この記事の要約
2026年の台風は、10月28日時点で31個が発生しました。平年は25.1個です。日本に上陸したのは3個(6号・8号・15号)でした。8月だけで10個が生まれたのも、この年の特徴です。
ただし、被害の大きさは上陸の数では決まりませんでした。上陸しなかった25号で、千葉県と神奈川県を中心に人が亡くなっています。
私が2026年に学んだのは、台風の強さより、進路・前線・遅さを見ることです。この記事では、31個の流れを振り返り、11月以降の備えまで整理します。
結論|2026年は「多いのに、上陸は少ない」年でした
先に答えを書きます。2026年の台風は、数は多く、上陸は少なく、それでも被害は出ました。
数は31個です。平年の25.1個を、6個ほど上回っています。
上陸は3個です。6月に2個、8月に1個でした。9月と10月には、1個も上陸していません。
それでも9月には、上陸しなかった台風25号が記録的な大雨を降らせました。上陸しないから安全、とは言えない年でした。
理由は単純です。台風の被害は、中心が陸に乗るかどうかより、どれだけの雨が、どれだけ長く降るかで決まるからです。
私は2026年の夏から秋にかけて、台風13号から26号まで、発生のたびに記事を書いて更新してきました。予報が外れた場面も、そのまま記録に残しています。その積み重ねから、この記事を書きました。
読み終えたときに、次の3つが分かるようにしてあります。
- 2026年の台風が、数字でどういう年だったか
- 日本に影響した台風が、それぞれ何をもたらしたか
- 来年のシーズンに向けて、いま何をしておけばよいか
数字で見る2026年の台風
31個は、平年より6個ほど多い数です
気象庁の速報では、2026年の台風の発生数は10月28日時点で31個です。
平年値は25.1個です。つまり、平年より約6個多く発生しました。
31個目の台風31号(インファ)の発生は、2013年以来、13年ぶりの「31号」でした。10月末までに31個が発生したのは、統計上5例目とされています。
近年の年間発生数と並べると、次のようになります。
| 年 | 年間の発生数 | 平年(25.1個)との差 |
|---|---|---|
| 2023年 | 17個 | 約8個少ない |
| 2024年 | 26個 | ほぼ平年並み |
| 2025年 | 27個 | やや多い |
| 2026年 | 31個(10月28日時点) | 約6個多い |
気象庁の台風統計(協定世界時を基準にした速報値)をもとに作成しました。2026年の値は速報で、後日変わる場合があります。
2023年は17個しか発生しませんでした。そこから見ると、2026年は相当に忙しい年です。
8月だけで10個。月別の発生数を見ます
月ごとの発生数は、次のとおりです。
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 発生数 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10 | 4 | 4 |
気象庁の速報値(2026年10月28日時点)。協定世界時で集計しているため、日本時間の日付とは少しずれる月があります。
目を引くのは、8月の10個です。1か月の発生数としては、60年ぶりの多さだと当サイトでもお伝えしました。くわしくはトリプル台風とは?台風3つ同時の仕組みにまとめています。
もうひとつの特徴は、1月から10月まで、毎月切れ目なく発生したことです。冬のあいだも、台風は生まれています。
この点は、年のはじめの記事でも取り上げました。2026年の台風は1〜5月に5か月連続発生で、発生数の傾向をまとめています。
上陸は3個。接近は10個とされます
気象庁の統計で、2026年の上陸数は3個です。上陸とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することです。
沖縄や小笠原諸島を通っても、統計上の「上陸」には数えません。
日本に近づいた台風は、集計では10個前後とされています。接近の数え方は資料によって異なります。ここでは「およそ10個」と受け止めてください。
要するに、31個のうち日本に近づいたのは約3分の1です。そのうち、中心が陸に乗ったのは3個でした。
