給湯器の電源プラグを抜いてはいけない|凍結を防ぐ仕組みと寿命10〜15年の目安

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【この記事の要約】
結論から言います。給湯器の電源プラグを、冬に抜かないでください。凍結を防ぐ装置は、電気で動いています。抜いた瞬間に、その守りが消えます。そしてガス給湯器も、停電すれば止まります。点火も制御も電気で行っているためです。冬に壊れると、修理も交換も混み合って数週間待たされることがあります。その焦りにつけ込まれるのが、高額請求です。一方で、エコキュートをお使いなら、貯湯タンクの中に数百リットルの生活用水があります。飲用には向きませんが、断水時のトイレや洗い物には使えます。この記事では、凍らせない方法、止まったときの手順、そして交換の判断までを順に説明します。

目次

結論|冬にやってはいけないことが、三つあります

この三つを避けるだけで、多くの故障が防げます。

一、電源プラグを抜かない

給湯器には、気温が下がると自動で働く凍結防止の仕組みが付いています。配管を温めるヒーターや、内部の水を少しずつ動かすポンプです。

これらは、すべて電気で動いています。プラグを抜けば止まります。

「留守にするから」「節電のため」。その判断が、凍結と破裂につながります。冬のあいだは、コンセントを挿したままにしてください。

二、凍った配管に熱湯をかけない

急に温めると、金属や樹脂の配管が割れます。凍って困っているところに、破裂が加わります。

正しいのは、タオルを巻いて、その上からぬるま湯をゆっくりかけることです。あるいは、気温が上がるまで待つことです。

詳しい手順は水道管が凍結したときの対処法|熱湯はNG、正しい解かし方と破裂時の止水にまとめました。

三、慌てて業者を決めない

お湯が出ないのは、たしかに困ります。けれど、命に関わる状況ではありません。

「今日中に工事しないと」と急がされたら、いったん止まってください。冬の給湯器は、業者にとって稼ぎどきです。

手口と守り方は水道修理の高額請求を防ぐ方法にまとめています。構造はまったく同じです。

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停電すると、ガス給湯器も止まります

ここを知らない方が、とても多いところです。

ガスがあっても、お湯は出ません

いまの給湯器は、点火も、温度の調整も、安全装置も、すべて電子制御です。

ですから、ガスが供給されていても、電気が止まればお湯は作れません。「うちはガスだから大丈夫」は、成り立ちません。

台風や地震で停電したとき、お風呂に入れないのは、このためです。

復旧したあとにも、注意が要ります

電気が戻れば、たいていは自動で使えるようになります。ただし、確認してほしいことがあります。

一、リモコンにエラーが出ていないか。

二、水漏れしていないか。給湯器の下に水がたまっていないか見てください。

三、ガス漏れのにおいがしないか。においがしたら、使わずにガス会社へ連絡してください。

地震のあとは、ガスメーターが安全のために遮断されていることがあります。この場合は、メーターの復帰操作が必要です。手順はメーターに書かれています。

停電中にお湯が要るなら

カセットこんろで沸かすのが、いちばん確実です。ただし、必ず換気してください。

換気をせずに燃焼器具を使うと、一酸化炭素中毒が起きます。窓を開けていても、風向きによっては防げません。仕組みは災害時の一酸化炭素中毒とは?にまとめました。

停電への備え全体は停電対策【冬編】をご覧ください。

凍らせないための、四つの方法

寒波の予報が出たら、この順でやってください。

一、電源を入れたままにする

くり返しますが、これが最優先です。何もしなくても、機械が守ってくれます。

ただし、凍結防止の機能が守るのは、給湯器の内部と、その近くの配管だけです。屋外にむき出しになっている配管までは守れません。

二、少量の水を流し続ける

厳しい冷え込みが予想される夜は、浴室の蛇口から、細く水を出しっぱなしにします。

目安は、鉛筆の芯ほどの細さで、途切れずに流れている状態です。水は動いていれば凍りにくくなります。

もったいなく感じるかもしれません。けれど、破裂の修理費と比べれば、はるかに安く済みます。

浴槽の栓を抜かずに受けておけば、その水はトイレを流すのに使えます。捨てることにはなりません。

三、水抜きをする

