災害時、服は支援物資で届きますか|下着が最も遅く届く理由と、自分で持つ最低限

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【この記事の要約】
先に結論を書きます。服は、支援物資として早くは届きません。理由は三つあります。一、衣類はサイズと季節の仕分けに手間がかかり、現場の負担になります。二、下着や靴下は衛生上、新品でなければ配れません。三、衣類の需要が高まるのは、生活再建の段階です。つまり、避難した直後の数日は、自分が持っているもので過ごすことになります。そして、個人から古着を送るのは支援になりません。多くの場合、受け取ってもらえません。この記事では、なぜ衣類が後回しになるのか、最低限どれだけ自分で持つべきか、そして支援したい側は何をすればよいのかを整理しました。

目次

結論|最初の数日は、自分の服で過ごします

まず、全体像を書きます。順を追って説明します。

届く物資には、順番があります

被災地に最初に届くのは、水、食料、毛布といった、命に直結するものです。

衣類は、その次です。そして衣類のなかでも、上着や毛布が先で、下着や靴下は後回しになります。

理由は、次の章で詳しく書きます。ここでは、順番があるという事実だけ押さえてください。

だから、自分で持つ分が要ります

内閣府は家庭の備蓄について、最低3日分、できれば1週間分という考え方を示しています。

食料や水で語られることが多い数字ですが、衣類も同じ前提で考えてください。

とくに下着と靴下です。ここは替えがないと、数日で行き詰まります。

そして、古着を送るのは支援になりません

ここは、はっきり書いておきます。

被災地に個人から古着が送られると、サイズ・季節・状態を人の手で仕分けることになります。その作業が、現場の負担になります。

NPO法人レスキューストックヤードなど、災害支援の現場に入っている団体は、個人からの物資について慎重な扱いを求めています。他人に衣類を送る場合、新品であることが前提とされるのが一般的です。

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なぜ衣類は後回しになるのか

仕組みを知っておくと、備え方が変わります。

一、仕分けに人手がかかります

食料や水は、数を数えれば配れます。衣類はそうはいきません。

男性用か女性用か。上か下か。サイズはいくつか。夏物か冬物か。この分類を、人の手でやることになります。

被災直後の自治体職員は、避難所の運営、安否の確認、被害の把握に追われています。そこに衣類の仕分けが乗ると、他の業務が止まります。

二、サイズが合わないと配れません

食料は誰が受け取っても食べられます。服はそうではありません。

Mサイズが100枚届いても、Lが必要な人には渡せません。数があっても、行き渡らないという状況が起きます。

そして、子ども用は特に細かく分かれます。年齢によってサイズが変わるため、合うものが見つかりにくい。

三、下着は衛生上、新品が前提です

直接肌に触れるものです。使用済みのものを配ることはできません。

だから、下着や靴下が支援物資として届くには、新品を調達する必要があります。企業からの提供や、行政による購入です。

これには時間がかかります。結果として、最も足りなくなるものが、最も遅く届くということが起こります。

四、届くころには、時期がずれています

報道を見て支援が動き出すまでには、時間差があります。

そして、支援の現場からは、時期を逸した物資が届いて在庫になるという問題が指摘されています。冬に必要だったものが、春になって届く。

衣類の需要が本当に高まるのは、避難所を出て生活を立て直す段階です。避難した直後ではありません。

最低限、何を持つべきか

ここからは、自分の備えの話です。

優先順位は、下着と靴下です

上着ではありません。ここを間違えないでください。

上着は、同じものを何日か着ても大きな問題は起きません。下着と靴下は、そうはいきません。

洗濯ができない環境では、替えがないものから困っていきます。そして肌のトラブルにつながります。

もの 目安 理由
下着 3日分 支援で最も届きにくい
靴下 3足 濡れやすく、替えが要る
肌に触れる長袖 1〜2枚 重ね着の土台になる
羽織るもの 1枚 体温調節の要
防寒小物 ひととおり 軽く、支援では届きにくい

