冬に火災が増える本当の理由|火災警報器は10年で交換です

冬に火災が増える本当の理由|火災警報器は10年で交換です

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【この記事の要約】
結論から言います。冬に火災が増えるのは、空気が乾くからだけではありません。暖房を使い、電気の使用が増え、火を扱う時間が長くなる。この三つが重なります。そして、住宅火災で亡くなる方の約7割が65歳以上です。死因の多くは、煙による一酸化炭素中毒と窒息。逃げ遅れです。だから対策は二つに分かれます。出さない工夫と、出たときに早く気づく仕組み。後者が住宅用火災警報器です。設置から10年で本体の交換時期が来ます。この記事では、冬に多い出火原因、いま家でできる点検、そして大雪や地震と火災が重なったときに何が起きるかまでをまとめました。

目次

結論|今日やることは、三つです

細かい話の前に、点検の話から入ります。

一、火災警報器のボタンを押す

作業は1分で終わります。音が鳴れば、正常に生きています。

そして、設置から10年経っていれば、本体ごと交換の時期です。電池だけの問題ではありません。

二、暖房器具のまわりを空ける

周囲1メートルに、燃えるものを置かない。洗濯物、カーテン、新聞紙、スプレー缶。

三、コンセントのほこりを拭く

プラグとコンセントの隙間にたまったほこりが、湿気を吸って発火します。トラッキング現象と呼ばれます。

長年挿しっぱなしのプラグが危ない。冷蔵庫の裏、テレビの裏、洗濯機の裏です。

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なぜ、冬に火災が増えるのか

理由は、乾燥だけではありません。四つの要因が重なります。

四つの条件が、同時に揃います

条件 何が起きるか
空気が乾く 燃えやすくなり、燃え広がりが速い
暖房を使う 火源そのものが家の中に増えます
電力の使用が増える 配線やコードへの負荷が上がります
風が強い日がある 延焼が速くなります
在宅時間が長い 調理や火の使用が増えます

乾燥は「燃え広がる速さ」に効きます

空気の湿度が下がると、木材や紙、布に含まれる水分も減っていきます。

すると、着火しやすくなり、一度ついた火が速く広がります。

冬は、火が出てから逃げるまでの時間が短い季節だと考えてください。

風の強い日は、とくに注意です

冬は季節風が吹きます。乾いた空気に、強い風。この組み合わせが、大規模な延焼につながります。

各地で起きた大火の多くが、乾燥した冬の強風の日でした。

冬に多い、出火の原因

冬に多い出火原因を、順に見ていきます。

一、ストーブ

典型的なのは、上や前に洗濯物を干して、落ちて燃えるという形です。

そして、寝ているあいだにつけっぱなしにする。布団や毛布が触れて燃えます。

対策は単純です。周囲1メートルを空ける。寝るときは消す。

二、電気ストーブは、火が見えないぶん油断されます

ここは、とくに強調しておきたい点です。

電気ストーブは「火を使わないから安全」と思われがちです。けれど、実際には火災の原因として多い。

発熱部は非常に高温になります。布団や衣類が触れれば、燃えます。

とくに、寝室で使って布団が触れる事故が繰り返し起きています。

三、コンセントとコード

電気が原因の火災は、とても気づきにくい。

トラッキング現象。ほこりと湿気で、プラグの根元から発火します。

コードの断線。家具の下敷き、束ねたまま使う、折り曲げる。ここから発熱します。

たこ足配線。容量を超えると、タップが発熱します。

詳しくは電気火災とは?にまとめました。

四、こんろ

調理中にその場を離れる。これが最も多い原因です。

電話が鳴った、宅配が来た、洗濯物を取り込んだ。戻ったときには火が上がっています。

そして、油の温度が上がりすぎると自然に発火します。火をつけなくても燃えます。

五、たばこ

たばこは、住宅火災の出火原因として上位に入り続けています。

寝たばこ。そして、消したつもりの吸い殻。ごみ箱の中でくすぶって、時間が経ってから燃え上がります。

部屋ごとの点検リスト

家の中を、部屋ごとに順に見ていきます。全部で15分ほどです。

台所

見るところ 直すこと
こんろのまわり ふきん、キッチンペーパー、油を離す
換気扇のフィルター 油汚れは燃えます。掃除を
こんろの下・裏 油とほこりがたまっています
冷蔵庫の裏のコンセント ほこりを拭く。トラッキングの典型的な場所
電子レンジの上 ものを置かない。熱がこもります