寒冷地では、これが基本になります。配管の中に水がなければ、凍りようがありません。

給湯器にも、水抜き栓があります。やり方は機種によって違うため、取扱説明書を見てください。説明書がなければ、メーカー名と型番でウェブ検索すれば出てきます。

ただし、気温が0度を下回っている最中に水抜きをするのは避けてください。作業の途中で凍り、かえって傷めることがあります。

四、配管に保温材を巻く

屋外にむき出しの配管があるなら、保温材を巻いて、その上から防水のテープで留めます。ホームセンターで数百円から買えます。

すでに巻いてある家でも、年数が経つと劣化して隙間ができます。秋のうちに見ておいてください。

そして風が当たる面ほど凍りやすくなります。北側、そして建物の角は特に注意してください。

お湯が出ない。どこから確かめるか

業者を呼ぶ前に、自分で確かめられることがあります。

確認すること 見方
水は出るか 水も出ないなら、断水か凍結です。給湯器の問題ではありません
ガスは使えるか コンロが点けば、ガスは来ています
停電していないか 照明が点くか。ブレーカーが落ちていないか
リモコンの表示 エラー番号が出ていたら、控えてください
ガスメーター 地震のあとは遮断されていることがあります
給湯器の下 水がたまっていたら、内部で漏れています
他の蛇口 1か所だけなら、その蛇口の問題かもしれません

「お湯が出ない」の原因が、給湯器ではないことは珍しくありません。断水、凍結、ブレーカー、ガスメーター。この4つを先に確かめてください。

エラー番号は、必ず控えてください

リモコンに出る番号は、どこに異常があるかを示しています。メーカーのサイトで意味を調べられます。

そして、業者に電話するとき、この番号を伝えると話が早くなります。部品を持って来てもらえることもあります。

リセットしてしまう前に、番号を写真に撮ってください。消えてしまうと、原因が分からなくなります。

凍結が原因なら、待てば直ります

朝だけお湯が出ず、日が高くなると出る。これは凍結です。故障ではありません。

気温が上がれば自然に解けます。そのあいだ、給湯器の運転は止めておいてください。凍ったまま使おうとすると、機器を傷めます。

そして解けたときに、水漏れがないか確認してください。凍って割れていた場合、解けた瞬間に噴き出します。

交換をどう判断するか

ここが、費用のかかる判断です。

年数が一つの目安になります

給湯器の寿命は、おおむね10年から15年とされています。使い方と設置環境で変わります。

そして重要なのが、部品の保有期間です。製造が終わってから一定の年数が過ぎると、修理用の部品がなくなります。

部品がなければ、直したくても直せません。この場合は、交換しか選べなくなります。

修理か交換かの分かれ目

状況 考え方
設置から10年未満 修理で様子を見る価値があります
設置から10年以上 直しても、別の場所が壊れやすい時期です
修理費が交換費の半分を超える 交換を検討する目安になります
部品がもうない 交換しか選べません
短い期間に何度も故障 寿命が来ています

10年を超えたら、壊れる前に見積もりだけ取っておく。これが、いちばん賢い備え方です。

冬に壊れると、待たされます

ここが、いちばんお伝えしたい点です。

寒くなると、給湯器の故障が一斉に増えます。そして在庫も職人も足りなくなります。数週間待つことも珍しくありません。

その状況で「今なら在庫があります」と言われれば、金額を確かめずに決めてしまいます。そこが狙われます。

だから、秋のうちに見積もりを取っておいてください。比べる時間があるうちに比べる。それだけで、費用は変わります。

見積もりで見るところ

一、本体の型番と、その定価。割引率だけを見せる見積書には注意してください。

二、工事費が別か、込みか。

三、古い機器の処分費が入っているか。

四、保証の期間。本体と工事、それぞれにあります。

五、支払いの時期。全額前払いを求める相手は、慎重に見てください。

給湯器の種類で、備え方が変わります

ひとくちに給湯器といっても、仕組みが違います。停電と凍結への強さも変わります。

四つのタイプ

種類 熱源 停電したら 断水したら
ガス給湯器 都市ガス・プロパン 止まります 止まります
石油(灯油)給湯器 灯油 止まります 止まります
電気温水器 電気(ヒーター) 止まりますがタンクに残湯 タンクの水が使えます
エコキュート 電気(ヒートポンプ) 止まりますがタンクに残湯 タンクの水が使えます

