。寒くても、これは守ってください。
一酸化炭素中毒の仕組みは災害時の一酸化炭素中毒とは?にまとめました。
近所とのトラブルを避ける
除雪機は、使い方によって近隣との関係にも影響します。
雪を飛ばす先が、問題になります
隣の敷地、道路、歩道。ここへ飛ばすと、トラブルの原因になります。
とくに、除雪済みの場所へ飛ばすのは避けてください。相手が作業したばかりの場所を埋めることになります。
そして、道路へ雪を出すのは、多くの自治体で禁止されています。通行の妨げになり、事故につながるためです。
時間帯にも配慮を
除雪機の音は、想像以上に響きます。
朝の除雪は必要ですが、あまりに早い時間は避けたほうがよい。地域の慣習に合わせてください。
そして、作業前に隣家へ一声かけるだけで、印象がまったく変わります。
石や氷が飛んで、被害が出た場合
投雪口から飛んだ石が、窓や車を傷つけることがあります。
この場合、使用者の責任が問われることがあります。個人賠償責任保険の対象になる場合があるので、加入内容を確認してみてください。
火災保険や自動車保険に特約として付いていることがあります。入っているかどうかを、シーズン前に確認しておくと安心です。
雪の置き場所を、先に決めておく
これが根本的な対策になります。
ひと冬に降る雪の量を考えると、置き場所がなくなるのは時間の問題です。
秋のうちに、どこへ寄せるかを決めておいてください。そして、その場所が春まで持つかを考えておく。
近所どうしで共同の雪捨て場を決めている地域もあります。自治体が設けていることもあるので、確認してみてください。
除雪機がない家の選択肢
ここは、買うべきかどうかを迷っている方向けです。
手作業で足りる範囲かどうか
判断の目安は、除雪する面積と、一冬に何回やるかです。
玄関前と数メートルの通路だけなら、スコップとスノーダンプで足ります。機械を出す手間のほうが大きいこともあります。
駐車場が広い、通路が長い、坂がある。この条件なら、機械の価値があります。
業者に頼むという選択
費用はかかりますが、事故のリスクがなくなります。
とくに、使う人が高齢の場合、機械を買うより業者に頼むほうが安全なことがあります。
そして、雪が降ってから探すと、順番待ちになります。秋のうちに問い合わせて、契約しておいてください。
自治体の支援
雪の多い市町村には、高齢者世帯や障害のある方の世帯への除雪支援があることが多い。
費用の補助か、人手の派遣です。申請に期限がある制度もあります。
「市町村名 除雪 支援」で調べられます。これも秋のうちに確認してください。
融雪設備という方法
地域によっては、地下水や温水で雪を溶かす設備を入れている家があります。
初期費用は大きいものの、毎年の作業と事故がなくなります。
地下水を使う地域では、汲み上げすぎによる地盤沈下が問題になったことがあります。地域の規制を確認してください。
除雪機と、災害時の停電
防災の観点から、もう一つ書いておきたいことがあります。
大雪と停電は、同時に起きます
着雪や倒木で電線が切れる。雪が多い日ほど、停電の可能性も上がります。
そして、停電すると電動の除雪機は使えません。エンジン式なら動きますが、燃料が必要です。
つまり、いちばん除雪が必要な日に、除雪できなくなることがある。ここは想定しておいてください。
スコップは、必ず残しておいてください
機械があっても、手作業の道具を捨てないでください。
機械が故障する、燃料が切れる、停電する。どの場合も、最後に頼れるのはスコップです。
そして、玄関の内側に置いてください。物置に入れておくと、雪でたどり着けなくなります。
燃料は切らさないでください
灯油と同じ考え方です。
大雪でガソリンスタンドに行けなくなることがあります。そして、停電するとスタンドの給油機も止まります。
携行缶で保管する場合は、消防法で定められた容器を使い、屋外の火の気のない場所に置いてください。灯油用のポリタンクにガソリンを入れることはできません。
除雪は、避難路の確保でもあります
ここが防災としての本質だと考えています。
雪で家の前が塞がれれば、避難できません。救急車も入れません。