台所で最も多いのは、調理中に離れることです。短時間でも、火を消してから離れてください。

居間

暖房器具の周囲1メートル。ここに何もない状態を作ってください。

そして、テレビの裏、こたつのコード。こたつのコードは踏まれて断線しやすい場所です。

カーテンと暖房の距離も見てください。風で揺れて触れることがあります。

寝室

ここがいちばん大事です。火災で亡くなる方の多くは、寝ているあいだに気づけなかった方です。

火災警報器があるか。これを最優先で確認してください。

そして、電気ストーブや電気毛布を布団の近くで使っていないか。寝返りで触れます。

スマホの充電を、布団の上でしない。熱がこもり、発火事故が起きています。

洗面所・脱衣所

洗濯機の裏のコンセント。湿気が多く、トラッキングが起きやすい場所です。

そして、ドライヤーのコード。根元が折れ曲がって断線していることがあります。

玄関・廊下・階段

ここは、いざというときの逃げ道になる場所です。

物を置かないでください。暗い中を煙の中で逃げるとき、置いてあるものに足を取られます。

そして、階段に火災警報器があるかを確認してください。煙は階段を通って上がります。

物置・ベランダ

灯油のポリタンクの置き場所。火の気から離れているか。

そして、使わない段ボールや古紙をためていないか。放火の対象になります。

ベランダは避難経路でもあります。避難ハッチや隔て板の前を塞がないでください。

火が出たとき、何が命を奪うのか

ここを知っておくと、何を優先すべきかが変わります。

炎ではなく、煙です

住宅火災で亡くなる方の死因は、やけどより、煙による一酸化炭素中毒と窒息が多いとされています。

煙は、炎より速く広がります。そして、上に向かって進みます。

2階にいて1階から火が出た場合、煙のほうが先に上がってきます。

だから、早く気づくことがすべてです

逃げる時間があるかどうかで、結果がはっきり分かれます。

住宅用火災警報器は、その時間を作る装置です。数分の差が、生死を分けます。

とくに、寝ているあいだの火災では、警報器がなければ気づけません。

亡くなる方の多くが、高齢者です

住宅火災で亡くなる方の約7割が65歳以上とされています。

理由は、気づくのが遅れることと、動くのに時間がかかることです。

だから、離れて暮らす高齢のご家族の家にこそ、警報器が要ります。設置状況を、一度確認してください。

住宅用火災警報器|10年で交換です

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。

すべての住宅に、設置が義務づけられています

新築だけでなく、いま建っている住宅もすべて対象です。寝室と、寝室がある階の階段への設置が基本になります。

市町村の条例によって、台所などが追加されていることがあります。

本体の寿命は、10年が目安です

ここが、最も知られていない点です。

電池が切れるだけではありません。内部のセンサーそのものが劣化します。

設置から10年が経つと、火災を感知しなくなる可能性があります。見た目では分かりません。

本体の側面や裏に、設置年か製造年が書かれています。確認してください。

点検は、ボタンかひもです

本体のボタンを押すか、下がっているひもを引く。それだけです。

正常なら、音声か警報音が鳴ります。鳴らなければ、電池切れか故障です。

半年に一度、季節の変わり目にやる習慣にしてください。

電池切れのサインを、覚えておいてください

「ピッ」という短い音が、数十秒おきに鳴る。これが電池切れの合図です。

夜中に鳴り始めて、音の出どころが分からず困るという話をよく聞きます。天井を見上げてください。

止めるには、電池を抜くか、本体を外します。そして、必ず交換してください。外したままにするのが、いちばん危ない。

消火器と、初期消火の限界

備えておくものと、その使いどころについてです。

消火器にも期限があります

住宅用でおおむね5年、業務用で10年が目安です。本体に表示があります。

そして、錆びた消火器は絶対に使わないでください。破裂事故が報告されています。

天井に火が届いたら、逃げてください