素材は、綿を避けてください

これは重要です。綿は濡れると乾かず、体温を奪い続けます。

速乾性のある化学繊維か、ウール。タグを見て選んでください。

詳しい理由は災害時の服の備えに書きました。

肌に触れる一枚を、先にそろえてください

重ね着の土台になる層です。ここが濡れていると、上に何を着ても冷えます。

裏起毛の防寒インナーのように、複数枚がまとまっているものを選ぶと、備蓄と普段使いを兼ねられます。

かさばるなら、圧縮してください

衣類は、持ち出し袋のなかで場所を取ります。

衣類用の圧縮袋を使うと、体積が大きく減ります。手で押して空気を抜くタイプなら、掃除機は要りません。

収納の工夫は防災リュックの着替えにまとめています。

避難所で、実際に起きること

持っていく理由を、もう少し具体的に書きます。

着替える場所がありません

体育館のような広い空間では、仕切りがありません。

時間が経てば更衣スペースが用意されますが、最初の数日はないことが多い。

だから、着替えの回数を減らせる服装が現実的になります。上着を脱がずに調節できる重ね方です。

洗濯ができません

断水していれば、洗う水がありません。水が出ても、洗濯に回せる量ではありません。

そして、干す場所もありません。体育館の中に干せば、湿度が上がって周囲に影響します。

この前提で、必要な枚数を考えてください。

においが、生活の質を左右します

閉じた空間で大勢が過ごします。においは、想像以上に大きな問題になります。

替えの下着があるかどうかが、ここに直結します。本人の気持ちの面でも差が出ます。

物資が届くまでの流れ

なぜ時間がかかるのかを、順を追って書きます。

一、被害の把握に時間がかかります

何がどれだけ足りないか。これが分からないと、要請が出せません。

大きな災害では、通信も道路も途絶えます。避難所の数も、そこにいる人数も、すぐには確定しません。

この段階では、誰も正確な必要量を知りません。まずここに数日かかることがあります。

二、運ぶ道が寸断されます

道路が崩れる、橋が落ちる、土砂で塞がる。物資があっても、届きません。

能登半島地震では、半島という地形の特性からアクセスできる経路が限られるという問題が大きく報じられました。

海路や空路が使えても、一度に運べる量には限りがあります。優先されるのは、水と食料です。

三、着いてからも、配るまでに時間がかかります

ここが見落とされがちです。物資が届いた場所と、避難所は別です。

集積所に降ろされたものを、仕分けて、各避難所に運び、そこで配る。それぞれに人手が要ります。

そして、その人手も被災しています。自治体職員自身が被災者であることは珍しくありません。家が壊れ、家族の安否を気にしながら、避難所の運営にあたっている。そういう状況で仕分けが行われています。