どれも、停電すれば新しくお湯は作れません。ここは共通です。

違うのは、タンクを持っているかどうかです。貯湯式なら、止まった時点でたまっている分が残ります。

プロパンガスの家は、少し有利です

都市ガスは、地震のあとに地域全体で供給が止まることがあります。復旧には時間がかかります。

一方、プロパンガスは各戸にボンベがあります。ボンベと配管が無事なら、比較的早く使えるようになります。

ただし、地震のあとはボンベが倒れていないか、配管が外れていないかを必ず確認してください。そのまま使うと危険です。少しでもにおいがしたら、ガス会社に連絡です。

石油給湯器は、灯油の残量が命です

寒冷地に多いタイプです。タンクの灯油がなければ、電気があっても動きません。

冬の初めに満タンにしておく。そして、寒波の予報が出たら残量を見る。これだけで、慌てずに済みます。

そして灯油は劣化します。去年の残りを使うと、故障の原因になります。シーズンの終わりに使い切る前提で買ってください。

設置場所によって、凍りやすさが違います

同じ機種でも、置き場所で結果が変わります。

凍りやすい条件

一、北側に設置されている。日が当たらず、気温が上がりません。

二、風が吹き抜ける場所にある。建物の角、通路、高台。風は熱を奪います。

三、屋外にむき出しの配管が長い。そのぶん凍る場所が増えます。

四、地面に近い。冷たい空気は下にたまります。

五、使っていない期間が長い。水が動かないと凍りやすくなります。

思い当たるものが二つ以上あるなら、保温材と、寒波の夜の少量通水を欠かさないでください。

風よけが効きます

板や囲いで風を遮るだけで、凍結はかなり減ります。ただし、排気の妨げになってはいけません。

ここは自己判断せず、設置した業者かメーカーに相談してください。排気がこもると、不完全燃焼と一酸化炭素中毒につながります。

給湯器の周りに物を置かない。これは、防火の面でも大事です。雪が積もる地域では、排気口が雪で塞がれていないかを冬のあいだ何度も確認してください。

雪で埋まると、危険です

北海道や日本海側では、これが現実に起きます。排気口が雪で塞がれると、排ガスが逃げられなくなります。

屋根からの落雪で給湯器が壊れることもあります。落雪の下に給湯器がある家は、位置を見直してください。

不完全燃焼のサインを、知っておいてください

ここは、命に関わる部分です。

こうなったら、使用を止めてください

サイン 意味
炎が赤い、オレンジ色 正常な炎は青い。不完全燃焼の疑い
すすが付いている 燃焼が不完全になっています
使うと頭痛や吐き気がする 一酸化炭素中毒の疑い。すぐ換気と避難
異臭がする ガス漏れ、または排気の逆流
異音がする 内部の不具合
点火に時間がかかる 部品の劣化

頭痛や吐き気が出たら、その場で止めて、外の空気を吸ってください。説明を求めている場合ではありません。

一酸化炭素は、色もにおいもありません。気づいたときには動けなくなっています。詳しくは災害時の一酸化炭素中毒とは?をご覧ください。

屋内設置型は、特に注意が要ります

浴室内や、屋内に設置されているタイプがあります。この場合、排気の経路が塞がれると、そのまま室内に流れ込みます。

換気扇を回さずに使わないでください。そして、給気口を塞がないでください。冬に寒いからと目張りをすると、危険が跳ね上がります。

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費用の見当をつけておく

金額が分からないと、高いか安いかも判断できません。

幅で覚えておいてください

内容 費用の目安
点検・出張のみ 数千円から
部品交換の修理 1万円台から数万円
ガス給湯器の交換(給湯のみ) 十数万円から
ガス給湯器の交換(追い炊き付き) 20万円前後から
石油給湯器の交換 20万円台から
エコキュートの交換 40万円前後から
凍結による配管の修理 数万円から