日本に影響した台風を一覧で比べます
結論から言うと、被害の大きさは「勢力」と一致しませんでした。表で確かめてください。
| 台風 | 時期 | 日本への関わり | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 6号 チャンミー | 5月27日〜6月上旬 | 和歌山県に上陸 | 沖縄・奄美に直撃したあと、本州の太平洋側へ。上陸時期は早い部類 |
| 7号 メーカラー | 6月下旬 | 接近 | 太平洋側で大雨。千葉県などで記録的な雨量 |
| 8号 ヒーゴス | 6月下旬 | 千葉県に上陸 | 7号に続いて接近し、雨を重ねた |
| 13号 ドルフィン | 7月下旬〜8月上旬 | 小笠原・沖縄に接近 | 非常に強い勢力。日本の近くでループ状に動いた |
| 15号 チャンホン | 8月5日〜12日 | 茨城県に上陸 | 茨城県への上陸は統計開始以来はじめて |
| 18号 ソウデル | 8月19日〜 | 南西諸島を通過 | いったん消えたあと、南シナ海で復活 |
| 24号 クロヴァン | 9月1日〜7日 | 沖縄周辺で停滞 | 秋雨前線に水蒸気を送り、離れた場所で大雨 |
| 25号 ドゥージェン | 9月16日〜22日 | 房総沖を通過(上陸なし) | 伊豆大島で24時間686.5ミリ。千葉・神奈川で犠牲 |
| 26号 スリゲ | 9月23日〜10月2日 | 日本の南を北東へ | 動きが遅く、前線の活動を強めるおそれがあった |
| 30号 チャンパー | 10月15日〜25日ごろ | 先島諸島に最接近 | 猛烈な勢力。衰えたあとも、低気圧と前線で雨と風 |
上陸数は気象庁の統計、各台風の経過は気象庁の発表と報道、当サイトの各台風の記事にもとづきます。接近の範囲は資料によって異なります。
表を見ると、上陸した3個(6号・8号・15号)以外にも、日本に大きな影響を出した台風があります。
とくに25号と24号は、上陸していない、あるいは本体が遠いのに、雨で被害が出た台風です。
時期ごとに振り返ります
1〜5月|冬も春も、台風は生まれ続けました
1月に1号が生まれ、2月、3月、4月と、毎月1個ずつ発生しました。
4月の4号(シンラコウ)は、猛烈な勢力にまで発達した台風です。ミクロネシアやマリアナ諸島で、17人が亡くなったとされています。日本の本土には影響しませんでした。
この時期の台風は、日本からは遠いところで動きます。日本の人にとっては実感がわきにくい時期でした。
6月|上陸が2個。例年より早い立ち上がりでした
6月は、6号の和歌山県への上陸ではじまりました。5月27日にカロリン諸島付近で発生し、6月1日ごろに沖縄・奄美へ。最大瞬間風速は50メートル、中心気圧は965ヘクトパスカルでした。
那覇空港では全便が欠航しました。広い範囲で停電も起きています。
そのあと台風は北東へ向きを変えます。6月3日に和歌山県に上陸しました。日本本土への上陸としては、統計開始以来、4番目に早いとされています。
6月下旬には、7号と8号が続けて日本に近づきました。8号は6月27日に千葉県に上陸しています。
梅雨の時期に台風が重なると、雨が積み上がります。台風そのものが弱くても、前線があれば大雨になるという点は、この年を通じて何度も出てきた話です。
7〜8月|発生が一気に増えた夏でした
7月は5個、8月は10個です。発生のペースが、ここで大きく上がりました。
8月5日には、13号・14号・15号の3つが同時に存在しました。いわゆるトリプル台風です。
3つのうち、日本に上陸したのは15号だけでした。8月11日、茨城県に上陸しています。茨城県に台風が上陸したのは、1951年の統計開始以来、はじめてです。
15号は、関東から東海、北陸へと進みました。関東を横切るこの動きは「逆走」と呼ばれることもあります。千葉県では、そのあとの豪雨にも影響したとされています。
15号の経過は台風15号(チャンホン)は関東へ接近したに、予想が変わった様子ごと残してあります。
8月下旬には、18号(ソウデル)が日本の南を通りました。8月19日にトラック諸島近海で発生し、統計史上6番目に早い18号でした。
18号は28日にいったん熱帯低気圧になります。ところが31日、南シナ海で再び台風の基準に達しました。番号は24号ではなく、18号のままです。