四、衣類は、この全部の工程で手間が増えます

ここまでの各段階で、衣類だけが余分な作業を必要とします。

必要量を出すには、性別・年齢・サイズの内訳が要る。仕分けには分類が要る。配るときには、サイズを聞いて渡すことになります。

だから後回しになる。意地悪をされているのではなく、構造的にそうなります。

ローリングストックの考え方を、衣類にも

備え方の話に戻ります。

買い足して、古いものを日常で使う

食料で使われる考え方ですが、衣類にもそのまま応用できます。

持ち出し袋に入れる下着や靴下を、年に一度、新しいものと入れ替える。取り出した古いほうは、普段使いに回します。

これなら、ゴムが伸びきったものが袋に入ったまま、という事態を防げます。

特別な買い物にしないでください

防災のために買う、と考えると腰が重くなります。

普段の買い物のときに、1組多く買う。そして、その1組を袋に入れる。これだけです。

衣類は腐りません。期限もありません。食料の備蓄よりずっと簡単です。

サイズが変わる人から始めてください

子ども、そして体型が変わりつつある方。ここが最も入れ替えを忘れやすい。

大人の分は数年そのままでも問題ありませんが、子どもの分は毎年見てください。

置き場所を分けておくと安心です

家の一か所にまとめると、その部屋が使えなくなったときに全部を失います。

持ち出し袋、寝室、車。数か所に分けておくと、どれかは取り出せます。

季節によって、入れるものが変わります

年に二回の入れ替えで足ります。

冬に向けて足すもの

肌に触れる防寒インナー、厚手の靴下、そして首・頭・手を覆う小物です。

ここは軽くてかさばらないので、入れっぱなしでも大きな負担になりません。

詳しくは冬の避難で先に冷えるのは首・頭・手・足に書きました。

夏に向けて足すもの

速乾性のある下着と、汗を吸って乾くタオルです。

夏は、着込むことでは解決しません。むしろ、乾かすことが課題になります。

そして、長袖を一枚は残してください。片付け作業や、虫、日差しから身を守るために要ります。

通年で入れておくもの

下着の替え、靴下、そして雨をしのげるものです。

雨具は季節を問いません。濡れることは、どの季節でも体温を奪います。

入れ替えの日を決めてください

春と秋。あるいは、防災の日と元日。日付を決めておくと忘れません。

そのとき、実際に着てみるのがいちばん確実な点検です。サイズも、傷みも、その場で分かります。

状況別|どこに避難するかで変わります

持つべき量は、避難の形で変わります。

在宅避難ができる場合

最も条件がよい形です。家にある服が、すべて使えます。

この場合、持ち出し袋の中身は「家に戻れないとき」の保険になります。

問題は洗濯です。断水すれば、家にいても洗えません。替えの下着は、やはり要ります。

避難所に行く場合

ここがいちばん厳しい条件です。持って出たものだけで過ごします。

そして、着替える場所も、洗う水も、干す場所もありません。

だから、下着と靴下の枚数がそのまま生活の質になります。ここを削らないでください。

車中泊をする場合

荷物は積めますが、着替える空間がありません。

そして、同じ姿勢が続きます。締めつけの少ない服のほうが体に楽です。

車には、一組を置きっぱなしにしておく方法が有効です。衣類は温度変化に強く、期限もありません。

親戚や知人の家に行く場合

比較的条件のよい形ですが、借りられるとは限りません。サイズが違えば着られません。

そして、長く滞在するほど気を遣います。自分の分を持っていくほうが、双方にとって楽です。

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避難所での衣類の受け取り方

実際に配布があったときの話です。

サイズと数量を、具体的に伝えてください

「服がありません」より、「男性用のLサイズの下着を3枚」のほうが動きます。

運営側は、何がどれだけ必要かを数字で把握する必要があります。そうしないと、次の要請が出せません。

遠慮して黙っていると、必要量に反映されません。これはわがままではなく、情報提供です。

合わないサイズを、抱え込まないでください

受け取ったものが合わなかった場合、運営に伝えてください。

他の人には合うかもしれません。手元に置いたままだと、必要な人に渡りません。

受け取りにくい事情があれば、伝えてください

下着の受け取りを、人前でしたくない。これは当然の感覚です。

多くの避難所には、保健師や女性スタッフが入ります。個別に相談できる相手がいます。

そして、同じことを感じている人は他にもいます。一人のための要望ではありません。声を上げた一人のおかげで、仕切りができたり、配り方が変わったりすることがあります。言いにくいことほど、伝わっていないと考えてください。