あくまで幅のある目安です。機種、地域、設置の条件で変わります。だからこそ、複数社から取ってください。

そして、いちばん安い1社を選ぶ必要はありません。説明が丁寧で、書面がきちんとしている相手を選んでください。

凍結による破損は、保険が使えることがあります

火災保険に、凍結による水道管の修理費用を補償する特約が付いていることがあります。

また、破裂して床や家財が濡れた場合は、水濡れの補償で対応できることがあります。

ただし、壊れた機器そのものの交換費は対象外であることが多いところです。ここは証券で確認してください。手順は火災保険の見直し方【2026年版】にまとめました。

エコキュートには、非常用の水があります

知らない方が多い、大きな利点です。

タンクの中に、数百リットル

エコキュートは、夜間に沸かしたお湯を貯湯タンクにためておく仕組みです。

容量は製品によって違いますが、370リットルや460リットルといったものが広く使われています。4人家族なら、この大きさが目安です。

断水したとき、この水を生活用水として取り出せます。タンクの下のほうに、非常用の取水栓が付いています。

ただし、飲み水には向きません

ここは、はっきり申し上げます。貯湯タンクの水を、そのまま飲まないでください。

いったんタンクにためた水であり、飲用として管理されたものではありません。使うのは、トイレを流す、手を洗う、食器をすすぐといった用途です。

どうしても飲用に使うなら、必ず煮沸してください。そして、それは他に手段がないときの話です。

取り出し方は、事前に確認してください

断水してから説明書を探すのでは、遅くなります。

一、非常用取水栓がどこにあるかを見ておく。

二、取り出すときは、上の給水配管の栓も操作する必要がある機種があります。説明書のとおりに。

三、出てくるのは熱いお湯のことがあります。やけどに注意してください。

四、受ける容器を用意しておく。バケツとポリタンクです。

停電しているとタンクの水位が分からないこともあります。使う前に、残量を確かめる方法も見ておいてください。

停電時のエコキュートで、気をつけること

エコキュートは電気で動きます。停電すれば、新たにお湯は作れません。あるのは、タンクに残っている分だけです。

そして0度を下回るときに、電源を切ったまま水抜きをしないでください。作業中に凍って、機器を壊すおそれがあります。

太陽光や蓄電池と組み合わせている家では、事情が変わります。ただし、自立運転では動かせないことがほとんどです。詳しくは太陽光があっても停電では使えませんをご覧ください。