この「復活台風」の仕組みは台風18号が復活台風にで説明しています。
9月|上陸はゼロ。でも、いちばん被害が出た月でした
9月は4個の発生でした。数だけ見れば、8月の半分以下です。
しかし、被害は9月に集中しました。理由は24号と25号です。
24号は9月1日に発生しました。沖縄周辺でゆっくり動き、9月7日に熱帯低気圧に変わっています。本体は日本に近づきませんでした。
ところが、この台風は秋雨前線に水蒸気を送り込みました。台風から遠い場所で、警報級の大雨になるおそれが出たのです。
25号は9月16日に発生しました。マリアナ諸島で生まれ、北へ進み、房総半島の沖を通りました。上陸はしていません。
それでも、関東南部と伊豆諸島で記録的な大雨になりました。
- 伊豆大島の24時間雨量は686.5ミリ。9月としては観測史上1位でした。
- 大島町には、21日12時40分に土砂災害の特別警報(警戒レベル5相当)が出ました。
- 千葉県船橋市は345.5ミリ、佐倉市は322.0ミリ。どちらも観測史上1位です。
- NHKの22日のまとめでは、千葉県と神奈川県で7人が亡くなり、5人が行方不明でした。
その後の集計で、犠牲者が増えたとする資料もあります。確定した数字は、気象庁や消防庁の発表で確かめてください。
25号は、9月22日に温帯低気圧に変わりました。台風でなくなっても、被害は残ります。
25号の経過は台風25号ドゥージェンの進路に、26号は台風26号スリゲの進路にまとめました。
10月|トリプル台風から、31号まで
10月は4個が発生しました。ただし日本時間で数えると、27号から31号までの5個が10月生まれです。
10月5日には、27号(チョーイワン)・28号(ノロ)・29号(コグマ)の3つが同時にそろいました。この年2回目のトリプル台風です。
28号は、東太平洋で生まれたハリケーンが日付変更線を越え、台風になったものです。こうした「越境台風」は、毎年は見られません。
27号は小笠原近海を北上し、本州への上陸は予想されませんでした。強風域は直径約1,500キロに達しています。父島が強風域に入りました。
10月15日に発生した30号(チャンパー)は、急速に発達しました。21日には中心気圧が900ヘクトパスカル前後の猛烈な勢力になり、この年いちばん強い台風のひとつになりました。
30号は10月23日に先島諸島へ最接近し、暴風と大雨に厳重な警戒が呼びかけられました。そのあと東シナ海で東寄りに向きを変え、25日から26日にかけて衰え、低気圧に変わっています。
気象庁は26日、この低気圧について、関東甲信・東海・近畿・四国に暴風・高波・大雨の情報を出しました。台風の名前が消えたあとも、低気圧と前線の影響は続いたのです。
10月24日には31号(インファ)が生まれました。10月30日15時の時点では、マリアナ諸島付近を西北西へ進み、中心気圧は940ヘクトパスカル、最大風速は45メートルでした。
この時点の予想では、31号は小笠原諸島の南の海上でゆっくりになり、11月3日に西へ、4日に北へ向きを変えるとされていました。小笠原が5日以内に暴風域に入る確率は49%でした。
この記事を書いている時点では、31号の最終的な動きを確かめきれていません。最新の情報は、気象庁の台風情報で確認してください。小笠原諸島や伊豆諸島の方は、うねりと高波にも注意が必要です。
2026年から学んだ5つのこと
ここからは、この年の経過から私が受け取った教訓です。どれも、来年そのまま使えます。
1. 上陸しない台風でも、被害は出ます
25号は上陸していません。それでも、千葉県と神奈川県で人が亡くなりました。
理由は、台風の周りを回る湿った空気が、同じ場所に雨雲を次々と運んだからです。
「上陸しないので大丈夫です」という言葉は、2026年には通用しませんでした。見るべきは、上陸の有無ではなく、自分の地域の雨の予報です。
2. 台風本体が遠くても、前線で大雨になります
24号が典型です。台風は沖縄周辺で弱まっていきました。それでも、本州では秋雨前線が活発になりました。
台風の進路図だけを見て「遠い」と判断するのは危険です。前線の位置と、住んでいる地域に出ている警報を、合わせて見てください。
仕組みは秋雨前線と台風が重なると危険な理由で説明しています。
3. 遅い台風は、速い台風より長く続きます