初期消火をどこでやめるか。限界は、はっきりしています。

炎が天井に達したら、消火はあきらめて避難してください。ここからは、家庭用の消火器では止まりません。

そして、煙を吸わないように、姿勢を低くして移動してください。煙は上にたまります。

逃げるときは、ドアを閉めて

火のある部屋のドアを閉めておくと、酸素の供給が減り、延焼が遅くなります。

そして、煙が広がるのを抑えられます。数分の差が、他の人の避難時間になります。

油の火に、水をかけないでください

たとえば、てんぷら油が燃えたときです。

水をかけると、爆発的に燃え上がります。水が一瞬で蒸気になり、燃えた油を吹き飛ばすためです。

やるべきは、火を止めて、鍋にふたをする。あるいは、消火器を使う。

逃げ方を、先に決めておいてください

火が出てから考えている時間は、ありません。

逃げる時間は、数分です

出火から、部屋に煙が充満するまでは数分と言われます。天井に火が達すれば、そこからは急速です。

つまり、火を見てから逃げ道を考えるのでは遅い。あらかじめ決めておく必要があります。

二つ以上の経路を、決めておく

玄関が使えないことがあります。火元が玄関側なら、そこから出られません。

だから、窓、ベランダ、勝手口。二つ目の道を考えておいてください。

マンションなら、ベランダの隔て板を破って隣に移る方法があります。避難ハッチがあれば、下の階へ降りられます。

それらの前に物を置いていないか、いま確認してください。

煙の中では、姿勢を低く

煙は上のほうにたまります。床に近いほうが、呼吸できる空気が残っています。

そして、ハンカチや衣類で口と鼻を覆ってください。一呼吸で意識を失うことがあります。

視界は、ほとんどありません。壁伝いに進むのが基本です。

戻らないでください

ここは、強く書いておきます。

一度外に出たら、絶対に戻らないでください。財布、貴重品、ペット。すべて後回しです。

取りに戻って亡くなる事故が、繰り返し起きています。

家族で、集合場所を決めておく

逃げたあと、全員が出たかどうかを確認する必要があります。

集合場所を決めていないと、「まだ中にいるかもしれない」と考えて戻ってしまう。

近所の目印になる場所を、一つ決めておいてください。

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119番に、何を伝えるか

慌てると、自分の家の住所すら出てこなくなります。

聞かれることは決まっています

一、火事か救急か。「火事です」と言ってください。

二、住所。これが最も重要です。

三、何が燃えているか。建物か、車か、どのあたりか。

四、逃げ遅れた人がいるか。これで消防の動きが変わります。

五、あなたの名前と電話番号。

住所を、電話のそばに貼っておいてください

自分の家の住所でも、慌てると出てきません。

そして、高齢の方や子どもが電話することもあります。正確な住所が書いてあれば、読み上げるだけで済みます。

目印になる建物も一緒に書いておくと、消防車が早く着きます。

安全な場所から、かけてください

燃えている家の中から電話しないでください。まず逃げて、外からかけます。

そして、近所にも大きな声で知らせてください。周囲への延焼を防ぐことにつながります。

大雪や地震と、火災が重なったとき

防災サイトの記事として、ここにも触れておきます。

大雪の日は、消防車が遅れます

道路が雪で塞がれ、消防車の到着に時間がかかります。

そして、消火栓が雪に埋まっていることがあります。雪の多い地域では、地域で消火栓の周りを除雪する取り組みがあります。

つまり、大雪の日の火災は、通常より被害が大きくなりやすい。

地震のあとの火災が、最も怖い

地震で怖いのは、揺れそのものだけではありません。火災が続くことがあります。

倒れたストーブ、切れた電線、通電火災。そして、断水で消火ができない。

とくに通電火災は、地震の直後ではなく、電気が復旧したときに起きます。倒れた電気製品や傷んだ配線に、突然電気が流れるためです。

だから、避難するときはブレーカーを落としてください。これが通電火災を防ぎます。

感震ブレーカーという選択