洗濯の支援が入ることもあります

時間が経つと、洗濯機の設置や、洗濯の支援が入ることがあります。

ただし、これも初期にはありません。数日から数週間の話です。

その空白を埋めるのが、自分で持っていく替えです。

やってしまいがちな失敗

備えていても効かない場合があります。

上着ばかり入れてしまう

目に見えて安心感があるので、厚手の上着を入れたくなります。

しかし、袋の容量を大きく食います。そのぶん下着が入らなくなります。

上着は一枚あれば足ります。残りの容量は、替えの下着と靴下に回してください。

綿の下着を入れてしまう

普段着ているものをそのまま入れると、たいてい綿です。

綿は濡れると乾きません。汗をかいたあと、雨に濡れたあと、体温を奪い続けます。

持ち出し袋に入れる分だけでも、速乾素材に替えてください。

サイズを確認せずに何年も置く

これは子どもの分で頻繁に起こります。入れた当時のサイズのままです。

年に一度、袋を開けて確認する。それだけで防げます。

家族の分を、まとめて一つの袋に入れる

誰がその袋を持つのか。家族が別行動になったとき、片方は何も持っていないことになります。

可能なら、一人一つの袋にしてください。少なくとも、下着と靴下は分けて入れておく。

支援したい側は、何をすればよいか

ここからは、視点を変えて書きます。

個人からの物資は、まず控えてください

気持ちは尊いのですが、受け手が今それを受け取れるかどうかが判断の基準になります。

とくに古着は、仕分けの手間と保管場所を圧迫します。善意が現場の負担に変わります。

公式の要請を待ってください

自治体や支援団体は、何が足りないかを把握したうえで、必要なものを公表します。

その要請が出てから動く。「今は送らない」という判断も、支援の一つです。

お金による支援が、最も確実です

義援金や、活動している団体への寄付。これなら、必要なものを必要な量だけ現地で調達できます。

そして、仕分けの手間が発生しません。輸送のコストもかかりません。

企業や団体としてなら、話が変わります

まとまった数の新品を、同じ規格でそろえられる場合です。

この形なら、仕分けの負担が小さく、実際に配れます。ただし、事前に受け入れ先と調整することが前提です。

何を送ってよいかの判断は被災地に送ってよい物・送らない方がよい物に、送り方の手順は被災地への物資の送り方にまとめました。千羽鶴をめぐる議論は被災地に千羽鶴は迷惑なのかにあります。