26号は、沖縄の南でゆっくり進む予想でした。動きが遅いと、風と雨が同じ場所に長く続きます。
船や飛行機は、台風が来る前に止まります。離島では、それが物資の遅れに直結します。
速さは、予報円の動きや、気象庁の「時速◯キロで北へ」という表現で確かめられます。
4. 熱帯低気圧になっても、雨は降ります
「台風が熱帯低気圧に変わりました」と聞くと、安心したくなります。
でも、風の基準を下回っただけです。雨を降らせる力は残っています。20号も24号も、降格したあとに雨が続きました。
温帯低気圧に変わった30号も同じです。名前が変わっても、備えを解く理由にはなりません。
5. 予報は外れます。外れたときの動き方を決めておきます
私は20号の記事で、「24時間後には熱帯低気圧に変わる予報」と書きました。実際には、約1日遅れて変わりました。
勢力の予報は、進路と同じくらい難しいものです。外れたことを責めても、備えは進みません。
外れた予報に合わせて、判断を変えられるようにしておくこと。これが、いちばん役に立ちました。
2026年の台風は、3つの型に分けると見えやすくなります
結論です。日本に影響した台風は、「本体型」「前線型」「遅い型」の3つに分けて考えると、備え方が決まります。理由は、型によって、危険が来る場所と時間が違うからです。
| 型 | 2026年の例 | 危険が来る場所 | 先にやること |
|---|---|---|---|
| 本体型 | 6号、8号、15号 | 台風の中心が通る地域。風と雨が同時に強まる | 外の物を片づける。窓まわりを固める |
| 前線型 | 24号、18号の後半、30号の低気圧 | 台風から離れた地域。前線に沿って雨が続く | 前線の位置と、地域の警報を見る。排水を確かめる |
| 遅い型 | 26号、13号の一部 | 同じ場所に長くとどまる地域。風雨が何時間も続く | 備蓄を厚くする。早めに買い物を済ませる |
25号は、本体型と前線型の中間でした。台風の中心は沖合を通りましたが、周りの湿った空気が南関東に流れ込み、雨雲が同じ場所にかかり続けました。
本体型は、風と飛来物に注意します
本体型は、いちばんイメージしやすい台風です。中心が近づくと、風が急に強まります。
風速が15メートルを超えると、傘が使えません。20メートルを超えると、立っていられないことがあります。30メートルを超えると、飛来物で窓が割れるおそれが高まります。
最大瞬間風速が50メートルだった6号は、那覇空港の全便欠航と広い範囲の停電を起こしました。風の強さは、電気と交通を止めます。
本体型の備えは、風が強まる前に終わらせるのが基本です。ベランダの植木鉢、物干し竿、自転車を室内へ入れてください。
前線型は、地図の見方を変えます
前線型の台風では、台風の位置を見ても、危険な場所が分かりません。
見てほしいのは、天気図の前線です。台風が遠くても、前線の上に湿った空気が流れ込めば、線状の雨雲ができます。
24号のときに私が繰り返しお伝えしたのは、「台風の進路図を見て、自分の場所から遠いと判断しないでください」ということでした。
雨の予報は、気象庁の「今後の雨」や、地域の警報・注意報で確かめられます。
遅い型は、消耗戦になります
遅い台風は、どの瞬間も「ものすごく強い」わけではありません。しかし、同じ状態が何時間も続きます。
停電が長引くと、冷蔵庫の中身が傷みます。携帯電話の電池も減ります。断水すれば、トイレが使えなくなります。
遅い型では、備蓄の量がそのまま安心の量になります。水を1人1日3リットル、最低3日分。食料は温めなくても食べられるものを選んでください。
離島や海沿いに暮らす方へ
2026年の台風は、沖縄、先島諸島、小笠原諸島に何度も近づきました。26号、27号、30号、31号がその例です。
島では、台風の影響が本州と違う形で出ます。
- 船と飛行機が、台風の到達より前に止まります。
- 止まる期間は、台風が通り過ぎたあとも数日続くことがあります。
- 物資の補充が遅れます。スーパーの棚が空になる前に買うことが大切です。
- うねりが遠くから届き、台風が遠くても海岸に危険が出ます。
海沿いでは、高潮にも注意が必要です。台風の気圧が低いと、海面が吸い上げられて上がります。風が海水を岸へ吹き寄せるため、満潮と重なると被害が大きくなります。仕組みは台風で危険なのは風より水にくわしく書きました。