強い揺れを感知して、自動でブレーカーを落とす装置があります。

慌てて避難するとき、ブレーカーのことは忘れます。自動で落ちる仕組みがあれば、確実です。

簡易なものは数千円から手に入ります。冬に地震が来る可能性を考えるなら、検討する価値があります。

火災警報器を、選ぶ・付ける

ここは、交換や新設をするときの話です。

煙式と熱式があります

種類 向いている場所 特徴
煙式(光電式) 寝室、階段、居室 煙で感知。住宅では基本これ
熱式(定温式) 台所、車庫 湯気や煙が多い場所での誤作動を避けられます

迷ったときは煙式を選んでください。義務づけられている寝室と階段は、煙式が基本になります。

連動型という選択

複数の警報器が無線でつながり、一つが感知すると全部が鳴るタイプがあります。

効果が大きいのは、2階建て以上の家です。1階で火が出たとき、2階の寝室でも同時に鳴ります。

単独型より高くなりますが、気づくのが早くなる分、価値があります。

付ける場所

天井なら、壁から60センチ以上離してください。隅は空気が動きにくく、煙が届きにくい。

壁に付けるなら、天井から15〜50センチの位置です。

そして、エアコンや換気扇の吹き出し口から1.5メートル以上離す。風で煙が流されて、感知が遅れます。

交換は、自分でできます

多くの機種は、天井の取付金具から回して外すだけで済みます。電気工事は要りません。

ただし、脚立に乗る作業になります。一人でやらず、誰かに支えてもらってください。

高い場所の作業が難しい方は、家族や、市町村の相談窓口に聞いてみてください。高齢者世帯への支援がある自治体があります。

放火にも、注意が要ります

出火原因の上位に、放火とその疑いが入り続けています。

燃えるものを、外に置かないでください

放火は、燃えるものがある場所で起きます。

家の周りに置いた段ボール、新聞紙、古着、ごみ袋。これらが標的になります。

とくに、収集日の前夜にごみを出すのは避けてください。夜のあいだ、屋外に燃えるものが置かれた状態になります。

暗がりをなくす

センサーライトを一つ付けておくだけで、人目のある場所になります。

そして、物置や車庫には鍵をかけてください。中に燃えるものがあれば、狙われます。

車のカバーにも注意を

燃えやすい素材のカバーは、火をつけられると一気に燃えます。

買うときに、防炎加工のものを選んでください。表示があります。

離れて暮らす、高齢のご家族へ

ここは、この記事で最も届けたい部分です。

なぜ、高齢の方の被害が多いのか

住宅火災で亡くなる方の約7割が65歳以上と書きました。理由は三つあります。

一、気づくのが遅れる。眠りが深い時間帯、あるいは聴力の低下で、警報に気づけないことがあります。

二、動くのに時間がかかる。数分の差が、決定的になります。

三、古い住宅に住んでいることが多い。木造で、燃え広がりが速い。

電話で確認できることが、三つあります

直接訪ねられなくても、電話で聞けることです。

一、火災警報器が付いているか。付いていない家が、いまもあります。

二、いつ付けたか。10年を超えていれば、交換の時期です。

三、暖房の周りに洗濯物を干していないか。これは、実際にとても多い。

「危ないからやめて」では、変わりません

ここは、私がとくに大事だと考えている点です。

洗濯物を干すのは、外に干せない冬に、乾かす場所がないからです。理由があってやっています。

だから、代わりの方法を用意してください。室内物干しを一つ送る。除湿機を検討する。

行動を変えるには、やめさせるのではなく、別の手段を渡すことです。

警報器の交換を、手伝ってください

高齢の方にとって、脚立に乗って天井の作業をするのは危険です。

帰省したときに、ボタンを押して確認し、必要なら交換してください。15分で終わります。

そして、設置した年をメモして本体に貼っておくと、次の交換時期が分かります。

お盆や年末年始が、点検の機会です

帰省するタイミングで、火災警報器、暖房器具、コンセントの三つを見てください。

そして、ついでにハザードマップと避難経路も一緒に確認できます。

離れて暮らす家族にできる備えとして、これがいちばん実効性があります。