洗えない前提での工夫

替えが尽きたときの話です。

まず、乾かすことを考えてください

洗えなくても、乾かすだけで状態はかなり変わります。

汗を含んだままの下着は、冷えの原因にもなります。脱いで風に当てるだけでも違います。

日が当たる場所があれば、そこへ。紫外線には、においを抑える効果も期待できます。

少ない水で洗う方法

水が少しでも使えるなら、ポリ袋を使った手洗いができます。

袋に水と衣類を入れ、口を閉じて手で揉む。洗面器より少ない水で済みます。

すすぎまで考えると水を使うので、洗剤は少量にするか、使わないという判断もあります。

ウェットティッシュで体を拭く

服を洗えないなら、体のほうを清潔にするという発想です。

汗や皮脂が肌に残ったままだと、においも肌トラブルも起きやすくなります。

拭いてから、乾いた服を着る。この順番です。

肌に異常が出たら、我慢しないでください

かゆみ、発疹、赤み。同じ下着を長く着ていると起こります。

避難所には保健師や医療班が入ります。皮膚のトラブルは、早いほど軽く済みます。

私は防災士であって、医師ではありません。症状の判断は、医療者に任せてください。

費用をかけずに始める方法

お金の話も書いておきます。

まず、家の中を探してください

新しく買う前に、使っていない下着や靴下があるはずです。

それを袋に移すだけで、最初の一歩は終わります。費用はゼロです。

次に、素材だけを見直してください

綿ばかりなら、速乾素材を1組だけ買い足す。全部を替える必要はありません。

肌に触れる一枚さえ速乾なら、濡れたときの状況が大きく変わります。

まとめ買いのほうが安く済みます

下着や靴下は、複数枚がセットになった製品のほうが単価が下がります。

そして、備蓄と普段使いを兼ねられます。使ったら補充する形にすれば、無駄が出ません。

優先順位をつけて、少しずつ

一度に全部そろえる必要はありません。

下着、靴下、肌に触れる一枚、羽織るもの。この順に、ひとつずつ足していけば十分です。

大事なのは、何も入っていない状態を脱することです。完璧な備えより、一歩目のほうが価値があります。

配慮が必要な人の衣類

一律には考えられない部分です。

高齢の家族がいる場合

着脱のしやすさが、大きな要素になります。ボタンの多い服は、避難所では扱いにくい。

そして、寒さを感じにくくなることがあります。本人が寒いと言わなくても、体は冷えていることがあります。

厚手の靴下と、締めつけない上着。ここを優先してください。

持病がある場合は、かかりつけの医師に一度相談しておくと安心です。

乳幼児がいる場合

体温調節が未熟で、環境の影響を強く受けます。

そして、汚れる回数が桁違いに多い。大人と同じ枚数では足りません。

支援物資では、合うサイズが手に入るとは限りません。ここは特に、自分で持つ必要があります。

乳児の備え全体は乳児向け防災グッズ完全ガイドにまとめました。

介助が必要な家族がいる場合

着替えを手伝う場面が増えます。前開きの服のほうが、介助する側の負担が軽くなります。

そして、着替える場所の確保がより切実です。運営者に伝えることを、遠慮しないでください。

市区町村には福祉避難所という枠組みもあります。相談する道があることを覚えておいてください。

妊娠中の場合

体型が変わる時期です。いま入っている服が、数か月後には合いません。

締めつけの少ないものを選び、入れ替えの頻度を上げてください。

体調に関わる判断は、かかりつけの医師や助産師に相談してください。

アレルギーがある場合

特定の素材で肌が反応する方がいます。支援物資の素材は選べません。

普段使っているものを、必ず自分で多めに備えてください。そして避難所では、その旨を早めに伝えてください。

「足りない」と言えることも、備えのうちです

最後に、道具ではない話を一つ。

声が上がらないと、数字になりません

避難所の運営者は、何がどれだけ足りないかを、最初から知っているわけではありません。

把握する方法は、見て回ることと、聞くことです。そして、伝えてもらうことです。

黙っていると、その分は必要量に入りません。次の要請にも反映されません。

下着は、特に声が上がりにくい

人前で言いにくい。これは自然な感覚です。

だからこそ、不足が見えにくいという問題があります。実際には多くの人が困っていても、数字に表れません。

保健師や女性スタッフに、個別に伝えてください。紙に書いて渡す方法もあります。

それでも、届くまでには時間がかかります

声を上げても、要請から調達、輸送、配布まで工程があります。すぐには埋まりません。

だから結局、自分で持っていた分が、その間を支えます。

この記事で伝えたかったのは、そこです。支援を否定しているのではありません。支援が届くまでの空白を、自分で埋めておいてほしいということです。

よくある質問

Q. 避難所に行けば、服はもらえないのですか

もらえることはあります。ただし、いつ、どのサイズが届くかは分かりません。

期待して手ぶらで行くと、数日困ることになります。あるものは使わせてもらい、ないものは自分で持つ。この構えが現実的です。

Q. 何日分あれば安心ですか

内閣府の考え方に沿えば、最低3日、できれば1週間です。

ただし、衣類は食料と違って着回しができます。下着と靴下を3日分、上に着るものは重ね着で調節する。この組み方なら、荷物は増えません。