来年に向けて、いまやること
結論です。11月に、台風シーズンの備えの見直しを済ませてください。理由は、台風の備えは、台風が来てからでは間に合わないからです。そして、11月のいまは、いちばん落ち着いて動ける時期だからです。
今月中にやる6つの点検
| 点検する項目 | やること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 備蓄の期限 | 水と食料の賞味期限を見る。古いものから食べて補充する | 20分 |
| 停電への備え | モバイルバッテリーとラジオの電池を確かめる | 10分 |
| 窓まわり | 飛散防止フィルムの劣化を見る。雨戸やシャッターの動きを試す | 15分 |
| 排水 | ベランダ、側溝、雨どいの詰まりを取る | 15分 |
| 避難先 | ハザードマップで、自宅の浸水・土砂災害の想定を見直す | 20分 |
| 連絡方法 | 家族で集合場所と連絡手段を話し合う | 15分 |
どれも、今日の夜に1つずつ片づけられます。まとめてやる必要はありません。
備蓄の順番は防災は何から始める?最初にやること8ステップ、持ち出し袋は一次持ち出し袋と二次持ち出し袋の違いと中身リストが参考になります。
窓の対策は、思い込みを捨てます
窓ガラスに養生テープを貼る方法は、よく知られています。しかし、貼っても窓は割れます。変わるのは、飛び散り方だけです。
窓を割るのは風そのものではなく、飛んでくる物です。だから、まず外の物を片づけることが先です。
順番は台風の窓ガラス対策にまとめました。
被災した後の動きも、先に知っておきます
台風のあとには、屋根の修理を持ちかける業者が来ることがあります。屋根には登らないでください。落ちる事故が起きています。
片づけと修理のトラブルの防ぎ方は台風で被災した後にやることで説明しています。
迷ったときの判断の目安
結論です。迷ったら、早く動く側に倒してください。空振りは損ではありません。遅れは取り返せません。
| 状況 | 判断 | 動き方 |
|---|---|---|
| 発生した直後(3〜5日前) | 備えを確かめる | 水・食料・電源・薬を点検する |
| 進路が自分の地域に近い(2〜3日前) | 買い物と片づけを済ませる | ベランダの物を室内へ。車の燃料を入れる |
| 大雨の予報が出た(1日前) | 避難の場所と経路を決める | ハザードマップで、浸水や土砂の想定を見る |
| 警戒レベル3(高齢者等避難) | 避難に時間がかかる人は動く | 高齢の方、小さな子ども連れの方、持病のある方は避難を始める |
| 警戒レベル4(避難指示) | 全員が避難する | 危険な場所にいる人は、すぐ安全な場所へ |
| 警戒レベル5(緊急安全確保) | 命を守る行動 | すでに災害が起きているおそれがある。避難所へ行くのが危険なら、建物の2階以上や崖から離れた部屋へ |
警戒レベル5は「出てから動く」ものではありません。レベル5が出る前に、避難を終えておくための基準です。
夜間や大雨のなかでの移動は危険です。明るいうちに、早めに動くことを心がけてください。
警報の使い方は台風の完全ガイド【2026年版】、予報円の読み方は台風の強さ・大きさの違いと進路予想図の読み方が詳しいです。
11月以降の台風はどうなるのか
結論です。11月も台風は発生します。12月に生まれることもあります。
秋が深まると、台風は偏西風に乗って速く動くようになります。進路は日本の南東の海上へ向かうことが多く、上陸は少なくなります。
それでも油断はできません。2026年は、毎月切れ目なく発生した年です。
この年の10月には、30号が先島諸島に近づき、31号は小笠原へ向かいました。10月以降の台風は、日本の南の離島にとくに関わります。
小笠原諸島、伊豆諸島、南西諸島では、台風が遠くても、うねりが数日続きます。船の欠航が長引くこともあります。島の方は、物資の備蓄をふだんより厚めにしてください。
本州の方は、秋雨と台風が重なる時期を過ぎました。ただし、低気圧が発達して雨と風をもたらす日は、冬も続きます。
数字を読むときに、気をつけたいこと
結論です。台風の数字は、集計の仕方によって少し変わります。理由は、発生や上陸の数え方に決まりがあるからです。