火災保険で、備えの穴を埋めておく

火事が起きたあとの話も、備えのうちに入ります。

自分の火事でなくても、被害を受けます

ここは、ぜひ知っておいてほしい点です。

隣の家から火が出て自宅が燃えても、原則として隣家に賠償を請求できません。失火責任法という法律があり、重大な過失がない限り責任を問えない仕組みになっています。

つまり、もらい火の損害は、自分の火災保険で備えるしかありません。

これを知らないまま、保険に入っていない家庭があります。

賃貸なら、借家人賠償責任の確認を

賃貸住宅で自分が火を出した場合、大家さんに対する原状回復の責任が生じます。

これに備えるのが借家人賠償責任保険です。多くの場合、入居時の火災保険に含まれています。

契約書を確認してみてください。更新のたびに内容が変わることがあります。

いくら補償されるかを、見直してください

保険に加入していても、補償額が実際の再建費用に足りないことがあります。

建築費は年々変わります。10年前の契約のままなら、一度見直してください。

詳しくは火災保険の見直し方にまとめました。

写真を、いま撮っておいてください

これは、費用がまったくかからない備えです。

火災や災害のあと、「何があったか」を証明するのは持ち主です。燃えてしまえば、記憶しか残りません。

だから、各部屋を動画で一周撮っておいてください。数分で終わります。

そして、データはクラウドに置いてください。スマホの中だけだと、一緒に失います。

湿度の管理は、火災以外にも効きます

最後に、乾燥そのものへの対策にも触れておきます。

目安は、40〜60パーセント

この範囲であれば、のどや肌への負担が少なく、ウイルスも活動しにくいとされています。

冬の室内は、暖房を使うと20パーセント台まで下がることがあります。

温湿度計を一つ置いてください。数百円から手に入ります。見えるようになると、判断できます。

加湿しすぎると、結露とカビになります

これは、逆方向の失敗です。

湿度を上げすぎると、窓や壁に結露が出ます。そして、そこからカビが生えます。

窓の結露は、拭き取るか、断熱シートで冷えを抑えることで減らせます。

洗濯物を室内に干すのは、加湿になります

ただし、暖房器具の近くには干さないでください。この記事で繰り返し書いてきた点です。

部屋の中央か、専用の室内物干しを使ってください。ストーブの前は、乾くのが早いぶん危険です。

のどと鼻を守ることも、防災です

冬に体調を崩してしまうと、いざというときに動けません。

そして、停電すれば加湿器も止まります。そのときは、濡らしたタオルを部屋に掛けるだけでも効果があります。

よくある質問

Q. 加湿すれば、火災は防げますか

燃え広がりにくくする効果は期待できますが、加湿だけでは防げません。

火災の多くは、火源と可燃物が近いことから起きます。ストーブの前の洗濯物、コンセントのほこり。

加湿は健康のために有効ですが、火災対策としては「距離を取ること」のほうが効きます。

Q. 警報器が鳴りましたが、火はありません

誤作動の原因はいくつか考えられます。調理の湯気、たばこの煙、殺虫剤、大量のほこり。

まず、本当に火がないかを確認してください。他の部屋、天井裏、隣室も含めて。

確認して問題がなければ、窓を開けて換気してください。多くの場合、それで止まります。

繰り返し鳴るなら、設置場所が不適切か、寿命の可能性があります。

Q. 賃貸ですが、警報器は自分で交換しますか

設置の義務は所有者、つまり大家さんにあります。

ただし、電池交換や日常の点検は、住んでいる方が行うのが一般的です。

本体が10年を超えている場合は、管理会社に連絡してください。交換の相談ができます。

Q. ペットがいる家で、気をつけることは

暖房器具に近づきすぎて、やけどする事故があります。ストーブガードを使ってください。

そして、コードをかじることがあります。被覆が破れると、感電と火災の両方の危険があります。

コードカバーを使うか、届かない位置に配線してください。

Q. 一人暮らしで、火災が心配です

一人暮らしでいちばん怖いのは、異変に気づいてくれる人がいないことです。