冬に地震や火災が起きたとき、玄関から道路までの動線が通っているかどうかが結果を分けます。
だから、除雪は「面倒な家事」ではなく、避難路の維持だと考えてください。冬の避難については冬の避難所で怖いのは寒さと感染症にまとめました。
消火栓のまわりも見てください
雪国では、消火栓が雪に埋まります。
火事が起きたとき、掘り出すところから始めることになります。その分、消火が遅れます。
地域で消火栓の周りを除雪する取り組みがあります。自宅の近くに消火栓があるなら、位置を覚えておいてください。
冬の火災については冬に火災が増える本当の理由にまとめています。
事故が起きたあと、どうするか
ここは、事故が起きてしまった場合の対応です。
まず、機械を止めてください
当たり前に思えるかもしれませんが、慌てるとできません。
助けようとして駆け寄り、動いている機械に自分も巻き込まれるという二次被害があります。
緊急停止スイッチの位置は、作業する人だけでなく、家族も知っておいてください。
119番通報のときに伝えること
一、除雪機に巻き込まれたこと。状況が分かれば、救急隊の準備が変わります。
二、けがの部位と、意識があるか。
三、住所。雪で目印が見えないことがあるので、目印になる建物も伝えてください。
そして、除雪されていない道でも救急車が入れるかを伝えてください。入れない場合、搬送方法が変わります。
止血と保温
出血がある場合、清潔な布で強く押さえてください。
そして、体を冷やさないでください。雪の上でけがをすると、失血と寒さが同時に進みます。毛布や上着をかけてください。
ただし、具体的な処置は、通報時の救急隊の指示に従ってください。電話を切らずに指示を受けられます。
あとから、記録を残してください
労災や保険の手続きに必要になることがあります。
いつ、どこで、どういう作業中に、何が起きたか。そして、機械の型番と状態。
可能であれば、現場の写真を撮っておいてください。片づける前です。
同じ機械を、そのまま使わないでください
事故が起きた機械は、点検を受けてから使ってください。
安全装置が壊れていた可能性があります。原因が分からないまま使うと、同じことが繰り返されます。
雪の量と、除雪の計画
ここは、ひと冬をどう乗り切るかという話です。
こまめに出るほうが、結果として楽です
一度に大量の雪を処理しようとすると、詰まりやすく、時間もかかり、体への負担も大きい。
降っている最中に何度か出るほうが、一回あたりが短く済み、雪も軽い。そして、踏み固められる前なので処理しやすい。
とくに、圧雪になってからでは除雪機では取れません。硬く締まった雪は、機械が跳ね返されます。
夜のうちに降った雪は、朝が勝負です
気温が上がる前、雪がまだ軽いうちに処理するほうが楽です。
日中に溶けて、夜に凍る。これを繰り返すと、氷の層になって取れなくなります。
ただし、朝は体が温まっていない時間帯でもあります。急に力を使わないでください。
雪の置き場所は、春まで考えて決めてください
ひと冬に何度も除雪します。最初に寄せた場所が、シーズン後半には満杯になります。
そして、寄せた雪は春まで解けません。日陰であればなおさらです。
だから、最初から遠くへ飛ばしておくほうが、あとで楽になります。近くに積むと、次の除雪でその山を崩すことになります。
屋根からの落雪の位置も考えてください
見落とされやすい点です。
屋根から落ちる雪の下に、除雪した雪を積まないでください。そこは通れなくなります。
そして、落雪の下で除雪作業をしないでください。作業中に落ちてくれば、下敷きになります。
屋根の雪については屋根の雪対策は3方式から選ぶにまとめました。
よくある質問
Q. 手を巻き込まれたら、まず何をすればよいですか
119番通報が最優先です。そして、可能であれば止血してください。
切断された部分がある場合、清潔な布で包み、ビニール袋に入れて、氷水で冷やして一緒に搬送するのが原則とされています。直接氷に触れさせないでください。
ただし、現場での判断は救急隊の指示に従ってください。通報時に状況を伝えれば、指示があります。
Q. 中古の除雪機を買っても大丈夫ですか