ひとつは、時刻の基準です。気象庁の月別発生数は、協定世界時で集計しています。日本時間とは9時間ずれます。9月30日の夜に生まれた台風は、日本時間では10月、統計では9月に入ることがあります。
もうひとつは、速報値と確定値の違いです。シーズンの途中の数字は、あとから直ることがあります。台風の発生時刻や上陸の場所が、見直された例もあります。
さらに、被害の数字は、集計する機関と時点で変わります。報道の速報、消防庁の集計、気象庁の災害時気象報告では、数が違うのがふつうです。
この記事の数字を使うときは、「気象庁の速報値(10月28日時点)」と添えてください。そうすれば、あとで数字が変わっても、説明がつきます。
この記事の情報源と更新について
情報の出どころを、先に示します。
- 発生数と月別の数字は、気象庁の台風発生数の統計(速報値)にもとづきます。
- 上陸数は、気象庁の台風上陸数の統計(2026年10月28日現在)にもとづきます。
- 各台風の経過は、気象庁の発表と、NHKなどの報道、当サイトで更新してきた記事を突き合わせました。
- 人的被害の数字は、時点によって変わります。確定値ではありません。
数字に食い違いがある場合は、気象庁の資料を優先しています。
この記事は、台風シーズンが終わる12月に、確定値で更新する予定です。年間の発生数、上陸数、被害の数字を改めて確かめます。
よくある質問
Q. 2026年の台風は、全部で何個発生しましたか
10月28日時点で31個です。平年は25.1個なので、約6個多い年です。11月以降に発生すれば、さらに増えます。
Q. 日本に上陸した台風は何個ですか
3個です。6号が6月に和歌山県、8号が6月に千葉県、15号が8月に茨城県に上陸しました。9月と10月は、上陸がありませんでした。
Q. 上陸していないのに、なぜ被害が出たのですか
台風の周りの湿った空気が、前線や地形とぶつかり、同じ場所に雨雲を次々と作るからです。25号の伊豆大島では、24時間で686.5ミリの雨が降りました。
Q. 「トリプル台風」は危険なのですか
数が多いだけで、危険が3倍になるわけではありません。ただし、台風どうしが近づくと互いの動きが乱れ、進路予想が難しくなります。2026年は、8月と10月の2回ありました。
Q. 復活台風は、台風の番号が変わりますか
変わりません。同じ低気圧だと認められれば、番号は引き継がれます。18号は、いったん熱帯低気圧になってから再発達しても、18号のままでした。
Q. 温帯低気圧に変わったら、もう安心ですか
安心ではありません。温帯低気圧は、風の範囲が広がることがあります。台風でなくなっても、雨や風の警報は続きます。
Q. 台風の備えは、いつから始めればよいですか
台風が発生してからでは遅い場合があります。備蓄と点検は、シーズンの前か、いまのように終わったあとに済ませておくのが理想です。
Q. 水と食料は、何日分あればよいですか
最低でも3日分、できれば1週間分が目安です。水は1人1日3リットルを目安にします。台風では停電や断水が起きやすいので、トイレの備えも一緒に確認してください。
Q. 来年のために、いまできることは何ですか
備蓄の期限確認、窓まわりの点検、ベランダと排水の掃除、ハザードマップの見直しです。どれも今月中に終わります。
Q. 最新の台風情報は、どこで確認すればよいですか
気象庁の「台風情報」が最も確かです。当サイトでも、日本に影響する台風が発生したときは、記事を更新していきます。
まとめ|数ではなく、雨と遅さを見てください
2026年の台風は、31個が発生し、日本に上陸したのは3個でした。8月の10個は、60年ぶりの多さです。
被害は、上陸の数とは別のところで出ました。25号は上陸しないまま、記録的な大雨をもたらしました。24号は、遠くの前線を活発にしました。
私が2026年から受け取った結論は、次の3つです。
- 上陸の有無ではなく、自分の地域の雨の予報を見ること。
- 台風本体が遠くても、前線と一緒に考えること。
- 迷ったら、明るいうちに早く動くこと。
シーズンが落ち着いた今月が、備えを見直すいちばんの機会です。今日は、備蓄の期限を1つ確かめるだけでも十分です。
あなたの暮らす地域で、同じことが起きたときに慌てないように。この記事が、その小さなきっかけになれば幸いです。