だから、警報器が唯一の頼りになります。寝室に必ず設置してください。

そして、暖房をつけたまま眠らない。これを習慣にしてください。タイマーを使う方法があります。

一人暮らしの備え全体は一人暮らしの防災にまとめました。

Q. 電気毛布や電気カーペットは安全ですか

正しく使えば有効な暖房ですが、注意点があります。

折り曲げたまま使わないでください。内部の電熱線が断線し、そこから発熱します。

収納するときも、きつく折らずに、ゆるく巻いてください。毎年同じ場所で折ると、そこが傷みます。

そして、使う前に広げて、焦げや変色がないか見てください。異常があれば使わない。

低温やけどにも注意が要ります。つけたまま眠らないでください。

Q. こたつは大丈夫ですか

ヒーター部分に布団や衣類が触れると、火災につながります。

とくに、中に洗濯物を入れて乾かすのは危険です。実際に事故が起きています。

そして、コードが踏まれる位置にあります。断線しやすい。使い始めに一度、コード全体を見てください。

Q. 加湿器そのものが火災になることはありますか

あります。スチーム式は内部で水を沸騰させます。空焚きや故障で事故が起きることがあります。

そして、コンセントの近くに置いて、水蒸気がかかり続けるとトラッキングの原因になります。

置く場所は、コンセントや家電から離してください。そして、給水タンクの水は毎日替えてください。

Q. 消火器がありません。代わりになるものは

消火器を用意するのが確実です。住宅用のものが手に入ります。

それまでの間なら、エアゾール式の簡易消火具という選択があります。台所に置きやすい大きさです。

そして、大きめのバスタオルを濡らして被せる方法が、初期の小さな火には有効なことがあります。

ただし、油の火には水分を含んだものを使わないでください。飛び散ります。

Q. 火事のあと、家に戻ってよいのはいつですか

消防や自治体の許可が出るまで、戻らないでください。

燃えた家は、構造が弱くなっています。床が抜ける、天井が落ちる危険があります。

そして、燃焼で発生した有害な物質が残っています。入るときはマスクと手袋を。

片づけの前に、写真を撮ってください。保険の請求に必要になります。

Q. 防炎製品というのは、何が違いますか

燃えない、という意味ではありません。燃え広がりにくいという意味です。

火が触れても、すぐには炎が広がらず、火元から離せば燃え続けないように作られています。

カーテン、じゅうたん、寝具、エプロン、車のカバー。防炎の表示が付いた製品が売られています。

とくに効果が期待できるのは、暖房器具の近くに置かざるを得ないものです。カーテンとカーペットが代表です。

高層マンションなど、法令で防炎物品の使用が義務づけられている建物もあります。買い替えのときに、表示を見てみてください。

まとめ|出さない工夫と、早く気づく仕組み

最後に、あらためて整理します。

この記事の要点

一、冬の火災は、乾燥だけが原因ではありません。暖房、電力、在宅時間、風。四つが重なります。

二、命を奪うのは煙です。だから、早く気づくことがすべてになります。

三、火災警報器は10年で本体交換。電池だけの問題ではありません。

四、電気ストーブも火災原因です。火が見えないぶん、油断されます。

五、天井に火が届いたら、消さずに逃げてください。

六、地震のあとは通電火災。避難時はブレーカーを落とす。

今日できること

天井を見上げて、火災警報器のボタンを押してください。1分です。

そして、設置年を確認してください。10年を超えていたら、交換の手配を。

この二つで、冬の火災に対する備えの半分は終わります。

あわせて読みたい

電気が原因の火災は電気火災とは?に、冬の備え全体は冬支度チェックリストにまとめました。

停電時の暖房は停電しても使える暖房はどれか、灯油の扱いは去年の灯油は使わないでくださいにあります。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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