Q. 女性用の下着は、特に届きにくいですか

サイズの種類が多く、合うものが見つかりにくいという問題があります。

そして、受け取りにくさもあります。大勢の前で受け取る形になれば、遠慮する方が出ます。

だからこそ、自分で持っておく価値が高いと考えています。女性の備え全般は女性のための防災グッズおすすめ完全リストにまとめました。

Q. 子どもの分は、どう考えますか

サイズが合わないと着られません。そして成長で毎年変わります。

支援物資で子ども用の適切なサイズが手に入る保証はありません。年に一度、サイズを確認して入れ替えてください。

Q. 使っていない服を寄付する方法はありますか

災害直後の被災地に送るのではなく、平時に古着を扱っている団体や事業者を通す方法があります。

そちらであれば、仕分けの体制が整っています。気持ちを生かす道は、被災地に直接送ること以外にもあります。

Q. 支援物資は、いつごろ届き始めますか

災害の規模と場所によって、まったく違います。一律の日数は言えません。

道路が使えて、被害の範囲が限られていれば、数日で動くこともあります。逆に、経路が絶たれれば長引きます。

だから、「3日で届く」と決めてかからないでください。内閣府が最低3日、できれば1週間という考え方を示しているのは、この幅を織り込むためです。

Q. 支援物資の衣類は、新品ですか

行政や企業を通じて届くものは、基本的に新品です。とくに肌に触れるものは、衛生上そうなります。

個人から送られた古着が配られることは、ほとんどありません。仕分けの負担が大きく、多くの場合そもそも受け付けられません。

Q. 避難所に洗濯機は来ますか

来ることがあります。ただし、初期にはありません。

そして、来ても順番待ちになります。大勢が一つの機械を使うことになります。

あてにするのではなく、来たら助かるという位置づけで考えてください。

Q. どこに何を置くのが正解ですか

三か所に分けるのが基本です。

一、持ち出し袋。すぐ持って出る分。下着と靴下を中心に。

二、家の備蓄。在宅避難で使う分。1週間分を目安に。

三、車や職場。外にいるときに被災した場合の保険。

全部をそろえる必要はありません。一から順に、できるところから。

Q. 圧縮袋に入れたままで劣化しませんか

下着や靴下のような薄い衣類なら、長期間圧縮しても大きな問題は起きません。

ただし、ダウンのような中綿の入ったものは別です。長く圧縮すると、膨らみが戻りにくくなることがあります。

年に一度の点検のときに、取り出して風を通す習慣をつけてください。

Q. 職場に置くなら、何がよいですか

帰宅困難になったときを想定します。その場で一夜を過ごすことになります。

優先は、下着と靴下を1組、そして羽織るもの1枚です。オフィスは暖房が止まると急速に冷えます。

ロッカーや引き出しに入る量で構いません。まったくない状態と、1組ある状態の差が大きいと考えてください。

そして、歩いて帰る可能性もあります。革靴で長距離は歩けません。履き慣れた靴を一足置いておくと安心です。

Q. ホテルや旅行先で被災したら

手持ちが最も少ない状況ですが、旅行中は荷物がまとまっているという利点があります。

そのまま持って避難できます。ただし、避難が必要な場面では荷物を置いていってください。命が優先です。

普段から、旅行かばんに替えの下着を多めに入れておく。これだけで備えになります。

Q. 「防災用」と書かれた衣類を買うべきですか

衣類については、その必要はありません。

普段着として売られているもので、十分に機能します。見るべきは素材とサイズであって、防災という表示ではありません。

むしろ、普段から使えるもののほうが利点があります。傷みや不具合に早く気づけますし、買い替えの習慣もできます。

ヘルメットや消火器のような専用品とは、考え方が違う部分です。

Q. 結局、いちばん大事なのは何ですか

替えの下着が、袋に入っているかどうかです。

高性能な上着より、これが効きます。そして、支援では最も届きにくいものでもあります。

今日、袋を開けて確認してください。数分で終わります。

まとめ|届かない前提で、持ってください

最後に整理します。

この記事の要点

一、衣類は支援物資として早く届きません。仕分けの手間とサイズの問題があるためです。

二、最も足りなくなる下着と靴下が、最も遅く届きます。新品でなければ配れないからです。

三、下着3日分と靴下3足。ここを最優先で持ってください。

四、綿は避け、速乾素材かウールを。濡れたときに差が出ます。

五、個人からの古着は支援になりません。送るなら、公式の要請を待つか、お金による支援を。

今日できること

持ち出し袋を開けて、下着と靴下が入っているかだけ見てください。

入っていなければ、いま着ていない替えを1組移すだけで構いません。それで最初の一歩は終わります。

そして、次の買い物のときに1組多く買う。その1組を袋に入れる。これを何回か繰り返せば、3日分はすぐにたまります。特別なことをする必要はありません。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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