安全装置が正常に働くかを、必ず確認してください。
レバーを離したときに止まるか。緊急停止スイッチが効くか。ここが壊れている個体は、買わないでください。
そして、取扱説明書があるかを確認してください。機種ごとに操作が違います。
Q. 子どもが興味を持って近づいてきます
作業中は、絶対に近づけないでください。これは例外なしです。
除雪機の音で、子どもの声も足音も聞こえません。そして、機械を操作しているあいだは後ろが見えません。
作業前に、家族に「これから除雪するので外に出ないで」と伝える。そして、玄関の鍵をかけておくという方法もあります。
「手伝いたい」と言われても、子どもに操作させないでください。体格に対して機械が大きすぎます。
Q. 手袋は、どんなものがよいですか
防寒は必要ですが、大きすぎるものは危険です。
ぶかぶかの手袋は、回転部分に引っかかると、手ごと引き込まれます。手首まわりが絞れているものを選んでください。
そして、ひもや装飾が付いたものは避けてください。同じ理由です。
Q. 除雪機を保管するとき、注意することは
シーズンが終わったら、次の三つをやってください。
一、燃料を抜くか、燃料安定剤を入れる。変質した燃料は故障の原因になります。
二、雪と融雪剤を洗い流して乾かす。塩分が残ると錆びます。
三、屋根のある場所で、直射日光を避けて保管する。タイヤやゴム部品が劣化します。
そして、子どもが勝手に触れない場所に置いてください。
Q. 賃貸やマンションで、除雪機を使ってもよいですか
まず、管理規約を確認してください。燃料の保管を制限している物件があります。
そして、共用部の除雪は管理側の責任であることが多い。勝手に作業して、施設を傷つけるとトラブルになります。
共用部が凍っている、除雪されていない。この場合は、まず管理会社に伝えてください。
Q. 使い方を教えてもらえる場所はありますか
購入した販売店が、最初の相談先になります。実機を前にした説明が、いちばん確実です。
そして、メーカーが操作の動画を公開していることがあります。型番で検索してみてください。
雪の多い地域では、自治体や農協が講習会を開くことがあります。中古で買った方や、初めて使う方には有効です。
Q. 除雪機は何年くらい使えますか
使用頻度と手入れによって大きく変わりますが、10年以上使っている家庭は珍しくありません。
大事なのは年数より、安全装置が正常に働くかどうかです。ここが劣化していれば、動いていても使うべきではありません。
そして、部品の供給が終わっている古い機種は、故障したときに直せません。買い替えの検討時期になります。
Q. 雪が少ない年は、動かさなくてもよいですか
動かしてください。使わないほうが、かえって傷むことがあります。
燃料が変質し、ゴム部品が固まり、バッテリーが上がります。シーズン中に一度も動かさなかった機械は、翌年かかりません。
雪が降らなくても、月に一度はエンジンをかけると状態が保てます。もちろん、屋外で行ってください。
Q. 雪が詰まったとき、木の棒でも代用できますか
できます。大事なのは、手を入れないことであって、道具の材質ではありません。
ただし、短い棒は危険です。手が回転部分に近づいてしまいます。付属の棒と同じくらいの長さを確保してください。
そして、棒が折れて手が滑り込むことがないよう、丈夫なものを選んでください。細い枝などは避けてください。
いちばんよいのは、付属の雪かき棒を機械に固定しておくことです。多くの機種に、収納用の金具が付いています。探す手間がなくなれば、面倒がって手を入れることも減ります。
まとめ|手を入れないこと
最後に、あらためて整理します。
この記事の要点
一、詰まりを取るときは、必ずエンジンを止めて、棒を使う。
二、安全装置を紐で固定しない。転んだときに止まらなくなります。
三、一人で作業しない。けがに気づいてもらえません。
四、屋内でエンジンをかけない。一酸化炭素中毒になります。
五、投雪の方向に人と車を入れない。石が飛びます。
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