お湯のない日を、どう過ごすか

防災の話に戻ります。数日お湯が出なくても、暮らしは回ります。

体を清潔に保つ方法

一、蒸しタオル。お湯を少し沸かして、タオルを絞る。これで体を拭けます。

二、ドライシャンプー。水なしで髪を整えられます。避難所でも使えます。

三、体拭きシート。大判のものが便利です。

四、銭湯や日帰り温泉。近くにあるか、いま調べておいてください。

これらは、断水したときにもそのまま使えます。備えておいて損はありません。

冬は、体温を落とさない工夫を

お湯が出ないと、体が冷えます。特に高齢の方は、入浴できない期間が体調に響きます。

湯たんぽが役に立ちます。カセットこんろでお湯を沸かせば作れます。

そして足を温めると、全身が温まります。洗面器に少しのお湯で足湯をするだけでも違います。

賃貸とマンションの場合

負担の分かれ目があります。

賃貸なら、まず管理会社です

給湯器は、たいてい建物の設備です。ですから、故障したときの交換費用は貸す側が負担するのが原則です。

自分で業者を呼んで替えてしまうと、その費用を請求できません。まず管理会社に連絡してください。

ただし、入居者の使い方が原因の故障は、話が変わります。凍結防止のために電源を入れておくよう案内されていたのに抜いていた、といった場合です。

負担の考え方は賃貸住宅で災害が起きたときの原状回復義務にまとめました。

マンションでは、置ける機種が限られます

ベランダやパイプスペースに設置されているため、寸法と排気の向きで、選べる機種が決まります。

そして管理規約で、機種や工事に条件がある場合があります。分譲でも、勝手に決められないことがあります。

停電で断水が起きる仕組みはマンションの断水は停電で起きるにまとめています。

秋のうちに、済ませておくこと

冬に慌てないための、季節の作業です。10月から11月が適期になります。

七つの点検

一、設置年を確認する。本体の側面か正面にシールがあります。10年を超えているなら、心づもりが要ります。

二、電源プラグが挿さっているか見る。夏のあいだに抜いていた方は、ここで戻してください。

三、保温材の傷みを見る。破れ、ずれ、テープの剥がれ。数百円で直せます。

四、給湯器の周りを片づける。物置代わりにしていませんか。排気の妨げと、火災の原因になります。

五、リモコンの表示を確認する。エラーが出たままになっていないか。

六、水抜き栓の場所を確かめる。説明書がなければ、型番で検索しておく。

七、近所の業者の連絡先を控える。壊れてから探すと、広告の上位に出てくる相手を選ぶことになります。

全部やっても、1時間かかりません。この1時間が、冬の数週間を左右します。

取扱説明書を、探しておいてください

凍結したとき、水抜きをするとき、非常用の水を取り出すとき。そのすべてで説明書が要ります。

紛失していても大丈夫です。メーカー名と型番でウェブ検索すれば、PDFが公開されています。いまのうちに見つけて、スマートフォンに保存しておいてください。

停電するとインターネットも使いにくくなります。だから、あらかじめ端末の中に置いておくことに意味があります。

離れて暮らす家族の家を、どう守るか

これが、いちばん見落とされる部分です。

実家の給湯器は、たいてい古いままです

親の世代は、壊れるまで使い続けるという考え方をすることが多くあります。そして、壊れてから慌てます。

そのとき、訪問してきた業者に、その場で契約してしまいます。高齢の一人暮らしは、狙われやすい立場です。

できることは三つです。

一、帰省したときに、設置年を見ておく。

二、寒波の前に電話して、電源が入っているか確かめる。

三、「業者が来ても、その場で決めずに必ず電話して」と伝えておく。

空き家になっている実家は、特に危険です

誰も住んでいない家で配管が破裂すると、何日も、あるいは何週間も水が流れ続けます。

水道料金だけでも大変な額になり、床も壁も使えなくなります。

長く空けるなら、元栓を閉め、水抜きをしておいてください。これをやっておくかどうかで、結果がまったく違います。

断水と停電が同時に来たとき

災害では、この組み合わせが普通に起きます。

お湯より先に、水の確保です

優先順位は、はっきりしています。飲み水、トイレ、そのあとにお湯です。

お湯が出ないことは、不便ではあっても危険ではありません。飲み水がないことは、危険です。

備蓄の考え方は給水車・給水所の使い方にまとめています。

タンクのある家は、それが備蓄になります

エコキュートや電気温水器のある家は、その時点でタンク一杯分の生活用水を持っていることになります。

ここで大事なのは、停電したらすぐに使い切らないことです。復旧の見込みが立つまで、大切に使ってください。

そして断水しているあいだは、タンクへの給水も止まります。減った分は、戻りません。

復旧したあとにも、確認が要ります

断水から復旧した直後は、水が濁っていることがあります。その水をタンクに入れると、内部を傷めます。

まず蛇口から水を出して、濁りがないか確かめてください。澄んでから、給湯器を使い始めます。

集合住宅での復旧時の注意はマンションの断水は停電で起きるにまとめました。

よくある質問

Q. 長期間、家を空けます。電源はどうすればよいですか

冬なら、電源は入れたままにしてください。そのうえで、水抜きをするのが確実です。

どちらか一方なら、電源を入れたままにするほうを選んでください。何もしないより、機械が守ってくれます。

そして、水道の元栓は閉めておいてください。万一漏れても、被害が広がりません。

Q. 給湯器から水がぽたぽた落ちています

少量なら、正常な場合があります。安全のために水を逃がす仕組みが働いているためです。

ただし、量が多い、続く、下に水たまりができる。この場合は異常です。使用を止めて連絡してください。

冬なら、その水が凍って周囲を滑りやすくします。玄関前なら、転倒の危険もあります。

Q. 給湯器の交換に、補助金はありますか

省エネ性能の高い機種への交換に対して、国や自治体の制度が設けられることがあります。年度ごとに内容が変わります。

ここで重要なのは、申請の前に契約や工事をすると対象外になる制度が多いことです。先に確認してください。

この落とし穴は、耐震の補助金でもまったく同じです。「交付決定の前に着工しない」。覚えておいてください。

Q. お湯だけが出ません。水は出ます

給湯器側の問題である可能性が高くなります。凍結か、故障か、ガスの供給かです。

まずコンロが点くかを見てください。点けばガスは来ています。次にリモコンの表示です。

朝だけなら凍結、時間帯に関係なく出ないなら故障を疑ってください。

Q. 追い炊きができなくなりました

浴槽の循環口のフィルターが詰まっていることがあります。髪やごみを取り除くと直る場合があります。

それでも直らないなら、内部の部品です。年数が経っているなら、交換の検討時期かもしれません。

Q. 停電から復旧したら、設定が消えていました

機種によっては、時刻や湯温の設定が初期に戻ります。故障ではありません。

特にエコキュートは、時刻の設定が狂うと、割安な時間帯に沸かす動作がずれます。電気代に効いてきますので、復旧したら時刻を確認してください。

Q. 給湯器から「ボン」という音がしました

点火のときの、燃焼に関わる音である可能性があります。くり返すようなら、使用を止めて連絡してください。

不完全燃焼や、内部にガスがたまってから着火している状態が考えられます。放置してよい音ではありません。

Q. 夏のあいだ、電源は切ってよいですか

凍結の心配がない時期なら、待機の電力を抑える目的で切っても差し支えありません。

ただし、秋に戻すのを忘れないでください。冷え込みは、予報より早く来ることがあります。

迷うなら、一年中入れたままにしてください。待機電力より、破裂の修理費のほうがはるかに高くつきます。

Q. 一人暮らしです。何から手を付ければよいですか

賃貸なら、契約書に書かれた緊急連絡先を、いま電話に登録してください。それだけで、夜中に困ったときの動きが変わります。

そして冬は電源を抜かない。この一点を守れば、大半の凍結は起きません。

お湯が数日出なくても、体拭きシートと近所の銭湯で乗り切れます。慌てて自分で業者を呼ぶ必要は、まずありません。

住まいを守る、8つの記事

家の防災は、選ぶ・強くする・守る・備えるの順で考えると迷いません。

冬の備えは、ひとつずつが独立していません。暖房が止まれば水道が凍り、雪が積もれば買い物に行けなくなります。あわせて雪下ろし事故の原因と対策屋根の雪下ろしと落雪事故の対策雪で車が埋まると一酸化炭素中毒に吹雪でホワイトアウト、立ち往生したらカセットボンベが寒いと使えない理由ポータブル電源は寒いと性能が下がる?防災用寝袋の選び方防災にダウンジャケットが最強な理由エマージェンシーシートおすすめ10選もご覧ください。

まとめ

要点を並べます。

一、冬に給湯器の電源プラグを抜かないでください。凍結防止は電気で動いています。

二、ガス給湯器も、停電すれば止まります。電気で制御しているためです。

三、凍った配管に熱湯をかけないでください。割れます。

四、寒波の夜は、細く水を流し続ける。浴槽で受ければ無駄になりません。

五、10年を超えたら、壊れる前に見積もりを取っておく。

六、エコキュートのタンクには数百リットルの生活用水があります。ただし飲用には向きません。

七、冬の故障は待たされます。焦って決めないでください。

お湯が出ないのは、命に関わることではありません。けれど、判断を誤ると、費用が大きく変わります。

今日できるのは二つです。給湯器のコンセントが挿さっているか見ること。そして設置年を確かめること。本体のシールに書かれています。

それだけで、この冬の備えは半分終わります。

備え全体の順番は防災は何から始める?最初にやること8ステップに、断水したときの生活は給水車・給水所の使い方にまとめています。

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9月1日は防災の日/8月30日〜9月5日は防災週間

1年に一度、備えを点検する日です。10分でできることから始めてください。

この記事を書いた人

北海道札幌市在住の防災・サバイバル情報発信者です。2018年の北海道胆振東部地震を機に「誰でも今日から始められる防災」をモットーに活動を開始し、実際に試した防災グッズのレビューや家族構成別の備え方をわかりやすくお伝えしています。実践的で信頼できる情報を提供できるよう、がんばっています!

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